『華は短し、踊れよ乙女』レビュー

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一般的に、enesembleが出す「男の娘」シリーズのゲームは、設定がかなり無理やりなものが多い。

ほとんどが、主人公が何らかのやむを得ない事情で女装して女子校に通い、そこで大いなる一物を振り回して無双するという流れだ。

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主人公は設定上は男の娘なのだが、この手のゲームのHCGはやたらエロい。特に主人公が、男なのに一番エロいという。しかも一番エロい主人公がHCGでも戦闘力は変わらず、まるで「一発一発を最後の一発だと思ってヤれ、そしてEDを怖がるな」という原則を守っているかのようで、この手のゲームの実用性を大いに高めている。しばらくの間、私はこういうゲームを「抜きゲー」の派生形だと勝手に認識していた。

だがどうやらenesembleは、去年の男の娘ものを経て、少し方向性を変えたようだ。シナリオの整合性を重視し始め、さらには超展開までやらかすようになった。去年の「男の娘もの」はキメラみたいな感じだったが、変化しようとする姿勢は良いことだ。

そして今年、enesembleは新たな男の娘ものを世に送り出した。『華は短し、踊れよ乙女』である。

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今回の主人公の職業は「日本の伝統的な歌舞伎役者」。中国の京劇でいう「旦角」に近いだろう。歌舞伎役者として、主人公はしばしば女形を演じる。後に主人公は「より女らしく演じるため」に、いっそ女装して女子校に潜り込み、女の園に紛れ込んで「女よりも女らしい」存在を目指すことになる。

この設定自体はなかなか合理的なのだが、その後のゲーム内容はどこか「見覚えがある」。

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ゲームの時代設定は日本の大正時代。いわゆる日本が最も「ユートピア」だった時代で、東西文化の衝突や様々な新しい潮流の出現により、この東の国は短い十数年の輝きを経験した。

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そして主人公が入学する女子校は、中もなかなかオープン。日本人だけでなくヨーロッパからの留学生もいて、各キャラの服装スタイルも違う。和服を着る者、スーツを着る者、ドレスを着る者もいる。学園には生徒が自主管理する組織「英華会」があり、上級からの指名や選挙で選ばれる。さらに学園には年に一度の「撫子之君」選挙があり、全校生徒の投票で「最も女らしい優秀な生徒」を選ぶ。そこで「女よりも女らしく」を目指す主人公は、その「撫子之君」の座を狙い、努力と奮闘を始める……

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ここまで読んで、どこかおかしいと感じただろうか……

私と同じように、このゲームが……やたら見覚えがあると感じたのでは。

主人公が何らかの特殊な事情で新しい学園に転校する……

学園の同級生に和服を着る者や留学生がいる……

主人公が学園内の生徒自治組織に入る……

主人公が学園の年一回の大型イベントに参加して勝利する……

これ、完全に昔ながらのエロゲーのいつものやつじゃねえか!

「英華会」って要するに生徒会だし、「撫子之君」選挙って要するに学園祭だし、外国留学生だの和服のヒロインだの、そんな要素はそこらのエロゲーにいくらでもあるだろ……

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「大正時代が舞台」って、中身は同じままだろ!

つまりこのゲームの本質は「王道の学園恋愛」で、ただ主人公が女装していてどのヒロインよりも美しいというだけだ。だがそれも大した意味はない。個別ルートに入れば、どのヒロインも主人公の正体にそう驚くでもなく、すぐに二人は恋に落ちて恥ずかしげもなくイチャイチャする生活を送る。

多くの人が知っているように、私はこういう「いつものやつ」のエロゲーには飽き飽きしている。だが不思議と、この作品はそれほど嫌いじゃない。共通ルートが短めだからか、期待値が低かったからか? 月野きいろが良いからか、石原舞の出番がそこまで多くないからか、それとも主人公が美しすぎるからか。

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時々思うのだが、このゲームを「大正時代の美少女CG集」として見れば元は取れているし、OPもなかなか良いので、不満を感じる理由などない。

かつて私はenesembleの「男の娘もの」における主人公の「過度な女性化」に疑問と困惑を抱いていた。時には、この主人公はただ美少女の絵に「男だ」と無理やり言わせているだけなのではと感じた。しかし実際、男が女になろうと努力を積み重ねれば、確かに「女よりも女らしく」なることはできるのだ。

その理由は分かる人には分かると思うので、ここではYahoo!知恵袋で見た画像を引用しておこう:

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