『クロノクロック』レビュー
クロノクロック:20時間の人生がこれで終わった
一言で言うと:このゲームは正直微妙だった

「この感想はゲームをクリアして間もない頃に書いたもので、文法や常識的な誤りが混じっているかもしれない。書いている間ずっと『クリア直後でちょっと感情的になっている』影響を受けていた。いつも通り、感想文には多少のネタバレが含まれるが、露骨なネタバレはゲームを30分だけ触った程度と大して変わらない。ここに感想文の書き方についての詳しい説明がある。それから、この記事は『思いついたことを思いついた順に書く』スタイルなので、まとまりに欠けるかもしれないし、ゲーム自体について深く掘り下げることもない。」
書き出しを書くときは、だいたい何か深みがあってゲームの内容を総括できそうな言葉を捻り出して自己満足したくなる。自分の経験から言うと、ゲームを研究した後、まず書きたいことがあることを確保して、次に書くときに一定の鮮度と質を保つ。その点で『WHITE ALBUM 2』はまさにドンピシャで、あれについてはいくらでも書くことがある。だが残念ながら、その逆で、Purple Softwareの新作クロノクロックについては、何を書けばいいのか全く分からない。
このゲームはキャラゲー寄りで、ストーリー要素はおまけ程度に付いてくる感じだ。物語の大部分は各個人ルートに分散していて、しかもキャラの個人ルートにがっちり紐付いている……ああ、ストーリー展開もまああるにはある、ただ辛うじてあるだけで、重要性も低い。ヒロインは6人いて、最初の5人はそれぞれ完全な個人ルートを持っている。皮肉なことに、最後の「真」ヒロインのルートでは、主人公と「真」ヒロインが壮大な愛を見せるわけだが、そのルートはたった10分の長さしかなく、しかも二人がロマンチックな愛を見せるやり方もやや無茶苦茶だ。ゲーム開始時からこのルートには伏線や布石があり、真ヒロインのキャラ造形(彼女の背景とか、不遇な境遇とか)もあるにはあるが、そんなものは何の役にも立たない。この「True End」ルートは、むしろゲームの他の要素を組み合わせてゲームのテーマ「クロノクロック」に近づけようとしたものだ。だがそれはいいアイデアではないし、テーマを際立たせるいい方法でもない。ゲームをクリアした後でしばらく考えないと、中身の一部は分からないかもしれない。ここで言っておくが、このゲームは各ルートをクリアすると小さなマークが出る、実績システムみたいなものだ。ギャルゲーにとってこうした「実績」は何の役にも立たないが、ある程度はまだ通していないルートが分かる。たとえばTrue Endのヒロインルートは他のルートを全部通さないと解放されない、とか。だから自分としては、このゲームは全部通したはずで、何か見落としていることはないはずだ。

たださっきも言ったように、このゲームへの不満は主にシナリオ面にある。だが実際、キャラゲーとしてなら、ずっとシナリオ向けの展開でキャラを甘やかす必要なんて必ずしもあるわけじゃない。ゲームを終えてから考えると、はっと気づいた。全ては自分が勝手にクロノクロックをシナリオ重視だと決めつけて見ていたからそうなったのだろう。
このゲームのヒロインはどれもごく典型的な設定と立ち回りで、予想通りに淡々と、これっぽっちの意外性もなく、物語の中で意味のない、ひいてはストーリー進行に何の役にも立たない存在感を放っている。このヒロインたちは、テンプレート化したいだけテンプレート化している。ただ正直言って、ゲームの中に一人、古臭いほどテンプレ通りなツンデレがいるのは結構驚いた(こんな驚きはむしろ食らいたくなかった)。誤解しないでほしいのは、別に「典型的な設定」の「テンプレ化」ヒロインがダメと言っているわけではない。実際、自分はああいう天然で、まとわりついてくる、しかも少し強引な妹系キャラが結構好きで、そういうのは割と刺さる。ただ残念なことに、このゲームの中で「これはいい」と思ったヒロインの名前すら覚えていない。ルートはちゃんと通したのに。真ヒロインのルートと同じく、他のヒロインたちも基本的に「一般的な標準テンプレヒロイン」とは違う何かを見せようとしている。たとえば不良の背景だったり、イギリスからの転校生だったり、ヴァイオリニストだったり。それにもかかわらず、そうした要素はただ置かれているだけで、ゲームのシナリオはそこまで深く触れず、結局そういう奇特な設定は表面に留まったままで、全ては「標準的なテンプレ」ヒロインへと回帰する。もちろん、主人公も標準的な男主設定で、凡庸でこれといった特徴もない。
ヒロインたちのシナリオについては、ほとんどの個人ルートをあまり良くないと思った。特に妹ルートのストーリーの論理展開はマジでぶっ飛んでいる。最後から2番目のルートも大して良くなく、最後には神話的な設定が飛び出してくる。最初は各ルートに何か意味があるのだろうと思っていた。何しろ全ては最後のTrue Endへの伏線だと思っていたから。他の個人ルートを進めているときは、全体のシナリオについて疑問を抱いたこともあった。最後のTrue Endに辿り着いて初めて、この結末は自分にとってむしろ一種の解脱だと分かった(何しろ最後は10分だけだ、我慢すれば終わる)。タイムトラベルという観点から言うと、このゲームは最後までその設定と大した関係はなかった。ただ細かいところでゲームのテーマ「過去に迷い込まず、前を向け」みたいなものを示してはいる。それを表すあの機械装置……機械姫……あるいはあの時計は、共通ルートではほぼ重要な出番がなく、あるヒロインの個人ルートではその設定すら忘れていた。
全体的な芸術性とかそういう方面で言うと、このゲームはほとんど語るものがない。大衆向けのスタイルなのだろう。ゲームの音楽は印象に残らず、エンジンもクソで、見た目はダサいし時代遅れだ。
というわけで、クロノクロックというゲームについては以上だ。
作者:mdz http://mdzanime.me/2015/05/07/chrono-clock-twenty-hours-forever-gone/
中二社のゲーム、および中二社のあのバカ企画が関わったゲームをもう二度とやったらチンコ切るって言っておいて本当によかった。
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