『Kadenz fermata//Akkord:fortissimo』レビュー

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去年、俺はfortissimoシリーズをプレイした。このゲームに対する個人的な評価はかなり複雑だ。

内容的に言えば、fortissimoシリーズのシナリオはめちゃくちゃだ。大体は世界が滅びて、滅ぼした奴は多分お前の親父で、親父が世界を滅ぼすのは世界に絶望したからで、そこでお前が主人公として親父を犯しに行く。外掛の撃ち合いの末に親父を犯しきって新しい世界を築く、みたいな。超展開はなくて、外掛を競って、声の大きさを競って、熱血を集めて、正義が勝つ。しかもこのゲームの大きな特徴は、戦闘に入るか入らないかでまるで別世界ってこと。日常ではみんなでワイワイやってて普通のゲームっぽいのに、戦闘になった途端に殺し合い。完全にチグハグだ……

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とはいえ、ゲーム体験としてはfortissimoシリーズは爽快だ。戦闘シーンが多いし、戦ってる時の雰囲気はマジで良い。特に「相手の名前を大声で叫んで外掛を発動して必殺技を放つ」感じが本当に熱血で、燃えて、気持ちいい。だから前作のfortissimoシリーズに関しては、結局は悪くないゲームだと思ってる。だってな……

燃えちまえば細かいことは気にならない。

そんなfortissimoシリーズが去年、精神続編……おっと違う、正統続編を出した。名前はKadenz fermata//Akkord:fortissimo。大量の新キャラを導入しつつ、元のキャラも残してる。PSVプラットフォーム限定で、全年齢なのも当然だ。まあ何でか知らんが、頭に血が上って正版を買ってしまった……

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「ゲームをちゃんとクリアしないで浮気する」自分の悪い癖を克服したいなら、割れ厨にならずに正規プレイヤーになれ。金を払えば無駄にしたくなくてちゃんと最後までやるもんだ、って言うだろ。だが俺にはあまり効かなかった。Kadenz fermata//Akkord:fortissimoのPSV版が届いてすぐにプレイ開始したのは確かだが、当時は今より日本語力も語彙も低かったし、PSVじゃ補助ツールも使えない、機械翻訳も無理、コピペ検索も効かない。何とか一周目をクリアしたところで教習所に通い始めて放置。そのままPSVを『ダンガンロンパ2』をやるために人に貸して、返してもらったのはもう秋だった。

そこで気づいたのが、PSV独占を謳ってたKadenz fermata//Akkord:fortissimoがPCに移植されるというニュース。

このゲームのこれまでの経緯からして、PCに戻ったら18禁版になるんじゃね?……でもCVに矢作紗友里という表界の人がいるからそれはないか……いや、まさか矢作紗友里が下海するのか?

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だからその時の俺の考えは「PC版を待とう、きっとサプライズがある、新要素があるはず。新要素のためにやり直すのも遅くない」だった。

だがそのまま半年待って、2016年3月、ようやく発売延期なしで出た。待ちきれずにダウンロードしてインストールしてプレイ開始。そして気づいた……

「これ、PSV版と全く同じじゃねえか?」

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そう、一部立ち絵の解像度が上がったのと、新OP『Finest Crusade』が追加された以外は完全にPSV版の使い回し。シナリオも変わってないし、戦闘もPSVの方式そのまま。むしろPC向けに簡略化されてPSVより面白くないまである。

つまり移植で半年以上延期して、驚きはゼロ、あるのは縮小だけ。

話を戻す。とはいえゲームについて語ろう。

一言で言うなら、シナリオ面でKadenz fermata//Akkord:fortissimoは前作fortissimoと一脈相承で…………脳筋だ。

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相変わらず日常と戦闘が巨大に分離した構造で、日常は相変わらず無防備に笑い転げて騒いでいて、戦闘は相変わらず脳筋の外掛投げ合い、相変わらず正義必勝、相変わらず親殺し……

