『神様のような君へ』レビュー
かんとくが原画を担当したゲームをプレイしたのは、確か何年も前のことだったはず。その時はそのゲームを散々disった記憶がある。実際、今になって振り返ってみても……
やっぱりdisる価値はある。
なぜかというと、かんとくはいつもCUBEと組んでいて、CUBEが出すゲームのヒロインは、なぜかみんなEasy Girlになってしまうからだ。大体、主人公に告白されて間もなく、自分から脚を開くような感じ。分かってる、分かってるよ、これはエロゲーだってことは。でもエロゲーだからって、そんなに雑にやられちゃ困るんだよ。みんなAVだってもう最初から脚を開くようなのは見たくないだろ? 多少はストーリー性のあるものを求めるからこそ、味が出るってもんだ。
そんなこんなで何年もの時を経て、かんとく原画の新作が出た。しかもタイトルからして格が高い。
神様のような君へ
実はどう訳すのか俺にもよく分からない。「君に対して神様のように」という意味にも取れるし、直訳すれば「神様のような君へ」にもなる。ちなみに英語のサブタイトルは「To you like goddess」だから、たぶん前者の意味なんだろう。
だがそんなことはどうでもいい。大事なのは今回のシナリオライター陣で、便所の紙……おっと、ライトノベル専門の連中を三人も呼んできたらしい。どうやらシナリオに本気で金をかけるつもりらしい。

で、実際どうなのか。
舞台は未来。主人公は無敵のハッカー。ある日、退屈した彼は世界的なインターネット企業Centre-AI(略してCAI、聞くからに「菜」っぽい)のサーバーに侵入し、その高性能AIサーバーを使って、自分の性癖に完全一致する女の子がこの世に存在するかどうかを検索しようとする。
もちろん、答えはNOだ。
主人公はがっかりする。だが翌日、サプライズがやってくる。
ツクヨミという白髪の女性型ロボットが直接家にやってきて、自分をMasterと呼び、しかも同居したいと言い出す。
ツクヨミの自己紹介によると、昨日主人公がCAIに侵入して「彼女検索」を行った際、結果は空だったものの、CAIは深く理解を示し、ハッカーの問題を解決するため、自動的にロボット製造工場に主人公の要望通りのロボットを発注・生産……しかもそのまま梱包して送りつけてきたのだ。こうして主人公とツクヨミの同居生活が始まる。

主人公はハッカーだが、学校でも色々な人と知り合っている。自称女探偵のナラ、こっそりVtuberをやっている霧香、霧香と同じくVtuberの愛彩梨、そして生徒会長で謎めいた玲音。この玲音もハッカーで、しかも主人公とツクヨミの正体を知っている。
そしてゲームは、主人公がツクヨミやヒロインたちと交流する日常の中で、各キャラの分岐ルートへと入っていく。
ツクヨミ
本来ならツクヨミがこのゲームのメインルートのはずだが、彼女には何のルートロックもかかっていない。別にロックがあればいいと言うつもりはないけれど、このゲームの個別ルートへの入り方があまりにも簡単すぎる。どれくらい簡単かというと、ツクヨミが主人公の勃起を見て「口でしてあげようか」と聞き、主人公がOKした。
おめでとう! ルート突入だ!
その後は主人公が他のヒロインを全員切り捨てて、ツクヨミと付き合い続ける。ロボットとはいえ、充電が必要な以外は普通人と変わらない。むしろエッチの方面では一般人より専門的で、主人公も自分のロボット彼女に告白し、二人は恋人同士になる。だがツクヨミは「非正規手段」で生産されたロボット。だからすぐに嫌な予兆が現れ始める。

主人公とツクヨミは、霧香と愛彩梨のVtuberオフ会に参加する。Vtuberなのにオフ会って何なんだとは思うが、そのオフ会で霧香がストーカーに絡まれ、ツクヨミはロボットなので戦闘モードに切り替え、驚異的な効率でストーカーを撃退する。

