2016

『近親交際倶楽部』レビュー

お前は42歳の中年のおじさんだ。家庭があって、妻がいて、それから中学に通う娘もいる。 毎日は変わらない。日々を重ねるうちに、時間が過ぎていくことさえ忘れてしまったようだ。 時々同僚と生活の些細なことを話したりするけれど、世界がどんな姿をしているのかもう忘れてしまった。毎日の仕事は家と職場の往復だけで、楽しさも刺激も見つからない。同僚たちはみんな色んな刺激に夢中で、ネットで刺激を探したり、知らない誰かを探したりしているが、お前にはそれが意味のあることには思えない。 お前はまだ妻のことを愛しているのかもしれない。時々彼女と親密になりたいと思うこともある。だが冷たくあしらわれる。 「あんたもう42歳でしょ、そんなことしてどうするの? 普段だけで十分疲れてないの?」 妻はまったく閨事に興味がなく、それがお前をひどく落胆させる。時には自分で慰めるしかないこともある。 でも時々、お前は自分の娘に視線を向けてしまう。娘はもうすぐ大人になり、とても美しく育っていて、妻とどこか似ているようにも見える。 娘は家の中で無防備で、時には見るべきでない場所まで見えてしまうこともある。そして時には、自分の娘に対して反応してしまうことさえある…… これは危険だ。

『断罪のマリア』レビュー

以前、乙女ゲーを遊ぶオタク女子のぼやきを見たことがある。「大抵のギャルゲーではヒロインがすぐ死ぬ。そして乙女ゲーでもヒロインがすぐ死ぬ。もう、男性向けでも女性向けでもヒロインは大概ろくな目に遭わないから慣れた」と。 確かにそうだなと思った。多くの物語で女性はひたすらか弱い存在として描かれ、男性に守られるものとされる。ギャルゲーの先輩ヒロインでさえ、後半になると実はそんなに強くなくて、内心は脆いんだよ、みたいな描写が入る。これ自体が性別で決まっているようなものだが、それを変えようとするゲームもあるにはある。 もちろん男性向けの作品でヒロインが男主を引っ張ってキャリーする展開は現実的じゃない。何せ男主は「最弱」設定なのがお約束で、実際は最後にはチートになるんだから。せめて女性向けゲームで、ヒロインが最強という設定に挑むものがないか見てみるしかない。 というわけで断罪のマリアは、まさにそういうゲーム……ではある。完全にそうではないが、かなり近い。少なくともヒロイン本人の戦闘力はゲーム中最強だ。

『枯れない世界と終わる花』レビュー

『枯れない世界と終わる花』は、最初はすごく矛盾した印象を受けた作品だった。期待もあり、少し怖さもあった。 期待したのは設定が面白いからだ。何の話なのかほとんど見えてこないのに、作画もキャラデザも、CVまで心地よく感じられた。 少し怖かったのは企画とシナリオが雪仁だから。この雪仁って誰か? 彼の他の作品は知らなくても、一つだけ確実に知ってるやつがある…… ネコぱら、英語名は Neko Para。中国語名は知らないが、あだ名なら知ってる。「艹猫」、Steamでバカ売れしてるやつだ。 しかも彼は中国出身の絵師さよりと一緒に抜きゲーを二本も作ってる。そんなシナリオライターが突然、自分の新作を出して、設定もなんか意識高い系っぽいとなれば、簡単に地雷じゃないと信じられるわけがない。 でも先月このゲームの体験版を遊んで、疑問はさらに深まった。体験版でもほとんど何も説明されてなくて、このゲームが何を言いたいのか、テーマは何なのか、やっぱりわからなかった……世界観は架空っぽい。こういう架空の話はゲームではそんなに多くないけど、日本のアニメには毎回ある。最近だと『壊れた世界とガラスの花』。偶然このゲームのタイトルもフォーマットが似ていて、余計に疑念が深まった。最後までイキり倒して、結局何も言えてないんじゃないかと…… もちろん遊んだ後は、そんな疑念も消えた。むしろ、このゲームを間違って捉えていた。単なる「文芸イキり」ゲーじゃなくて、むしろ童話に近い。 そう、童話。子供が寝る前に母親が読み聞かせる「Long Long Ago」「昔から」「むかしむかし」のあの話…… だからこのゲームの世界と風景がこんなに「童話」的なのも無理はない。
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Sounder Honeycomb 2S+ Bluetoothスピーカー をしばらく使った感想

