Acer Chromebook C720 に Ubuntu を入れてみた作業ログ

広告

Acer Chromebook C720 は Chromebook なので、当然ながら中身は Chrome OS だ。

Chrome OS 自体は別に悪くない。ただ、ひとつは俺が Firefox ユーザーだということ、もうひとつは Chrome OS が初回起動時にネット接続を要求してアクティベートを挟んでくること。

広告

アクティベートは ChromeCast のときと同じで、VPN を噛ませて抜けたんだが、そのせいで Google アカウントをロックされて「ログイン IP が異常」とか言われた。もういい、もういいよ、そんなのいじる気も起きないので、さっさと消して Linux を入れることにした。

选区_547.png

Chromebook にフル Linux を入れるのは別に珍しい話じゃない。Chroot でシステムごとシームレスに切り替える手法もあれば、俺みたいに Chrome OS を問答無用で潰して入れ直す手法もある。前者と後者は使用感として大差ない。単に俺に潔癖と強迫観念があるだけだ。

ArchLinux の Wiki には C720 への Linux インストールについて詳しい解説がある。まずは開発者モードを有効にして、その開発者モードのコマンドラインから Legacy BIOS サポートを有効にする。

# crossystem dev_boot_usb=1 dev_boot_legacy=1

有効にすると、起動のたびに Ctrl + L を押せば BIOS に入って SSD か USB からブートできるようになる。インストールも同じ要領で、起動ディスクを作って起動すればあとは入れるだけだ。

標準の C720 はストレージが 16GB しかないが、筐体を開けて mSATA の SSD を換装するのは簡単だ。安い 64GB のを買ってくれば十分。分解動画は Youtube にいくらでも転がっているので、見よう見まねでやればいい。

ディストリビューションは Elementary OS、Fedora、Debian を試した。最初のは別に悪くないんだが、ウィンドウマネージャがどうにも馴染まない。Fedora はとにかく不安定で、Gnome-shell が1分近く固まることもあった。性能的な限界だろう。Debian は面倒すぎる。ドライバを全部やり直さなきゃいけないし、入れてみたら結局 Gnome-hell で Fedora と大差ない。最終的に Ubuntu に落ち着いた。Unity は小さい画面の使い切りとしては優秀だ。

Ubuntu Linux のインストール自体は普通のノート PC と変わらない。4.0 以降のカーネルのディストリビューションなら、入れ終わればドライバも全部通る。ただし、タッチパッドがすこぶる使いにくく、画面は白っぽく、音量調節にも少し問題があることに気づく。

まずタッチパッドのドライバ。Chrome OS は土台が Linux でありながら Synaptics ドライバではなく独自のものを使っている。そこで誰かが Chrome OS 側のタッチパッドドライバを抽出して一般の Linux ディストリビューション向けに再ビルドし、Chrome OS 下と同じ絹のような滑らかさを実現した。

プロジェクトの場所はこちら:https://github.com/hugegreenbug/xf86-input-cmt ページ下部に PPA が用意されているが、PPA をそのまま入れても意味がない。カーネルにパッチを当てる必要がある。

カーネルパッチは Github のドキュメントを参照してもいいし、誰かが用意したスクリプトを使ってもいい。このスクリプトも当然ながら VPN が要る。Ubuntu Linux なら、自分のディストリビューションが LTS 14.04.2 でないことを確認しろ。このバージョンだとカーネル名が kernel 3.19 -utpotic みたいな名前になっていて、スクリプト側には UT 代号のサフィックスが書かれていない。そのせいで bash のディレクトリ名判定が失敗し、CD コマンドが実行できなくなる。コンパイルを成功させるにはいちいち書き換える必要がある。

スクリプトは以下の通り:

wget http://goo.gl/kz917j
bash kz917j

その後、設定ファイルを作る:/usr/share/X11/xorg.conf.d/50-cros-touchpad.conf

Section "InputClass"
    Identifier      "touchpad peppy cyapa"
    MatchIsTouchpad "on"
    MatchDevicePath "/dev/input/event*"
    MatchProduct    "cyapa"
    Option          "FingerLow" "15"
    Option          "FingerHigh" "15"
EndSection

詳しい設定手順はこちら:

https://www.reddit.com/r/chrubuntu/comments/20b7np/acer_c720_trackpad_with_ported_chrome_driver/

これでタッチパッドが使えるようになる。ついでに reddit には各種問題の修復方法が詳しく載っている。どれも難しくはないが、とにかく面倒だ:

http://www.reddit.com/r/chrubuntu/comments/1rsxkd/list_of_fixes_for_xubuntu_1310_on_the_acer_c720

そんなわけで、みんな時間は貴重だ。こんな面倒なことをわざわざやる気はしない。そこで大緑虫(hugegreenbug)なる達人が C720 向けの各 Linux ディストリビューションのバカチョン版を用意してくれている。インストールするだけでパッチ作業の大部分を省ける。拍手を送ろう:

Ubuntu 14.04: https://www.distroshare.com/distros/get/12 Xubuntu 14.04: https://www.distroshare.com/distros/get/14 Lubuntu 14.04: https://www.distroshare.com/distros/get/16

まだ足りないならもっとある https://www.distroshare.com/distros/category/16/

システムは全部 64bit だ。C720 はメモリ 2GB しかないのに、と思うかもしれないが、Ubuntu Wiki によれば:

Unless you have specific reasons to choose 32-bit, we recommend 64-bit to utilise the full capacity of your hardware.

C720 の CPU は Celeron シリーズだが、性能は悪くないし 64bit にも対応している。

选区_546.png

Ubuntu Wiki の言う通り、ハードウェアサポートやドライバの問題、その他特別な事情がない限り、64bit でもう問題はない。少なくとも Linux に関してはそうだ。

俺が入れたのは Ubuntu Linux 14.04 で、デフォルトで 3.19 カーネルに更新されていた。中国語の言語パックを入れてからは問題ない。だがそれでも、使用感を大きく損なう要素がひとつ残っている。画面だ。

Acer C720 は 1366X768 の TN パネルを積んでいる。NTSC 色域は 43% しかないが、それでも果物屋の MBA 11 とだいたい同じレベルだ。果物屋が我慢できるなら C720 もそこまで酷くはないはずだ。そこで色調整ファイルを探すことにした。

するとある達人が自分のスパイダー測色器で ICC ファイルを作ってくれていた。適用すると明らかに色が落ち着いた。

https://github.com/jquagga/AcerC720/blob/master/N116BGE.icc

そんなこんなでだいたい片付いたあと、C720 の出来には満足している。バッテリーは余裕で7時間持つし、軽くて薄いし、画面もそこまで辛くない。気が向けば開けてアップグレードもできる。キーボードの手感は MacBook Air に近くて悪くない。右上に Del ボタンがなくて電源ボタンしかないレイアウトを除けばな。あ、そうそう、C720 の Wi-Fi はデュアルバンドだがこれがまたクソで、ダウンロード中によく固まる。ただし Web 閲覧には全く影響がない。不思議だ。

C720 は蓋を閉じたときのスリープランプも正常に動く。これは意外だった。

选区_548.png

というわけで、600元で拾ってきた持ち歩き用 Linux 端末ノートの話だった。概ね満足している。少なくとも MBA 11 や NMB(New Macbook)を買うよりはるかに安い。

本家 plumz.me でこの記事にコメントする

コメントは中国語の本家サイトで受け付けています。このミラーは閲覧専用です。

目次