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物語はfortissimo旧作のラストを引き継ぐ。芳乃零ニとサクラが共に自分たちの理想の世界を作り、全ての魔法使い(原文では「大型戦略破壊兵器」と書いてマホウと読む)は死なず、芳野零ニの両親も含めてみんながここでのんびりした日常を送っている。

そこに現れたのが《七聖騎士団》と名乗る謎の組織。団員は皆戦闘エリートで、人造魔法《キセキ》を手にしている(読みは「奇跡」、あっちの読みは「魔法」、まったく「魔法と奇跡は存在するよ」だな)。騎士団の司令曰く、芳乃零ニたちマホウの異能を持つ連中は世界の不安定要素だと。制御不能な外掛の集団がいつか世界を滅ぼすかもしれない、と。そこで騎士団員たちに出撃を命じ、彼らの魔法武器(確か法器だか何だったか忘れた)を破壊回収し、魔法使いたちから能力を剥奪して世界と宇宙の平和を守る、というわけだ。

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だから魔法使いたちを殲滅するため、《七聖騎士団》は密かに零二の島に来て、偵察しつつ彼らと接するようになる。

すぐに両者は顔見知りから仲違いして戦い始める。激闘の末、戦いの様子がおかしいことに双方が気づく。七聖騎士団の司令がいなくなり、空の太陽が黒くなっている。芳乃零ニはやむなく魔法使いたちを率いて騎士団と一時休戦し、太陽の異変を確かめに行く。すると七聖騎士団の司令が黒い太陽の力を吸収し、自ら「ローゲ」と名乗る最終ボスになっていた。このボスの能力がかなりヤバい。歴史を書き換えて相手を歴史から抹消したり、能力を剥奪したりできるのだ。

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ここでローゲが誰かを説明しよう。実は七聖騎士団の司令であり、団員フレイアの父親。この父親は妻を亡くしたことで壊れてしまい、魔法使いたちの力で世界を滅ぼそうと黒い太陽の呪いを発動した。一周目のシナリオでは七聖騎士団の司令がローゲに憑依されて最終ボスになり、フレイアは行方不明。残された魔法使いと騎士団が共にこのボスに立ち向かう。零二が大量の外掛を開いても、ローゲの能力は歴史改変。全員の能力を無効化されて零二は敗北、世界は滅び宇宙は終わる。

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バッドエンド。

そう、バッドエンド。ちなみに一周目は強制的にバッドエンドになる。しかもバッドエンドの後からゲームが本当に始まる。

そう、バッドエンドの後に、フェルマータ(fermata)と名乗る声が現れ、ゲーム外のプレイヤーの名前を呼び、自分をマスターにしてほしいと頼む。彼女の力でゲームの結末を書き換えるのだ。

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そこで二周目から、プレイヤーはゲームのシナリオに介入できる。肝心なのは戦闘部分の結果の誘導などだ。

ゲームには二つの視点がある。芳野零ニ視点の魔法側と、フレイア視点の七聖騎士団側だ。実は一周目の開始時から、大半の時間は自由に二つの視点を切り替えられる。両方の内容を通して、この戦いの20日間に何があったかを知ることができる。一周目で何度も切り替えて読み込んでもいいし、片方だけ進めてバッドエンドまで行ってもいい。もちろん一周目で選ばなくても、ゲームは後で全部選ばせる。プレイヤーがこの物語に介入し、結末を変えようとしているからだ。

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Kadenz fermata//Akkord:fortissimoは二周目になると、惑星のリストのようなタイムラインを提示してくる。白い星は日常パートで、読んだ(または変更した)日常の星は黄色になる。赤い星は戦闘パートで、戦闘結果の調整に成功した星はオレンジ色、失敗した星は赤く透ける。ただしLastDayの最終戦の赤い星は最初は当然使えず、条件未達成と言われる。だからこのゲームはここからもう普通のビジュアルノベルではなく、純粋なAVGだ。全ての日常と戦闘をクリアしないと最終ボスには辿り着けない。