父がBluetoothスピーカーが欲しいと言った。携帯と繋いで音楽を聴くためだと。 家にいるときは毎朝早くからスマホで大音量のドンドコ音楽を流して俺を叩き起こしてるくせに、まあそんなツンデレな父の頼みだし、「ついでなら適当に買ってきてくれてもいいけど、もちろん買わなくても自分で買えるし、別に頼んだわけじゃないぞ」みたいな顔をしてるけど、断る理由もない。親にお金を使うのは価値があることだ。 とはいえ初めてこれを買うわけで、あまり高いのは嫌だ。Boseなんて買ってやるのはちょっと勿体ない。まずはコスパのいいやつにしよう。父がうっかり無くしても惜しくないし。 あれこれ選んで、SounderのHoneycomb 2S+に決めた。ちょうど京東(JD.com)で特価をやっていて、299から100引き、さらに白条小金庫クーポンを使って、最終的に169元で購入。

『Your Diary + H』レビュー

Your Diary は CUBE のゲームで、たぶん……2年前に、私はその漢化版をプレイした…… うわもう2年かよ!!!全然そんな気しねえのに!!! もちろんこのゲームは私にかなり良い印象を残した。ガルゲームを始めたばかりの奴に「おすすめは?」と聞かれたら、だいたいいつもこれを勧めている。理由は簡単で、絵が良い、音楽が良い、シナリオは多少ベタだけど毒はない。しかも王道で前向きな話だから、Galgame に触れてみたい新入りに勧めるには最高だろ! 当時はこのゲームの日本人の評価をあまり見ていなかった。後で CUBE という会社の資料を調べたときに見てみたら、Your Diary の日本人評価はそんなに高くないことが分かった。私はこの手の話なら80点くらいあってもいいと思うんだが、実際はぎりぎり70点を保つ程度だった。面白いことに、一部の日本人はこのゲームを「つまらない」と言っていた。 つまらない、か……うーん、私も何とも言えない。当時思ったのは、日本のオタクは「超展開」が大好きだから、Your Diary の話は全部テンプレだと思ってつまらなく感じたんじゃないか、と。 もちろん今、改めて日本人の評価を見返すと、彼らの言うことにも一理あると思う……

『魔女こいにっき』レビュー

他人がどうやって「物語を読むときの『没入感』」を追い求めているのか知らないけど、まずは自分の考えを話そう。 多くの場合、何かの物語を見ると、似たような筋書きが自分にも起きたことがあるなと気づく。物語の中の結末が自分の人生のどこかと同じだったり、あるいは始まりだけ同じで結末は違っていたり、物語の誰かが現実の友人や知り合いにそっくりだったり、あるいはそういう物語の主人公が自分に似ていたり、とにかくいろいろだ。そういう物語を見るたびに、自分のことを思い出す。物語の展開が現実と違うせいで、人生の悔しさや感慨にふけることもある…… ただそれだけだ。 そう、それだけ。自分が主人公になったと想像したことはないし、ゲームの主人公が出会う女の子が自分の彼女になったと想像したこともない。このキャラかわいいなと思うことはあるけど、それだけ。俺を知ってる人なら気づいてるかもしれないけど、ゲームで好きな女の子を「嫁」と呼んだことは一度もないし、「XXX 俺の嫁」なんて言ったこともない。ゲームのキャラを好きになるのは、その子の物語が好きだから、性格が好きだから、その子の言葉が好きだから。容姿に関しては……正直、日本の画風なんて数えるほどしかないし、一人の絵師が描くキャラなんて機械の量産品みたいなもんで、誰を見てもだいたい同じに見える。だから性格と物語で決まる部分のほうがずっと大きい。 俺が大事にしている考えはこれだ。キャラクターは物語によって豊かになる。これは物語の中だけの話じゃなくて、人生も同じだ。風雪をくぐり抜けて複雑な過去を持つ人間は、自然と話し方や振る舞いに独特の魅力が出る。まあ誰だって昔話をひとつやふたつ語ってイキることはできる。見てくれよ、こんなにパッとしない俺だって、いつも昔の話をちょっと持ち出してはひけらかしてるじゃないか。 だから絵師の単体の絵を眺めることはほとんどない。Twitter で好きな絵師の画風があっても、見て、シェアして、かわいい綺麗だとつぶやくくらい。保存はしない。アイコンにすることもあるけど、すぐ変える。失礼な気がするからだ。 そう、物語の裏付けがなければ、空っぽのキャラクターには意味がない。人がただそこに立っているだけでは、性格も声も振る舞いもわからず、その人についてほぼ何も知らないのと同じだ。勝手に好きだと言うのは、ほぼ空論だ。 キャラの画像は集めないけど、これだけゲームをやってるとさすがに集めたものはある。ほとんどはゲームの音楽だ。さっき言ったスタイルと同じで、ゲームの曲を聴くときもだいたいストーリーをやったことのあるゲームの曲、特に OST を聴く。曲を聴くとゲームの物語が思い出されるし、物語の中のキャラも思い出される。たまたまどこかのゲームの曲がいいなと思ったら、しばらく聴いてからそのゲームをやりたくなる。この曲の裏にはどんな物語があるのか見てみたいと。 だからある日『永遠の魔法使い』を聴いて、すごく興味が湧いた。どんな物語なのか。八方美人な人間が、魔法を使ってもどんな願いも叶えられず、諦めようとする…… だから『魔女こいにっき』をやった。

