『聖鍵遣いの命題』レビュー
毎月、大々的にプッシュされるギャルゲーが一作はある。かつての『ノラと皇女と野良猫ハート』、先月の『ワガママハイスペック』なんかがまさに「金で売上を積み上げる」タイプのゲームだ。ただ、野良猫は素の出来が良かったし、ワガママは海陸空全方位の宣伝のおかげで先月は ISLAND や Chaos;Child を抑えて売上トップになった。ギャルゲー市場ってのは、推そうと思えばちゃんとそれなりの売上には届くらしい。

今月最も推されているゲームといえば『聖鍵遣いの命題』だろう。電撃姫でしばらくするとこのゲームのニュースや動きを目にする。だが妙なことに、体験版が公開されてから日本人の好評価はほとんど見かけない……。興味本位で設定を眺めてみたら、どうにも RPG っぽい。とはいえ地雷の気配はそれほどしないし、OP もかなりアツくて、しかも真のアニメーション付き。制作側がかなり気合を入れて金をかけているのは明らかだ。
本来なら、気合を入れて作られたゲームは、よほどの大事故的展開がない限り、そこまで酷評されることはない。だから俺はこのゲームの質を信じることにして、プレイしに行った。
『聖鍵遣いの命題』の舞台は地球とは独立した架空の並行世界。主人公ハルトは、学院長スピアーノが「巨大幻獣」を狩った折に出会った奇妙な孤児で、後に学校へ引き取られて通うことになる。ハルトは自分こそがその「巨大幻獣」の化身だと自称し、「世界を滅ぼして自由を手に入れる」なんて中二病全開のことをしょっちゅう口にする。だが学院長はまるで相手にしない。逃げ出そうとするハルトに学院長はリストを突きつける——何年養ってやった、学費や生活費を全部合わせるといくら借りがある、その金を返し終えるまでお前は私の奴隷だ、と。ハルトはそれに対して「資本主義の犬め」とツンデレに悪態をつくしかなく、それでも学院長の言いつけ通りに任務をこなしていく。

物語が進むにつれ、ハルトは両親の素性が不明なアキナ、お嬢様のエリーゼ、少数民族の少女・狼鈴華、謎の少女アリーシャ、さらに学校の優等生な先輩サキと知り合っていく。そんな折、学院長は共和国皇女ユリアの要請を受けたと告げ、ハルトと知り合った少女たちを集めて、過去に存在した古文明——上古の「宇宙遺産」を探求させる。皇女いわく、ハルトたちは偶然選ばれたのではなく、とある上古の予言に選ばれた「聖鍵」を持つ者たちなのだそうだ。「宇宙遺産」を手に入れるには「聖鍵」で学校近くの地下古代遺跡にある八層の扉を開ける必要がある。そんなわけで皇女の頼みのもと、ハルトと新しく知り合った仲間たちは「聖鍵遣い」のチームを組み、古代遺跡の探検を始める。

聞けばよくある RPG の「鎖妖塔」的な探検もののようだが、ゲームの章立てはそんなに単純じゃない。全体は序章、第一章、第二章、第三章、第四章、そして終章に分かれている。
第一章は先輩サキの物語だ。サキの両親は共和国成立前の内戦で、反乱組織が操る「聖女計画」によって作られた殺人人造人間めいた碧眼の聖女に殺された。サキはそれを激しく憎んでいる。そしてこの「聖女計画」は今も完全には止まっていない。反乱組織は敗れたとはいえ、混乱を生み出すことを諦めてはいない。そんなある日、学校の掃除をサボっていたハルトは川辺で一人の少女を拾う。少女は記憶を失っており、セレーネと名乗った。学院長も彼女を引き取る。後にサキが調べたところ、この拾われた少女こそ「聖女計画」で作られた人造人間の聖女、反乱組織が使う殺人マシンだった。セレーネ自身に自覚がなかったのは、記憶を失っていたからだ。

サキはひどく思い悩む。つい先ほど友達になったばかりなのに、その友達が自分が憎む敵だったのだ。悩んだ末、セレーネはサキの手で上級調査部門へ引き渡される。反乱組織の容疑者として。調査を引き受けた上級部門の役人カイルガムがセレーネを連れ去り、これを手がかりに背後的反乱組織を厳罰に処すと宣言する。

