『かけぬけ★青春スパーキング!』レビュー
駆け抜ける青春の火
2020年は世界的に散々な年だった。コロナのせいで多くの産業が打撃を受け、日本のエロゲー業界も例外じゃなかった。
「例外じゃない」と言ったのは、エロゲー業界は理論上コロナの影響を受けないはずだからだ。要はソフトの販売だし、開発はオンラインで協力できる、販売はオンラインショップでできる、客層はオタクばかりで外に出たがらない。どう見てもエロゲーは影響を受けないはず……だが、実際のエロゲー市場はそうじゃなかった。
エロゲーの収益は初回出荷の売上に依存していて、その初回出荷はゲームの質じゃなく、特典が売上を引っ張る構造になっている……
特典は当然、各販売店との連動が必要で、つまりは結局オフライン頼みだ。
2020年にもなって、ソフトの販売がオフラインに依存している。こんな状況は日本くらいだろう。
ただSaga Planetsは資金に困っていないようだった。前作『金恋』でかなりの富を築いていて、売れ行きも良かったのは明らかだ。しかもSaga PlanetsはKeyの親会社であるVisual Artsから離れて独立したという噂まである。調子に乗ってるな。今のSaga Planetsは「金に困らない」段階に戻ったんじゃないかと推測している。
前回Saga Planetsが金に困らなかった時、何をやったか覚えてるか?そう、あの懐かしい流れが帰ってきた!
前回は『カルマルカ』を世に出した。今回は『金恋』が好調だったのを見て、『かけぬけ★青春スパーキング!』を作ったってわけだ。

タイトルはかなり非主流に見えるが意味は単純で、駆け抜ける一瞬の青春、Sparking。誰もが食傷気味の「青春を謳歌しよう」ってやつだ。設定もすごく陳腐で、主人公は生活費に追われ青春を楽しむ暇もなく、毎日バイトで金を稼ぎ、生活に押しつぶされている。メインルートは当然、ヒロインたちが現れて主人公を囲み、もう一度「青春を謳歌」してほしいと期待する流れだ。
正直ここまで見て、このゲームへの期待は完全に「廃萌」に変わっていた。脚本陣には見覚えのある二人がいる。保住圭と瀬尾順だ。この二人はネタと恋愛廃萌を得意とする連中で、つまりこのゲームにはもう期待できるものはないと裏付けてくれる。女の子が可愛いかどうかだけ見れば十分だ。
その後、体験版と共通ルートが公開され、遊んでみるとそう単純でもないことが分かった。
主人公は確かに青春に追求心はないが、母親の浮気が原因で元の家庭と縁を切り、自立を選んだ。同居しているのは腹違いの妹・遠野律。家庭の生活を維持するため、主人公は仕方なくバイトに忙殺される日々を選んだのだ。

主人公には叔母がいて、ずっと彼を本来あるべき家庭に戻そうとしている(遺産も相続できる)。だが主人公は拒否し続けている(しかも金はいらないとイキっている)。子供の頃は叔母と仲が良く、彼女からトランプのマジックを教わったこともあるが、後に家庭の事情で疎遠になった。
学校では目立たないようにしているが、二人の美女がずっと自分の同好会に勧誘してくる。一人は赤毛の小日向響とその「活動会」、もう一人は白毛の鹿島理々とその「ボランティア会」。前者は毎日くだらないことをして遊び、後者はボランティア活動をしている。

数年ぶりに叔母が校長として主人公の学校にやってきて、学校内の乱れきった各種部活動を大改革する。最初は「活動部」と「ボランティア部」を廃止するつもりだったが、最終的に主人公の尽力で二つの会が統合され、「青春部」と名付けられた。
「青春部」の部長には最終的に「聖橘花」というピンク髪の女が就任する。この女がいつ現れたのか主人公も分からないが、やけに人懐っこい様子なので部長にした。
そしてゲームの共通ルートは終わる。共通ルートはこんな感じだが、ゲームには多くの伏線が張られているのが分かる。特に多いのは「主人公と叔母の家庭紛争問題」だ。叔母が登場した時は完全に敵役として現れ、「最終ボス」感があった。ゲームの最後は主人公が叔母に打ち勝ち、最終的な独立を果たすんだろうなと既に想像していた……
だがこのゲームはそうしなかった。正式発売後、製品版の内容を見て、吹き出した。

なんと共通ルートの後、いきなり全ヒロインの選択肢が出て、選んだらそのルートに入る仕組みだった。
おい、このゲーム共通ルートで全部終わりかよ????しかも一番意味不明なのは、まだ誰かも知らないヒロインがいて、そのままルートに入れるのか?