Xiaomi Mi Band:買ってよかった点と微妙な点

母に小米手环2を買ってやったので、それまで母が使っていた光感版の小米手环が俺のところに回ってきた。左腕にはMoto 360 2ndを着けているから、試しに右腕に着けてみることにした。 正直、こいつは大して期待していなかった。ペアリング用のアプリすらサブ機のNexus 5Xに入れたくらいだ。求めていたのは睡眠の質を記録できるかどうか、それだけ。あとはどうでもいい。アラーム機能もあるらしいので、Moto 360 2ndと同じ時刻にアラームを設定しておいた。 元のバンドは汚くて爆発しそうだったので、買ったときに付いてきた予備の黄色いバンドに付け替えた。

Mi Robot Vacuum:ファーストインプレッション

米家のロボット掃除機を買った。うちの部屋はホコリがひどすぎて、スマホを一晩置いただけで翌朝画面がうっすら白くなるレベル。 1日1回掃除機をかけてみたけど足りない。だからロボット掃除機が欲しくなった。 Quoraでおすすめを見たけど、どれも予算オーバー。そんなときX(旧Twitter)で呉老二のキモいアイコンを目にして、自分も呉老二を見習って小米の製品を買えばいいんじゃないか、と思ったわけだ。 米家のロボット掃除機は転売ヤーとの争奪戦で手に入りにくいと思っていたら、公式サイトに普通に在庫があった……ので注文。午前に注文したら午後にEMSで届いた。マジですごい。

『マジカル☆ディアーズ』レビュー

私は節操のある人間だ。 それが主に表れるのは私の強迫観念で、一度引き受けたことは必ず最後までやる。やり遂げられないと罪悪感が残って、誰かに暴かれて批判されるのが怖い。 もっと突き詰めると、ギャルゲーを一度でも製品版で起動したら、もう投げ出さない。いつか必ず最後までやる。 もちろん「製品版」と強調している通り、体験版なら途中で放り出してもいい。 マジカル☆ディアーズは、そんな私に長らく放置されていたゲームの……一つ……。
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『愚者ノ教鞭』レビュー

誰にでも夢はある。ただその夢は年齢や生活状況によって少しずつ変わっていくものだ。 でも、子供の頃に最初に浮かんだ夢といえば、先生が「大きくなったら何になりたい?」なんて質問をしてくるあのクソみたいなやり取りを除けば、本当のところは学校に関係したことだったはずだ。 俺の友達の蟹ボスの夢は、学校の向かいにネットカフェを開くことだった。 「学校の向かいにネットカフェ開いて、最高のマシン入れて、最高の会員制度作って、最高の学生を集めて、あのクソ先生どもを悔しがらせてやるんだよ」 当時の蟹ボスはネットカフェでゲームするのが大好きで、まあ……俺もよく連れて行かれた。 もう一人の友達、套さんの夢は、この世の全ての女を犯し倒すことだった。