それから数か月、何の音沙汰もない。ある日学院長は情報提供者から、セレーネを連れて行った役人カイルガムが怪しいと聞く。彼は政府のために動いているが、以前は反乱組織の人間で、投降してきたのだ。そして投降後も以前の反乱組織と繋がっているらしい。周知の通り、反乱組織は今も「聖女計画」を運営して殺人マシンを作っている。そんなカイルガムが残余の聖女を急いで逮捕したとなれば、反乱組織に連れ戻して何かよからぬことを企んでいるのではと疑わざるを得ない。学院長の指示でハルト一行は別の町の大聖堂へ向かい、潜入して監禁されていたセレーネを発見する。セレーネはやはり「囚禁」ではなく研究に使われていた。そしてカイルガムも姿を現し、自分は確かに反乱組織の人間で、聖女を回収したのは反乱の準備のために殺人人造人間をクローン量産するためだと語る。

激闘の末、ハルト一行はこの反乱の首謀者をようやく倒す。だがそこへ真の黒幕が現れる。黒い鎧をまとったボスはザクスと名乗り、黒き騎士だと告げる。ボスはハルトたちに「また会おう」と言い残して消えた。救い出された聖女セレーネは再び学院長に引き取られ、ハルトと共に学校へ通う仲間になる。

第二章は貴族のお嬢様エリーゼの物語だ。学院長は「聖鍵遣い」のチームが地下迷宮を攻略する傍ら、別の仕事も手伝うべきだと言う。例えば郊外の孤児院で働くとか。

一行が着いてみると、そこは確かに孤児たちの住まいで、大きな家だった。だが人はほとんどおらず、女管理人リネットと三人の子供しかいない。生活体験に同行していたのは身分を隠した皇女ユリアで、お嬢様エリーゼは皇女と一緒に来られることに大興奮し、やたらとゴマをすりまくる。その醜い様子に孤児院の女管理人リネットは不快感をあらわにし、お嬢様を正面から皮肉る。お嬢様もカッとなって「自分は女貴族だ、お前ごときに構うものか」と返し、それがリネットをさらに激怒させる。二人の諍いはどんどん激しくなっていく。ハルトの忠告でお嬢様は自分が間違っていたかもしれないと思い、リネットはずっと貧しいのだから金持ちだからとイキるのは良くなかったと反省する。そして家に帰って大量の食料を持ってきてリネットや孤児たちに渡す。だが、この施しのような行為がリネットの怒りを完全に爆発させ、彼女は怒って住まいを飛び出し、家出してしまう。

ハルト一行がリネットを再び見つけた時、彼女は心の怒りと虚無につけ込まれて野生の幻獣に取り憑かれ、ボスになっていた。激闘の末に幻獣は倒され、リネットは救われる。正気に戻ったリネットは自分の話をする。自分も元は貴族だったが、貴族の待遇など一度も受けたことがない。自分の家は初期の貴族闘争に敗れて没落し、貴族階級の醜さを見てきたから貴族を憎み、自分に流れる貴族の血も憎んでいる。だからこそお嬢様エリーゼにこれほど反発したのだし、とりわけエリーゼが「貴族の身分を誇りに思う」と宣言した時はなおさら腹が立ったのだ、と。

最後はもちろん二人は和解し、お嬢様エリーゼは孤児たちからメダルを贈られる。エリーゼは本来、皇女から護衛の勲章をもらうことを期待していたのだが、子供たちに心を動かされ、この栄誉のメダルを受け取るのだった。
第三章は少数民族の少女・狼鈴華の物語。せっかくの休暇に、皇女がバイトをしようと提案する。金を稼ぐためでもあり、生活体験のためでもある。
バイトといえばやはりウェイトレスだろう。街でハルトたちは奇妙な店を見つける。店長は小さな女の子で、ミリアリーノと名乗り、やたらと大口を叩き、口の利き方も悪い。案の定、客はほとんど来ない。一行は試しにそこで食事を頼んでみると、意外なほど美味い。しかし店主の口調は相変わらずで、「食べたければ食べろ、嫌なら出て行け」という感じだ。皇女が提案する。「この店の料理がこんなに美味いなら、ここでバイトしない? それで店主の商売を広げる手伝いもできるし」。

