Huawei Qingyun L410 をしばらく使った感想
創世逆馬:Huawei L410 ノートPC
年を取ると、エッチなもので目の保養をするのもさることながら、ジャンクな電子機器をいじるのも好きになる。普通のものではもう興奮できないからだ。
最近の熱いジャンクといえば、Linuxベースの「信創」製品だ。「信創」というのは要するに中国大陸で進められている「国産化」のこと。全国産のもので「西洋の」「オープンソースの」……みたいな製品を置き換えて、他人に「首を絞められる」のを避けようという話である。
その実現が現実的かどうか、実現可能かどうか、今どこまで進んでいるかはさておき、少なくとも「信創」の分野はLinuxの利用と二次開発が十分に行われていて、Linux野郎がジャンクをいじりたいという欲望を満たしてくれる。だからずっとLoongsonのノートPCが欲しかったのだが、あの頃198の共同購入で売られたRMS同款のノートはもう高騰していて、構成も価格も抽象的。もっと進んだLoongsonのノートも高くて手が届かず、眺めるしかなかった。
だが世の中には親切な人もいるもので、ある大物の助けで偶然「信創ノート」を手に入れた。その大物の「諄諄たる教え」を胸に、私は信創の旅を始めたのだった。

もらったノートはHuaweiの擎雲L410。Kirin 990を積んだ信創ノートで、エンジニアリングサンプル、8Gメモリに256Gストレージだ。
渡す前に大物からこう言われた:
- Biosをアップデートするな
- システムを勝手にアップデートするな
- むやみに更新を試すな
- アップデートや更新をすると文鎮化する。Huaweiの人に頼むしかない(自分でコネを探せ)
- ノートというより巨大なスマホだ。Bios/EFIは独立パーティションとしてハードディスク上に置かれている
届いてみると、どうやらHuaweiのどこかのMatebookの型を使っているらしい。カメラがキーを押し込むと隠れるあのモデルだ。画面もそのままで、2K高色域パネル。これは評価できる。
デフォルトのOSは統信UOSで、もちろん未認証。認証費用は安くない。以前UOSを使った経験からすると、認証もアカウントログインもしないとRoot権限は取れず、できるのは公式ストアからのインストールだけ。ただ公式ストアにも常用ソフトは大概揃っていて、想像よりずっと豊富だ。
そこで常用ソフトを入れ始め、「純国産」システムの感触を試してみた。最初は割と平気だった。それが一週間も経たないうちにこいつはおかしくなった。自動更新が何かをやらかしたのか、ハードが壊れたのか、結果としてシステムが起動しなくなった。grubもBiosも見えるのに、システムに入れない。
修理を試みた:
まずネットの情報に従いGrubを編集してシングルユーザーモードに入ろうとしたが無効。起動後に固まる。
次に適合するISOを探し、インストールメディアを作って再インストール。この機械は特殊なのでイメージ探しが面倒だが、完全に詰みではない。L410 + Kirin 990で使えるイメージは多く、特にUOSのは多い。
起動USBはUOS公式のツールでないと駄目という話もあるが、試したところ確かにUOS公式のプラグインで作ったUSBの中身は他の方法と違う。それでも普通の方法で作ったUSB起動メディアも起動はできる……つまり特定のツールに縛られる必要はない。
起動するとインストーラのGrubは見えるが、インストール画面に入れず固まる。
最後にGrubの中身を書き換えて試したところ、確かにハードディスクは見つかり、パーティションも正常。だが起動しない。ハードディスクを外して手でシステムを書き込んでみようかと考えたところ、さらに衝撃の事実が判明した。この機械のストレージはUFSで、マザーボードに直付けなのだ。
では単体でストレージを書き換える手はないのか。もちろんある。Huaweiにはこのノートをスマホのように他のPCに接続させ、ファームウェアを書き換えるツールがあるという……
しかしそんなツールを一般人が持っているはずもなく、ましてやこれはエンジニアリングサンプルだ。
こうしてこの機械の修理はここで打ち止め。もう操作の余地はなく、Huaweiか統信の人を頼るしかない。
最終的に仕事上の便利さと何人もの知人を辿り、Huaweiと関係があってこのノートを直せると言う人を見つけた。見てもらうと、解決策はこうだった……
- まずBiosを最新に更新する必要がある。今のバージョンはHuaweiに聞き回っても誰も見たことがないと言われた
- UFSが物理的に壊れている可能性があり、自分で業者を探してチップを交換する必要がある
- UFSが壊れている可能性があり、Bios/EFI自体がUFS上にあるので、やはりUFS交換を勧める
UFSはマザーボードに直付けなんだぞ、誰に交換させるんだ、これはスマホ修理の話じゃないか。最後はメルカリ頼みで、この修理能力があってL410のようなノートのUFSも交換してくれる人を探し回った……そして結局見つかった。
ともあれ、一連の格闘の末に得られた結果はこうだ:
- UFSは検査の結果やはり壊れており、交換された。しかも512GBにアップグレード
