『喫茶ステラと死神の蝶』レビュー

ゆずソフトの初の大コケ:喫茶ステラと死神の蝶

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これまでずっと柚子の大コケを期待してたんだけど、困ったことに柚子のゲームはどれも安定していて、なかなかコケない。制作工程がほとんど流れ作業だからだ。

  • ゲームのテーマ設定を一つ決める
  • テーマに沿ってキャラデザを固める
  • シナリオライターに話を分担させ、各エピソードを書かせてつなぎ合わせる
  • 宣伝を開始、毎日カウントダウンアニメを公開
  • キャラソンを公開、さらに宣伝
  • キャラソンの曲をRemixしてゲーム内のOSTに流用
  • ゲーム発売

しかも柚子のゲームは絵師がほぼ固定なので画風は保証付き、声優も実力のある人ばかり。遊んだ後に「地雷」だと感じることはまずない。せいぜい「シナリオが普通」「話がテンプレすぎ」「設定がちょっと幼稚」と思う程度で、飛び抜けてはいないが、決して悪くはない。

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こうした品質が「不合理な鋼の柚信者」を大量に生んできた。以前SNSでRiddle Jokerのシナリオが知恵遅れだと書いたら、Telegramまで追いかけられて「ぷんぷん」と言わんばかりに絡まれたことをなんとなく覚えている。柚子のゲームの魔力がどれほどか分かる。ただ柚子のゲームの特性上、ファンの年齢層は低めで、未成年も少なくない。Twitterで未成年がYuzu liveに行こうとして断られ、メンタルをやられた投稿を見たこともある。だから僕は「ゆずソフト」に対して愛憎半ばなんだ。

好きな理由は、確かにギャルゲーの基準の一つだし、いつも好きな声優を起用してくれるから、 嫌いな理由は、ずっと流れ作業で萌え豚の餌を生産していて、革新がないから。

柚子に革新がない影響は柚子自身にとどまらない。新作を出せば年度販売数1位というカルト企業が、流れ作業のままで楽に稼げるなら、他社も真似するに決まっている。全ギャルゲー会社が柚子みたいになったら、業界は本当に終わる。

でも今年の柚子はどうやら本当に何かが違う……

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しかも大コケした……

「喫茶ステラと死神の蝶」

星光カフェと死神の蝶。カフェには全く興味がないが、「死神の蝶」の方には興味がある。しかもシナリオ協力に迎えたのがかずきふみ。この人は「暗黒」と「血腥」ものをたくさん書いてきた。9-nine-シリーズや、あの「巨乳サキュバス」的な話も含めて。柚子が「死神」のためにこんな尖ったシナリオライターを呼ぶとは、本気で変わるつもりなのか?

以前柚子のシナリオに参加した「籐太」先生もTwitterで火に油を注いでいた。

「わあ、柚子の新作シナリオ豪華だな、天宮りつは本気を出すのか?」

この言葉は実に微妙だ……一方ではシナリオ陣の強力さを褒めているようにも見えるし、一方では籐太が参加していない過去の柚子作品には中身がないと皮肉っているようにも見える。

実際どうなのか、ゲームを見てからだな……

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ゲームの設定は、主人公が大学生で童貞、ナンパして早く童貞を捨てたいと思っているが、街を歩いている時に車に轢かれて死ぬ。

轢かれて死んだはずの主人公だが、すぐに鎌を持った女の子に蘇らせてもらう。蘇った主人公は奇跡的に轢かれる前日に戻り、本来轢かれて死ぬはずだった時間を無事に過ごして生き延びる。

その後主人公は再び「鎌を持った」女の子に会う。彼女は明月栞那と名乗り、死神だという。彼女のそばには喋る猫、杉田智和……いや、ミカドがいる。死神栞那は主人公の「死と再生」の秘密を説明する。

