『Ambitious Mission』レビュー

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Saga Planetsは前作の評価が低かったあと、再び「さかき傘」をメインライターとして招き、新作の評判を立て直そうとした。

タイトルは「Ambitious Mission」。物語は北海道札幌市(ゲーム内では名前を変えているが)が舞台。孤児院で育った主人公は、ある日、学校の高嶺の花「有瀬かぐや」が密かに義賊の怪盗として活動していることを知ってしまう。正体がバレた有瀬かぐやも、主人公の身のこなしが良く、走るのも速く跳ぶのも高いことに気づき、あの手この手で彼を仲間に引きずり込み、怪盗として育てて自分の仕事の負担を減らそうとする。

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同じ頃、札幌市で最も古い一族の一つ「石川家」も、街で暗躍する怪盗の存在に気づいていた。石川家の伝統は忍者のような方法で街の安全を守ることで、一族の十六代目「石川弥栄」を派遣して怪盗を捕まえようとする。結局主人公はある作戦で失敗し、石川弥栄に捕らえられてしまうが、彼女はこの怪盗の正体が隣に住む主人公だったことに驚く。そしてまたしてもあの手この手で、石川弥栄も怪盗チームに引き込まれてしまう。チームにはメイク担当のギャル「本郷虹夢」や有瀬かぐや家の使用人たちも加わり、こうしてチームが構成されていく。

「怪盗チーム」が揃うと、ゲームはこのチーム結成の本来の目的を説明し始める。札幌市には「アイヌ民族」が残した伝説があり、考古学者が発掘した「Ambitious」というアイヌの文字盤には12のスロットがあり、対応する12個の宝石を嵌め込めば、伝説の「医術の神」を召喚でき、どんな病も治るというのだ。

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有瀬かぐやの姉・あてなは本来なら家の後継者だったが、子供の頃の交通事故で下半身が不自由になり車椅子生活を送ることになった。そのため有瀬かぐやが繰り上がりで後継者となったが、ずっと負い目を感じていた。

かつて札幌市にはFantomという怪盗がいて、この目的のために動いていた。その怪盗も成功後に姿を消した。そこで有瀬かぐやはかつての怪盗Fantomに倣い、宝石を集めて姉の病を治そうと決意する。

物語の基本背景が説明されると、ゲームは各キャラクターのルート選択へと進む。相変わらずのベタすぎる札引き方式だ。


有瀬かぐや

有瀬かぐやのルートは共通線からそのまま続き、姉を救うために宝石を集め続ける主人公と彼女の物語が語られる。様々な努力の末、宝石はついに揃う。有瀬かぐやはこの「医術の神」を召喚できるという代物を起動するが、意外なことに「神」は現れず、代わりにいわゆる「時間遡行」が発生する。有瀬かぐやは姉が事故に遭う1分前へと送り返され、その機会を捉えて元の運命を変え、歴史を変えてしまう。

その後、有瀬かぐやは相変わらず家の次女のままだが、姉が後継者となり、姉はますます冷たく高慢になっていく。姉妹の関係は疎遠になり、有瀬かぐやは歴史が変わったことで、怪盗部で知り合った仲間たちとの接点を失ってしまう。主人公が自分と知り合う機会もなくなり、本郷虹夢もこの街に来たことがない。姉は救ったけれど、こんな結果で本当に良かったのか?

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有瀬かぐやが後悔し始めたその時、元々高慢だった姉は実は演技だったことが判明する。実はこの並行世界で、姉は「怪盗」になっており、姉は有瀬かぐやの不安を見抜き、彼女がここに来た理由まで理解していた。姉は怪盗として12個の「宝石」を集め、並行世界の「Ambitious」を再び起動し、有瀬かぐやを元の世界へと送り返す。

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この時有瀬かぐやは、ひと騒動あった末にやはり元の世界が一番だと気づき、主人公と恋愛を続け、「医術の神」のことは一旦棚上げにして、今の生活を穏やかに過ごすのだった。


石川弥栄

石川弥栄のルートはかなり水増しされている。内容は主に、石川弥栄が札幌市十六代目石川家の忍者として、自分は愚かで務まらないと思い込み、何もかも投げ出したくなっているというもの。加えて彼女自身も養子らしく、母の本当の血統を継いでいるわけではないため、余計に投げ出したい気持ちが強くなる。

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話はあれこれ引っ張った末、石川弥栄が自分の身分に誇りを持ち、再び人生に向き合う……

以上。あとはまた吉愛が通い妻を演じて萌えを振りまくだけだ。


本郷虹夢

ほとんど価値のあることは何も語られず、後になってようやく、本線の細部に関する端切れの手がかりを述べているだけだと分かる。

本郷虹夢のルートはずっと「世界は『数字』によって支えられ動いている」と強調している。聞こえは格好いいが、キャラクターのルートとは何の関係もない。無理やりこじつけた感が強く、せいぜい本郷虹夢の日常の出費に対する理解を語った程度だ。