日常パートは実に簡単で、読んで、CG回収の選択肢をいくつか見ればいい。個別ルートはなく、全ては最終的にボスを倒して運命を変えるためだ。

肝心なのは戦闘で、これがこのゲームの面白くもクソなところ。

Kadenz fermata//Akkord:fortissimoの戦闘システムはRPGでもSLGでもなく、すごく変わっている。普段は何もできず、戦闘が佳境に入ると左右のボタンが順に使えるようになる。左がFF、右がEX/FA。プレイヤーは戦闘中にこれらのスキルを発動して、戦闘結果を強制的に変える。

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聞くとキャラがどの技を出すか選べるように思える。表面上は確かにそうだが、実はそうでもない。

なぜならスキルの使用はそんな単純な話じゃない。ゲームは使い方を説明してくるが、要は「運命を変えるにはタイミングが大事、戦闘の特定のタイミングで特定のスキルを使えば運命は変わる」ってことだ。

だから鍵は「そのタイミングっていつだよ!」ってことになる。

戦闘のあるギャルゲーはいくつかやったが、中の会話はどれも似たり寄ったりだ。どうやってタイミングを掴めと?ゲームに説明はあるのか?あるのか?最初の戦闘に多少チュートリアルっぽいものがあるだけで、他の戦闘は糞もない……しかも失敗したらやり直すしかない。

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つまり、少しずつ探るしかない。一つずつ試すしかない。そうしないと戦闘結果の変更は失敗する。この難易度はまるで外国語の読解試験問題並みで、会話からゲーム内の「正しいタイミング」を推測しなきゃいけない。

しかも戦闘勝利にも二種類ある。「戦略勝利」は結末の変更に成功したもので、「戦略破壊勝利」は完勝。後者の方が報酬が多い。得られるスコアと経験値も役に立つ。前者はスマホでゲームの隠し要素をアンロックでき、後者はレベルを素早く上げられる。多くの戦闘の「戦略破壊勝利」に必要なFAは、レベルが足りないと特殊スキルが発動できない。

もちろん攻略を見てもいい。だが攻略を見た結果はゲーム体験を別の極端に導く。簡単すぎるのだ。難点はタイミングを当てることだから、攻略がいつ何を選べと教えてくれれば、このゲームは制限時間付きQTEでもない(少なくとも大半の戦闘はそうじゃない)から、当然難易度はガクッと下がる。

印象に残った戦闘をいくつか挙げる。

最終入団試験 フレイアVSミコト

キセキ側のチュートリアル戦闘で、ゲームの遊び方を理解するのに役立つ。この戦闘の嫌なところは三つ目のFFスキルで、朝から使えるようになるのに使ってはいけない。いわゆるタイミングを待たなきゃいけない。タイミングが来るのは、我慢してフレイアがミコトに地面に叩き伏せられそうになるのを見ていると、突然地面が崩れ、ミコトにようやく隙ができる、その時だ。

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この最初の戦闘で俺は散々な目に遭った。最初からフレイアは一方的にやられて、最終的にフレイアが負けたのかと思ったら、まだ奥の手があった。会話には二人が相手の名前を叫ぶ以外何もなく、いわゆるタイミングなんて全く見えない。だがこの戦闘にもチュートリアル的な意味はある。つまりスキルを適当に乱用するな、最後まで取っておけ、もしかしたら後で逆転のチャンスがあるかもしれない、と。

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ちなみにこの戦闘の「戦略破壊勝利」は最後まで達成できなかった。三回目のFAがどうしても発動できなくて。まあ俺は収集狂じゃないし(どうせPC版はメダルシステムだけでPSNトロフィーもない)、気にしない。

闇に沈む傀儡の遊園地 騎士団VS魔法使いたち

騎士団の戦い方は相手を固有結界に引きずり込んで戦う。この結界の名前は何とか戦闘XXXX空間で、読みはなんとRobotics notes。

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もう名前からしてツッコミたい。で、この戦闘は乱戦だ。最初の対打の選択肢は簡単で、適当に選べばいい。だがすぐにゲームの分岐がどんどん増えていく。まずどの魔法使いに挑むか選ばされ、次に前進・後退・その場に留まるを選ばされる。

