『少女アクティビティ』レビュー
まず実話から。ちょっと長い。
俺には知り合いの女がいる。もちろん今は女じゃないけど、少なくとも俺が知り合った頃は女だった。
名前は夢にしておく。前の記事でも彼女のことを書いた。大学時代に恋愛に夢中になって初恋を見つけて、その初恋に残酷に振られて、それから誰とでも寝るようになった——その後の過程は省いたけどな。
別にその後も大した話じゃない。彼女が言うには、最初の恋愛の後から、とにかく奔放になったらしい。
「なんで? 恋愛好きだったじゃん」
「わかんない。純愛を追いかける資格なんてもうない気がしてさ。だから、もうどうでもいいやって。全部」
含みのある言い方だったが、言いたいことはだいたいわかった。
それからは彼女は遠慮なく彼氏を乗り換えまくった。当時は中の上くらいの見た目だったけど、三流大では十分モテる部類だ。当時の学内SNSで彼女がのろけまくっているのをよく見かけた。狂ったようにのろけて、男女の関係について語る口もどんどん開放的になっていった。時々、もう別人になったんじゃないか、なんだろう、こう……風塵の女? みたいな。
当時の俺は毎晩夜中まで起きてネットに張り付いてるクソデブオタクで、その利点は落ち込んで空虚な女子が夜中に暇になったとき話し相手に選んでくれることだった。夢もその一人だ。
「早く結婚したいんだよね」と、大四のある日、彼女は言った。
「じゃあすりゃいいじゃん、彼氏と」
「でも彼のこと好きじゃないし」
「好きじゃないのに付き合ってんの?」
「なんだろうね……男ってマジでおかしいと思う」
「俺も男なんだけど」
「男として見てないから」
「………………」
「男ってめちゃくちゃおかしい。ちょっと器量がいいと近づいてきて、聞きたい言葉を並べて、してほしいことをしてくるの。時々わざと甘い餌をやると、犬みたいに寄ってくるんだよ……」
「…………」
「あの感覚、ペットを飼ってるのと同じ。哈哈哈哈哈哈」
壊れたような笑い声だった。
「だからだんだんその感覚が好きになってきた。なんだろう、女王様気分?」
「で、小僧どもを弄んでるってわけ」
「そんな言い方しなくても。向こうも気持ちいいんじゃない」
「…………」
「でもまだ好きな男には出会ってない。出会ったら……その人と結婚する。何があっても、その人と結婚する」
その後彼女はしばらく黙っていた。やがて念願の彼氏ができたと聞いた。彼女好みの男だったが、家が貧しかった。両親がその男との付き合いに反対していると、SNSで愚痴っていた。
それからある日、電話を受けた。内容は単純で、中絶のやり方、中絶できる方法はないか、というものだった。
聞くと、事の経緯がわかった。
両親が貧乏な男との付き合いに強く反対し、彼女はやむなく別れた。別れたけど、行き来は続いていた。
並行して見合いを始め、その中でも以前の女王様っぷりを発揮した……つまり小僧どもを弄んだ。もちろん弄ぶ過程には、想像どおりのこともあった。
で、彼女は元恋人と見合い相手の間で三角関係を始めた。ある日、貧乏な男と寝た後、その男の携帯に他の女とやり取りした記録を見つけた。怒った彼女は何も言わずに外へ出て、最近知り合った男に連絡してもう一回寝た。
結果は妊娠。誰の子かもわからないから、堕ろすしかない。
俺に手伝えることなんてない。結局彼女は両親に話して中絶し、その後両親も諦めて貧乏な男との付き合いを認めた。でも男との間にはヒビが入っていて、彼女は花蝶のようにあちこち飛び回り続けた。
それから就職。銀行だ。女は金融を学ぶ割合が高いのか、俺の知り合いにも銀行に勤めたやつが何人もいる。
働き始めてすぐは成績を揃える必要があって、俺に口座を作らせに来た。その待ち合わせで飯を食ったんだが、その最中に頼まれた。
「何を?」
「隣の薬局で妊娠検査薬買ってきて……」
聞けばまた乱れてた。しかも新しい男たちを相手に。
「あ〜、大丈夫」飯の途中で彼女はすぐトイレに行って結果を見た。出てきた顔は晴れやかだった。「ありがとね!」
「なあ……そんなんでいいのか?」
「いいのかって、じゃあどうしろと? あんた、私がどうにかなると思う?」
彼女も真剣な顔になった。
「前はちゃんと落ち着いて結婚するって言ってたじゃん」
「ねえ、私が今、いい子だと思う?」
答えられなかった。今ネットで一番皮肉なあの言葉——「私はタバコも吸うし酒も飲むし乱れてもいる、でもいい子です」——を思い出した。当時はそんな言葉はなかったけど、彼女の行動からすれば、いい子には見えない。というか全然いい子じゃなくて、むしろビッチだ。でもどうしてもそうは思えなかった。
