NuPhy Air 75 をしばらく使った感想
ほぼ理想の選択:NuPhy Air 75 メカニカルキーボード
なぜこのキーボードを買ったのか、自分でもよく分からない。たぶん見た目が良かったからだ。いろんな動画でこのキーボードが登場するのを見かけて、とにかく格好いい。しかもPBTキーキャップで耐久性が高く、Keychron K3シリーズとはまったく違うロープロファイルの打鍵感。さらに618のセールで値下げときた。結局耐えきれず、無金利分割払いで手を出してしまった。
届いて半日も触らないうちに、このキーボードは以前使っていたKeychron K3よりずっと良いと感じた。打鍵感もそうだし、全体の外観の作りも、そして何より一番大事な「接続の安定性」が段違いに良い。

同じNuPhyのキーボードはファームウェア更新にも対応していて、公式サイトの最新ファームはLinuxとの互換性問題を解決したと謳っている。ただ不思議なことに、ファームを上げなくてもLinuxへの接続は問題なくできた。もともと出荷時点で新しい版だったからだろうか。
それでも最新の1.01ファームにはアップデートした。追加されたショートカットキーはなかなか実用的だ。 https://nuphy.com/pages/firmwares-for-air75
打鍵感については、具体的にどう違うのか言葉で表すのが難しい。ただ言えるのは、これを使ってからタイピングの誤字率が大幅に下がったこと(Keychron K3と比べて)。今回は茶軸を選んだのだが、Keychron K3の青軸より好みに合っている。あちらの押し込み感はときどき本当に鉄板を叩いているような感じがした。誤字が減ったのはキーキャップが大きくなったせいもあるかもしれない。
NuPhy Air 75のキーキャップは選択肢がそこそこある。少なくともKeychron K3よりは遥かに多い。公式にクリスマスカラーのキーキャップがあり、あのクソみたいなAya Neoが出したRetro Gamerカラーもある。どれもなかなか格好よくて、この製品の遊び甲斐をかなり増やしてくれている。
NuPhy Air 75はLinux対応を謳っていてBluetooth接続も問題ないのだが、Linux環境ではなぜか常にバッテリー残量が極端に低いと表示される。満充電でも同じだ。認識の仕方にまだ問題があるようだ。

薄型のポータブルキーボードとして、NuPhy Air 75は「ノートPCのキーボード部分に載せられる」ことを意識した設計になっている。一番分かりやすいのがあの「細長い」インシュレーター(足)だ。公式の説明によれば、この足がノートPCのキーボードの隙間にきっちり「ハマる」ので、ノートPCの上に安心して置けて誤触の心配もないという。実際のところ、この設計はどちらかといえばMacBookユーザー向けで、ThinkPad使いの自分にはこの細長い足が右下の方向キーに当たりやすい。ただ実際に使ってみるとそうでもない。最上段のゴムがキーボードの一番上に引っかかるし、右下の方向キーもそれほど誤触しない。ThinkPad X1 Carbonのキーボード部分が狭すぎて、キーボード全体が上に乗り、下のキー部分に触れていないからだろう。


もちろんNuPhy Air 75にも欠点はある。一つ目は、2.4G接続に対応しているのに収納ケースが付いてこないこと。すぐなくす。今のところこのあたりをちゃんとやっているのはロジテックの製品くらいだろう。本体の材質はほとんどがプラスチックで、薄型化のためかもしれないが、裏を返せば落下に弱いということ。二回落とせば割れるだろう。使うときは気をつけたほうがいい。
次に不満なのが、各種ショートカットキーがとにかく覚えにくいこと。毎回ネットで説明書を探す羽目になって面倒くさい。それから多くの海外ユーザーが報告している「軸の引っかかり」。自分は遭遇していないが、タイピングが滑らかに感じないという声が多い。解決策は「軸のルブ(潤滑)」。技術的難易度は低いが、かなり面倒だ。興味のある人は試してみてほしい。
NuPhy Air 75には公式のレザーケースもある。安くはないのだが、勢いでこっちも買ってしまった。

届いてみて気持ちは複雑だった。まずこのケースはキーボードとの一体感が本当に良く、見た目も美しい。ケースを裏返せばタブレット用スタンドにもなり、Bluetoothでキーボードとしてつなぎたい機器を支えられる。ただ実際に使うとなると面倒くさい。キーボードは折り返さないと収納しきれず、キーボードを取り出して使ったあとはケースをどこかにやるしかない。しかも場所を取る。個人的には、以前Keychron K3に合わせて買ったシンプルな引き出し式ケースのほうが使いやすかった。


結局、数か月ほど使ってみて、NuPhy Air 75はなかなか良いキーボードだと思った。欠点は値段が高いことくらい。セール後でもKeychron K3よりずっと高い。だが、あのくだらない接続切れ問題もなく、キーキャップもよりタフで、打鍵感も良く、付属のサポートも行き届いている。とにかく一本のキーボードを安心して使いたい、あれこれいじりたくないという人には、NuPhy Air 75は「ほぼ理想」の選択だろう。必要なものは揃っているし、ほとんど何でもこなせる。
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