2025

『オトメ世界の歩き方』レビュー

昔、自分で「これはイケてるだろ」と思ったアイデアがある。今をときめく「フェミナチ」をヒロインに据えたギャルゲーを作る、というものだ。これなら話題性も抜群だし、衝突も十分すぎるほどある。 俺は女性の平等には反対しない人間だが、「フェミニズム」と「フェミナチ」は別物だと思っている。前者は平等な権利を求める声で、後者は過激派による前者の破壊活動だ。ネット環境がますます分断される今、後者の台頭と声量は前者を追い越しつつある。 はっきり言えば、前者はまともな人間、後者はただのバカだ。バカをギャルゲーに入れて、できれば抜きゲーにして、思う存分犯す。これくらい過激な妄想、別にいいだろ? その妄想は去年、あっさり満たされた。『オトメ世界の歩き方』というゲームが「フェミニズム」を看板に掲げてプレイヤーを釣っている。未来の世界では女性が完全に権力を握り、「性別隔離法」なる特例法を制定。女性は特権階級、男性は家畜以下の扱いで、両性は物理的に隔離される。社会の上流を象徴する「新東京市」にはほぼ女性しかおらず、男は辺境で兵士として、最前線の敵勢力の侵略と戦う消耗品にされている。

『望却のエディシウス』レビュー

物語の冒頭、主人公は社畜として生活と上司の重圧に毎日押しつぶされ、死にたいという思いを抱く。日本人が大好きな駅のホームで、やってくる電車を前に飛び降りようとする。 ふわりと飛べば、人生から完全に解放される。 もちろん、主人公にそんな度胸はなく、結局は惨めに生き続ける。そんな彼の心が極限まで沈んでいたとき、一人の少女に出会う。彼女は混浴の銭湯に入りたいから手伝ってほしいと頼んでくる。理由は単純で、入ったことがないから入ってみたい、というものだった。 少女はナギサと名乗り、とても明るく見えた。混浴の銭湯に入るだけでなく、主人公をあちこちへ引っ張り、美食を味わい、新しいことに挑戦する。海辺へ景色を見に行ったり、島へリゾートに行ったり。何か不思議な魔力でもあるのか、主人公は彼女に引っ張られるままだった。他人なのに、二人はまるで恋人のようにデートのようなことを重ね、最後には本当に恋人のように、愛し合うことまでしてしまう。 ところが、ナギサと一発やって眠りから覚めると、彼女はいつの間にか起き上がってベランダへ出ていた。主人公に感謝を告げ、自分は十悪不赦の殺人犯だと明かし、最後の願いは叶ったと言い残して、そのまま飛び降りる。下の階に激しく落下し、血の海に倒れた。

x86 携帯ゲーム機 レビュー

実はこの件、もうずいぶん前の話なんだが、書くかどうかずっと迷っていた。2年前に強制隔離施設に10日以上閉じ込められた経験と同じで、書きたいし、書けば意味もある。でも火の粉が降りかかって余計な面倒を招きかねない。 去年はとにかく書いて愚痴りたくて仕方なかった。だが時間が経つうちに忘れて、今日ふと思い出した。やっぱり書こうと思う。この一連の出来事は抽象的で皮肉でもあるし、業界の現状を横から説明できる。それに何年も前の自分の経験とも call back する。 余計な面倒を避けるため、本文では製品名を出さない。製品の開発や管理の方針についても過度に論評しない。できるだけ淡々と事実を述べて、判断は読者に任せる。最後に短い感想を少しだけ。 もちろん、これは去年見た長い夢にすぎない。すべての筋書きは夢の中の話であって現実ではない。現実の誰かや何かに当てはめないでほしいし、勝手な憶測もやめてほしい。
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『セレクトオブリージュ』レビュー

このゲームが発表されたとき、自分は期待で胸がいっぱいだった。何しろまどそふと制作、品質は保証済み。柚子奈の原画は目に優しい。そしてシナリオも自分がめちゃくちゃ興味ある「逆襲もの」だ。脚本家は以前エロゲーで調教・凌辱ものを書いていた人らしく、その匂いがまたたまらない。最初の宣伝で流れたあの燃えまくりのOPも相まって、期待値はもう振り切れていた。 そしてゲームが発売。期待に胸を膨らませてすぐにプレイしたのだが、進めていくうちにどうも様子がおかしい。「能ある鷹は爪を隠す」的な、貧乏人が上流階級に成り上がる爽快なストーリーはどこにもなく、むしろゲーム全体が「音符社」によくあるパターンと化していた。主人公がまたしても学園のサキュバスと化し、女全員が夢中になり、挙げ句の果てには生徒会に直で招待される始末。 そこから物語は自分が一番よく知る、しかし全く期待していなかった方向へ進んでいく。主人公は逆襲したいと言うが、階級を飛び越える方法が上流社会のお嬢様と交尾すること。血統的にも婿入り的にも最適らしい。しかも妄想まで始める。また妄想かよ。学園の種馬になって、女全員が自分の嫁で、産む子どもの数まで考えている……。 何だその山東人ロジック……。