「言えないでしょ? わかるよ、私も自分のこと考えるし」
「あいつと喧嘩してから、また合う男が見つからなくなった。親は次々見合いを押し付けてくる。早く結婚したいけど、あの笑っちゃう男たち、色目で見てくる男たちを見ると、バカの群れにしか見えない」
「でも時々バカどもをからかうのは面白いよ。バカで気持ちよくなってもいいし、そもそも純粋ぶる資本なんてもうないしね」
彼女はコーラを一気に飲んだ。
「でもさ、何年も経てばわかるよ。男なんてチンコで考える連中で、ヤらせりゃ大人しくなって、ヤらせなきゃ逆ギレして「お前はクズだ」って言う。中のやつは終わった後に手まで拭いて、汚いもん見る目で見る」
「俺の前でそれ言うか? 俺も男だぞ」
「だから男として見てないって言ったでしょ」
それから彼女は沈んでいった。どんどん狂って、奔放になっていった。職場では真面目にやっていたけどな。
「女は偽装がうまいんだよ」と、彼女は言った。
後に軽い抑うつと妄想の症状が見つかって、病院で簡単な治療も受けた。
「もう……狂い始めてるのかもね、哈哈」
精神が不安定な時に話すのは少し怖かった。いつも少し誘うような、病みの気配をまとった口調でダブルミーニングを言ってくる。媚びはあるのに、背後に刃物を感じる。彼女がどれだけの男としたのか知らないけど、元々こうなるべき人間じゃなかった気がする。
「男が喘ぐ声が好き。特に、体動かしたら耐えられなくなってため息つく感じ、哈哈哈哈」
このままだと完全に精神病になるんじゃないかと思ったこともある。でも俺にできることはない。連絡も Discord や他の SNS が多くて、助けにも行きにくい。
でもまた日が差した。ある日、あの貧乏な男が戻ってきて、ようやく復縁してくれると言った。話が異常に早く進んで、1ヶ月も経たずにその男と結婚した。
今の生活からは過去なんて見えない。普通の若妻みたいに、穏やかな日々を送って娘を育てている。
ただ違うのは、彼女が「経験者」の顔で俺に聞いてくるようになったことだ。
「私、一歳下なのに結婚して、娘ももうすぐ二歳だよ。なんでまだ独り身なの? ダイエット成功したんじゃなかったっけ?」
「あー……それは、いろいろあって」正直、俺にもわからない。「なんか合う人じゃない気がして。将来衝突しそうだし。相手に見下されてるのかも」
…………
「私、今でもいい女だと思う?」
少なくとも女という定義では、今はいい。
「実はさ、周りに女友達がいるんだ」彼女は話し始めた。「彼女らも感情には理性的だけど、多くは結婚してないし、付き合ったこともない。自分の理想の世界に生きてて、感情の渦にはまった男女を指差して「バカだね」って言うけど、自分はその領域に入ったことすらない」
彼女の言いたいことは、たぶんわかった。
「私の過去の感情は……もうめちゃくちゃだった。知ってるでしょ」
「でもそれでも、私は飛び込んだ。だから……バカでおかしくて傷ついたけど、最後にはちゃんと実を結んだ」
「もちろん、運が良かっただけって言ってもいいよ。でも対岸から火事を見てるだけじゃ、永遠に入れない」
確かに、夢の言うとおり、感情は渦だ。入れば自分を見失って、たくさん狂ったこと、想像もできないことをする。でもだからこそ、その中に参加して、経験を得て、教訓を得られる。
だから俺は、ニュースで恋に悩む少年少女が狂った行動をしているのを見るたび、この「夢」というやつのことを思い出す。この世界は狂いすぎだ、道徳が崩壊した、男女が奔放だと言う人もいる。でも本当にそうなのか、誰にもわからない。
ここまで長々と書いたのは、ただ一つの抜きゲーをやったからだ。この抜きゲーのキャラは、さっきの話のヒロインとは関係ない——完全に無関係とも言えないけど——でもこのゲームをやると、いつも彼女を思い出す。
前にも言ったように、ポルノとピンク映画の違いと同じで、性的要素を含むゲームにはいろいろある。話の中に H を混ぜるものもあれば、H の中に話を混ぜるものもある。抜きゲーは後者だ。
その特徴のおかげで、抜きゲーの話は長くない。多くは単純な設定だけ。何しろ大部分の尺は H に割かれる。でも時々、男女の肉欲をあまりに直接的に描くから、抜きゲーの中の短い話がリアルに感じられる。
芸術とポルノの差は、時々ほんの少しだけだ。
少女アクティビティは、そんな抜きゲーの境界をさまようゲームだ。

