『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』レビュー
伏線への強迫観念と機械仕掛けの神
『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』は実はかなり前にクリアしていたのだが、ずっと書くのが面倒で放置していた。理由は主に、先に商業記事を書いてしまったからだ。このクソゲーの前後半のストーリーから細部の分析まで、あらゆるレイヤーで深く評価しまくったせいで、すっかり疲れ果ててしまった。ブログでもう一度第二版を書くと思うと吐き気がするので、そのまま塩漬けにしていた。
とはいえ年末のゲーム総括と評価のためには、このゲームもやっぱり書かないといけないよな。逃げられない。
ストーリーについては正直、展開するのが面倒すぎる。長すぎるし、複雑すぎる。手短にネタ概だけ話そう。細部は触れない。

主人公はエージェントとして、敵国の魔法学校に潜入するよう上から命令を受ける。その学校には「賢者の石」のようなものがあるとされていて、男主の目的はその「賢者の石」を探すことだ。しかもこのゲームには妙に見覚えのある設定がある。たとえば超能力を使える者なら誰でも「意志宝石」を一つ持っていて、作中では「意志」と書いて「GEM」と読む。この宝石は自分で創り出したものでも、他人から継承したものでもいい。そう言われてもピンとこないかもしれないが、「神の目」と言えば分かるだろう。
男主は学校に潜入した後、まずはクラス分け試験でTop1に入り、賢者の石に間近で触れる機会を得る計画だった。結果、男主は成績こそ良かったものの、最上位クラスには入れず、臨時に増設されたクラスに吸収されてしまう。なぜかと聞くな、校長がそれなりに考えているのだ。

「賢者の石」に会えるのはTOP1のクラスだけなので、男主の計画は事実上失敗だ。しかも今のクラスのメンバーはめちゃくちゃで、ヤクザみたいな見た目のやつもいれば、獣人が他の種族としょっちゅう揉めているし、自国の王子までここにいる。まさに玉石混交である。
そこからはもうお決まりの展開だ。学校がいい感じに褒章制度を用意していて、学内で目立つ活躍をすれば勲章がもらえ、その勲章で無罪になったり好きなクラスに移ったりできるという。で、男主はまたやる気を出し、学校の各種イベントに積極参加する。ところがとある大会の最中、敵の侵攻を招いてしまう。組織「メデューサ」なる連中が魔獣を率いて学校を攻撃してきたのだ。先頭の金髪イキり男は、某日には学校どころか国ごと消してやるとまで言い放つ。

実はこの大陸の大部分はすでに原因不明の災害に見舞われていて、なぜか分からないが全部石化してしまっている。この学校はもはや最後の橋頭堡みたいなものだ。男主は賢者の石という目的を達成するため、学校と軍が共同する先遣隊に加わり、北方へあの「メデューサ」とやらに会いに行く。ところが同級生の「メア」という高IQの少女がまさかの裏切り、前線で一人魔獣を操って攻撃してくるではないか。しかも彼女と半日戦っても勝てない。最終的には口先で説得するしかなく、結局は飴と鞭を使い分けて心を翻させる。実はこの「メア」、かつて賢者の石を所持していた学校の博士が、より強い意志宝石を錬成するための実験体にした存在で、彼女の裏切りも博士に操られていただけだった。

そこで男主たちは博士を殴り倒し、「メア」は自由を手に入れる。しかも彼女は自分自身のスキルの「二転」を遂げ、新たな才能を解放する。博士を始末したとはいえ、「メデューサ」の戦闘力は相変わらず恐ろしい。魔獣を操れるだけでなく、何より岩系の部隊が全員コントロール系なのだ。特に金髪イケメンは、誰もが知るあの「天動万象」まで使ってくる。空から隕石を召喚し、着弾で大ダメージ、さらに範囲石化。これ、どれだけ怖いか分かる?

そうこうしているうちに、「メデューサ」が宣告した終末の日が近づいてくる。男主の学校はあれこれ考えた末に解決策を出せず、代わりに在籍する皇室の王女が、超バカ丸出しの宣言をぶち上げる。学校は独立して建国する、この国ではあらゆる種族が平等、no more war、make love instead、と。
しかし金髪男がそんなもんをcareするわけがない。直接会場に乗り込んできて大殺戮を始め、最終決戦の火蓋が切られる。

男主はチートな仲間たちを連れ、何度も何度もチートを発動して金髪男を倒す。だがゲームはまだ終わらない。なぜか上古の女王のボスが突然現れ、またチートを発動して上古の女王を倒すと、ゲームはhappy endingに突入する。