主人公の魂はもともと不安定で、車に轢かれたら魂が散って死ぬはずだったが、主人公には「強い生への執念」があったため、魂が出事の前の躯に戻り、記憶を保ったまま蘇ることができた。しかも主人公自身に「世界を変える」ほどの強い力があるらしく、それが世界線を変えて自分を蘇らせた理由でもある。

死神栞那はさらにこう付け加える。人間の魂は「強い生存欲求」の有無によって漂う。生きる気力を失った人や、生きていても意味がないと思った人の魂は蝶になって飛び散る。死神の仕事の一つはその蝶を集め、蓄えたり、機会を見て送り返して魂を完全にし、将来完全な転生ができるようにする、云々……

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これがタイトルにある「死神の蝶」。空を漂う蝶は、実は人間の魂の断片なのだ。

では主人公の「強い生への執念」とは何か。最初に言った通り、まだ童貞で恋人もいないから死にたくない、ということだ。そして主人公自身にも特殊能力が備わり、「死神の蝶」の影が見えるようになる。

ツッコまずにはいられないが、主人公はとあるゲームのあの人とそっくりだ。

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その後主人公は栞那がいる、カフェのような空っぽの部屋で大学の同級生、四季ナツメを見かける。ナツメは大学の「高嶺の花」と呼ばれ、告白者は数知れずだが全員断っている。そんなナツメがここで栞那の死神としての正体を知っているだけでなく、「カフェを開く」準備をしていると言う。

彼女は大家に連絡し、メイドのような服を用意して、死神栞那と一緒にこのカフェを再開すると言い、主人公も誘う。

主人公は断らないが、カフェを開くのは簡単ではない。コーヒーの淹れ方を覚え、料理も作らなければならない。栞那はオムライスしか作れず、しかもあまり美味くない。ナツメはコーヒーすらあまり飲めない。どこにそんな自信があるのか。

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そこへ大学の同級生、汐山宏人から良い話が届く。彼の姉、汐山涼音が失業して落ち込んでいるらしい。以前は料理人、パティシエで腕はなかなかだったというので、カフェ開店のために手伝ってほしいと紹介される。

主人公は幼馴染の墨染希をホール係に誘い、さらに求人で黒ギャルの火打谷愛衣を雇う。こうしてカフェの陣容が固まる。

料理長:涼音、料理:主人公、ホール:栞那、ナツメ、希、愛衣、あとあの猫……

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最終的に料理長の指導と管理の甲斐あって、カフェは形になり、大家の同意も得て、「星光カフェ」は無事オープンする……

ゲーム内では「死神の蝶」の話は二度と出てこないけどな……

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四季ナツメ

四季ナツメの設定は「高嶺の花」。そして墨染希と彼女はこのゲームで唯二のストーリー推進役だ。はっきり言って、この二人が出ている会話だけが面白く、他は眠くなる。

四季ナツメはカフェ開店を一番に提案した人物で、彼女の粘りがなければ「星光カフェ」の再開はなかった。しかし、なぜカフェを開きたいのかはずっと謎のままだ。実際、彼女の個別ルートでも半分以上の時間はその理由に触れず、主人公とのあれこれの会話ばかりで、しかもツンデレの匂いがプンプンする。

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個別ルートの後半になって、ようやく明かされる。四季ナツメも主人公と同じく、一度死んだ人間だった。主人公が轢かれた事故にはもう一人の死者、四季ナツメがいた。主人公の蘇りが世界線を変え、四季ナツメも一緒に蘇ったのだ。

四季ナツメは子供の頃、体が弱くてよく入院し、友達を作る機会を逃し、学校行事にもほとんど参加できず、内向的な性格になった。体調は回復したものの、依然として良くはなく、自分はお荷物だと思い、生きることに前向きになれなかった。さらに、四季ナツメの母親には「カフェを開く」夢があったが、娘の入院で両親はその夢を諦めてしまい、四季ナツメは大きな負い目を感じていた。

