『乱れ雪月華 ~儚く散る細雪~』レビュー
ラッシットは今日潰れたか?
筋金入りの LASS アンチである俺は、初期の奈々子シリーズを除けば、LASS 社(ラッシット)のゲームはほぼ全部やっている。3Days、11eyes、少女神域、迷える二人、それにその Fandisk やら各種バージョンやら、とにかくもう色々と……
正直、少女神域で LASS が盛大にやらかして、せっかくのいい設定の物語を自己満全開の地雷に書き上げてしまって以来、俺はずっと思ってたんだよ。このラッシット、いつ潰れるんだろうな、と。
待てど暮らせど待って、ようやく迷える二人が発表されて、そんで発売延期に次ぐ延期で、で、クリアしてみたら思ってたほど地雷じゃなくて、ただただ薄っぺらくて白湯みたいな出来だった。おまけに原画がまったく力入ってなくて、ヒロインたちの乳は一人として小さくなく、目つきは一人として誘惑的でなく、H の時の喘ぎ声は一人として下品じゃない。俺はもう内心嬉しくてたまらなかったね……嬉しさのあまり花枝が震えて淫水が溢れ出る勢いだ。
ああ、別に巨乳に反応したんじゃない。ようやく分かったんだよ。このラッシット、終わるな、と。
普通、エロゲー会社ってのは純エロから始めて、だんだん純愛系にシフトしていって、最後には会社の収入が苦しくなって抜きゲーを出して売上を取り戻そうとするもんで、詳しくは中二社の巨乳村あたりを見てもらえれば大体そんな感じだ。で、ラッシットの迷える二人も、どこか「回血作」の匂いがしたし、その後で迷える二人向けに出した FanDisk が「H 300%」を謳ってたあたり、金に飢えた末期症状がもろに出てた。俺が笑ってたのは、ラッシットが巨乳を描いて回血せざるを得なくなっただけじゃなく、その巨乳の売上すら芳しくないのを見たからだ。

このままじゃ死ぬだろ。
でも死ななかった。
今年の夏、ラッシットは突然子会社の Lass Lunatic を立ち上げると発表した。Lass が古英語で「娘」って意味なら、後ろの Lunatic は完全に「狂人」だ。要するに、ラッシットはイカれた。
イカれたラッシットは別名義を立ち上げて『乱れ雪月華 ~儚く散る細雪~』ってゲームを出した。設定はなんと『少女神域』と同じ世界観で、どうやら調教系の抜きゲーらしい。普通なら抜きゲーなんてやりたくないんだが、この世界観にはちょっと期待させられた。「ラッシットはなんでさっさと潰れないんだ」って気持ちで、俺はこれをやった。
確かに『少女神域』と同じ世界観で、場所まで一緒だ。草壁家には兄弟がいて、次期当主を争うために勝負する。その勝負の力ってのが忍術やら他の仙術やら(とにかく何でもいい)の比べ合いで、忍術の修行には女忍者を一人育てる必要があって、兄弟それぞれに一人ずつ。女忍者に色々な試練を与え、女忍者を相手に稽古して、共に高め合い、連携して戦い、当主になってから女忍者と交尾して子孫を残し、当主の座を継ぐ、と。
ところが草壁兄弟の弟である主人公は、このルールが大嫌い。でも嫌っても無駄で、毎日自分の女忍者とひたすらパンパン、パンパン、パンパン。挙げ句の果てに夜中には兄の女忍者ともうっかりパンパンしてしまい、ある日、兄の女をヤッてる時にどうやら兄に見つかったらしく、それ以降の兄は異常に残虐になる(当たり前だ、頭が緑になったんだから)。女忍者同士の試練もただのパンパンじゃ済まなくなり、ローターを入れて登校とか、触手 SM とか、目隠しして人前で自慰とか、ラ柱全神調教とか、もう色々と……

そしてゲームの最後、兄は弟との対決を始める。約束はポイント止めだったのに、兄は発狂して自分の女忍者を連れて弟と命がけでやり合う。最後には兄と兄の女忍者は死に、弟の女忍者は兄に子宮を潰され(たぶん)、弟は片輪になった女忍者を連れて当主になり、兄の墓参りをする。
おわり。
このゲームはどう言えばいいか……最初、ラッシット社長の剣技マナが「抜きゲーだけどストーリーもある、ただプレイヤーによりよく奉仕するため、全ルートクリアしなくても全 CG は開放できる」なんて言うから、ちょっと話に期待しちゃったけど、フタを開けてみればまさに抜きゲーで、抜き具合は少女活動より風情がない。基本的に 5 分ごとに一発、10 分ごとに一調教、止まらない。しかも大事なことに、このゲームは実用度が低い……
なんで低いかって? まあ、俺にとっては、このゲームには全然感じるものがないんだよ。
まず、このゲームは金を節約しすぎている。設定が『少女神域』と同じ街、佳寧市なのは、ストーリー上の必要じゃなくて、節約の必要からだ……
ご覧の通り……
教室……