店主ミリアリーノは相変わらず不機嫌な顔をしているが、誰の目にも彼女は根っからのツンデレだと分かる。
こうして一行のバイト生活が始まる。店主は相変わらずのツンデレぶりだが、店が繁盛するのを見て嬉しそうでもあり、ハルトたちと友達になる。とりわけ狼鈴華と最も仲が良い。だがすぐにミリアリーノは少数民族の少女・狼鈴華の耳に気づき、何かを思い出す。

ある日ミリアリーノは狼鈴華の種族を知ってしまい、すっかり驚愕する。錯乱した彼女は恐怖のあまり店から逃げ出してしまう。
後に主人公たち一行人の調査で分かったのは、ミリアリーノの種族と狼鈴華の種族は、共和国内戦よりもさらに前に対立関係にあったということ。ミリアリーノの種族は狼鈴華の種族をほぼ滅ぼした。後にミリアリーノの種族も敗れたが、すでに「人殺し」の代名詞になっていた。ミリアリーノも孤児としてあちこちで「人殺しの子孫」と言われ、人殺しの血が流れていると囁かれてきた。

ミリアリーノは小さい頃から料理が好きだったが、作った料理を誰も食べてくれない。「人殺しの作ったものは食べない」——それが大半の拒絶理由だった。いつしかミリアリーノは孤高で冷たい性格になり、人と関わることも少なくなった。そんな彼女が一行によってようやく温められた矢先、自分たちの種族に負い目を感じる狼鈴華の種族と出会ってしまい、受け入れられなくなった。

その後、ハルト一行がやたらと探し回ってようやくミリアリーノを見つける。しかし彼女もまた野外で幻獣に取り憑かれていた。戦いの末にミリアリーノは救われ、狼鈴華と心の蟠りを解く。そして自分の未来に独りで向き合い、店をきちんと切り盛りしていくことを決意する。

第四章は謎の少女アリーシャの物語だ。
連邦共和国で建国記念の祭典が行われることになる。だが反乱組織がいつそこで破壊工作をしかけてもおかしくない。ハルト一行は学院長の命令で皇女に同行し、当日の秩序維持にあたることになる。しかし前乗りしたその日に、広場で誰かが抗議の旗を焼いているのを目撃してしまう。そして謎の少女アリーシャは、燃え上がる炎を見てすっかり様子がおかしくなる。

ハルトがアリーシャにどうしたのかと問うと、アリーシャはこう話す。自分は小さい頃、ある理由で両親に捨てられ、メイドと二人で暮らしていた。そしてある日家が火事になり、メイドは自分を助けるために炎の中へ消えた。自分は生き残ったが、メイドは死に、お礼を言う間もなかった……だから大きな火を見ると子供の頃のトラウマを思い出す、と。

一行は理解を示し、アリーシャもそれ以上は何も語らなかった。
そして建国記念の祭典当日、反乱組織はやはり現れた……反乱の首謀者はあのカイルガム、前に倒されたはずの男だ。まさか脱獄していたとは。
カイルガムは新型の昆虫幻獣を創り出したと告げ、大量の虫が帝都を包囲する。皇女に「自分と来なければ民を皆殺しにする」と脅す。皇女が応じようとしたその時、アリーシャが奮い立って自らの能力で全ての虫を殺す。そこで一行はアリーシャの能力が精神操作であり、その能力を持つのはかつて共和国成立前の内戦における皇族反乱者だけだと知る。

アリーシャは自分がかつての反乱派家族の者、両親に捨てられた娘だと認める。自分の姓が露見して裏切り者と罵られるのを恐れ、ずっと黙って身分を隠していたのだ。最終的にアリーシャは皇女と一行の許しを得て、再び反乱を起こしたカイルガムを共に打ち破り、建国記念の祭典を無事に遂行する。

最終章はもちろん「宇宙遺産」の探索に戻る。様々な物語を経て、ハルト一行は全ての「聖鍵」を揃え、最後の扉を開ける。だが扉の先にはすでに誰かが待っていた。最初から登場していた反乱の首領ザクス、そして共和国調査部門のとある高官だ。