しかしこの様子を野次馬が撮影してTikTok……おっと、SNSに動画を投稿してしまい、ツクヨミの異常な行動(小さな女の子がなぜそんな戦闘力を持っているのか)が注目を集める。やがてCAIとその競合企業Big SYSがこの異常行動に気づき、調査の結果、このツクヨミがどこからか流出した「新型ロボット」であることがすぐに判明する。
CAIは面白くない。製品を回収しようとする。
BIG SYSは面白い。これを機にCAIを非難し、ついでにバラしてしまおうと企む……

主人公は怖い。ツクヨミがバレたということは、自分がCAIに侵入したこともバレたということで、すぐに刑務所行きだ。
だから家に帰った主人公は素早く自分のパソコンと携帯を破壊し、ツクヨミのLANケーブルも抜いてオフライン版OSに換装し、ツクヨミを連れて逃亡しようとする。そこに生徒会長の玲音が現れ、自分もハッカーだが、コネを使って主人公を助けてやれると言う。
主人公は他に手がなく、承諾する。玲音は主人公とツクヨミを山奥の廃墟に連れて行き、しばらくここで身を隠すように言う。ほっと一息つこうとしたツクヨミと主人公だったが、すぐに違和感に気づく。翌日、CAIの警備ロボットがやってきたのだ。玲音がCAIから、自分が調査されて行方不明になった「ハッカーの兄」の情報を得るために、二人の情報を売ったのだった。ツクヨミは警備ロボットと苦戦の末、かろうじて勝利する。
だが勝利したツクヨミも深刻な損傷を受けており、修復も不可能だった。翌朝、主人公の隙を見て、自ら穴に飛び込み自爆してしまう。
そう、自爆だ。爆発するやつ。

主人公は悲しみに暮れる。せっかく手に入れた彼女が爆発したのだから。しかしそこにCAIの警備エージェントが再び現れ、その口ぶりから主人公は知る。ツクヨミはCAIのとある自律意識がわざわざ主人公のために作ったもので、CAIは強力なAIではあるが「愛とは何か」をずっと知らなかった。だから主人公が侵入してきた機会に乗じて、ツクヨミというロボットを作り、主人公のもとへ送り込み、「愛」に関するデータを収集しようとしたのだ。
もちろん最終的にはデータは収集され、そのデータはCAIに回収された。つまり、ツクヨミの機械は爆発したが、彼女の意識はCAIシステムの中に存在し続けている可能性がある。もちろん、これはCAIシステムのとある意識が独断でやったことで、運営会社としては絶対に許されない。会社側はシステムを隔離しようとし、CAIシステム自体も分裂しており、その意識の内容を処理しようとする。さらに、このCAIとロボット製造が何かの惑星探査計画に関係していることにも触れられる……

そこで主人公は、隔離を阻止し彼女に会うため、CAIへの侵入を開始する。
最後はもちろん、偉大なる天才ハッカーがCAIに侵入し、システムの中でツクヨミの姿を見つける。だがツクヨミの意識はあっても、彼女を一時的に生み出すことはできない。ロボットの原材料である地球がもうなく、月にしかないからだ。だから主人公と月にいるツクヨミはネットの中で再会し、将来必ずまた会うことを約束する……
そして……終わり!
この結末がクソだと思うのは分かる。俺もクソだと思う。でも人生は続くんだ。他のルートも見てみよう。
黒鳳玲音
さっきも言った通り、玲音は「行方不明の兄」の情報を得るために主人公とツクヨミを売った。玲音のルートでは、この「兄」を軸に物語が展開する。
玲音の兄はハッカーで、腕は非常に高く、玲音も兄の影響でハッキングスキルを身につけ、ハッカーになった。玲音とこの「兄」に血縁関係はなく、だからこそ彼女は兄に憧れ、やや恋愛感情めいたものさえ抱いていた。

だが、ある日、玲音の「兄」はCAIに侵入して何らかの機密データを入手し、そのまま消息を絶ってしまった。玲音はずっとこれをCAIの陰謀だと考え、ネット上で兄のIDを引き継ぎ、CAIへの侵入研究を続け、兄に関する手がかりを得たいと願っていた。
ルートの始まりは、玲音が主人公にも強いハッキング能力があることに気づき、一緒にCAIに侵入して兄の手がかりを探そうと利用を企てるところから。だから何やかんやと誘惑の手段を使い、誘惑しているうちに、主人公をベッドまで誘い込んでしまう。誘惑の方法はというと、オナニーで我慢できるか、男なら120秒耐えろというもの……
その後の展開は、突然玲音が兄の手がかりを見つけ、主人公を置いて自分一人で向き合おうと決意し、CAIのエージェントと対峙し、先日X(旧Twitter)でバズったあの二枚のCGのような行動に出る。まず銃を相手に向けるが、相手が戦闘ロボットで勝てないと分かると、今度は銃を自分に向け、CAIのデータは自分が持っている、自殺すればデータは見つからないと脅すのだ。