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四季ナツメは厭世的な人間だが、主人公の出現で生活に自信を持ち始める。正月の屋台で肉まんを売ったり、二人で飲みに行ったり、主人公の四季ナツメに対する理屈抜きの好意と粘り強さが、自分はこの世界で必要とされていると感じさせ、生活の楽しさに気づかせた。

四季ナツメは母の夢を叶えるべきだと思っており、それがカフェ開店にこだわる主な理由だ。もう一つの理由は自分の憧れ。入院中にカフェで見たメイドが綺麗で、その絵を描いて病院に飾っていた。それを主人公に見つけられ、知られざる過去が明らかになる。

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最終的に四季ナツメはカフェを開くことに成功し、主人公というバカ彼氏を含む多くの面白い友達ができ、人生の幸せを感じ、以前ほど厭世的ではなくなった。不安定だった魂も安定し、幸せな生活が待っている。

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しかし実際には、四季ナツメの母親がカフェ開店を諦めたのは彼女のせいではなく、日本が金融危機に襲われ、金がなくなり、消費が落ち込んだからだった……

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つまり全部金融危機のせいなんだよ!

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墨染希

墨染希は主人公の幼馴染で、もう一つの顔は神社の娘。父親は神官で、正月には神社で巫女のバイトをすることもある。

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墨染家の神社は小さく、「X恋万花」のあれよりずっと小さい。正月には他の神社から巫女を借りてくることもある。墨染希は神社の娘だが、巫女服を着てマスコットになるくらいしかできない。

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しかし、今年の正月に墨染希の家で問題が起きる。死神栞那が、墨染希の家の神社に「巨大な赤い蝶」が現れたのを見たのだ。

その「巨大な赤い蝶」は巨大な幽霊のように神社の周りを漂い、墨染家にも次々と不幸が降りかかる。墨染家の神官(墨染希の父)が突然怪我をして正月の祭祀を執り行えなくなり、墨染希自身も危うく事故に遭いかける。栞那はこの「大赤蝶」は善者ではないと言い、正月の祭祀で法事をして成仏させなければ、さらに不幸が続くと告げる……

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しかし墨染家は今年の祭祀を中止すると決めていた。神官が怪我をしたのに祭祀もクソもない。だから巫女も呼んでいない。だが栞那は絶対に祭祀をやるべきだと言い張る。赤蝶が何をしでかすか分からないからだ。栞那の粘りに、墨染希と主人公は渋々、強行突破で祭祀を決行する。

巫女がいなければ? 墨染希がやればいい! 巫女舞が踊れなければ? 今から覚えればいい!

最終的に墨染希は押し付けられる形で正月祭祀の巫女を務め、舞を披露する。理論上、これで赤い蝶は消えるはずだった……

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しかし、消えない!

栞那は赤蝶がまだ漂っているのを見つけ、不審に思い、神社の起源と伝説を調べ始める。そして神社の起源は神ではなく、一人の人間を祀るためだと判明する。昔々、ここに母娘がいて、母は娘を守るために他の鬼神に殺され、娘も死んだ。殺された母は神と取引し、自分は幽霊としてここで娘を守り、娘はこの神社の近くで生生世世転生を繰り返すことになった。娘は最初の転生で巫女になり、転生した娘がこの神社を建てて母の幽霊を鎮めた。これが神社の由来だ。

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娘は何度も転生し、母の魂はまだ漂っている。それが巨大な赤蝶だ。赤蝶が怒っているのは、「娘」が何度転生しても「母」の存在に気づかないから。プレイヤーは大体察するだろう、墨染希こそがこの世に転生した「娘」だと。

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最終的に栞那の助けで、数百年を隔てた「娘」と「母」が再び対話し、わだかまりを解き、墨染希一家は幸せな生活を取り戻す。

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つまり全部ご先祖様のせいなんだよ!