- Huaweiの知人を見つけ、直接最新の正式版Biosを入れてもらった
- こうしてこの「エンジニアリングサンプル」は、正式版Biosのソフトを持ちながらテスト版ハードで動くという奇形状態になった
- この奇形状態ではバッテリーが認識されず(使用は可能)、スピーカーも使えない(イヤホンは挿せる)
- 利点は正式版Biosが現在主流のOSを全部インストールできること(実際は二つ、UOSと麒麟だけだが)
最終的にこのノートは再び私の手元に戻り、今回は起動して使える状態になった。
新しいBiosのおかげで最新版UOSも楽にインストールでき、あの古ぼけた純正OSに苦しめられることもない。新しいUOSではあのUOS AI機能すら使えて、しかもかなり滑らか。この機能が算力にほとんど要求しないことの裏付けでもある。
UOSは私の目には「ひどく阉割された」Deepinだ。悪くはないが、ソフトが少なく、自由度も少ない。政企の人間にとってはこのシステムで日常業務は十分こなせると思うときもあるし、政企の人間でもこんな苦しみを受けるべきではないと思うときもある。
UOSも麒麟も、インストールできるソフトはソフトストアにしっかり囲い込まれている。iOS級のエコシステム管理と理解すればいい。中には常用のものが多くあるが、重複も多い。例えば複数の外装ブラウザを入れられるし、「安全管理センター」なるものも複数ある。数だけ見れば多いが、各カテゴリから一つ選ぶと大した量ではない。日常業務はこなせるし、デバイスがこのシステムに対応していれば印刷やスキャン、生体認証もできる。だがそれ以外は何もできない。
そう、ゲームもある。エミュレータやPlants vs. Zombiesも動く。動くが、体験はそこそこ。主に二つの問題がある:
- Kirin 990の性能はどうも足りないようで、UOSのような新しいGPUランタイムを使うシステムではマウスポインタの移動すら遅れる
- エンジニアリングサンプルのせいかもしれないが、このL410は使っているとタイプが化ける。これで「文書マシン」として使う考えは完全に消えた
このいわゆる「信創」ノートを半年ほどいじって、感慨は多い。まず長年の発展を経て、「全国産信創」の概念は確かに「使える」レベルに達している。全国産のシステムで日常の文書編集や作成はこなし、Linux向けに開発された国産ソフトなら使うのも難しくない。LINE、DingTalk、企業LINE、Discordのようなものにも対応版がある。
だが理解できないのは現在の「信創」の発展姿勢で、いつでも「壁」が存在する。本来、発展とより多くのユーザー参加を必要とするプラットフォームなら、開放的な姿勢でユーザーを受け入れ、特に学生層を惹き込んで一緒にエコシステムを完善すべきで、そうしてこそ環境が良くなり普及も容易になる。
しかし「信創」のやり方は抽象的だ。まず価格が基本的に天文学的数字で、Loongson製品はまだしもHuaweiの一連は飛んでいる。近年Loongsonも「99派」のような安価な製品を出しているが、性能が弱すぎて一番安いRaspberry Piにも勝てず、ドキュメントやパラメータ、技術サポートも抽象的で、大学生の研究用玩具に近い。
もう一つはシステム自体。UOSも麒麟も全部ライセンス料が必要で、しかも数百元と高い。AOSCのようなコミュニティが熱心に普及しているほか、Deepinも多少参加しているが、「信創」環境に熱心なユーザーの体験は良くない。「ハードが買いにくく、ソフトが使いにくく、問題が解決しにくく、環境が統一されていない」といった窘境にいる。もちろんうまくやっているところもある。Huaweiの一連のソフトとハードの結合製品などだ。ただし代償はより高い価格、そして個人向けではなく企業向けの販売で、それが「信創」を試したい人の大半の意欲を削いでいる。
ならばなぜ「補助金」のような、あるいはより開放的な方法で多くの人を惹き込まないのか。それとも「信創」の本質は「コミュニティ」を作ることではなく、ある種の「ビジネス」なのか。
では一体どんな人が国内で「信創」を乗りこなせるのか。まず金が要る。そして海外の先進技術を十分に理解し、国内の現行技術にある「罠」と海外との差を全部知り、その差が存在する前提で「信創」という設計理念に揺るぎない信心を持たねばならない。最後に適切なコミュニティを見つけ、持続的な資金と情熱を投入し、「熱い顔を冷たい尻に当てる」覚悟をしておく。そうすれば「信創」の建設にいくらか楽しみを見いだせるかもしれない。
そんな人はいるか。もちろんいる。だが多くか。間違いなく多くない。鳳毛麟角だ。一つ言おう。コンピュータに興味があって小銭もある人間は、とっくに最先端技術を追っている。何故わざわざ戻ってきて、信念を要するこんなものをいじるのか。まして「信創」を広める人間自身も「信創」を信じているとは限らない。「信創ファン」になるのは競馬場で向かい風に逆らって走る馬のようなもので、障害と困難だらけだ。本当に成果を上げた日、誰も君の置かれた状況や存在をcareしない。
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