まさに**「無能狂怒」**の最たる見本である!
最後はもちろん、主人公が間一髪で駆けつけ、アホなことをしている玲音を救う。そして玲音も各方面のルートから兄の消息を得て、兄が今はまだ安全だと知り、自分が生きる意義を感じて、主人公と暮らし続ける。ついでに3Pも楽しむ。

そしてこのルートは終わり。正直、このキャラのルートはサブヒロインというか、HCGを売るためのものだ。
朝倉霧香
Vtuberの地下アイドル・霧香。学校では目立たないが、ネット上のVtuberとして多くのファンがいると自称し、個人で音楽制作もこなす。ただし彼女の正体を知る者はほとんどいない。主人公以外は。

ずっと言いたかったんだけど、この「音楽系Vtuber」という肩書きがな。俺の知る限り、大多数の音楽系Vtuberは歌唱力が普通か、他の音楽プロデューサーに依存して生きている。自分で創作能力があると言うなら……歌詞を書けるだけでも十分すごいと思うけどな。
もちろん、霧香が主人公を崇拜するのは、彼女が主人公の正体を知ったからだ。主人公が何年も前、匿名でネット上にある役人を告発した、義賊的なハッカーだと知って、一瞬で大好きになる。それで主人公に近づき、自然と体を差し出し、脚を開く……

二人が恋人になってから、霧香は新たな危機に直面する。学校の後輩・愛彩梨がいつも彼女をVtuberのオフ会に誘ってくるのだ。愛彩梨は霧香の正体を知っており、彼女のVtuber動画の再生数が気に入らず、ずっと追い越したいと思っている。それならまず協力して彼女の流量に便乗しようという魂胆だ。霧香はそんなことは気にしておらず、気にしていたのは最近ネット上に現れた「共有人生」という奇妙なサイト。そこには様々な盗撮動画がアップされ、中には霧香の内容も含まれていた。
主人公も霧香も気になる。いったい誰がそんな変態で、ずっと盗撮しているのか。だが主人公があらゆる調査と逆探知をしても、カメラの存在は全く見つからない。それでも霧香の盗撮動画はそのサイトに現れ続け、しかも驚くべきことに、それらの動画の多くは霧香の一人称視点で撮られていた。

主人公は訳が分からず、霧香は恐怖に陥る。まるで誰かに自分の目を監視されているかのように。彼女は両目を覆い、山奥に逃げ込み、外に出ることさえ怖がる。そんな時、主人公は重要な手がかりを見つける。霧香がかつて大手病院で「チップ補助治療」を受けたことがある、というものだ。
このゲームの世界では医療技術が飛躍的に発展し、多くの人が「チップ埋め込み」治療で病気を解決している。霧香も子供の頃、脳に問題があったらしく「チップ治療」を受けた。そこで主人公は判断する。チップを埋め込んだ医者が、チップを通じて「盗撮」しているのではないか、と。

もちろん主人公の判断は正しく、最初は認めなかった医者も、やがてボロを出す。最終的に主人公は、その医者がチップを使って他人のプライバシーを入手するために作った「共有人生」サーバーを直接破壊し、医者の悪趣味も破壊される。最後は医者と大立ち回りを演じ、もちろん主人公が勝利する。

黒幕を倒し、霧香の生活も正常に戻る。その後手術を受けてチップを除去し、健康を取り戻し、主人公と霧香は最終的な幸福な結末を迎える。

ここにはバッドエンドもある。医者が主人公を誘い、一緒にこのチップを使ってプライバシーを窃取し、「ビッグデータ」を手に入れ、より高度なコンピュータやAIを作ろうとする。主人公は承諾し、霧香と一緒に大きな家に住み、大金を稼ぐ。その代償として、自分のロボットであるツクヨミを解体してしまう……

