『はにかみ Clover』レビュー
林檎の中の半匹の虫
最近プレイしたゲームがちょっと変わっていて、散財系だったり、大肉蛆系だったり、ヤリサー系だったりと、非伝統系ばかりを渡り歩いていたら、だんだん元の廃萌えが懐かしくなってきた。1月にゲームを落とすとき、無性に軽くて楽しいゲームがやりたくなった。
そんなわけで1月の新作の中から、凍京 NECRO をダウンロードしているときに、はにかみ Clover というゲームを見つけた。
あの凍京 NECRO と比べると、はにかみ Clover は明らかに可愛い美少女ゲームの王道ルートだ。興奮した私は、開発が緑茶社(ゆずソフト系ではなく、ここでは便宜上の呼称)だと知って、緑茶社なら大きな問題は起きないだろう、南十字星恋歌も評価は悪くなかったし、これもまあまあだろうと踏んだ。さらに公式サイトでCVを確認すると、最初のヒロインは後藤麻衣そのもの、後の秋野花や仙台エリもいい声だ。何よりぶっ飛んだのは、後でゲームのOPを見たことだった。

デレデレ自治会長、甘い上手な先輩、エッチな彼女さん、ダメ兄貴製造機の妹、それに誘惑とリズム感満載の映像が加わる。
ゲームは「ちょっとHな彼女との恋物語」というキャッチコピーも掲げている。正直に言えば、このOPは萌え抜きっぽく見えるが、それでも切手の大肉蛆やヤリサーよりはマシだと、そうだろう?長年の経験から言って、これはきっと笑いに満ちた萌えゲーだ。たとえ抜きゲーだとしても笑えるやつで、特殊効果なしの娯楽的な軽い抜きゲーなら、きっと楽しくプレイできるはずだ。
当時の私の感想はこうだった。

だから迷わずゲームを始めたのだが、物語が進むにつれて、どうもそういう話ではないことに気づいた……。まず主人公は転校生として、いかにもすごそうな学校にやってくる。ヒロインの佐伯莉緒(あの自治会長)や、学校の人気者えみる(ちょっとHなあの子)とも知り合う。さらに毎日ベランダでイキっている中二病の先輩・真希奈、そして忘れてはならないのが、家に帰れば「完璧な義妹」が待っていることだ。
ごく王道のエロゲー展開じゃないか。ぶっ飛んだハーレムルートじゃないか。

その後、主人公は「自治会長」が男性をひどく嫌っていて、男性とあまり関わらないことを知る。自分も彼女と接点は少なく、話しかけてもだいたい無視される始末。ある日ついに主人公の服が破れ、替えもなくなってしまった。このままでは教室を出た瞬間、半裸で家に帰るしかない。
そこで自治会長が言った。「仕方ない、縫ってあげる。放課後、会長室に取りに来て」と。
主人公は少し早めに会長室へ行き、そこで会長が自分の服を手に取り、匂いを嗅ぎながら自慰をしているのを目撃する。
主人公は驚愕する。男性嫌いで知られる会長が自慰をしていて、しかも自分の服を持っている。怖くなった主人公は服も捨てて走って家に帰った。
翌日、自治会長に会うと、彼女は何事もなかったかのように振る舞う。主人公は自分が見間違いをしたのではと疑う。しかしそれから間もなく、また会長が部屋で自慰をしているのを見てしまう……そして翌日にはやはり平然としている。
主人公は大いに困惑する。自分は精神分裂でもしたのだろうか。
そんなある日、命知らずの男が会長に告白しに行く。会長は迷わず断り、主人公は陰から盗み見ていた。あまりにも無情な会長を見て我慢できなくなり、飛び出して「どうしてそんなことができるんだ」と詰め寄る。そして、自慰をしていたのは本当に彼女なのか、自分が偶然見てしまったのは幻覚だったのかをはっきりさせようとする。しかし言葉を発する前に、会長が直接倒れてしまった。
保健室に運ばれた後、先生は「ただの貧血で問題ない」と言う。心配した主人公が看病していると、突然会長が飛び起きて「欲しいの」と言い放ち、主人公を押し倒してズボンを脱がせ、管をしゃぶり始めた。
主人公は驚愕する。これって自分はレイプされたのでは?