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要するにこのルートはエロを売るだけ。『金恋』の仙台のオバサンのルートにそっくりだ。


有瀬あてな

三人の主要ヒロインを終えると、最後のGrand Endingルートが解放される。有瀬あてなのルートだ。

このルートはゲームの物語を補完するものでもある。ルート内で主人公は、いわゆる「Ambitious」は「医術の神」ではなく、時間を操作できるアイヌの遺産である古代の神器だと告げられる。同時に有瀬家は新たな危機に直面する。根津与吉という男が、F-Coinという仮想通貨がもたらす巨万の富を狙っており、この仮想通貨の開発者はすでに引退しているが、この仮想通貨には管理権限が存在し、管理パスワードは「アイヌの歌謡」の旋律にあるという。その歌謡はほとんど知られておらず、「Ambitious」を起動した時にしか発動しない。

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Grand Endingの冒頭、主人公は任務中に高空から落下し、命が危ぶまれる。そこへ有瀬かぐやの叔母「有瀬幌子」(叔母だったか義理の叔母だったか忘れた)が真っ先に駆けつけ、無断で「Ambitious」を起動して時間を遡行させ、主人公の命を救う。その結果、待ち伏せしていた根津与吉がF-Coinの管理権限を手に入れ、巨万の富を得てしまう。

富を得た根津与吉は暴走を始める。F-Coinを使って複数の企業を空売りし、さらに投資詐欺を仕掛け、果ては巨額の富で札幌市全体を買い取ろうとする。その後、主人公は病室でF-Coinの発明者に出会う。彼は、この代物を発明した当初の目的は、誰にも管理されない自由な通貨を創り、豊かな生活を築くことだったと自ら語る。まさかこんな形で利用されるとは思わず、主人公に根津与吉を止め、世界の平和を守ってほしいと願う。

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主人公がF-Coinの制御権をどう奪還しようか悩んでいると、有瀬幌子が現れ、背後にあるすべての真実を主人公に告げる。実は主人公は自分の実の兄で、かつての怪盗Fantomこそが主人公だった。あてなが主人公を見てどこか見覚えがあると言ったのも納得だ。かつて怪盗Fantomは、難病の母を救うために「Ambitious」を起動して医術の神を召喚しようと様々な宝石を集めたが、「Ambitious」は病を治せず時間を操作するだけだと判明する。主人公は時間の渦に巻き込まれ、一度は若返って乳幼児となり、記憶を失ってしまう。有瀬幌子は兄を孤児院に預け、密かに彼の成長を見守るしかなかった。再び成長した姿が、今の主人公である。

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有瀬幌子によれば、本来主人公は墜落死する運命だったが、救うためにやむなく「Ambitious」を起動したことで、根津与吉が管理者パスワードを手に入れ、再びF-Coinを掌握してしまった。問題を解決する方法はただ一つ、過去へ遡って歴史を変え、F-Coinの管理者パスワードを変更し、管理権限を奪還して根津与吉を止めることだけだ。

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その任務を実行するのもまた主人公だった。主人公は再び過去へと遡り、自分の母に会い、母のネックレスにあるF-Coinのパスワードを書き換えて現代へ戻る。幾重もの封鎖を突破して記者会見を開き、根津与吉がF-Coinの管理権を失ったことを世界に告げ、最終的に金融市場の安定を守ることで世界の平和を維持する。

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結末は多くのアニメのような開かれたもので、世界にまた何某かの秘宝が現れ、怪盗の任務は続くといった話で終わる……


「Ambitious Mission」というゲームは、ある意味で私を崩壊させた。とにかくバグが多く、メモリがしょっちゅうオーバーフローしてシステムが落ち、しかもセーブデータまで消えるのでやり直しを強いられ、精神的にこたえた。

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だがそれは一旦置いておき、シナリオの話をしよう。このシナリオを率直に言えば、ツッコミが追いつかない。突っ込みどころは二つあり、まず一つ目。

この物語は二つの部分に分けられる。一つ目は怪盗を演じて宝石を集め、神秘の機関を起動し、世界を越えて人を救う部分。二つ目は、とある大悪党が「仮想通貨」で世界を操ろうとし、主人公たちが仮想通貨の制御権を奪い合ってその陰謀を阻止する部分。

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だがはっきり言って、一つは魔法ファンタジー、もう一つは現実的な金融戦争で、両者には全く接点がない。企画が何を考えて、風馬牛も及ばないものを無理やり結びつけたのか分からない。