幽蘭コードノート をしばらく使った感想

前回、RK3588搭載のノートPCを買った話をした。筐体は中華パチモンメーカーの型だが、全体的な体験は期待以上だった。 ただ、いくつか不満点もあった。改善されれば大きな進歩になるはずだ: キーボードは速く打つと二重入力する(おそらく筐体の問題) バッテリー容量が足りない 作りがややチープで、筐体が全部プラスチック USB-Aポートが1つしかない 内部空間がスカスカ では、これらの不満を解決するRK3588ノートPCはあるのか? はい、ありますよ、兄弟、もちろんあります。

Cool-Pi CM5 Laptop:買ってよかった点と微妙な点

去年の5月ごろ、3年以上使っていたノートPCを買い替えようと思った。でも当時の新製品といえば、Linux 対応がいまいちな Ryzen 7840HS か、Intel の新しい Metreo Lake アーキテクチャの ThinkPad くらいしかなかった。 11世代からの乗り換えなら Metreo Lake でも十分な進化ではある。ただ Metreo Lake は前世代と比べても進歩が小さく、むしろ後退している部分すらあって、様子見することにした。 そうやって待っているうちに、偶然見つけたのがこの「国产ノートPC」、Cool-Pi CM5 Laptop だった。ARM アーキテクチャの RK3588、Linux ネイティブ対応、32G メモリ、ストレージ拡張にも対応。当時は天猫の店舗で無金利分割もやっていて、ちょっと遊んでみるかという気になり、結局買うことにした。

『スカイコード』レビュー

物語の始まりは、すでに学校をサボっている主人公・宵宮梯子が、家出の途中で街の廃墟に迷い込み、そこで片翼だけの天使と出会うところから始まる。天使はその羽で主人公に不思議な力を与え、羽の回収に協力してほしいと頼み、特殊な能力を秘めた羽を一枚手渡す。ただし、羽を返した時には関連する記憶を失うという条件付きで。

『きら☆かの』レビュー

ここ数年ずっと引っかかってることがある。あざらしそふと、通称「海豹社」って制作会社は一体何者なんだろう、と。毎日のように色んな会社や制作チームとコラボしまくってるくせに、自分とこで作るゲームは「XX彼女」みたいなテンプレ恋愛ゲーばっかり。で、その会社の背景を調べてみたら、これが全然シンプルじゃなかった。面倒な経緯は端折るけど、いわゆる「海豹社」の母体は元々Keyの原型で、比較的知られてる『One』ってゲームも作ってたところなんだよ。 家がデカイからなのか、それとも郷愁なのか、その会社は今もギャルゲー業界で生き続けてて、今は「海豹社」。そんで最近、また別の歴史ある会社とコラボした。どう見ても半死半生にしか見えないLump of Sugar(方糖社)との新作がこれ、『きら☆かの』。若者の流行に乗っかったように見えて、実際は思いっきりスベってる。

『プトリカ 1st cut:The Reason She Must Perish』レビュー

ルクルというシナリオライターは、Galgame市場の中でちょっと異質な存在だと思っている。他の作品がまだ表面的でステレオタイプな二次元恋愛にこだわっている頃から、ルクルは演劇風の文章と演出で、ひと味違う見せ方をしてきた。「中二病哲学」だの「暗くて重い話」だの「テンプレ通りの校庭告白」だのに固まりきったGalgameのシナリオ業界に、一種の次元の違う一撃を食らわせたわけだ。 『紙の上の魔法使い』『水葬銀貨のイストリア』『空に刻んだパラレログラム』、そして『冥契のルペルカリア』を経て、ルクルは長いこと新作を出していない。サボっているからだと言う人もいるが、自分はそうは思わない。彼の一連の語りを追いかけたり、ちゃんとプレイしたことがある人なら、ルクルの得意な叙事の三本柱はすぐにまとめられるはずだ。矛盾だらけの悲惨な宿命、臆病な主人公と、長い時間をかけてその耳元で悪魔の囁きを続ける敵役、そして天才を造形して凡人が彼の前に抱く劣等感を描くこと。だから『冥契のルペルカリア』はすでに集大成なんだよ。ルクルが出し切れるものを全部詰め込んだ作品で、この作品の中に他の作品の影をいくつも見ることができる。自分はしばしば、ルクルは『冥契のルペルカリア』を書き終えたあと燃え尽きてしまったんじゃないかと思う。 もちろん、冗談めかして言えば「ネタ切れ」だ。
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