Phantom Blade Zero 携帯機試遊レポート
Phantom Blade Zero デバイス別試遊レポート
大半の人と同じく、最近『Phantom Blade Zero』を遊んでいる。俺はこいつの宣伝を何度もボロクソに叩いたが、アクションゲーム好きとしては誘惑に抗えない。早く遊べない腹いせに叩いてたと言われても仕方ない。
当然、あの頃『黒神話:悟空』を遊んだ時とは違って、今は手元にデバイスがたくさんあるし、OSも組み方も色々ある。ここで試遊の感想をまとめておこう。

Steam Deck OLED:将来性はある
まずはSteam Deck OLED。実際のところ、これでも遊べなくはない。ただ絵面が悲惨なだけで。全部最低設定にすると40FPS前後は出るんだが、画面はもはやPS1時代と言っていいくらい。
ゲームの消費電力を眺めていて、どうも様子がおかしいと感じた。まずメモリ使用量が高すぎる。そして消費電力の大半をCPUが食っていて、GPUがほとんど使われていない。個人的な推測だが、VRAMが溢れてグラボがまともに動けていないんだと思う。
今後の最適化(ゲーム側でもProton側でも)次第では、少なくとも画面がマトモに見える状態で30FPS、あるいは悟空くらいまでは動かせるんじゃないか。公式の動作要件を見ても、『Phantom Blade Zero』は悟空よりほんの少し低いくらいだし。
今は遊べない、でも将来性はある。そういうことだ。
ROG Ally X:快適に遊べる
もう一つの携帯機、ROG Ally X。25Wで1080pの中画質、フレーム生成なしでも50〜60fps安定。大体の時間は60FPSで推移する。
一つはWindowsだとこのゲームは確かにフレームレートが高く出るらしいこと。もう一つはROG Ally Xが24GBメモリの携帯機で、8GBをVRAMに回せるからVRAM溢れの危機を回避でき、すんなり動くというわけだ。
神舟の中古ノート:ぎりぎり遊べる
少し前に神舟の中古ノートを買った。ゲーム用に、だ。構成はDDR4の24GB積んだバラ組みメモリに、i5第10世代10500のデスクトップCPU、そしてほぼフルパワーの3070 8G。
理屈で言えばこの中では一番評価が高く、性能も最上位のはず。グラボがそんだけイカれてるんだからな。ところが実際に動かすと意外な結果だった。Fedoraを入れてProtonで動かしているんだが、LinuxでNVIDIAのグラボを使って『Phantom Blade Zero』を動かすと妙な問題が山ほど出る。キャラモデルの読み込みがすごく遅いし、メモリ使用量もえげつなく高い。24GBを軽く食い尽くしてもまだ増え続ける。中〜高画質で遊べはするが、明らかなカクつきがある。そのカクつきもメモリ関係から来ている気がする。
公式の推奨も見たが、16GBで遊べると書いてある。なぜProtonだとここまでメモリを食うのか分からない。リークか? それとも互換レイヤーの問題か? ProtonDBのNVIDIAユーザーも同じ愚痴をこぼしている。今後のアップデートで解決してほしいものだ。
ThinkPad T14P Gen3 + Thunderbolt 4 AMD 7600XT:快適に遊べる
以前話したThunderbolt外付けGPUの組み合わせ。メインのノートに挿したもので、中古ノートと同じ構成、Fedora 45 + Steam + Proton。
結果は意外なほど高性能で、シェーダーのコンパイルすら15分で終わった。ゲームに入ればネイティブ解像度のFSR品質モードで60FPS安定。レイトレーシングもオンにできて、オンにすると45FPS前後まで落ちるが、フレームレートを固定すれば遊べなくもない。
60FPSを確保したままフレーム生成をオンにして、さらに高いフレームレートに挑むこともできる。
ProtonDBを見る限り、Linuxで一番いいのはやはりAMDのグラボなのか? 少なくともこの構成で中〜高画質を快適に遊べたのは、ほぼ満足できる結果だ。
性能のまとめ
i7 12700 + Intel B580の構成も手元にあるんだが、これもFedoraで、ゲームをやるとなるとIntelのProtonドライバーはDX12でかなりアレだった記憶がある。しかも『Phantom Blade Zero』は145Gの空き容量が要る。そのデスクトップは512Gしかないし、今回は除外しておく。
全体を通しての感想は、『Phantom Blade Zero』はそこまで要求スペックが高くないということ。PS5初代を基準に開発したと言っていたが、どうやら本当らしい。大抵のマシンで動く。その代わり画面はそこまで華やかには見えないが、俺はOKだ。アクションゲームはフレームレートの方が大事。

WindowsならNVIDIAのグラボが当然最適解。何しろ公式提携でDLSSを推しているからな。だがLinuxで遊ぶならNVIDIAはまだ大きな問題を抱えていて、逆にAMDのグラボがベストチョイスになる。
従来のWindows携帯機もメモリが16Gより多ければ快適に遊べるはずだ。将来の最適化でVRAMとメモリの使用量が下がる可能性もあり、そうなればSteam Deck OLEDでも快適に遊べるようになる。
ゲーム本体について
最後に、せっかく遊んだんだからゲーム本体についてもつらつら書いておく。最初は『Phantom Blade Zero』をすごく期待していた。だがこのゲームのキレた宣伝が増えるにつれ、試遊会が増えるにつれ、どんどん嫌いになっていった。わざわざ叩いたこともある。
ただ今思うと、あれは「遊べない」ゆえのツンデレだったのかもしれない……。結局ゲームは買ったし、遊ぶほど良くなっていく気すらする。今では梁其偉はなかなか考えのある、合格なプロデューサーだと思っている。ゲームは大多数が快適に遊べる「武侠の戦闘世界」をちゃんと提示している。
最後にニコニコ動画の小賢しい連中にツッコませてほしい。戦闘の手応えがどうの、ガード長押しが簡単すぎて深みがないとかなんとか、シナリオがダメだとか。一番キレたのは、モーションが少ないとか、戦闘はガードを引き続けて赤光を待つだけとか言うやつだ……。
言いたいのは、去年も深みがあると謳う伝統ある有名高速アクションゲームが発売された。そいつもガードを引く必要があったし、赤光も待たされた。シナリオもクソだった。それでもみんな今年のアクションゲーム賞を取るべきだと思っていた。で、取れなかった。違うのは、そいつは戦闘難易度を極端に下げつつ、無思考にガードを引いてもペナルティなしの赤ちゃん向けシステムは与えなかったということ……。
結果はどうなった? 絶賛されたのに売れず、爆死した。
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