二回しゃぶった後、会長は正気に戻り、仕方なく説明する。自分は淫魔と人間の混血で、特殊能力を持っているが淫魔の特性もあり、吸血鬼と同じだという。吸血鬼が血を吸うように、淫魔は精を吸うのだと。
ここまで読んだとき、私の表情は固まっていた。
普通の学園エロギャグの寄せ集めかと思っていたら、まさかの淫魔である。ちょっと直接的すぎる。
すると突然、あの人気お嬢様も現れて、自分も淫魔で、しかも正統派の淫魔で、組織に属し家族もいると言い出す。さらに淫魔は間違った存在ではなく、実はヨーロッパの貴族で、日本は神怪に対する受容度が高いから家族で日本にやってきた、などなど。
会長も正直に話す。なぜ男性を嫌うのかというと、家の母も淫魔で、毎日違う男を家に連れ込んでセックスし精気を吸っている。それを目の当たりにして非常に嫌悪したからだ、と。お嬢様のえみるは、精気を吸うのにセックスや精を飲む必要はなく、家伝の淫魔世家の漢方薬を飲めばいいと言う。しかし会長はそれを拒否し、自分の欲望は自制する必要がある、どうせ半分の血で、もう何年も抑えてきたのだから、と。

そこへ主人公の妹も現れる。妹は巫女で、早くから天象を観察して学校に魔物がいると気づいていたが、まさか二人もいて、しかも両方とも兄に魔の手を伸ばしているとは思わなかった、と宣言する。すぐに自治会に入って二人の淫魔を監視すると言い出し、お嬢様も自治会に入って、あの野生の淫魔が勝手に家族の掟を破らないよう監視し、淫魔の欲望をどう抑えるかを教えると言う。その時、毎日屋上で中二病を発症している先輩も飛び出してきて、前からここに魔物がいると見ていた、と研究のために加入すると言う(理由は忘れた)。
こうして全ヒロインが自治会に入った。私はちょっとクラクラした。

そのとき思ったのは、自分のせいだ、公式サイトの故事紹介を見ずに、勝手に学園廃萌えだと決めつけた。まさか神怪とは予想外だったが、神怪なら神怪でいい、ゆずソフトのあの魔女もそうだったじゃないか。軽い雰囲気で笑い合い、後は楽しいハーレム修羅場になるに違いない。
しかし間違っていた……大間違いだった……
物語はものすごく真面目な展開になる。なんと彼らは本当に真面目に自治会の仕事を始めたのだ。会長もほとんど発情せず、彼らはずっと大衆の意見を集め、学生会内部の文化祭活動をどう進めるか知恵を絞り、自分たちでクッキーを作って文化祭の賞品にする。総書記えみるは文化祭のまとめで、生産力を開発し発展させることによってのみ、学校の自治会を学生の根本的利益を徹底的に代表する優れた組織に発展させ、学生の徳智体育美の全面的発展に不可欠な力を貢献し、日本国の次世代の健やかな成長のために堅実な基礎を築くことができる、と述べた。
日常業務の中でも、総書記えみるは思想工作を忘れず、時間があれば主人公と膝を突き合わせて話し込む。淫魔世家の上下五千年の歴史を語り、主人公の民族的自負心をより深く理解させる。二人の会議はしばしば40分に及び、書記えみるの話は深くて分かりやすく、痛いところを突き、一つの中心と二つの基本点を深く掴み、自治会の仕事をより活性化させるために多大な力を貢献した。さすが学校が選んだ良き書記である。