え?賢者の石はどうしたって?ああそうだ、賢者の石とは実はゲーム内の学校にある英雄像のことだ。宝石を創り出すだけでなく、学校周辺のヴァンパイアたちを日光から守る役割もある。そう、実はこのゲームの設定では、男主が潜入した学校の連中は全員ヴァンパイアで、男主は人間なのだ。そして「メデューサ」が代表するのも実は人間の勢力で、ゲーム内の大部分の矛盾も「人間」「獣人」「ヴァンパイア」の間の種族対立に由来する。むしろこのゲームの後半は種族間の憎しみを描いていると言っていい。その憎しみについて、後半で王女が建国宣言を読み上げる場面ではさらに……
くそ、こうやって話し出すとキリがない!これこそこのゲームで一番嫌いなところの一つだ。脚本家のあの極端な「伏線強迫症」である。
冬茜トムはみんな知っての通り、過去作でもいろいろと精妙な伏線を書いてきた。だが明らかに、それは長所にも短所にもなり得る。少なくとも本作では長所とは言えないし、むしろ冬茜トムが自分の「伏線回収」能力にうぬぼれ始めているのを感じた。最大の表れは、ゲーム内で大部分の「人間」が実は「ヴァンパイア」である事実を隠し、後半でようやく明かしてプレイヤーを驚かせようとしている点だ。しかし大部分の人はバカバカしいとしか思わない。正直に言うが、このゲームの種族関係の描写はただのクソ大便で、誰も研究したいとは思わないだろう。脚本だけが一人で得意げなんだろうな?
ゲームには、糸をほぐすように細部まで整然と対仗した「伏線回収」がある。すべての暗示に対応する意味が存在する。しかしこういう語り口は中盤以降かなり破綻して見える。例えば男主の女上司が、実は早くから学校に潜伏していた教師だった、とか。それに、だらだら長すぎる種族の説明、宝石の説明、上古の神の説明、人間とヴァンパイアの関係の説明……多くの説明がゲームの激しい戦闘の最中にまで挿入され、もともとひどくショボい戦闘描写をさらにショボくしている。

このゲームの戦闘描写はショボすぎて、もはや渦巻社の戦闘でもまだマシに思えるレベルだ。すべての戦闘が同じテンプレートで、まず主人公側がやられ、相手が異常に強く、主人公側が瀕死になり、そこへ各種の天降チートで一瞬で逆転する。
この「天降チート」といえば、このゲームで一番嫌いなところの二つ目に触れざるを得ない。無脳で繰り返し使われる「機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)」だ。
「機械仕掛けの神」とは普通、物語が続かなくなったときに、予想外の出来事が起きて物語を合理的に進められるようにすることを指す。はっきり言えば「チートの延長料金」だ。正直に白状すると、このゲームの「チート延長料金」はあまりにも多すぎて、チートが安物に感じるレベルに達している。後半では主人公に何かあっても全く心配しなくなった。どうせチートが何とかしてくれる。

ゲームは膨大な紙幅を使って、ある出来事がどれほど困難かを説明する。例えば「意志宝石」には極めて稀な「変色」現象があり、「継承」もあり、「進化」もある。千年に一度あるかどうかというレベルだ……そう、お察しの通り、これらの「極めて稀」な現象は全部、私たちの主人公パーティーの中で起きる。毎回、絶体絶命のときにチートがちょうどよく料金を延長し、ボスはその一瞬で戦況が覆る。一回二回ならまだしも……こんなに何度もやられると、もう麻痺する。
正直もう麻痺した。我らのヒロインが最後に突然天使に化身しても、全然感動しない。むしろ笑えてくる。元々はイエスにでも化身するのかと思っていた。
『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』は冬茜トムで最もショボいゲームだと言う人もいるが、それはないと思う。何しろ『運命線上のφ』という底がある。本作は少なくとも、しらたまメイン絵師が全力でキャリーしているのが分かり、ゲームをそこまで酷くないものにしている。

冬茜トムがいい物語を書きたいという決意は感じられる。彼は本作で恋愛要素をばっさり捨て、エロ画像を見たければクリア後にメニューから自分で探せという仕様にし、そのすべてを物語への没入のために捧げている。だが正直に言って、この物語は本当に没入しにくい。だらだら長い戦闘、超バカ丸出しの純テキスト説明、そしてカタカナまみれの複雑な設定集、どれもプレイヤーを拒む要因だ。
もちろん私が一番嫌いなのは、あの「伏線は必ず回収しなければならない」と「チート無料の機械仕掛けの神」だ。道理で言えば、この世界のすべての問題に答えがあるわけでも、すべてのボスが必ず倒されるわけでもない。なぜそこにこだわる必要があるのか?視野の狭い発想では、面白い物語は書けないのだ。
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