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正直、この辺りのシナリオは攻略なしだとかなり詰まる。だが攻略を見れば簡単すぎて爆発する。自分で判断できるのは、人形の数に応じてスキルを選ぶことくらい。大量の人形には範囲攻撃、少数なら単体攻撃、呪いの罠は強行突破、まあ簡単だ。

白銀なる月夜の森 零ニとサクラVSフレイア

この戦闘は少なくとも三回は見る。一周目で強制的に一回、それからキセキ側と魔法側でそれぞれ一回戦う。

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騎士団側は実は簡単だ。もともとフレイアがサクラを殺す結末だから、零二が術式固定を放った時に外掛を使えばいい。零二側はとても嫌らしい。二回のスキル選択はどちらも、フレイアがスキルを使うCGを見た後でないと使えない。そうしないと自分のサクラが秒殺される。スキルを正しく放っても、サクラが援軍の一撃で天上の衛星砲を破壊するが、結果は変わらない。それでも抵抗しただけマシで、勝利にはなる。

一閃 雷鳴轟く水晶の洞窟 剣豪フォウストVSなぎさ

これがゲームで一番難しいと思う。二人の剣士の勝負で、難しいのは選択肢やタイミングではなく、この戦闘には本当にQTEがあることだ!

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最初の選択肢はどうでもいい。肝心なのはなぎさが自分の父親の師匠である剣豪フォウストに一対一を申し込むところだ。剣士同士の一騎打ちは一秒で決着、いわゆる一閃。

ここでのゲームの出招方法は画面を凝視する必要がある。フォウストが剣を抜く手を見る。手が動いたら瞬間に画面かマウス左クリックを押す。反応が一秒遅れたら即失敗。

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しかも一番嫌なのはこの「一閃」勝負が一回だけじゃないこと。計二回あって、二回目の難易度はもっと異常。フォウストは一回目のように何秒後に出すのではなく、早く出すこともある。反応時間の要求も大幅に上がり、少し遅いともうダメだ。

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だが突破方法がないわけじゃない。フォウストが出招する時刻を特定したら、セーブ&ロード大作戦を使えば、彼は早く出さなくなる。それでも先手を取るのは依然として難しい。

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マジでAVGでこんな素早い反応を求められるとは、本当に命がけだ。だがよく考えれば確かに面白い。むしろ一つの方向性だ。他の戦闘系AVGもこうすれば面白いだろう。

時を刻む天空の摩天楼 魔法使いたちVS蒼姫

この戦闘で詰まった人は多い。検索すればわかる。最初は三人の魔法使いが謎の空間に閉じ込められ、ずっと黒幕に撃たれているが姿が見えない。研究の末、絶えず攻撃して敵を誘い出し、一撃必殺することに決める。

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肝心なのは第二段階のスキル使用で、必ず

紅葉 -> グリモワール -> 極光之断罪者

EXで紗雪にチェンジ

紗雪 -> 福音之魔弹 -> 瞬間魔力換装 X2 -> 福音之魔弹 -> 瞬間魔力換装 -> スコール&ハティ

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画面が切り替わり敵の位置を捉え、既に近接している。そこでFAスキルも点灯するが、絶対に興奮して使ってはいけない。

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対白が蒼姫の弟、魔法使い霧崎に切り替わるまで待ってからFAを使う。そうして敵は一撃必殺される。

マジで最後は興奮してFAを早く使って失敗し、無限ループに陥ってメンタルがやられた。

最終決戦

最終決戦は全部で三つの戦闘がある。最初は黒い太陽への突入。ちなみに、黒い太陽への突入はプレイヤーが全ての戦闘をクリアし、同時にレベル9に達していないと入れない。俺はレベル8の時、突入戦で召喚できたのは一人だけで、雑魚を一掃するには全く足りず、わけもわからず秒殺され、しかも理由がさっぱりわからなかった。

