『しずくのおと -fall into poison-』レビュー
ことの始まりは偶然だった。YouTubeで海外の人がこのゲームを実況しているのを見かけたんだ。もちろん内容は英語。
ゲーム自体は見えなかったけど、ちょうどOPの部分で、正直ゲームのOPがなかなか聴き応えがあってヤバい。ついでにOPを見ただけでもホラーゲームだってのは分かる。それ以上に、OPの日本語歌詞でこれは日本のギャルゲーを英訳したものだと知って、興味を持ってこのゲームの紹介を探してみたけど、実況動画以外はほぼ何も見当たらない。
好奇心が刺激されて、遊びたくなった。探し回ったけど見つからなくて、Steamしかなかった。
そこでこのゲームのSteamページで購入した。700MBちょっとで、英語と日本語に対応。音声はないけど、Windows / Linux / Macの3プラットフォーム対応なのが嬉しい。ダウンロードを終えて、ゲームの道のりが始まった。
ただ言いたいのは、このゲームの道のりは本当にスリリングだったってこと……

このゲーム『しずくのおと -fall into poison-』はSteamで『Sound of drop -fall into poison-』と英訳されている。別に間違っちゃいない。日本には、プレイヤーを弄ぶような作品は大体同人ゲームで、本当の大手(と言っても大したことないけど)はむしろ保守的だという特徴がある。だから同人サークル製のホラーサスペンスゲームという触れ込みで出てくるなら、死んでも文句なしの覚悟はしていた。ただ、説明文に「30以上のエンディング、その大半がバッドエンド」って書いてあるのを全然ちゃんと読んでなくて、死んで死んで死にまくった……
この酸っぱさ、形容できない。
物語は香港の怪談映画を見たことがある人ならお馴染みだろう。満月の夜に水が赤く変わるという伝説の水族館、人面の魚、満月の夜だけ開く秘密の区域。だから冒険心旺盛な女主角とその女友達が一緒に探検に行く。
ちなみに主角は女性なので、これはギャルゲーとは言えない。ホラーAVGと呼ぶ方が適切だ。
女主角はこの水族館に覚えがある。5年前、妹のmari(日本語名は「真理」だと推測)を連れて遊びに来て、妹がここで失踪し、二度と現れなかったのだ。
今回、女主角は女友達と再びここへ来て、幻覚を見る。謎の少女——自分の妹に似ている——を見て追いかけ始め、追いかけているうちに物語が始まる。すぐにその少女を追って見たことのない区域にたどり着き、そこには死んだ魚が敷き詰められ、実験用のような罐に奇妙な魚が飼われていた。

ここからゲームは頻繁に選択肢を出してくる。赤い選択肢は危険の証で、選び間違えると死ぬ……
女主は恐怖に満ちた場所を走り回り、すぐに女友達も死んでいるのを見つけ、さらに水族館の入口で会ったおじさんも死んでいるのを発見する……毒殺だとか、発狂したとか。

ゲームが進むと、謎の女が現れる。彼女は最初に出会った神秘の少女を連れてきて、二人は口論を始め、少女はこの女に生きたままnengられて死ぬ。これ以上悲惨なことはない。女主も様々な幻覚や幽霊、クラゲを寄せ集めた人形のような怪物に襲われる。中には自分の妹Mariの姿をしたものもあり、相認めるかどうかを選べたりもする。

最後に女主は古い水族館館長のオフィスにたどり着き、水族館全体の水が赤く変わり始め、ひとしきり騒いだ末に真相が明らかになる。
原來、水族館の老館長はあの女に陥れられて殺されていた。5年前の満月の夜、女主角がMariを連れてちょうど遊びに来ていて、走り回っていたMariが人殺しの現場を目撃し、老女に追いかけられて口封じに殺された。そしてこの水族館にはその女が殺した魚や人などの怨霊が満ちていて、ここで起きる怪異現象の原因になっていた。
最初の少女は実はこの老水族館館長の娘で、父の死の真相を求めて来たのだが、同じく口封じに遭っていた。

見たことのある香港・台湾のホラー映画と同じで、ここで無念の死を遂げた者がいるから幽霊が出る、大体そんな意味だ。
最後の結末はちょっとアレだ。老女は死んだが、その魂は女主角の最初に死んだ女友達の肉体に乗り移り、女主角の妹Mariを人質にして口げんかを繰り広げる。最後は当然ボスが倒れ、友情無敵。最後には凶手も死に、怨霊も解脱し、水族館の怪異もなくなる。
何年も後、女主角の女友達がここを訪れ、かつて無念の死を遂げた魂に一輪の花を捧げる……

正直、このゲームのシナリオはかなり平凡で、香港のB級ホラー映画程度だ。でも、それがゲームで楽しむのを妨げるわけじゃない。まずは色とりどりのバッドエンド。うっかり選び間違えると色々な死に方をして、死に方によって実績とCGがもらえる。猟奇好きに向いてる。ゲームのCGは大半が血みどろで暴力的。女の幽霊が髪を振り乱したアップの一枚なんて、俺でも全身の毛が逆立った。不気味なBGMと気持ち悪くヌルヌルした効果音が相まって、臨場感のある恐怖は本当に強い。

刺激を求めるホラーゲームとしては、この作品は基本的に合格点だ。ホラーゲームは怖がらせて刺激を与えられれば十分で、シナリオは……ありがちな怪異もので辻褄が合っていればいい。
ゲームにはおそらく三つのエンディングがあり、一つはTrue End。個人的には無理やりハッピーエンドに持っていく流れだと思う。興味があれば遊んでみるといい。

結局のところ、『しずくのおと -fall into poison-』というゲームは、なかなかの恐怖の臨場感、面白い選択肢とバッドエンド挑戦、怖い効果音とCGが揃っていて、確かに遊んで損はない。ただCVがないのは大きな遗憾。ついでに42元という値段はちょっと高い。20元くらいがちょうどいい。

最後に調べてみたら、このゲームはもっと以前の同人ゲームで、最新のSteam版は発売されて数日しか経っていない。同時にエンジンと画面が大幅に向上している。代理販売元はなかなか頑張っている。本当に好きなら42元も悪くないだろう……
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