このゲーム最大の突っ込みどころがこの仮想通貨F-Coinで、ゲームは序盤からこれが実は「ビットコイン」であることを匂わせる。周知の通りビットコインの技術的核心は「ブロックチェーン」で、最大の特徴は非中央集権と無政府主義にある。ところがこのゲームは、「ビットコイン」のようなものに「管理権限」があり、自由に操作できると主張する。一部の大企業が何らかの手段でビットコイン市場を操作できると否定はしないが、パスワードを手に入れただけで価値を勝手に変えられるなんてことは絶対にない。こんなものを書けるということは、脚本がこの代物の本質を全く理解しておらず、ただ流行に乗りたいか、格好をつけたいがために強引にこのテーマに寄せたことを物語っている。もちろん、ゲーム内でF-Coinがブロックチェーン技術とは言っていない、もしかしたら中国本土のDiscordのQ币のようなものかもしれない、支付宝の后台核心管理者権限を手に入れて残高を勝手に変えるようなものかもしれない、と強弁することもできる。だがゲーム内ではF-Coinの発明者が数学者だと繰り返し強調し、発明の初衷は自由のためだとも言い、根津与吉が数学も技術も全く分かっていないと嘲笑う。これではこの代物がブロックチェーンを核心技術とする仮想通貨だと言っているも同然じゃないか。

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ここで再びこのゲームの脚本「さかき傘」をこき下ろさずにはいられない。前作の『金恋』では医学常識に全く合わない「脳腫瘍」を書き、今回の「仮想通貨」は、脚本が全く分かっていない分野についての自惚れをこれでもかと露呈させた。

私はさかき傘のブログを読んだことがあるが、私の周りにいる多くのオヤジどもと同じで、毎日時事政治を論じたがり、ひけらかしが好きで、他人に説教じみたことをよく言うタイプだ。

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そう言うのには理由がある。次に話す、このゲームのシナリオ面での第二の問題、それは自惚れのネタが多すぎるということだ。

ゲームの共通線と日常パートは特別に特別に特別に長く、恐ろしいほど長い。しかも日常パートはほとんど物語の核心に関わらず、主人公たちが軽口を叩き合うだけだ。それ自体は問題ない。だが会話の中では、脚本が妙に「ネタ」を好んで仕込んでいるのが露見する。そのネタの範囲は非常に広く、古いゲーム、主流の鬼畜、社会政治、日本の風俗、新型コロナなど多岐にわたる。率直に言えば、ゲーム序盤のネタはなかなか良いものも多く、ヒロインが主人公を世界から消すために中国に捨てようと決めるが、中国にはまだ隔離14日の政策があるので急遽ベトナムに変更する、などというものもあった。だがゲーム後半になると、この脚本はネタを振る以外にまともに話す方法を知らないのかと思えるほどになる。

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ネタを振るのが悪いとは言わないが、ネタなしでは話せないというなら、「いい加減にしろ(いい加減にしろ)」の一言だ。あの、みんなが最も嫌う掲示板を徘徊する小学生で、「マジでありえないありえないありえない」しか言わない連中の感じにそっくりだ。少し前、華語圏第三のアニメフォーラムに「なぜ中国語のギャルゲーの会話にはNetaが多いのか」というスレがあった。誰かが言うには、実際は脚本の見せびらかしで、自分の経験が深く何でも知っていることを誇示しているのだという。この「Ambitious Mission」でも同じで、ネタが多すぎて、このゲームの会話を多く読むと本当にイライラする。特に個人ルートのシナリオ配分がこんなにクソな状況ではなおさらだ。

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このゲームには四人のヒロインがいて、唯一本線と言えるのは有瀬姉妹だけ。吉愛の忍者シナリオは明らかに語るべきことがほとんどなく、本郷虹夢というキャラに個人ルートがあること自体が全く訳が分からない。このルートも大して語ることはなく、むしろ脚本が例の「世界は『数字』によって動いている」というフレーズを異常なまでに復唱している。なぜかといえば、最終ボスの武器が仮想通貨だから、この一言でこのルートが最終Endと関連があるとプレイヤーに思わせたいのだ。その醜さは、試験の作文で明らかに的外れなことを書いておきながら、見破られまいと必死に題目を何度も書き写すあなたにそっくりだ。

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冷静に考えれば、このゲームもそれほど救いようがないわけではない。あのクソすぎる「F-Coin」を削除して、そのまま「Ambitious」を残せばいい。最終ボスが望むのも「Ambitious」という神器の強大な力で世界を支配するといった程度で、何の違和感もない。なぜ仮想通貨を絡めなければならないのか、私にはどう考えても分からない。脚本が何も分かっていないのに、格好をつけたがるから、作品全体がこんなに醜くなるのも当然だ。

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だから傘さん、これからは童話やファンタジーでも書いてればいい。格好つけて流行に乗って人を教育しようとするのはやめておけ。竹牛逼(竹牛逼)みたいなピエロになりたくないならな。


私情を言えば、この作品はSaga Planetsの前作より劣ると思う。だが不思議なことに、X(旧Twitter)のインフルエンサーたちは口を揃えて前作はダメで今作は最高だと言う。いわゆる自己陶酔の小論文をたくさん読んでも、彼らが言う長所と短所がどこにあるのかさっぱり分からない。ただ一つの共通点は、彼らがどうやら私を全員ブロックしているということだ。LOL。

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