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突入後、まず零二が黒化したフレイアに挑む。このタイムラインではフレイアが兄の代わりにローゲに憑依された、つまり最終ボスになっている。

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最初の戦闘は必敗。どう足掻いても死ぬ。零二が死んだ後、プレイヤーの従者フェルマータが現れ、プレイヤーが許可すれば自分がこの世界に介入してボスと戦えると言う。そこで選択すると、プレイヤーの化身がゲームに登場し、ボスに挑む。この時スキルは好きに使える。どうせ倒せないから。ひとしきり抵抗した後、零二はフェルマータに提案する。二人で協力し、零二がサクラと共に巨大な軌道砲を溜めてローゲの防御を破り、フェルマータ(つまりプレイヤーの代理)が最後の一太刀でボスを斬る、と。

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軌道砲を溜めるには長い詠唱時間が必要で、ゲームは戦闘第三段階に入る。第三段階ではボスに対して7ラウンド攻撃する必要があり、毎回1st Attackerと2nd Attackerを選んでボスの時間を稼ぎ、ボスの詠唱を中断させる。

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1、ボスにはダメージを与えられない。最良の結果は彼の防御が俺を攻撃しないこと。 2、ボスは一部のスキルに免疫があり、選び間違えると反撃される。 3、ボスは同じスキルを二度は食らわない。

攻撃するキャラが反撃されないようにすればTrue End、誰かが負傷すればNormal Endだ。

まずどうやって誤ってボスを倒すか。最初はスキルで誰を出すか慎重に選ぶと思っていたが、意外なほど簡単だった。某掲示板の達人の助言のおかげだ。

実は一人だけ出せばいい。曲別針お嬢様、里村紅葉だ!

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里村紅葉のスキルは七宗罪グリモワールと七人断罪者で、7つの聖印で審判を下せる上に、大技の虹光砲もある。毎ラウンド里村紅葉を選んで攻撃すれば、毎回違う聖印の審判で、全くかぶらない。しかもボスは呪いと審判レベルのもの(多分デバフとか)だから、ボスは解呪と防御に忙しくて攻撃する暇がない。だから毎回里村紅葉を選び、7回の審判を使い切った後、最後に七人断罪者の軌道砲を放てば、ボスは無傷で片付く……

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里村紅葉は強すぎる。最終戦は完全に彼女一人で片付いた。ゲーム自体もそう言っていて、彼女が出ると第二攻撃者は出番なしで黙ってしまう……

Normal Endはフレイアの兄が負傷したフレイアを救うために代わりにローゲ憑依のボスになり、プレイヤーに自分と自分の中のローゲを殺すよう求める。最後には世界は救われるが、フレイアの兄は死ぬ。

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True Endではフレイアがミコトの一撃で自我を取り戻し、ローゲから離脱。フレイアの兄が間一髪現れ、キセキの衛星砲で共に攻撃し、フレイアと兄は自分たちの罪深い父親を無事に殺す(また親殺しかよ)。誰も死なずに結末を迎える。

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正直に言うと、Kadenz fermata//Akkord:fortissimoの物語はあまり印象に残らなかった。ずっと戦って戦って戦って、選んで選んで選んで、攻略を見て見て見てだったから。でも大枠は前作fortissimoと同じ構造で、父親が伴侶を亡くして絶望し世界を滅ぼそうとし、自分の子供たちが正義を守るために親を殺して正果を得る……

このゲームにとって物語はもう重要じゃない。戦いは確かに燃える。キセキ側の加入で新的なBGMも増え、違うOPもあり、ゲーム全体の質は非常に高い。プレイヤーも感情移入しやすい。最終戦は個人的に『ダンガンロンパ2』のあの訳のわからない戦闘よりずっと良いと思う。

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PSV移植版だが問題が多い。システムは完全にPSVの使い回し。PSNトロフィーはMedalに変わり、特典のものもPC版で直接買える。ツイートをワンクリックで送る機能が追加されたが、送信内容にスクショもない。誠意が全く感じられない。何よりゲーム内の長い文章が改行されない問題だけで30分は批判できる。ましてや多くのCGがPC水準に解像度が上がっておらず、どこもモザイクだらけに見える。

