『刹那にかける恋はなび』レビュー

日本舞台の侍ゲームの主人公が黒人だったら……

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今日はあるゲームについて語ろうと思う……

まず、このゲームの舞台は日本国内……

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そして主人公は黒人……

さらに侍でもある……

しかも孤児で、あるリーダーに引き取られてそのために働く……

そう、私が言いたいゲームはこれだ……

CRYSTALiAの搾取新作、『刹那にかける恋はなび』!

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前作の吸血鬼ものを扱った『RE:D Cherish!』を経て、CRYSTALiAはぐるっと回ってまた過去作の焼き直しに戻ってきた。タイトルからもわかる通り、本作はあの何度使ったかわからない『絆きらめく恋いろは』の世界観を継承している。この世界観では、朱雀院家の名前の通った「白毛のヒロイン」はほぼ全員紹介済み。今回登場するのは朱雀院家の次女、朱雀院撫子だ。

実は本作の企画意図は火を見るより明らかで、おそらく『RE:D Cherish!』で切り開いた新機軸の収益が芳しくなかったため、仕方なく過去作にあやかる路線に戻ってきたのだろう。今作の主人公は黒肌。なぜ黒肌なのかは私にもわからないが、とにかく黒い。Man!What can I say? 主人公は元々武術一家の出だったが、父が勝手に決闘を行い、武徳に反する行為をしたために業界から除名され、父も行方不明に。主人公は優れた武芸を持ちながらそれを発揮できず、武術界から追放されてしまう。

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その後、主人公はある女ボスに拾われる。女ボスは住む場所と仕事を提供すると言うが、その代償として彼女のために地下闘技場で八百長試合をし、賭けの盤面とオッズを操作することを要求する。追い詰められた主人公は承諾してしまう。

こうして主人公が毎日のように監督の指示で試合を演じ続ける中、その様子は観戦に来ていた朱雀院撫子の目に留まる。撫子は一目で主人公が実力者だと見抜き、手合わせを申し込む。実際に戦ってみると、予想通り互角の勝負。主人公は試合ではずっと負けているが、それは演技であって、本当の実力はかなりのものだ。この朱雀院撫子との手合わせが主人公の心の炎を燃え上がらせ、ある地下試合でカッとなった彼は負けるという任務を忘れて勝利し、監督の賭けを台無しにしてしまう。

指示に従わない主人公の行動に女ボスは激怒し、精神的・物理的な攻撃を加える。主人公も耐えかねて、妹を連れて女ボスの元から逃げ出し、朱雀院撫子に身を寄せる。

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さすがは大名家の朱雀院撫子。彼女は一人で主人公と妹の住まいを用意し、入学手続きまで済ませて学生として生活させる。しかし撫子の本当の狙いは主人公の強大な武力にあり、共にチームを組んで国際招待試合「大奉演」で好成績を収めることだった。

そしてすぐに、主人公は言葉をまとめて撫子を誘いチームを結成。人手が足りないので適当に一人、英・パフィを呼んできて、チームができたところで予選に挑む。

主人公は強いので予選は当然のように圧勝。しかし家柄の黒い点から身分を疑われることもあったが、朱雀院家も伊達ではなく、実力で黙らせる。元女ボスもチームを送って主人公を狙い、自ら出向くこともあったが、すべて返り討ちにする。仇を倒すだけでなく、問答無用で叩きのめす展開だ。同じくメンバーの英・パフィも試合に出場し、姉である英・伊吹に勝利する。姉妹は元々仲が良かったが、家の事情の変化で異なる道を歩んでいた。

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主人公が仇を一人ずつ倒していき、最終的に朱雀院撫子と決勝で相まみえる。当然BO5の頂上決戦が始まる。互角の打ち合いの中、両者の間に「無上の刹那」が迸る。これは二人の武人が互角だからこそ現れる特殊現象だという。

もちろん最終試合はルール上、撫子の勝利となるが、実質は引き分け。一方は打たれ、もう一方の武器も破損していた。物語は主人公が自由を得て家の屈辱を雪ぎ、ヒロインは小さな彼氏を手に入れたという結末で終わる。


『刹那にかける恋はなび』のストーリーはとてもシンプルだ。主人公は家の事情で武人の世界を追われ、地下試合でアンダーグラウンドに生きるしかなかったが、朱雀院撫子の助けを借りて再び試合で尊敬を得る。

しかしよく考えると、「朱雀院撫子」というキャラクターは必ずしも「朱雀院」家の人間である必要はなく、任意の「お嬢様」でも物語全体に影響はない。つまりこの話は『絆きらめく恋いろは』シリーズとはほとんど関係ないと言ってもいいし、朱雀院撫子の性格も朱雀院家とは少し噛み合っていない……

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これはむしろ、朱雀院家の白毛に無理やりあやかるために書かれた話だと理解していいのだろうか?

そして本作のより大きな問題は「戦闘」と「演出」にある。ゲーム中には対決のシーンが大量にあるが、その対決がとにかく退屈。主人公とヒロインが掛け声とともにスキルを撃ち合うだけで、駆け引きの戦略的な描写は見られない。シナリオライターも書くのが面倒なのか、書けないのか、対決全体が退屈なターン制RPGのように見える。こちらも一手、相手も一手、こちらがチートを使えば相手もチートを使い、最終的にどちらのチートがより太く大きいかで勝敗が決まる。実につまらない。さらにゲーム中の「主人公は生まれながらにカンスト」という設定がそれに拍車をかける。主人公の成長は見られず、すでに天を突くほど強い。戦闘で本当に苦戦することはなく、負けてもわざとだ。しかもそんな反則級の主人公なのに、ゲームは彼のイキりをほとんど書かない……様々なチートが次々出てくるが、チートはただの名前だけで、「そのすごいチートとは何なのか」は語られない。プレイしていても本当に味気ない。

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とにかく本作は武人同士の対抗をテーマにした物語でありながら、対抗面での読む楽しさがほとんどない。ゲームの枠組みは非常にシンプルなのに、シンプルで直接的な快感を持ってこられず、プレイするほどに苦痛になっていく。シナリオライターが書けないとは思わない。以前の朱雀院紅葉はとてもカッコよく書かれていて、「何手先まで予測する」といった超チート設定には想像力があった。本作がなぜここまでおざなりなのか、コストの問題だとしか思えない。

总而言之『刹那にかける恋はなび』は、そういうシンプルで気まずいゲームだ。枠組みは爽文(ご都合主義の勧善懲悪もの)のそれなのに、爽文の快感が書けていない。一見シリーズ作品のようでいて、実際には無理やりこじつけた朱雀院家のキャラクターと、以前登場したある居合妹・九鬼旭を除けば、本作の設定は『絆きらめく恋いろは』とはあまり関係がない。むしろ主人公の意味不明な黒肌設定のほうが、『アサシン クリード』新作との関係が深いのではないか。

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