しかもこのゲームの個別ルートは本当に一言では語れない。簡単に説明しよう:
鹿島理々
見れば分かる保住圭のルート。恋愛の甘さが売りで、保住圭は女の子の恋愛を書く時に甘さを増すのが得意だ。ゆずソフトで担当したヒロインのルートを見れば一目瞭然。だから理々+沢田夏の組み合わせで、このルートの甘さは何段階も跳ね上がる。
もちろん甘いのはいいが……話は相変わらず空洞だ。本筋に関わる内容は、鹿島理々が大金持ちの家の娘で、子供の頃から裕福に育ち、貧乏人の苦しみを知らない。それがずっと引っかかっていて、できるだけ社会貢献をして罪悪感を埋め合わせたいと思っている、というもの。

しかし金持ちが海辺でペットボトルを拾うのが社会貢献になるのか?なるにはなるが、程度が全く足りない。本当に金持ちであることに負い目を感じているなら、金を寄付すればいい。俺みたいな貧乏人に多く寄付するのが最適解だろ。

ちなみに鹿島理々は主人公をずっと「師匠」と呼んでいる。子供の頃、主人公が目の前でトランプマジックを披露して彼女を深く惹きつけ、その場で弟子入りしたからだ。
柊栞里
後藤麻衣が演じる新キャラ。個性ははっきりしていて、主体性がなく、誰が何を言っても従う。「XXXのいうなら」(XXXがそう言うなら……)が口癖だ。だが個別ルートで主人公は彼女の別の顔を発見する。Vtuberを運営していて、内面は別の人格なのだ。

そして展開は非常にテンプレ。なぜ表裏があるのか?当然子供の頃の親のせいだ。親の要求が高すぎて、言いなりになり主体性と自我を失った。Vtuber活動中だけが楽しく、自我を取り戻せる。
この展開を知れば、残りは言うまでもない。こんなテンプレはエロゲーで見飽きている……
海堂凪子
正直、このキャラがなぜこのゲームに参加しているのか分からない。本筋との関わりはほぼない。共通ルートでも脇役扱いなのに、個別ルートが丸ごとあるなんて驚きだ。
しかも個別ルートは本当にテンプレ製造機だ……

要は海堂凪子はサーフィンが好きだが、家は家業を継がせたがっている。家業が剣道か合気道かもう忘れた。とにかく最終的には自分の道を選び、サーフィン事業を始めて一定の成果を上げる。

要するにこういう話は多くのエロゲーで見られるし、大半はこのゲームより上手く書けている。このキャラ自体もさほど魅力がなく、ルートも短くないので、本当に催眠効果抜群だ。
遠野律
任意のヒロインを攻略すると妹ルートが解放され、妹ルートは前半と後半に分かれる。前半は誰もが知るあのギャグスタイルで、見れば瀬尾順だと分かる。彼のゲームを遊んだ人なら分かるはず。そして後半は忧郁なスタイルに変わる。

後半は当然、主人公と母親の関係を描く。叔母が再登場し、実の母親の余命が3ヶ月しかないかもしれないから会いに行ってほしいと告げる。

だが主人公は母親を許せない。母親が再婚後に浮気したことで、主人公は家庭内で責められ続けたからだ。
しかし最終的に主人公は母親に会いに行く。二人は再会を認め合わなかったが、互いに誰かは分かっていた。そして最も重要な点は、主人公が自分と腹違いの妹が恋人になったことを母親に伝える必要があったことだ。母親は驚いたが、最終的に主人公は報告を済ませた。

この部分の描写は正直良かった。文章の質が急上昇している。だがそれは最後の部分だけに限られ、さらに奇妙なのは……この話は主人公自身の物語で、妹とはほとんど関係ない。むしろ妹はこの話で完全に対岸の火事状態で、何の役にも立っていない。