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ゲームの原画は一番問題が多いところだ。5pb.との合作なので、キセキ側のキャラは新しい絵師が描いていて、fortissimo側の魔法使いはまだ古い絵師が描いている。単体で見ればまあいい。だが両者が混ざったCGが出てくると……古いキャラも新しい絵師が描いていることがわかる。つまり…………崩れてる。

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たとえばこれ。お前ら誰だよ。

思い返せば『Kadenz fermata//Akkord:fortissimo』はもはや単なるギャルゲーではない。海外勢がよく言うビジュアルノベルでもない。プレイヤーが大きく関与できるAVGだ。PSV版はトロフィーが多く、プラチナを取るのは簡単じゃない。最初このゲームをちょっと舐めてた。1周目はPSVで全部やったし、2周目は攻略見ながら2日あれば終わるだろ、と思ってたら2週間もかかった。それでもプレイ中の体験はそこそこ面白かった。

そう、そこそこ面白い。特別に面白いとは言えない。さっきも言った通り、このゲームの遊び方はあまりに不明瞭で、セリフの中でタイミングを見つけて技を放つ、その「タイミング」がとにかく見つけにくい。難易度が高すぎる。でも攻略を見れば、その選択肢はまったく難しくなくなる。だからこのゲームが難しいのか簡単なのか、自分でも評価に困る。じっくり考えて何度も試して攻略を見ないタイプの人間にとっては、けっこう厳しいかもしれない。少なくともいくつかの戦闘の選択肢は複雑すぎるし、ヒントも少なすぎる。

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そういえば、5pb.とその精神的後継会社Magesの最新科学幻想ゲーム『Chaos;Child』も、分岐を決める大量の選択肢でゲームの楽しさを上げているらしい。どれだけ上がるのかは知らないが、PC版も出るのでその時に体感してみよう。実力のある会社が、元来のギャルゲーというビジュアルノベルの枠を飛び出そうと努力して、この「物語主体」の展開型テキストゲームを、インタラクティブでプレイヤーが参加できる本当のGAMEにしようとしているのもわかる。

なにせもう2016年だ。VRが喧伝され、AlphaGoが人間を倒す時代。日本のメーカーも前を向くべきだ。将来VR技術を使ったギャルゲーが出たら、数少ないモーションで動く有声絵本みたいなやつにニヤニヤする時代には戻りたくなくなるだろう。

ただ、『Kadenz fermata//Akkord:fortissimo』のような試みは面白いが、半製品の感もある。多くの戦闘は本物の戦闘タイプにできたと思う。ACTは難しいとしてもRPGならOKだろ。それも無理ならもっと面白い戦闘方式を新しく作ればいい。あるいは既存システムを残しつつ状態表示やHPバー、MPバーを追加するのもいい案だ。今のちょっと中途半端な見た目よりはマシだ。もちろんゲームに光がないわけじゃない。2回の「一閃」の鍔迫り合いは十分面白いし、緊張感がある。ラスボスへの一撃も画面に横線を引いて「因果を断ち未来を切り開く」意思を示す必要がある。ただ実際あまり意味はなく、単なる見せかけだ。

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『Kadenz fermata//Akkord:fortissimo』の開発会社はLa’cryma。この会社はCIRCUSと繋がりがあるので、金儲けと節操のなさも同じ穴のムジナだ。ゲームのTrue Endの最後、こっそり新しい大きな穴を残してくれる。零二はフレイアの先生で、人に言えない秘密がある。具体的には何なのか、それは金儲け続編を待つしかない。

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続編を遊ぶのは構わない。今回みたいにゲームと音楽を買って散財するのも構わない。ただ続編のシステムがもっと進化して、戦闘がもっと面白くなって、チート技がもっと燃えるなら、それで十分だ。

結局ゲームは気持ちよくなるためにやるんだから。

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