『妹ぱらだいす 2』レビュー
『妹ぱらだいす 2』は『妹ぱらだいす』の続編だ。少なくとも精神続編ではない。
なぜそう言い切れるかというと、たぶん比較画像が一枚必要になる。
こちらが妹ぱらだいす 1 の主人公のキャラデザ:

そしてこちらが妹ぱらだいす 2 の主人公のキャラデザ:

しかも言っておくと、二つのゲームのキャラは同一人物という概念が存在しない……
ふざけんな!!!
というわけで、ほぼ全キャラがそっくりな前提で、受け継がれているのはゲームの純愛精神だけだ。
二代目作品のはずなのに、シナリオも……キャラデザも……画風も……背景も……一代目との類似度は 80% はある…………少なくとも。

妹の中で一番大きい子は相変わらず優しくてしっかり者、青毛は相変わらずちょっとツンデレ、金髪のちびっ子は相変わらず臆病、金褐色の毛は相変わらず積極的で人見知りしない、黒毛は相変わらず小悪魔で中二病……別に悪くはない。少なくとも画風はかなり進化しているし、表情のバリエーションもめちゃくちゃ増えた。立ち絵の表現もだいぶ良くなってる。

二代目が一代目のあれこれを既視感満載でなぞってくるたびに、ツッコミを入れたくなるんだが、細部の向上っぷりにいつも口を閉ざされてしまう。そう考えると、二代目は一代目の完璧なリメイクに近い。一代目のほぼすべての短所を改善している。
その短所にはキャラデザ、立ち絵、CG、音楽、システムだけでなく、一代目の長所を拡大する方向も含まれる。特筆すべきは動く立ち絵の数が激増したこと。元はキャラ一人につき一つだけだったのが、各キャラ三つに増えた。ハーレ…おっと、特殊イベントの演出を除いても、前作の完全な刷新と大幅なパワーアップだ。

もちろんシナリオが全く変わってないと言うのは嘘になる。毎日誰に会いに行くかを選び、共通ルートから個別ルートに入る流れは同じだが、個別ルートの内容は会話がより婉曲で美しくなっている。各ヒロインと主人公の間のときめきの描写がより的確だ。さらに「ヒロインが主人公の問題を解決する」内容も追加された。一代目のような「主人公がヒロインの問題を解決する」だけの存在ではなくなったわけだ。互いに助け合うのが家族の絆を深める最良の方法だからな。

だから二代目作品として、妹ぱらだいす 2 には確かに見どころが多い。唯一の欠点はシナリオが一代目と似すぎていることと、キャラデザの既視感が半端ないことくらいか。このやり方が絶対に悪いとは言えない。iPhone と Xperia を買うようなもので、長年あんな感じで、小修正以外ほぼ変わってないのに、本質的には大きく進化している。新版を使ってから旧版を使うと、古いのがいかに使いにくいか分かる。

妹ぱらだいすというゲームも同じだ。二代目をやってから一代目に戻ると、あれは何だったんだ……となる。
そういう意味では、二代目の進化は名実ともに本物だ。シナリオは焼き直しの疑いがあるものの、純愛作品の本質はちゃんと守っている。もちろんギャグ要素の充実にも力を入れていて、少なくとも前作のように家族の温かさだけを押し出すのではなく、ネタらしいネタが見られるようになった。

二代目の CV は一代目と全く違う。一人も被っていない。知っている声優はやはり一人だけで、木下やや。LoveRec の白毛の妹だ。声質はなかなか優秀だが、LoveRec 本家の妹が演じた一代目には及ばない。
最後に、このゲームの二代目もアニメ化されている。ただ一代目より悲惨だ……

お嬢さん、どちら様ですか? 崩れすぎて直視できないんだけど!

しかもだ、崩れてるだけならまだしも、頭の花の向きまで間違って描いてあるのは何なんだ!!!!
まあ、アニメは原作の売上を促すだけのものだし、どうでもいいといえばどうでもいい。しかも二代目のアニメは崩れただけでなく、シナリオで原作を破壊している。原作の純真なストーリーを直視できない内容に作り変えてしまった。MoonStone Cherry が今後も OVA を出し続けるかは知らない。

ともあれ、妹ぱらだいす 2 というゲームは二代目の称号に恥じない出来だ。一代目と比べてあらゆる面が進化・改良されている。初めて触るなら二代目からで全く問題ない。ただ、二代目をやってしまうと、一代目をやる必要はもう感じないかもしれない。
一代目の英語版を除いては。
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