要するに後半は完全に退屈な日常である。覚えておいてほしい、退屈な日常だ。特にえみるは機会を見つけては淫魔の歴史を語り、科学発展観を刷り込むように眠気を誘う。伝説の修羅場は現れず、修羅場どころか、まともなCGもない。後半になるほど節約されていく。最後には立ち絵すら頭だけになり、何もかもやる気がない。いつも同じ背景を少し変えては一段落。ストーリーはひどく退屈で、まるで日本語教科書の会話だ。こんなに多くの人がひっきりなしに「そうですか」を使うのを初めて見た。せめて「そうなの」でも使ってくれればもう少し精神が保てたのに。

さらに気持ち悪いのは、物語がとにかく長いことだ……
最後に会長ルートにたどり着くと、このゲームのCGはHシーンにしか存在せず、他には何もないことに気づく。省けるものは省く。最後の結末は、会長が家族と両親を認めず、淫魔の血統を嫌う。そこで主人公が少し説得すると受け入れ、それで終わり。
終わり……?
EDには歌唱者もアニメもなく、スタッフリストだけ。エロアニメよりもはるかに粗末で、しかもうっかりクリックしてスキップすると見られない。最初はEDすらないのかと思った。
EDの後はとても短いエピソードがあり、それで終わり……
そこでようやく、このゲームに触れたとき批評空間の評価を見ていなかったことを思い出した。批評空間が私のlinode IPをブロックしているせいで、プロキシを変えないと見られないのだ。ログインして見ると、なんと……
案の定、ものすごく低い。つまらないと罵る者、OP詐欺だと罵る者、体験版詐欺だと罵る者。
考えれば分かる。体験版はきっと会長が自慰するところで終わりだろう。その後はみんな私と同じ予想をするに違いない。だが本当の本編が総書記えみるによる党建設の会議だとは誰が知ろうか?本当に画風が無駄になった。特にデフォルメキャラがあんなに可愛いのに。

OPについては言うまでもない。このゲームのOPは本当に超神で、こんなクソシナリオをこんなにかっこいいOPに仕上げるとは、制作側はOPの外注先に倍の給料を払うべきだ。
私はいくつかのギャルゲーをプレイしてきたが、中には地雷も少なくなかった。しかも大半の地雷は地雷だと分かっていて、笑い話を見る気分でプレイしていた。しかしこのはにかみ Clover は完全な例外で、最初は面倒くささと過信から体験版も見ずにゲームに突入し、しかもあのOPのおかげで、後で超大展開があるかもしれないとずっと思っていた。だから我慢に我慢を重ね、淫魔の歴史や淫魔の渇きを解決する方法についてもよく読んだ。
しかし何の役にも立たなかった。あれは全部デタラメだ。

人は地雷ゲームとは、シナリオがデタラメで、すぐに突飛な展開になり、ヒロインを殺し、家族を殺し、理不尽にタイムスリップする、論理もへったくれもないドロドロのゲームだと言う。
しかし私はそうは思わない。そういうゲームは、シナリオがおかしいと気づいたとき、ブレーキを踏んで止まることができるからだ。
本当の地雷は、無色無臭で、大きな期待を抱えて最後まで見終わったとき、振り返って初めて自分がどれほど愚かだったかに気づく。クソを食らったようなものだ。吐きたいけれど、すでに飲み込んでしまった。吐くこともできず、逃げることもできず、その場にしゃがみ込んで、逃れられない吐き気を感じるしかない。
あの話のように、怖いのは林檎を食べて虫が入っていたと気づくことではなく、林檎を食べて虫が半分入っていたと気づくことだ。
だから虫入りの林檎を食べるように、はにかみ Clover という林檎を食べ終わってから、林檎に虫が入っていたことに気づいた。しかも半分の虫だ。
このゲームをやり終えてから、このゲームがクソだと気づいた。しかもクソには毒まで入っている。
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