『QUALIA ~約束の軌跡~』レビュー

僕のロボットが独学でタイムリープして、もう一人の僕に自分の作り方を教えた件

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最近なんだか虚しくて寂しくてちょっと寒い気分だったので、「短くて手軽」「すぐ本題に入る」「ヒロインの胸が大きい」「できればああいう内容の」、要するに「わかってるだろ」系のゲームを探そうと思って、見つけたのがこの『QUALIA ~約束の軌跡~』だ。

設定がもう一目瞭然。主人公は科学者で、巨乳のロボットを開発した。しかもロボットのあの色っぽい眼差し。今年は「AIロボットとの恋愛」みたいなくだらないギャルゲーが溢れてるけど、これは明らかにそういう凡百の連中とは違う感じがする。これが何のゲームか、まだわからないのか?

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いくぞ!おい!

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なので早速ダウンロードしてプレイした。このゲーム、2時間くらいで終わるだろうと踏んでいた。みんなが松下紗栄子の映画を45分もかけずに見終わるのと同じで、こんなもん誰が真面目に見るかよ、全部そういうことだろ。

ところが実際にプレイしてみると、違和感を覚えた。なぜこのゲームはこんなに無駄話が多いんだ?なぜCGがこんなに少ないんだ?なぜ主人公と女性ロボットが恋愛を始めてるんだ?なぜヒロインが「愛とは何か」なんて哲学的な話をし出すんだ?

愛とは何か?行動しなきゃ誰が知るかよ、愛とは何かを!

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そして話が進むと、主人公が死んでしまう。

うわ、こっちは散々我慢してたのに、エロ画像一枚もないどころか、主人公が交通事故で死んだ??

そこからこのゲームは超展開モードに入る。

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話はこうだ。主人公は科学者として女性ロボットのマキナを開発した。人工知能はあるものの、「愛」や「感情」の面では人工知能ならぬ人工知障。主人公は彼女の感情を育てようと試み、ある程度は進展したものの成功には至らず、ある雨の夜、研究所に向かう途中で交通事故で死んでしまう。

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残されたロボットのマキナは悲しんだ。しかしマキナは主人公の遺品を整理している最中に、彼が「並行世界」や「タイムマシン」に類するものを研究していたことを発見する。そして主人公の研究の旗を引き継ぎ、ロボットとしてその研究を始める。15年の奮闘の末、ついに完成させた!マキナはこの技術を使ってタイムリープを始める。彼女は別の並行世界の主人公の「夢」の中へと跳んだ。その世界の主人公はまだ幼く、ロボットの研究を始めていない。しかしマキナは跳んだ後、その主人公に夢の中でロボットの作り方を学ばせるよう導く。主人公は攻略本を手に入れたかのようにロボットの開発を始め、あっという間にマキナと瓜二つの同型機を作り上げる。瞳の色が違うだけで、他は全部同じ。CVもCGも同じだ。

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しかもこの世界線の主人公は、別の世界線のマキナの助力があるおかげで、開発した同型機の性能はより強力で、すぐに「愛とは何か」を学び、同時に「愛とは何か」を実践し始める。

しかしこんな真面目な話、誰が見るかよ。俺が知りたいのは「主人公が死んだ世界線のマキナ」がどうなったかだ!

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なのにこのゲームは頑として語ろうとしない!ただ、この世界線の主人公も同じく「交通事故で死ぬ問題」に直面するが、マキナ二号機の予感によって悲劇は回避された、とだけ言う。

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最後にようやく、元の世界線のマキナがタイムリープによってこの世界線の主人公と夢の中の仮想現実で出会った、と語って物語は終わる。


物事は、ぐちゃぐちゃになった後になって、私たちが最初になぜ出発したのかを忘れる。

ゲームは、散々な展開の後になって、俺がそもそもなぜこれをプレイしようと思ったのかを忘れる。

『QUALIA ~約束の軌跡~』はそういうゲームだ。見た目は低価格の抜きゲーのようで、実はストーリーもの。しかも展開はかなり意外。だがこのゲームにとって最大の問題はストーリーじゃない……

予算が少なすぎる!

たぶん俺が見た中で一番貧乏なゲームだ。BGMは5曲くらいを回してるだけ。CGは絵がうまいけどHCGがほとんど。立ち絵と背景は節約の極みで、黒背景の画像をそのまま使ってる箇所も多い。「15年後」の話なのに、全員老けた様子もなく何も変わらない!主人公が交通事故で死ぬシーンがあるのに、「画面が赤くなる」演出すらない。主人公は突然、羽のように軽く死ぬ。蟻を潰すより感触がない。このすべてが物語るのは、このゲームは金がない、細部にまで金をかけられないということだ。見たところ一番の売りはヒロインのCV小野涼子だろう。まさか金全部彼女に払ったのか?

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『QUALIA ~約束の軌跡~』は分巻制作らしいが、なぜ分けるのか俺にはわからない。一巻で並行世界にタイムリープしちゃったのに、この後まだ何を語るっていうんだ?

あ、そうそう。このゲーム、実は伏線が最初から公式の宣伝画像に入ってる。ヒロインのマキナの瞳の色は宣伝画像では半分青で半分赤、二人の並行世界のマキナに対応している。この小技はなかなか面白いと思った。

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ただ思うのは、もしこのゲームに続巻があるなら、もっと金をかけてほしい。このご時世、ゲームを作るのに金がなくて使う気もないなら、本当にやっていけないぞ。おい!

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