街……

廊下……

ジジイ……

しかもこれほんの一部で……
はっきり言うと、あの道場っぽいの以外は新規かもしれないけど、他の背景は全部古いのをそのまま使ってる。しかも『少女神域』には教室の背景なんてないから、迷える二人から持ってきてるし、窓辺の背景の一つは 11eyes から持ってきたっぽい。
背景だけじゃない。ゲームの音楽、設定音、戦闘音、選択肢の効果音、全部『少女神域』からの丸パクリで、一切手を加えていない。
ゲーム内の HCG の一部ですら、『少女神域』の面影を結構見かける。完全に一部の CG の頭を差し替えて、ちょっといじって持ってきただけだ。
もっとムカつくのは、このゲームの原画がどう見ても巨乳を描くのに向いてないのに、抜きゲー需要のために巨乳の女一号と女二号を描かされていて、比率がめちゃくちゃ不自然。逆に、ゲーム内の脇役のロリ娘はよっぽど可愛いのに、彼女の出番はディルドを付けて精神支配されるだけだ。

背景は全部使い回し、音楽も全部使い回し、CG の大半は元のをなぞって描いたもの。じゃあこのゲームに残ってるものは何だ? 数人しかいない、そんなに有名でもない抜きゲー専用の端役 CV が喚いてるだけか? HCG は多いし、実用度を確保するためにぐちゅぐちゅの効果音まで追加してる。Twitter で剣技マナは滔々と、自分がいかに心を込めたかを語ってたけど、剣技マナが毎日 Twitter で自分の体脂肪率を晒してるデブだって思うと、デブが両手に石鹸水をたっぷり付けてマイクの上でパンパン音を再現してる姿が脳裏に浮かんで、考えただけで受け入れられない。ましてや石更(勃起)なんて無理だ。
ああ……とにかく、ラッシットが今回作った姉妹社の抜きゲーの出来はどうやら良くないし、評価も良くないし、実際良くもない。しかもタブレットのタップ操作に対応してないし、高解像度での拡縮もない。俺は Surface のタッチペンでプレイしたんだが、このゲームで仮に勃起したとしても、片手にタブレット、片手にタッチペンじゃ抜けない。反応がなかったのが幸いで、そうでなきゃ本当に忍びの修行になるところだった。
左が拡縮非対応の糖塊社、右が拡縮非対応かつタッチも非対応のラッシット。

だからこのゲームを作ったことで、俺はちょっと他人の不幸を喜びたくなってる。ラッシットも長年やってて、作品のクオリティは右肩下がり、きっとここで死ぬんじゃないか。
ああ、むしろもうすぐ死ぬんじゃないか。ラッシットの絵師がまた逃げたって聞いた……もう剣技マナ一人しか残ってないんじゃないか。
で、ラッシットは今日潰れたのか?
潰れてない!
あのデブの剣技マナがまた Twitter で次回作、本会社の純愛非抜きゲー『Liber 7』の公開を発表して、大量の情報を出してきた。この作品は本来 11eyes の直後に出すはずだったのが、なぜかお蔵入りして、今になってラッシットがようやく思い出したらしい。

ゲームの設定も出た。元々超能力を持つ主人公が、偶然自分に 3 日間を遡る異能があることに気づく。あ、これは 3Days じゃなくて、3Days および 11eyes と同じ世界観なだけだ。

原画も新しい絵師を連れてきて、もはや画一的な巨乳と夢幻西遊みたいな男性キャラデザじゃなくなって、会社全体が起死回生したような感じがする。
どうやらラッシットは今回ひとまず死なずに済みそうだ。ただ次に死ぬかどうかは、俺が Liber 7 をやってみてからじゃないと分からない。
俺は批判と他人の不幸を喜ぶ気持ちを胸に、しっかり味わってくるつもりだ。
ああ……絵師と言えば、Lass 初期に 3Days と 11eyes を担当した主力絵師、萩原音泉を思い出した。
みんながこのゲームのヒロインたちを津津有味に語ってる頃、その人はまだ求職中なんだよ……

可哀想に。
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