『ココロのカタチとイロとオト』レビュー
一番不幸な金髪と、不運な俺
CUFFS 傘下の HOLOTTE ブランドが立ち上げたサブブランド・HOLOTTE ROI の新作、『ココロのカタチとイロとオト』。タイトルはまあありがちで、要するに「心の形と音と色」ってことだ。物語は、幼い頃から超能力を持つ主人公の話。他人の「心の声」が聞こえ、「心の色」も感じ取れる。怒りなら赤、楽しければ黄色、不機嫌なら紫、みたいな感じでな。
もちろん、聞こえだけなら最高に気持ちいい能力……かと思いきや、実際はそうでもない。頭の中がうるさいのだ。周りの人間が何を考えているか全部聞こえてくるんだから、うざくてしょうがない。主人公もそれをうざったく思っていて、そのうち「周囲の音を自動で遮断する」という特技を身につける。このクソみたいな特技を覚えたのは必要だったんだろう。おかげでゲーム内で主人公の超能力をいちいち複雑に表現する必要がなくなる。たまに画面が色でチラついて、主人公が何かを聞いたと示すくらいで、プレイヤーはすぐにあのクソ能力の存在なんて忘れてしまう。

で、ここからが本題。主人公の周りに二人の女の子が現れる。一人はピンク髪、もう一人は金髪。そこで主人公は不思議なことに気づく。自分の超能力がピンク髪には効かないのだ。つまりピンク髪の心の声は聞こえないが、金髪の声は聞こえる。この設定、どこかで見たことあるだろ? 金髪は内心、主人公のことが好きでたまらないのに、ツンデレで「ピンク髪のところに行け」と言ってくる。それでも主人公は報われない金髪を無視して、ピンク髪と盛り上がり続ける。
主人公とピンク髪が急接近し、ベッドから恋愛まで(順番は間違ってない)全部やってのけたところで、主人公は気づく。ピンク髪も自分と同じ超能力を持っていて、相手の心の声が聞こえるだけでなく、もっと高度で、自分の心の声を隠すこともできるのだ。
つまり一目瞭然。最初にピンク髪の心の声が聞こえなかったのは、実はその接触の過程で、ピンク髪が主人公の内心をすっかり聞き取っていたからだ。羅翔が言うように、人は他人のプライバシーを見るのは好きだが、自分のプライバシーを見られるのは好きじゃない。主人公はピンク髪に真実の愛を見つけた、自分が追いかけて手に入れたと思っているが、実際は最初からピンク髪に嵌められていて、すべてピンク髪の掌の上だったわけだ。
ピンク髪は自分の PUA 行為がバレたと見るや、どうしたか? 逆に主導権を握って、泣きながら走り出した。自分が傷ついたかのように振る舞い、口ではごめんと言いながら、その行動はどう見ても主人公に追いかけさせて謝らせようとしている。自分は主人公と付き合う資格がないと言いながら、実際は主人公が来るのを待っているのだ。

なぜそう言い切れるかって、このゲームで一番報われないのは金髪だからだ! 心の中を主人公とピンク髪の二人にすっかり見透かされ、しかもピンク髪が金髪も主人公のことが好きだと気づかないはずがない。主人公自身だって金髪が自分を好きだと知っている。なのに、二人とも誰が一番「真実の愛」なのか分かっている前提で、よりによって一番真実の愛じゃない方を選ぶ。金髪は二人の超能力者の間に挟まれて、マジで悲惨すぎる!

しかもこのゲーム、クソみたいな一本道で、最後はピンク髪しか選べない。だから最後には主人公とピンク髪が許し合って抱き合うのを見せられる。まさにビッチと犬で末長く、ってやつだ。金髪はただのシナリオの生け贄にされ、まるで非モテの俺みたいじゃないか。
全体として、これは「必要なかった」ゲームだ。
今どき短編一本道のゲームで金を巻き上げるのが流行ってるのは分かるが、HOLOTTE がわざわざ別ブランドを立ち上げた意味が理解できない。HOLOTTE のゲーム自体、売りはキャッチコピーと池上茜の原画だろ。元のブランドと大差ないゲームを作る必要があったのか? 純愛をやりたいにしても、ありきたりなテレパシー超能力を加える意味が分からん。超能力だけでも意味不明なのに、さらに役に立たない金髪を追加してどうすんだ!
考えてみろよ、あの金髪の存在意義って何だ? 主人公が好きでたまらないことを示すため? 好きなら奪いに行けよ? 奪わずにツンデレを見せるだけ。主人公は彼女の心の声を聞いているんだから、罪悪感くらいあって揺れるべきだろ? なのにこのゲームには何もない。主人公はまっすぐピンク髪に突き進む。
要するに、男子 A が女子 B を好きで、女子 C は男子 A を好きだが、C と B は偽りの友情で、C は横から奪う気もなく黙って A が B を追うのを手伝う。男子 A は C が自分のことを好きで陰ながら尽くしているのを知って感激し、そして迷わず B を選ぶ。
じゃあ C は何のためにいるんだ?
ゲームの原画もシステムも完全に CUFFS のいつものやつで、驚きはない。CV は一人が長妻樹里、もう一人が佐々木あかり……いや、この件はツッコませてもらう。最近の彼女の演技はマジで——超絶聞き苦しい。家に帰って別の仕事でもして子育てした方がいいと勧めたいくらいだ。
总而言之、このゲームに光る点は一つもない。設定もダサいし、シナリオもクソ。プレイしても何の収穫もない。どうやって売上を伸ばしたのか謎だ。
もちろん、すぐにその売上のカラクリを知ることになった。
俺が Twitter でこのゲームをボロクソに叩いていたまさにその時、メールが届いた。俺の Twitter アカウントが凍結されたのだ。
後で Twitter から警告メールが来て、誰かが俺のポストを著作権侵害で通報したらしい。
メールをよく見てみると、なんと CUFFS の広告担当が Twitter に通報書を送り、俺のポストが「購入してゲームをプレイしないと見られない内容」を表示しているとして削除を要求していた。

そのポストを確認した。ゲームの HCG で池上茜が主人公の男根を描きすぎだとボヤいた内容だ。

なるほど、俺は主人公の一物をネタバレしたわけか。CUFFS はクソゲーを作っておいて、Twitter でのツッコミすら許さず、挙げ句アカウントまで凍結させるとは。後でクソみたいな批評空間でゲームの評価を見たら、案の定の超低評価。内心マジでスカッとしたぜ。
今日から俺は CUFFS アンチだ。
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