最終的に主人公は妹とずっと一緒にいることを選び、夫婦になって他人の異樣な視線にも共に立ち向かう。妹ルートとしては、この結末も悪くない。
小日向響
ゲーム公式推しヒロインのルート。もっと凄い展開があると思っていたが、個別ルートは失望させられた。
このルートは小日向響が主人公と子供の頃から知り合いで、ガキ大将でよく一緒に遊び、子供の頃に「婚約」を結び、主人公を神社に連れて行って「天地拝礼」しようとした話だ。神社の巫女はここは神道の場所で教会じゃないと言ったが、本当に天地拝礼したいなら証が必要だと言う。海辺に沈んだ神社があり、そこに半分海に浸かった鳥居があって、その鳥居の近くに「光る石」がたくさんあり、その石は夫婦の絆を永遠に保つと言われている。だからバカな主人公は「証」を取るため、自分で泳いで沈んだ鳥居まで行き、溺れて死んだ。引き上げられた時には息が絶えていたが、小日向響が泣き続け、泣き続けた結果、生き返った……

その後、主人公は子供の頃の小日向響との「婚約」と、嫁を娶るために水中で石を探して溺れかけた愚かな行為を思い出す。二人は乾柴烈火で再燃し、自然に恋人になる。
その後の展開は想像通りだ。公式推しヒロインなのに、この程度の出番しかない。
聖橘花(六堂橘花)
全ヒロイン攻略後、グランドエンディングの聖橘花ルートが解放される。正直このルートこそゲームの正統な内容だが、某些の妥協要素のせいで、このルートは100%実力を発揮できなかった。
聖橘花は「青春部」部長に当選した後、毎日部室でネタを振ったり、遊びに行ったり、はしゃいだりしている。しかも主人公と他の女子の恋愛を積極的に取り持つ。お見合い相手を紹介するおばさんみたいに延々と口出しする。だが主人公は全部断り、逆に聖橘花本人に興味を持つ。

おい、この展開めっちゃ見覚えある!何回使われたやつだ?
もちろん主人公のしつこいアプローチの末、最終的に聖橘花を落とす。二人は恋人になり、しかもセックスまでする。だが突然ある日、聖橘花はセックスの後に消えてしまう。蒸発したかのように。そこで主人公は聖橘花の異常さに気づく。神出鬼没で、現れては消え、両親や兄弟の話も聞いたことがない……
そんな時、叔母が主人公が撮った「彼女の写真」を見て、聖橘花を指さしてこう言った:
「この人誰、橘花って言うの?」
主人公は心の中で思った。当たり前だろ、聖橘花が橘花じゃなかったら何なんだよ。だが叔母は古いアルバムを見せた。そこには叔母が学生だった頃の写真があり、写真の中に聖橘花にそっくりな女がいた。叔母は彼女も「橘花」と呼ばれていたと言う。
だが彼女は「六堂橘花」で、「聖橘花」ではない。しかし二人はあまりに似ていた。
叔母によると、この「六堂橘花」は当時の後輩で、家は神社だった。後に家に変事があり、彼女も重傷を負ったらしく、今も昏睡状態で、どこの病院にいるかも分からない。今なら少なくとも30歳を超えているはずだ。

この展開に主人公は興味を持ち、過去の「橘花」の面影を探すため、様々な資料を調べ始める。「聖橘花」が30歳を超えているとは信じられない。すぐに多くの資料が見つかり、「聖橘花」の再登場と共に、かつての出来事が浮かび上がってくる。
かつての「六堂橘花」は家族五人暮らしで、幼い頃から「生き物の息吹」を見る異能があった。人がとても楽しく生きている時、その「生き物の火」は非常に明るく、人が鬱々と生きている時、その「生き物の火」は暗くなる。
この「生き物の火」は「生命の火」とも言え、その「生命の火」が消え始めると、その人の命は間もなく消える。

