『1/7の魔法使い』レビュー

精霊使い高校の劣等生:SAOの軌跡

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マイナーなものに触れると優越感が湧く。ギャルゲーも同じだ。

だから僕はずっと、TVアニメのような尺に縛られた窮屈なパイプライン工程に比べて、ギャルゲーのシナリオ表現のほうがずっと自由で、出来もいいと思ってきた。それにオリジナルアニメの比率はそんなに高くなくて、大半はラノベや漫画の改編、あるいはギャルゲー原作だ。少なくともシナリオのオリジナル度でいえば、ギャルゲーはTVアニメよりちょっとだけ有利なはず……

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でも例外はある……

まさかギャルゲーがラノベと同じ路線を選ぶとは思わなかった……

しかもパクリラノベ路線だ……

『1/7の魔法使い』は1月のゲームで、当時評価を見たらボロクソだった。よくOPを聴いてたのもあって、プレイしないわけにはいかないなと。そしたらこれがまあ、やってみてビックリ、脳内が既視感でいっぱいになった。

全体としては、『1/7の魔法使い』のシナリオは恐ろしいほどシンプル。主人公が入学して、魔法使いの学園に来て、新しいクラスメイトと知り合って、最後に学校主催の武闘祭でタッグを組んで優勝する話だ。

既視感は入学の時点から始まる。まず制服を見た瞬間から、主人公の見た目に見覚えがあった。白と緑のツートン、ピシッとしたスーツ、しかも妹がずっと「兄様」「兄様」と主人公を呼んでいる。入学後、先生が飛び出してきて言った。

「学園は魔法の通行度によって上等クラスと下等クラスに分かれています。あなたたち(主人公を指さして)は全員下等クラスです」

おいおい、これってまさに我らが『魔劣』じゃないか。ここでLiSAのOPが流れるべきだろ。ついでに一気に主人公を司波達也にしちまえばいい。だがすぐに気づいた、このゲームには「魔劣」要素だけじゃないと。

ほどなく主人公は下等クラスの連中と次々知り合う。しなやかで可愛い長剣使い、火の鞭を振るうやつ、二丁拳銃のやつ、それに人形を抱えてしゃべらず腹話術で話すやつ……

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!@#*&!@^#、キャラの属性はどうでもいい。大事なのは誰を見ても見覚えがあるのに、誰に似てるか言えないことだ。

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そこで先生が学園で魔法武闘祭を開催すると宣言、主人公は参戦を決意する。グループリーグで主人公が初めて自分の魔装形態を披露した瞬間、僕は吹いた……

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そして別ルートで主人公の妹の魔装形態を見て、また吹いた……

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さらに長剣軟妹のルートで彼女の魔装形態を見て、もう何を言えばいいのか分からなくなった……

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ゲームは魔法武闘祭の描写に大量の尺を割いているが、その内容はもはや退屈という言葉では済まない。その感覚には覚えがある。ああそうだ、ラノベ改編アニメみたいなものだ。各小章が一人のキャラのエピソードで、主人公がヒロインとゴタゴタやって、彼女の心のわだかまりを解いて、自分の魔装形態を解き放って、そしてなぜか自分も武闘祭に参加すると言い出す。

でも最初から参加しないなんて言ってないだろ?マジで意味不明……

しかも戦闘描写にこれっぽっちも熱量がない。主人公が叫ぶ、相手が攻撃、相手が攻撃、主人公が叫ぶ、演出効果もイマイチでグダグダだ。ここで特筆すべきは、主人公の魔法能力がもはやチート級で、相手が発動しようとしている魔法を見破り、しかも背中から二刀を抜いて爆裂流星斬を放ち、同時に斬殺して魔法無効効果までおまけで付いてくる。

どう説明すればいいか。司波達也の魔法洞察、桐ヶ谷和人二刀流、上条当麻の攻撃効果…………ああ~偉大なる主人公はまさに集大成者だ。

各ヒロインの個別ルートは武闘祭で優勝したところで終わる。True Endはもう少し先まで進む。

ゲーム冒頭に回想シーンがある。主人公と幼馴染のえまが偉大な魔法使いになると約束するのだが、幼い主人公が放った大言壮語はこうだ。

「俺は世界を救う魔法使いになる」

後に主人公は魔法使いの学院に入り、再びえまを見かけるが、彼女はすでに炸裂的な魔法使いになっているうえ、自分を見下していた。

「あなたと私はもう同じレベルにいない。あなたは私の知ってるあの人じゃない。弱すぎる」

その後の展開は、主人公がチート能力で再びえまを征服する。すると突然話が逸れて、魔法使いの世界には魔女がいると誰かが教えてくれる。えまがこれほど強いのは、体に魔女の力があるからだという。

そしてえまが長々と設定補足を始める。世界には元々「人間」と「神人」の二種がいて、人間が神人の魔法を盗んだせいで双方が敵対し、世界には魔女というボスがいる、と。

続けてえまは、魔女が最近目覚めたかもしれない、もしかしたら私たちのすぐそばにいると言う。そして翌日、主人公のクラスに転校生が現れる。

おいおい、これじゃあラベル貼って「この転校生が魔女です」と教えてるようなもんじゃないか。

その後も話はグダグダ続き、ついに魔女が正体を現し、主人公は魔女と戦うことになる。初戦はえまを連れて行ってボコボコにされる。

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二戦目はハーレム全員を連れて行くが、それでもダメ。

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そして主人公が口先だけの演説をかまし、強引にイキりモードを発動、友情の魔法を叫んで、ついに魔女をぶっ倒し、世界を救う。

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そしてゲームは終わる……

このシナリオパターン、どう言えばいいか。ラノベ改編アニメを見慣れてると分かるんだが、このゲームの流れは完全にラノベ改編のテンプレ通りなんだよ。

1、まず主人公の入学を紹介し、様々なキャラと知り合う 2、次に一話一キャラの固定エピソードを始める 3、キャラ紹介が終わったら水着回か合宿回で親交を深める 4、そして第10話あたりで適当な陰謀論を引っ張り出し、ボスを登場させる 5、第11話で主人公がボスにフルボッコされ危機に陥る 6、第12話でボスをぶっ倒してめでたしめでたし。

おかげでプレイ中ずっと退屈で眠くなった……

このゲーム唯一の見どころはfripSideのOPと、ゲーム自体のエンジンだ。このエンジンは効率が恐ろしく高く、性能も良好、操作感も炸裂。だが外見はツルツル新品のくせに、中身はウンコ詰めだ。

僕から見ればこのゲームは完全に『精霊使いの剣舞』+『魔法科高校の劣等生』+『ソードアート・オンライン』+『Xの軌跡』の合体作で、しかも合体の仕方がダサい。叩くにしてもどの姿勢で叩けばいいか分からないレベルで、言えるのは、暇を持て余して死にそうな時以外はこのゲームに触るなということだ。

ああ、『Xの軌跡』要素がどこにあるかって?下の画像を見てくれ。魔法使い部隊のスタッフだ。

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クロスベルのロイドもこんなに老けて、まだ導力修理屋をやってるとは。生活は本当に厳しいなあ。

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