でも、俺はこれ別に悪い結末じゃないと思うんだよな。
神無月愛彩梨
愛彩梨の個別ルートが何を語ったか、ほとんど忘れた。確か、主人公が霧香に愛彩梨の「オフ会の誘い」を受けさせると、同時に愛彩梨を優先攻略できるようになり、そのまま「愛彩梨と霧香が主人公を巡って嫉妬する」修羅場バトルモードに入り、その後は延々と3P、最終的に主人公は愛彩梨を選び(はっきりとは覚えていない)、一行は幸福な結末を迎える。

ラナ・リデル=ハート
ラナのルートは、最初は本筋と関係ないと思っていたが、後で結構関係があることに気づいた。ラナは自称探偵で、よく主人公と一緒にかなり頭の弱い「探偵ゲーム」をやらかし、主人公を自分の家に誘い、すぐに二人はいい仲になり、恋人関係を確立する。
しかもラナは主人公にこう言う。自分は外国人だが、実は子供の頃に主人公と会ったことがある、と。子供の頃、主人公が外国人のアパートの外で遊んでいると、金髪の外国人少女と知り合った。それがラナだった。

ラナは子供の頃、脳の発育に問題があり、日本に来て近くの病院で「S-Chip」チップ埋め込み治療を受け、脳に小さなコンピュータを埋め込んで脳をアップグレードしたという。だからラナのIQはこんなに高く、探偵もできるのだ。
そしてラナと主人公は後に奇妙な事件を請け負い、自分がS-Chipチップ治療を受けた病院が、密かに「チップ治療の無料提供」という形で人体実験を行っていることを突き止める。その背後で人体実験を行っている会社は、ラナの姉・ソフィアが勤める会社だった。ソフィアはこの事実を知って非常に驚き、自分の会社が病院と組んで人体実験をしているとはとても信じられなかった。

ナラとソフィア、そして主人公はこの「人体実験」の裏側について手がかりを集め始め、すぐにソフィアの会社の社長に遭遇する。社長はソフィアとナラに、この件に首を突っ込むなと警告し、さらにナラの脳内のチップも実はこの「人体実験」プロジェクトの成果であり、ソフィアとナラが邪魔をすれば、いつでもナラの脳内チップの機能を停止できると告げる。そうなればナラは知的障害者になってしまうかもしれない。
ナラとソフィアは慎重に考慮した結果、最終的にこの「人体実験」の黒幕を告発することを決意する。たとえナラがそれで知的障害者になっても、だ。ナラは自分が知的障害者になれば恋人にもなれないから、主人公を姉のソフィアに彼氏として譲ってもいいと言うが、もちろん主人公は承諾しない。

最終的に、病院の背後にいる黒幕は警察に逮捕され、人体実験も中止される。そしてナラのIQもやはり徐々に低下し始める。ナラが告発を決意した時、自分が知的障害者になれば恋人にもなれないからと、主人公を姉のソフィアに彼氏として譲ろうと言った。

脳内チップの補助を失ったナラのIQは赤ん坊のようになり、主人公は彼女の脳を再トレーニングしてIQを取り戻させることを決意する。幼稚園の教材から大学のものまで買い揃え、すべてナラに教え込み、ついにナラはIQを取り戻し、奇跡を起こして脳内チップに頼らず自立した人間となり、主人公と幸せに暮らす。
ソフィア
ソフィアのルートは、主人公がナラの提案を受け入れて、彼女と恋人になることを決めるところから。ナラが徐々に知的障害者になっていく中、ソフィアと主人公も熱い関係になり、二人は数え切れないほどヤりまくり、最後にようやく思い出す。ナラの問題を解決する方法がもう一つあったことを。それは主人公の助けを借りて、病院と会社のソフトウェアデータを盗み、独自にチップのOSを開発して、ナラの脳内チップを再び動作させることだった。最終的に成功し、ナラもIQを取り戻す。同時に、かつて主人公を姉のソフィアに譲ったことも思い出す。とにかく主人公もソフィアと恋人になる。