六堂橘花は幼い頃、家族が家族旅行を計画しているのを見て、家族の「生命の火」が次第に暗くなるのを見た。この旅行はきっと凶と出ると予感したが、彼女は黙っていた。
そして交通事故が起こり、家族全員が彼女一人を残して亡くなった。
六堂橘花は孤児になり、家の神社の財産を相続し、親戚に世話されるが、家族が遭難したことで親戚も良い顔をせず、同級生も噂話をする。
六堂橘花はあまり喋らなかった。家族全員が死に、自分だけが孤独に生きているのは罰だと思っていたからだ。あの時、家族の遭難を予感しながら黙っていた罪への罰だと。
ある日、六堂橘花は神社で巫女をしていた時、二人の子供が結婚式をあげているのに出会う。女の子が男の子に結婚しようと言うと、男の子は証がないと言った。
「海辺に神社があって、そこに沈んだ鳥居があるの。光る石があって幸運を運ぶって聞いたけど、本当かどうかは私も知らない……」
六堂橘花の巫女としての言葉を、その男の子は真に受け、本当に海辺の沈んだ神社に石を探しに行き、最終的に溺れて死んだ。
六堂橘花は溺れた男の子を見て、何かしなければと思い、自分の能力を発動して自分の生命の火をその男の子に分け与えた。男の子は助かり生き返ったが、六堂橘花は昏睡状態に陥り、二度と目覚めなくなった。

当時の新聞にはこう載った。男の子が溺れ、女性が男の子を救うため昏睡状態に陥り目覚めない、と。
昏睡状態の六堂橘花は、魂が肉体を離れた。生活への渇望が強すぎたのか、霊体にも実体が備わった。これが「聖橘花」の由来だ。
聖橘花は病院で昏睡する肉体と共に老いることなく、ずっと学生時代の姿のままだ。自分がかつて救った男の子がずっとだらしなく、青春を楽しむべき年齢でそうでないことをしているのを見て、聖橘花は彼を助け、青春の素晴らしさを理解させようと決めた。
青春は一生に一度しかなく、あっという間に過ぎ去り、逃したら二度と手に入らない。
だから聖橘花はずっと主人公と他のヒロインの恋愛や交際を取り持っていた。毎日バイトばかりしないようにと。だが聖橘花は自覚がなく、自分が青春を失っていることにも気づいていない。自分には青春を謳歌する権利はない、許されざる罪を犯したからと。だが主人公はそう思わなかった。主人公は頑なに聖橘花を愛し、一緒に多くの青春を経験し、聖橘花の欠けた青春を埋めた。
「聖橘花」はただの霊体で、本当の六堂橘花は病院で長く昏睡している。
聖橘花と主人公の交際が深まるにつれ、霊体を維持するエネルギーが不足し、六堂橘花の体調も悪化していく。やがて「聖橘花」は消えるかもしれない。消える前に、主人公は彼女への愛を伝え、将来世界を旅しようと約束した。

その情熱を抱えて、聖橘花は夕陽の中に消えた。
その後、六堂橘花の体に多くの緊急事態が発生した。危険だったが、医師の助けで一命を取り留めた。六堂橘花が昏睡している間、主人公は彼女の写真を持って世界を旅し、Instgramで配信してネットユーザーの好評と祝福を得た。ネットユーザーも彼女が重病で昏睡していることを知り、回復を祈った。

そして5年後、六堂橘花はついに目覚めた。もうすぐ40歳だが、ベッドの周りに世界各地のお土産が溢れていることに驚く。
主人公が贈ったアルバムと共に、六堂橘花は魂が肉体を離れていた間の全てを思い出し、この数年主人公が彼女のためにしてきたこと、遺産を相続し、積極的に治療を受けさせ、ついに目覚める奇跡が起きたことを理解する。

最終的に主人公は再び六堂橘花と結ばれ、この超年齢差の姉弟恋はハッピーエンドを迎える。
六堂橘花は青春の時間を失ったが、青春を失ってはいなかった。
感想:
どう言えばいいか、このゲームは複雑な気持ちにさせる。評価が難しい。
良いところも多い。六堂橘花のグランドエンディング、妹ルート最後の主人公と母親の和解、ゲーム後半のBGM、特に六堂橘花というキャラの造形は、ゲームタイトルに非常によく合っている。かけぬけは「駆け抜ける」、スパーキングは「Sparking」で、六堂橘花自身のあの異能、つまり「人の生命の火」が見える能力とぴったり合う。青春を持つ人の生命の火花は当然輝いている。