火打谷愛衣

愛衣は年齢の低い中学生で、カフェのホール係として雇われ、楽しそうに働いているが、友達がいる様子は見たことがない。見た目からしてスポーツが好きそうで、実際そうだ。主人公は彼女に誘われて泳ぎに行く。プールではなく、競泳の泳ぎだ。

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そこで愛衣は「同級生」に出くわす。二人の雰囲気は微妙で、その「同級生」は愛衣を避けているように見える。

後になって主人公は理由を知る。愛衣には「超能力」があり、左目で奇妙なものが見えるのだ。主人公が魂の断片「死神の蝶」を見るのと同じように、愛衣の左目に見える「死神の蝶」は蝶ではなく「汚いもの」だ。さらに凄いのは、その左目で「汚いもの」を「消滅」させられること。長時間見つめるだけで、それらの「魂の断片」は自動的に消える。実際、彼女はこの能力で知らず知らず多くの人を助けてきたが、それが原因で同級生との関係が微妙になった。彼女は友達作りをこの「能力」に頼りすぎていて、多くの人は友達になりたいのではなく、能力を利用したいだけだった。愛衣が能力の使用を断ると、「裏切り」と見なされる。同級生たちは陰で彼女を変わり者扱いし、「魔女」とまで嘲笑していた(ゲームでは別の言葉、悪い意味の憑き物落としみたいな言葉を使っていたが、カタカナで忘れた)。彼女が親友だと思っていた「同級生」も含めて。

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だから愛衣はそんな環境に耐えられず、学校の水泳部を辞め、元の輪から逃げ出し、カフェでバイトを始め、新しい友達を作り、主人公と恋人になる。しかしそれが元の学校の同級生に知られ、さらに状況は悪化。愛衣は「裏切り者」で、輪を抜け出して男まで作ったと噂され、女子の輪の中でさらに居づらくなる。怒った愛衣の能力は一時制御不能になり、吸収した「汚いもの」を全部吐き出し始める……

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もちろん物語の最後は、愛衣の「超能力」が栞那の指導で制御可能になり、栞那の助けで「治療」も受ける。同時に愛衣は元の「同級生」とも以前の関係に戻り、見えるのは「汚いもの」ではなく「死神の蝶」になり、物語はそれなりに合理的な結末を迎える。

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つまり全部左目のせいなんだよ!


汐山涼音

汐山涼音は主人公の親友の姉で、以前はそこそこ有名なパティスリーで働いていた。自分は料理人として優秀だと思っていたが、そこのオーナーにボロクソに言われ、ショックで辞めて家に引きこもる。

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その後、主人公たちがカフェを開くことになり、料理長として厨房で働くことになる。

涼音のルートは仕事と恋愛の二部構成。

恋愛面は非常に伝統的な「お姉さんは若い男に抗えない」パターンで、前回のRiddle Jokerと同じ。ただ涼音の体型はどう見ても「お姉さん」とは言えない。最近の柚子の人は特殊な性癖に目覚めたのかもしれない。このルートで語るべきは涼音の仕事の部分だけだ。

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涼音は以前の職場で少し傲慢で、自分の作るケーキの味は良いと得意になっていたが、結局上司に選ばれず、自暴自棄になり、魂の一部が蝶になって飛び散り、主人公に発見される。

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後に涼音は自分の努力で、なぜ自分のケーキが選ばれなかったのかを理解する。味は良くても材料が高すぎたのだ。一流のパティシエはケーキ作りの技術だけでなく、食材の管理も重要で、味を保証しつつコストを可能な限り抑えることが、一流のパティシエに必要な才能だと。

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最終的に涼音は自分の努力で自分を証明する。ゲーム内で以前の師匠に認められたかどうかは明言されないが、今の自信に満ちた涼音なら、パティシエになるのも当然だろう。

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つまり全部ケーキが高すぎたせいなんだよ!