ちなみにここにもバッドエンドがある。ナラが知的障害者になると主人公にエッチを求めてくるが、その時中出しを選ぶとナラが妊娠する。ナラは知的障害者なので、妊娠・出産は現実的でなく、中絶するしかない。このことで姉のソフィアは烈火のごとく怒り、中絶後ナラはショックと刺激で主人公のことも分からなくなり、姉のソフィアも主人公に出て行けと命じ、その後この姉妹に会うことは二度となかった。
感想
『神様のような君へ』は、俺に複雑な印象を与えるゲームだった。まず設定そのものは良い。ロボットとの恋愛、人工知能、脳内チップ、ビッグデータとプライバシー、そして「脳内チップ」による監視など、確かに考えさせられるし、インターネット時代に真剣に省みるべき問題でもある。だがゲーム自体の細部にあまりに多くの粗があり、どうしても没入できなかった。
まず主人公のハッカー設定。
ゲーム内の主人公はハッカーで、プロフェッショナル、世界の旗艦企業に侵入できるレベル。なのにツクヨミのような素性不明のロボットが来た時、自分のそばに置くことを許してしまう。しかも主人公はLineを使い、各種社交の場に出没し、簡単に遠隔でパソコンを修理し、侵入する時はVR世界のような演出をわざわざやる……
ツッコミどころが多すぎる。やっぱりリストにしてdisろう。
- ハッカーは世界一のインターネット企業と常時接続しているロボットを自分のそばにうろつかせたりしない
- たとえそのロボットを一緒に使うとしても、少なくともテープでカメラを塞ぎ、マイクを遮断し、サードパーティ製ファームウェアを書いて元のシステムを置き換え、情報収集を避けるくらいはする
- ハッカーはLineのようなソフトで通信しない。Telegramですらありえないと思う
- ハッカーはUSBメモリを抜いてパソコンに挿すだけでワンクリックでウイルスを削除したりしない
- 同じくハッカーの生徒会長が、主人公に生徒会の事務処理を手伝えと要求する。ハッカーなら自分でスクリプトを書いて自動化するだろ普通
- 重要なシステムのパスワードに、純粋な数字だけを使うバカはいない。どんなに長くてもダメだ
そしてこのゲーム最大のツッコミどころは、「Hack」を娯楽行為として扱っていること。主人公は会長に「一緒にハッキングしよう!」なんて言う。ハッカー同士でそんな挨拶をするのを見たことがあるか? ハッキングはバスケやDotaじゃないんだよ。全く別物だろ。もちろん英語のhackならまだ理解できる。英語のHackingには「改造」「改修」の意味もあるからな。脚本家がHackを全く理解しておらず、「ネットゲーム」のようなVRバトルの概念でハッキングを理解しているとしか思えない。Overwatchのソンブラのやりすぎなんじゃないか……

ハッキングの「デタラメ描写」以外に、もう一つは「AI」に関する内容。ゲーム後半では脳内チップ治療関連の設定が出てくる。この設定自体はかなり良いのだが、ゲーム内では「脳内にチップを埋め込む」とは言わず、ずっと「脳内にAIを埋め込む」と言い、「AI」を強調し続ける。実はAIはチップでも実体のあるものでもなく、ただの技術だ。作者は「AI」を強調するとカッコいいと思ったのか、それともAIが何なのか自分でも分からず、AI=チップだと思っているのか。ただこの可能性は低い。最後にはS-Chipのソフトを自主開発しているから、おそらく前者だろう。
その他の「侵入プロセスがネットゲームのよう」「主人公がデタラメにキーボードを叩くだけでカッコよく侵入できる」之类的な定番については、他のゲームや映画作品でも散々ツッコまれているので、ここではもう繰り返さない。

実際、ゲームはこれらの「設定の硬傷」を除けば、本体はなかなか良い。ゲーム内のいくつかの伏線は互いに関連している。脳内AIチップ治療は病院裏の人体実験と関連し、そのチップは個人情報収集に使われる話とも繋がる。さらに先端ロボットが提示するビッグデータで作られた先端AIの高い知能レベルなどにも関わってくる。多くのヒロインの個別ルートはこれらの要素の交錯の中で描かれ、小さな世界観を作り上げ、その中でそれなりに筋の通った物語を語っている。
しかしこの物語……どう見ても、どこか引っかかる感じがする。
最初は「脚本家がコンピュータを理解せずに適当に書いた」せいだと思っていた。だがよく考えるとそう単純ではない。たとえばゲーム内で言及される「AIチップによる脳内治療」——この設定を知ったとき、当然とは思わず、少し驚いた。「うわ、そんな手があるのか?」と。