話はとても単純なのに、構成が面白い。ゲームが始まるとすぐ、ヒロインの彩夏が主人公に「私、H したいの」と衝撃的なことを言う。そこから狂ったようにパコパコが始まる。主人公は不良の匂いがするチンピラでしかないのに、彩夏は理由もなく主人公に貼り付き、肉欲を求め、挙げ句に脅しまでする。
主人公と彩夏の関係について、彩夏は単なるセフレだと思っている。付き合っているとは思っていない。それでも、いろんなことをし続ける。

その後、教室でやっているところを女二号の瞳に見られる。彩夏は慌てず、余裕の表情で瞳も誘って 3P を始める。また激しいパコパコの場面をはさんで、ある日、彩夏は主人公に瞳から離れるよう警告する。

そして瞳は主人公に文学的な色気たっぷりの誘惑を始める。「Ja tvoi sluga」(I’m Your Slave、私はあなたの奴隷)などと書いてヤらせてくれと頼む。

同時に、主人公の音楽教師も彩夏から離れるよう警告する。彩夏もその音楽教師を警戒している。

具体的な理由は語られない。要因はだいたい同じだ。「あいつから離れろ、危険だから」
その後は主人公が瞳と彩夏の間で揺れ続ける。どちらのヒロインと最後まで行くか選べる(選び方はかなり……だけど)。正統な結末は彩夏を選ぶ方だろう。すぐに、音楽教師が最後の警告をした翌日、教室に彩夏の姉・美夏の侮辱ポスターが現れる。

美夏はどんな男にも簡単に足を開くビッチだという言葉に彩夏はひどく驚き、精神が崩壊して飛び降りようとする。
そこからは回想。美夏とは誰か、美夏は彩夏の姉で、主人公がかつて好きだった人だと明かされる。
主人公は美夏が好きだったが告白しなかった。後に美夏は年上の彼氏がいると言う。理由を聞くと、美夏は答えた。
「仕方ないよ、好きだから」
「じゃあ……俺が告白したら?」
「仕方ないよ、やっぱり好きだから」
主人公は美夏を諦めた。彩夏と過ごすことが増えたのも、妹として見ていたから。でも彩夏は時々そう思っていなかった。
その後ある日、主人公は美夏から助けを求める電話を受ける。郊外に行くと、彼女は男たちに輪姦されていた。助け出した美夏は精神がぼんやりして、ある日主人公を屋上に呼び、最後の言葉を残して飛び降り自殺する。
「ありがとう。最初からあなたを選べばよかったね」
なぜ美夏が自殺したのか、詳しいことは彩夏しか知らない。姉が例の彼氏に嵌められたこと、その彼氏が音楽教師だと推測している。証拠はない。
後に主人公は音楽教師が瞳に怒っているのを見る。瞳と密かに接触して、瞳が教師に彩夏を監視するよう派遣されたことを知る。

つまり、美夏の例の彼氏は音楽教師で、教師が美夏を売って男たちに輪姦させ、失意の美夏は自殺した。真相を知った妹は教師を訴える証拠がない。何しろ現場に来た時、教師の影はなかった。教師は彩夏が不利なことをするのを恐れて、瞳を監視にやっていた……
その後、主人公は調査して美夏の残した日記を見つける。日記には例の教師との交際が記され、何より写真と重要な証拠があった。
証拠を持って、主人公と彩夏は教師と対峙する。教師はついに罪を認めた。
「だって、美夏を深く愛していたから。彼女が他人に凌辱されるのを見たかったほど愛していたから」
教師にはそういう趣味があったらしい。最後の証拠を前に、主人公は美夏が自殺前に残した最後の言葉を教師に告げる。憎みながらも、どこかどうしようもない響きがあった。聞いた教師は崩れ落ちた。主人公はそれ以上追及せず、振り返って去る。
やがて教師の自殺の知らせが届き、ゲームは終わる。