明月栞那

明月栞那は死神だが、正確には新人死神だ。

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主人公は正確には彼女の死神としての最初の仕事相手だ。死神の仕事は魂を正しい道へ導くこと。死んでない者はきちんと生き、死んだ者は早く転生させる、といったことだ。

栞那と頻繁に接するうちに、主人公は夢を見るようになる。前世らしきものの夢だ。

主人公の前三世はどれも悲惨だった。一人で孤独に育ち、親に捨てられ、ある世では餓死までしている。だから主人公の魂は「愛」への渇望で満ちている。栞那は死神として主人公の魂を救おうとするが、死神はあまり干渉すべきではない。しかし栞那は悲惨な主人公の三世の人生を見過ごせず、手を貸すことを決める。栞那の助けで、主人公の魂の「愛」への渇望はますます強まり、最終的には世界を変えるほどの力を持つに至る。

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そして主人公の今世、彼は交通事故に遭うが、自分自身の「愛」への強い渇望によって世界を変え、再び蘇る。

栞那も死神として、実は「試される対象」でもある。いわゆる「死神」は「凡人」に生きる意味を取り戻させる一方で、自分自身も生命と生活の意味を理解する。

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だから主人公が栞那に告白した瞬間、栞那が主人公を救う一連の過程で、栞那自身も生活の意味を理解する。

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「死神」は実は「転生を待つ凡人」であり、栞那は最終的に主人公との恋愛によって再び凡人に戻り、二人は普通の恋人になれる。

栞那の個別ルートのもう一つの伏線は、主人公と父親の相互原谅——いや、許し合いだ。

主人公はずっと理解できなかった。なぜ父親は毎日海外にいて帰らず、母親は病気で寝ているのに、夫を恨まず、むしろ幸せそうなのか。

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実は父親は子供の頃「厳しい管理」の中で育ち、自由を渇望していた。そしてその「自由」を息子に与えた。同時に妻が風景画好きだと知り、妻のために絵を描いていた。主人公はそこで初めて、両親の間に愛がないのではない、その愛を自分が理解していなかっただけだと気づく。

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最終的な物語は、主人公が凡人になった栞那と結婚し、娘を授かり、同時に父親とも関係を修復し、幸せな結末を迎える。

そしてすべての黒幕はあの喋る猫だろう。彼が裏で全てを動かしていた。

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つまり……

全部杉田智和のせい?


『喫茶ステラと死神の蝶』はなかなか良い立意を持っている。全体としては「生きる意味を探す」ことを描こうとしている。いわゆる「死神の蝶」とは、生きる気力を失った人の漂う魂の断片のことだ。

だが、さっき僕が言ったこと覚えてる? このゲームは大コケしたんだ。

そう、『喫茶ステラと死神の蝶』は、ゆずソフトの手游を除けば、近年稀に見る大コケ作品になった。

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以前、多くの高飛車なギャルゲーマーが柚子を見下して「萌え売り」だと言っていたのは知っている。しかし実際、柚子のゲームは『サノバウィち』も『千恋万花』も、僕があまり評価していない『Riddle Joker』も、最も評価の低い『天色』でさえ、ゲーム全体のストーリーに大きな問題はなかった。語るべき話は語っていた。ただその話が「ちょっと都合が良すぎて、ちょっと知恵遅れ」だっただけだ。

しかし今回の『喫茶ステラと死神の蝶』は違う。ほとんどちゃんと話を語っていない。

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僕がさっき書いた各個人ルートの話は良さそうに見えるかもしれない。しかし実際のゲーム体験は全くそうではない。なぜならそれらの話は僕がゲームの文言を拾い、日本のネットユーザーの一部の解析を読み漁り、ゲーム設定の断片をかき集めて作文したものだからだ。このゲームを順番にプレイしても、「生きる意味を探す」なんてほとんど感じないだろう。なぜなら全ての個別ルートの中で、「死神」に関する内容はほんの20%程度で、残りの80%はカフェの日常とクソみたいな恋愛会話に費やされているからだ。