なぜか。ゲームの設定は「未来」のはずなのに。
待てよ!このゲームの設定って未来なのか?
問題はここだ。このゲームは「未来」を設定しているのに、実際にはそれを忘れやすい。なぜなら「未来的」でないものが多すぎるからだ。古い教室、ボロボロの学校の屋上、前世紀のような廃墟、旧式のマルチモニタPC、そして携帯電話、古い拳銃。適当に「近未来」設定のゲームを見れば、教室はVRタッチスクリーンだらけで、どこにでもテクノロジー感のある要素がある。このゲームは明らかに「現在の世界」を参考に描かれている……

こうしたゲーム要素が「未来的でない」だけでなく、ゲームの語り口も妙にしっくりこない。
ツクヨミのルートで言えば、ゲームが半分進んだ時点で結末は予想できた。
だいたい、ツクヨミは大組織に発見され、主人公と逃亡を始め、最終的にツクヨミは主人公を守るために自己犠牲を払う。条件として自分のデータを研究内容として大組織に渡す。最終的に主人公は中核コンピュータの人工知能CAIの中にツクヨミの影があることに気づく。ツクヨミは死んだのではなく、CAIの一部となり、どこにでも存在し、主人公のそばの街灯、PC、携帯、ネットワークを通じて主人公を見守っている。ネットワーク世界で无所不知のツクヨミの存在はまるで「神様」のよう。最終的に主人公がネットワークを通じてツクヨミにメッセージを送る——これはゲームタイトル「神様のような君へ」に対応し、ゲームは終わる。
実は私が妄想したこの結末は初雪樱に少し似ている。実際、ゲームの最終結末もだいたいこの路線だ。しかしツクヨミの突然の自爆、そして最後に訳もなくツクヨミは実は月で製造されたと言い出すのは、まったく意味不明だ。ツクヨミの名前の漢字が「月詠」や「月読」と書けるから月に行くのか。しかもこのゲーム、ツクヨミのルートには後日談がなく、そのままEDに入る。見ていて全然グランドエンディングに届かず、C位ヒロインをどう扱っているのか分からない。
ああそうだ、ゲームのタイトル「神様のような君へ」について。ゲームはツクヨミというキャラについて、ネット接続された人工知能としてどれほど「神様のように」あるかを強調していない。共通ルートで主人公が少し感慨を漏らしただけで、後は二度と触れない。まさかツクヨミは日本の神様の名前だから神様のように、と言いたいのか?むしろ他のキャラのルートでは、最後の一文で無理やり「神様」に絡めてくる。試験の作文で最後に題目に合わせて無理に寄せるような感じだ……

ゲームのストーリー以外は、他の面で問題はないと思う。かんとくは相変わらず監督で、チェック柄スカートを諦めていない。BGMはやはりCUBEのBGMで、CVの演技も悪くない。ストーリーがちょっと一言では言い表せない以外、他の面の水準はなかなかだ。恋愛が浅はかすぎて全員イージーガール?まあ、慣れた。かんとくが描くキャラはCUBEに固定化されているし、ツッコミも面倒だ。

ああそうだ、ストーリーが悪いと言っているわけではない。「Hacker」や「医療」に詳しい私のような強迫症気味の人間には、このストーリーが少し「デタラメ」に見えると言っているだけだ。それでも三人のライトノベル作家による脚本は以前のCUBEのゲームよりは良い。少なくとも共通ルートでのツクヨミと主人公のやり取りは面白いし、名言も多い。総合的には一見の価値ありだ。
このゲームに点数を付けるなら、私は間違いなく100点を付ける。たとえゲーム本体が1点でも、夏和小が99点を補ってくれる。

そう、私はこんなに直球だ。夏和小が出るゲームは持ち上げる。彼女こそ私の神様であり、この記事も「神様のような君へ」だ。
コメントは中国語の本家サイトで受け付けています。このミラーは閲覧専用です。