Blue Ever Blue BEB X1001 レビュー
Blue Ever Blue:新時代の逼測
Blue Ever Blue、略してBEB。このメーカーのイヤホンは聞いたことがなかった。ただの好奇心とちょっとした嫌な予感で、Hi-PDAで試聴キャンペーンをやっているのを見て、取り寄せてみた。
届いた型番はBEB X1001。パッケージはやや安っぽく、中身は収納ケースとイヤホン本体だけ。ケースには予備のゴム製イヤーピースが入っていた。
イヤホンなんてものはパッケージで判断できるものでもない。もっと酷いパッケージも見たことがある。結局は音だ。というわけで、早速BEBをSony D100に挿して聴き始めた。
2分後、私はイヤホンを置いて首を振った。
どう言えばいいか。濁っている、籠っている、ドンドン来る。このイヤホンを形容するならこの三つだ。私はエージングという話をあまり信じていないのだが、試聴用の品だし、そうそう酷いことにはならないだろうと、人の言う通りにD100に挿してエージングを始めた……
およそ48時間後、再試聴……
相変わらずだった。
仕方ないので、長時間これを付けて音楽を聴きながら、どこに良さがあるのか探ることにした。3日ほど経って、ようやく分かった。このイヤホンの特徴が何なのか。
まず長所。BEB X1001は素性はそれなりにある。高音は少し抜けている感じがあるし、解像度も悪くない。あるべきものはあるし、注意して聴けば見つけにくい細部も聞き取れることがある。低音は非常に強力で、どのくらいかというと、Hip Hopを聴くとキックが心臓に響く感じ。リズムの強い曲では雰囲気を盛り上げやすい。一方で音場はとても狭い。具体的には、抜けのいいイヤホンをWalkmanに繋いでEQを「スタジオ」みたいな環境音響に合わせたときの感じ、あれに近い。
音場が狭いおかげで、小劇場のLiveを鳴らすと独特の臨場感が出る。DucaのLive曲なんかはかなりリアルに表現されるし、これで映画を観ると映画館にかなり近い感覚になる。要するにこのイヤホンは、音場が狭いという前提の上で、同クラスの製品より少しだけ素性が高いのだ。
次に欠点。音場が狭いと抜けが悪く感じるが、それは大した問題ではない。すべてのイヤホンが音場で勝負するわけではない。しかしBEB X1001は、もともと音場が十分狭いのに、調音で低音を非常識なレベルまで強化している。
どのくらい非常識か。さっきも言ったように、BEB X1001は素性がそれなりにある。R&Bの曲の前奏で、まだ低音が出ていない部分は、楽器も歌もそれっぽい味がある。ところが低音が出た途端、もう大変。耳に残るのは「ドゥアンドゥアンドゥアン」という低音だけ。他は何も聞き取れない。耳を叩くのは低音、低音、また低音。巨大で強力な低音が他の細部を覆い隠し、曲全体の表現を完全に破壊してしまう。公式付属の短い三節套に替えて低音を少し抑えてみたところ、低音が減った分だけ中高音が前に出たが、低音が作っていた狭い音場の雰囲気は消え、耳の中に何かが足りない感じがした。仕方なくC套に戻し、Walkman内蔵EQで低音を下げて頭に響く感じを抑えようとしたが、効果はほとんどなかった。
狭い音場+巨大な低音のせいで、BEB X1001は大編成を鳴らすと悲惨の一言。果てしない低音、すべての音がドゥアンドゥアンドゥアンになり、歌い手の声まで埋もれて細部はほぼ聞き取れない。ひどすぎる。

3日間BEBを聴いていて、ふと思い出した。この音、どこかで聞いたことがある。考えてみたら、職場の同僚のurbeatsだった。さっそく借りて聴き比べることにした。付けて音を出した瞬間、ああ、同じ狭い音場、同じ重低音。ただ逼測は逼測、低音はBEBよりさらに激しく、完全に頭が耐えられないレベル。低音のない曲だけを単独で聴いても、urBeatsはBEBより籠っていて濁っている。低音以外に何もないからだ。比べてBEBには少なくとも解像度と高音がある。ただその二つは巨大な低音に埋もれやすいだけだ。
まとめると、BEBは音楽の幅がかなり限られる。小劇場録音のLive、細部の少ない小編成、映画音楽、そしてステレオ映画を観るのには向いている。
ではBEBというイヤホンをどう評価するか。言えるのは、これはBeatsの製品と調音を模倣した性格のものだということ。金属の筐体、平たいケーブル、調音の方向性、どれもBeatsの匂いが濃い。しかしBeatsが売れているのは派手さと知名度のおかげだ。BEBは細部がBeatsより良くても、高音がBeatsより出ていても、知名度も派手さもない。頭に響く低音だけでは、市場で売れる資格があるとは思えない。むしろ調音を改善して低音を削り、音場を広げ、中音重視の路線にすれば、低価格帯のキラーになり得ただろう。
イヤホンは返品できるはずだったが、母にパッケージを捨てられて返せなくなった。まあ残しておくのも悪くない。時々聴いて逼測の力を感じ、何が本当の音楽かを忘れないようにしよう。
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