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つまり、このゲームは「死神の蝶」についてほとんど詳しく描いておらず、大部分が「カフェ」に割かれている。

それに、たとえその20%の「死神物語」の中ですら、シナリオのあの慎重すぎる「抑制感」が見える。何も書けないんだ。主人公が死ぬことも書けない、ヒロインが消えることも書けない、ヒロインが世を儚んで悲しむことも書けない、ヒロインがいじめられて鬱になることも書けない。

だから四季ナツメはただのツンデレに見えて、全然「厭世的な態度」なんて見せてくれない。 だから火打谷愛衣はただの後輩としてあなたと恋愛するだけで、クラスメイトにいじめられて苦しむ姿はほとんど見えない。 だから明月栞那は下ネタばかり言って、男主とスマホ買ってLINEしてるけど、男主との過去のあれこれはあまり見えない。

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これらのプロットの核心部分はあるのか?ある!墨染希のルートと同じで、話はずっとイチャイチャしてばかりで本題を語らず、終盤になってようやく溜め込んだ設定を一気に吐き出して、そのままEDに突入。個人ルートでちゃんと話を語っていない。

僕はずっと思っているんだが、この『喫茶ステラと死神の蝶』は、後半の「死神の蝶」をバッサリ削ったほうが良かったんじゃないか。

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ゆずソフト今回のゲームは、全然話を語れていない。たとえ「アホでご都合主義」な話であっても。


なぜゆずソフトが今回こんなことになったのか、僕はとても困惑している。正直、今回の『喫茶ステラと死神の蝶』は多くの奇妙な感覚をもたらした。

まず『喫茶ステラと死神の蝶』の体験版と製品版には大きな差がある。体験版では何人かのキャラに立ち絵がなく、背景にも誰もいなかった。おそらく描き終わっていなかったのだろう。製品版で追加された何人かは色合いもどこか不自然で、ひどく青白い。製品版では背景に登場する旧キャラも少なく、これまでのNetaスタイルとも違う。

シナリオにも一定の修正がある。製品版では体験版にあったナツメの飲酒してのいちゃつき部分が削除され、しかもこのゲームは全体的に見て、どう見てもカフェ経営がメインで、死神設定は後付けにしか見えない。

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まさかこのゲーム、最初はカフェが企画だったのか?でもプロデューサーが「COOOLじゃない」と思って、急いで誰かに死神設定を貼り付けさせたのか?

あるいは死神の物語部分を誰かに書かせたけど、暗すぎてファンを怒らせるのを恐れて大部分を削除し、イチャイチャ内容で埋めたのか?

しかも特筆すべきは、このゲームは延期不可能で、12月末発売が最低ラインだということ。ゲーム内に「クリスマスと新年」イベントがあるから、延期したらこの一波の売りポイントを逃してしまう。

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だから慌てて、急ピッチでこんな結果になったのか?

もちろんこれは僕の推測で、真相はゆずソフト自身しか知らないだろう。


『喫茶ステラと死神の蝶』は多くの「柚粉」を失望させた。冗雑な設定描写が増えたからだ。同時に、僕のような「シナリオ重視派」も失望させた。こんなに設定を入れても、話が語れていないからだ。もしかしたらこれは「鋼の柚粉」には問題ではないのかもしれない。彼らは話がどうこうなんて全く気にしない、ヒロインが可愛く美しければそれでいいのだから。これがゆずソフトにこの「半製品」を堂々と売りに出させる自信の源なのかもしれない。

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もちろん、ゆずソフトの新作として『喫茶ステラと死神の蝶』は遊べないことはない。ただ、シナリオへの期待を完全に捨てる必要がある。単に「カフェ経営」ゲームとして見る、単に「恋愛」ゲームとして見るなら、それなりに満足できるかもしれない。何しろ四季ナツメは天下無双、夏和小は宇宙最強なのだから。

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