だからこのゲームのタイトルは『駆け抜ける青春の火』と書くべきだと思う。ゲームは六堂橘花の物語を通じて、「青春」が誰にとってもどれほど重要か、誰もが青春を楽しむ権利を持ち、誰にも奪われてはならないことを描いている。たとえ罪を犯したと思っても、それは影響すべきではない。
しかも六堂橘花の最終章の書き方は感動しやすいタイプで、BGM、CV、CG、全てを投入している。誰も耐えられない。このゲームのグランドエンディング後半は本当に良くできている。
だが……これらの長所に比べて、このゲームは欠点が多すぎる。

最大の欠点は「六堂橘花」の部分以外の質が低すぎることだ。
共通ルートを見ると、主人公の叔母はかなり出番があるキャラのはずだが、ゲーム全体を通して見ると、彼女の最も輝く瞬間は共通ルートにしかなく、個別ルートに入ると途端に優しさの代表になり、普通すぎるNPCに成り下がる。叔母以外のヒロインのルートも記憶に残るものが本当に少なく、テンプレ化が深刻だ。サーフィンの黒髪とVtuber女の個別ルートは非常にテンプレ的で、ネタも新しくなく、エロゲー常連にはほとんどダメージを与えず、むしろ拷問だ。唯一耐えられるのは鹿島理々で、しかも頼りはストーリーではなく、ヒロインの「可愛さ」の造形だ。保住圭を廃萌製造機と罵る人は多いが、「女の子の可愛さ」を書く手腕は認めざるを得ない。理々ルートは甘さが高く、CVの好演もあってこのルートはそこまで酷くない。小日向赤毛のルートは純粋に最終的な六堂橘花への伏線で、あの巫女と主人公が子供の頃に溺れた話を引き出すためのものに感じる。逆に小日向本人の印象はごく普通だ。もちろん山本希望の力の入れ具合の低さにも関係するが……

要するに、このゲームは「六堂橘花」の最終ルートを除けば、他は「普通のさらに普通」で、むしろ「水増し」感がある。CGの数も豊富でなく、背景はいつもあの数枚、演出も肝心な効果に欠ける。「巫女」が重要な連結人物なのにCGが一切ない。OPもNayutaが手を抜いていてあまり良くないし、EDも覚えていない。OSTを買うか迷っている。あまりに普通すぎるから。
ErogameScapeで多くの人がこのゲームに80点を付けている。理由は「六堂橘花」のルートが感動的で、全通して最終グランドエンディングを見るべきだというものだ。
だが正直、このゲームの全通は拷問だ。前半がひどすぎて眠くなる。最後の一部分が感動的だから高得点をつけるとして、前半のあの催眠内容はどうするんだ?総合的に見て、このゲームはそんなに優秀な価値は全くない。6本のルートがあり、最終ルート以外は戦力にならない。

Saga Planetsはまた『カルマルカ』の頃の古い道に戻ったようだ。ストーリー志向を捨て、直接ヒロインを描き、最近流行っている元素を取り入れた人設で、キャラ売りだけでオタクの初回購入を誘い、後のストーリーは六堂橘花の話で泣かせて維持する。このゲームは「『金恋』の悲劇的要素を取り入れた『カルマルカ』」とも言える。ただし最終結末でヒロインを死なせず、姉弟恋にしてハッピーエンドにしたのが救いか。
新島夕がなぜSaga Planetsを離れたのか、少しわかった気がする。この会社の企業文化は「キャラゲー」を作ることなんだろう。おまけでGrand Endingを付けてシナリオをサービスする、みたいな。新島夕みたいに全ヒロインを一本の物語で繋ごうなんて、まだ甘いってことだ。

みんながずっと持ち上げていたSaga Planetsは、ただの美しい誤解だったのかもしれない。もともとこういうゲームを作りたかったんだろう。
でも、それをお前がまどそふとに勝てるわけないだろ!バカ!
そういえば、このゲームには雑誌インタビューがあって、これがなかなか面白い。印象に残ったのは二つ。
Q:ゲームに出てくるピンク髪の聖橘花はキーキャラですか? A:ああ、あれはただのSub Characterです。深く考えないでください。
Q:シナリオライターさん、あなたの青春はどうでしたか? A:(瀬尾順)「青春」みたいなものは俺にもなかったけど、それでもこのゲームは書きました!
今になってこの二つのやり取りを見返すと、実に味わい深い。
コメントは中国語の本家サイトで受け付けています。このミラーは閲覧専用です。