『Pure Marriage ~赤い糸物語~』レビュー
ラッシットのセイイキ
俺はずっと考えていることがある。ラッシットはいつ死ぬんだと。
ところが前回ラッシットが適当に寄せ集めた抜きゲーを出したあと、ラッシットは死ぬどころか新しいブランドを立ち上げた。
Lass Pixy。ラッシットの純愛系ゲームを出すところで、たとえば今回の新作 Pure Marriage ~赤い糸物語~。純愛と花嫁が売りで、前の忍者の調教とはまるで違う。
ただよく見たら、このゲームヒロインが三人いて、最初に発売されたタイトルは「Pure Marriage ~赤い糸物語 まどか編~」。ヒロインごとに分割販売かよ。値段は見たら安い、1400円ちょっとで、どこぞのシングルより安い。
このやり方で何を思い出す? そう、あの X のセイイキだ。
今のエロゲーは本当に売れないんだろうな、エロゲー作ってる会社は本当にやっていけないんだろうな、だからみんな低予算の分割販売に走り始めた。Feng だけじゃなく Frontwing も Steam でネコぱらを真似して新作を出すし、あの light の四季の嘘シリーズもある。でもラッシットのこれを計算すると、ヒロイン三人分作り終えても別に高くない。エロゲーの相場9000円と比べたらかなり安い。ラッシットが死にかけて足掻いてるのは知ってるけど、こんな安値で、元取れるのか? 儲かるのか?
その好奇心でちょっと遊んでみた。遊んで理解した。責任持って言える、ラッシットのこのクソゲーは、数さえ売れば確かに元は取れる。マジで金かかってねえ。
純愛が売り。確かにマジで純愛だ。純愛すぎてこのゲームには「婚前性行為」すらない。すげえ。婚前性行為なしのエロゲー、健全か? 純愛か! 純愛かどうか聞いてんだ! これこそ日本の成人向けゲーム界の一陣の清風、浄化の息吹に満ちている。

話はこれ以上ないほど単純。主人公は両親を亡くし妹と二人暮らし、幼馴染も両親を亡くしていてよく遊びに来る。ある日学校へ行くと、子供の頃に会ったことのある深窓の令嬢に出くわし、うっかり彼女の何かを壊してしまう。すると令嬢の父親が飛び出してきて、これは家宝のXXXXXだ、娘を壊した男はうちの娘を娶って責任を取れ、blah blah blah……(悪い、この会話があまりにアホすぎて設定をちゃんと読む気も起きなかった。Overwatch の試合を配信しながら遊んでたし)。主人公は責任感のあるいい男なので、渋々この令嬢と結婚することにする(渋々ててめえ)。さんざん悩んだ末に妹に諭される。「その令嬢と知り合って一日で結婚とか、あんた彼女のこと分かってるの? 幼馴染と結婚したほうがマシでしょ」。そして主人公は速攻で幼馴染と電撃婚、令嬢の申し出は断った。

そう、高校生二人が電撃婚。電撃婚の前に性行為なし。すごくね? すごくね!!! 性教育の模範だろ!
あとはもう話はなく、ひたすらヤる、各種ヤる、際限なくヤる。ここでようやく、純愛を掲げておきながら実は抜きゲーだったと気づく。ただその抜きゲーとしての誠意が悲惨すぎる。セリフの背景が少女神域と迷途二人から来てるなんて言わない。前科があるからな。ただ抜きゲーの核である HCG まで際限なく使い回されてるのはどういうことだ?
画像はほんの数枚。ヤるたびに同じ数枚を行ったり来たり。部分によって多少違うこともあるけど、画像間の違いなんて自分でスクショ切ってペイント缶で塗れば済むレベル、なんの手間もかかってない。さすがシングル一枚分の値段のエロゲー、まさにシングル一枚分の品質。指折り数えると、このゲームは絵師にキャラ立ち絵を描かせ(続編でも使える)、HCG が4〜5枚、あと頭を撫でるCG(続編でも使える)、脚本を書いてCVに声を入れさせた、それだけ。あ、OPもあったな。このゲームのOPが一番金かかってるはず。でも続編でも使えるだろう。とにかくこのゲームには見識を広げられた。同人ゲームでもここまで節約しない。向こうは色々なところで手間をかけてる。このゲームで一番疲れるのは脚本家だろうけど、その脚本家はラッシット会長、デブの剣技マナ。会長は金を稼いで借金返さなきゃいけないから、疲れるのは疲れるでいい、とにかく他のコストを削ればいい。

ゲームにはアホな選択肢もあって時間を引き延ばしてくる。たとえばキスは続けるか次の段階に進むか。続けるを選ぶと際限なくキスし続けられて、3秒呻き声を多く聞けるだけで何の意味もない。これでこのゲームには「選択肢」があると錯覚させるつもりなんだろう。
続編がないなんて疑うな。ゲームの冒頭で設定を説明してくれる。伝説があってな、「運命の相手とキスをすると、互いの指に赤い糸が現れ、その相手が運命の人である証になる」。そして主人公はヒロインたちに指を舐められて治療してもらううちに、幼馴染、妹、そしてあの広原令嬢との間に赤い糸の反応があると気づく。つまり……このゲームには少なくとも三人分、ヤる相手が用意されてる。つまり最低三本売るってことだ。

とにかく何かというと、Pure Marriage ~赤い糸物語~ は小品級のラッシットの回血作。ラッシットの今年の本命 Liber 7 がまた10月末に延期になったと知った。全然意外じゃない。むしろもう一回延びて11月末になってからのほうが普通だと思う。それまでラッシットは前作の端材で小さな抜きゲーを作って小遣い稼ぎ。少女神域と迷途二人の資源を分割して、一部をこの純愛ものに、もう一部をあの忍者調教に。あ、忍者調教の新作も近く出るって情報が出てる。また節約して金を巻き上げるんだろう。ラッシットも今や手慣れたもんで、しばらくは死ななそうだ。
どの会社がこの「分割販売の低予算抜きゲー」の風潮を始めたのか知らない。たぶん涼香と Feng の XXX のセイイキだろう。でも向こうはそんなに安くない。ただこれも確かにいい方向だ。少なくとも金にはなる。シナリオをもう少し強化して全年齢版を Steam に出せばもっと稼げると思うんだが、日本のメーカーは多くがまだ分かってなくて、じれったいなあ。

ラッシットには Liber 7 を出すまでは死なないでほしい。この小さな抜きゲーで金を巻き上げ続ければいい。安いから、Twitter で買うって言ってる日本人を結構見た。本当に効果があるのかも。ラッシットはまさに青は藍より出でて藍より青し、あの学校のセイイキがまだ売り出してないのに、ラッシットのセイイキはもうノリノリだ。
まあ、これを「ラッシットのセイイキ」と呼んでおこう。(笑
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