言わざるを得ないが、話の構成はかなり面白い。ただ、語り口が………………………………………………ゆるくて、いい加減だ。
わかる。何しろ抜きゲーだ。大量の文字は H シーンに割かれ、話そのものにはあまり重点が置かれていない。でも実際、これはいい話だ。ちゃんと書けば、抜きゲーの枠を出て普通の作品になり、あるいは少し文学的な、考えさせる問題をはらんだ作品にもなれたはずだ。
美夏の過去の部分には実感が湧かなかった。むしろ彩夏というキャラが妙に引っかかる。
彩夏の会話と話し方は不合理だらけだ。なぜ突然男と H したくなるのか、なぜ突然バイクに乗りたくなるのか、なぜ突然飯を食いに行きたくなるのか、なぜ突然主人公の家に行きたくなるのか。抜きゲーだとわかっているが、その細部に何か違うものを見る。彩夏の一つ一つの仕草に、少し作為的、あるいは自分を放任しているような感じがある。ゲームの偶然の当たりとも言えるし、狙ってやったとも言える。
この感覚は、さっき話した「夢」という女が精神崩壊後に見せた姿とそっくりだ。というか、まったく同じ。ゆっくりと喋り、攻撃的で、微笑んでいる友達。それはいつも妙な不気味さを運んでくる。セクシーで危険、淫らでいて高みにいる。たぶんそんな感じだ。
だから抜きゲーに何かを感じさせるには、やはりリアルさがいる。少女アクティビティはそれをやっている。よくある爆乳母娘乱交パーティー系のゲームには、この感覚は出せない。

人間を刺激するポルノは、多くが妄想から来る。その妄想は現実に「あと一歩」近い必要がある。遠くじゃなくて。話の中の女の子が自分の隣にいるように感じ、今日すれ違ったあの子もこんな感じかもしれないと思えて、初めて刺激が迫ってきて興奮する。火星でパコパコする話なんて毎日見たいやつはいない。隣の奥さん系の方が脳の穴を掘りやすい。そうでなければ、ユニクロの動画があんなに短いのに、あんなに人が殺到したりしない。
少女アクティビティの画風はゲームの定位に非常によく合っている。闇の中の光と影、そして絵師が女性の体の曲線を描くのがとてもうまい。少女アクティビティの女の子は、俺が見た中でも現実の女性の比率にかなり近い。女子高生の制服や、会話の挑発的な表現と合わさって、さらに加点要素になっている。
音楽も褒められる。旋律はほとんどなく、OP と ED だけだが、BGM は欠かせない役割を果たしている。どの BGM にもリズム感があって、そのリズム感が強い刺激と不安を生む。大多数のギャルゲー、いや抜きゲーともちょっと違う。力強いドラムと電子音は奢靡な空気、そして放蕩の中でふらふらと自分を見失う感覚を生む。
どう見ても、少女アクティビティは制作にかなり気を遣っている。でも残念なことに、抜きゲーになることを選んで、純粋なストーリー作品にはならなかった。あの話をちゃんと書けば殺傷力は大いに上がったのに、やっていない。残念だ。
彩夏の外見と話し方、CV の造形はもう十分に成熟している。彼女はリアルで、現実的だ。俺がいつも思い出す「夢」というやつと同じで、彩夏は姉の感情経験に大きな衝撃を受けて、ぼんやりして自分を放任することを選んだ人間だ。自分の利点を利用して欲しいものを手に入れる。他の女の子のように男に追いかけられるのを待たず、自分から動く。ふらふらした態度と合わさって、掴みどころがないのに少し憧れる。
ただ、キャラ造形は成功したのに、話はちゃんと語られていない……というか、わざとちゃんと語っていない。
実際、このゲームが彩夏の心理状態を強化し、姉の死と感情経験による衝撃、そして主人公を誘惑すると決めてから内心が徐々に解放される過程を重点的に描いていれば、十分戦えたはずだ。予算不足なのか、ゲーム自体がオナニーのために奉仕すべきだと思ったのか、大量の尺を彩夏と瞳と主人公のパコパコ、やきもち 3P、乱交に割いている。使用度は高いが、残念ながら格を下げている。実用性の内容を残したまま話を広げることは十分できたはずなのに、やっていない。残念、また残念。
ゲーム自体の話だけ見れば、幼稚でおかしい。でも俺にとっては、現実に「彩夏」のようなやつが本当にいるのを聞いたことがあるから、このゲームを通して何か違うものが見えた。
「女の子はみんな、生まれた時は天使なんだよ。最初に傷つけられて、天使になる夢を諦めた時に、凡人に、あるいはビッチに堕ちるの」最後に「夢」と話した時、彼女は自分の過去をそう説明した。「でもその方が欲しいものを早く手に入れられる。もちろん、私はまだビッチになる前に気づいたから、まあよかった」
会話の最後に、彼女は俺に聞いた。
「私が夜中に話し相手を求めてた時……傷ついてた時に、なんで付け込まなかったの?」
答えに困った。
「男として見てないって言ったじゃん」
「それは理由にならないよ。今ならわかるでしょ」
「たぶん、本当にお前のことが好きじゃなかったんだろうな」
「はは、まだ天使に会える夢を見てるんだ?」
「たぶんな……」
少女アクティビティは、少女 Activity。感情の渦に落ちて、深みにはまって抜け出せず、堕ち始めた女の子たちの所業を、どこか認めるような作品だ。彼女たちにとっては、もがきでもあるのかもしれない。
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