高官は、自分がずっとハルト一行に「聖鍵」と「宇宙遺産」を探索させていたと語る。「聖鍵遣い」のチーム結成も彼が主導したもので、目的はハルトたちにこの迷宮の最下層を解かせ、自分が楽に「宇宙遺産」を手に入れることだった。「宇宙遺産」の正体は世界を滅ぼす怪物。この高官は滅ぼす怪物の力で新世界の神になろうと目論み、ザクスと手を組んでこんな陰謀を仕組んだのだ。ところが高官が調子に乗っている最中、ザクスが突然裏切り、高官を直接始末してしまう。ザクスが真の姿を現す。なんと、かつてハルトたちとしょっちゅうじゃれ合っていた学校のシスター・ローラこそがザクスだった。ローラはこの瞬間を長く待っていた、ずっと世界を滅ぼしたかったのだと語る。

ハルトたちは完全に呆然とし、ローラは語り始める。自分もまた「聖女計画」の被害者で、聖女は皆、未来を見る能力を持つ。ローラは階級の高い聖女で、見た未来は絶望に満ちていた。人間同士の争い、戦い、破滅、そして様々な闇。ローラはこの世界はあまりに醜くて耐えられない、いっそ滅ぼしてしまったほうがましだ、未来の惨状が目の前に現れて自分を苦しめるのを見るよりは、と語る。
そう言い終えるとローラは滅びの怪物を放ち、空は黒赤色に染まる。
ハルト一行は町の中を苦難の末に進む。空には小型の怪物が充満し、パーティのアキナも行方不明。絶望しかけたその時、アキナが戻ってくる。新しい能力を携えて。
アキナは聖女と人間の娘だった。アキナの母もかつて「聖女計画」の高位の聖女で、ローラと同じく絶望の未来を見た。しかし彼女は信念を失わず、むしろ未来を変えようとし、自分の娘を「希望」と名付けた。アキナという名は希望の音節を組み合わせたものだ。こうしてハルトの仲間たちは空を覆う雑魚と戦い続け、アキナとハルトはまっすぐ空へとローラとの決闘に向かう。

最後の決闘はさほどの懸念もなく、要するに舌戦の末、希望が絶望に勝ち、ローラは降参を選ぶ。最後の滅びの怪物については、学院長がやって来て軌道砲で全力の一撃を放ち、ローラとハルト一行の努力も合わせて共に消し去る。

世界は再び平和に戻り、ローラは聖女計画の被害者として多くを問われず、全ては平穏に戻る。学院長はハルトの「聖鍵遣い」チームは解散しないかもしれない、未来にはもっと多くの事件が待っているから、と告げる。
このゲームの物語をどう言えばいいか……プレイ中ずっと一つの考えが頭をよぎっていた。
「これ、絶対に文字 AVG じゃなくて、絶対に RPG だろ?」
理屈をつければ、この話は上から任務を割り振られ、マップを進み、各章の終わりにボス戦という、どう見ても RPG の套路だ。「X の軌跡」と言われても全然異論はない。おまけに RPG によくある要素収集やダンジョン周回もある。『閃の軌跡』にも似た設定があったのを覚えている。一定期間ごとに挑ませられる「旧校舎」は、ほぼ『聖鍵遣いの命題』のあの旧遺跡と同じ套路だ。この点で俺は一度ならず思った。
「聖鍵遣いの命題って、本当に予算不足で本来 RPG として企画したものを AVG に作り変えたんじゃないか?」
その痕跡はあまりに露骨で、ゲームのルートを見れば分かる。本編にはメインルートしかなく、恋愛ルートもない。恋愛ルートはメインをクリアした後に鑑賞で XXX love story を解放しないと見られず、しかもメインとは関係なく、完全に架空の設定だ。ヒロインは戦闘で変身するし、主人公も極めて強い戦闘力を持つ。戦闘中には段階ごとの解説まであって、完全に RPG の形式だ。RPG と似すぎていて、なぜこのゲームは RPG にしなかったのか、逆にわけが分からなくなった。迷宮が作れないにしても、簡単な戦闘システムだけでも作ってくれた方が、今のようにただ文字を読むよりずっと良い。

ゲームの会話と物語は実のところ結構面白いし、新鮮な設定も多い。例えば大半の日系ゲームは主人公を成長させ、特殊能力を背負わせ、ヒロインや脇役に一人か二人、純粋な中二病キャラを置くものだ。
しかし『聖鍵遣いの命題』ではこの設定が逆転している。主人公が中二病キャラになり、ヒロインのアキナが「特殊能力を背負う」側になった。他にも新鮮な点が多い。例えばゲームの会話や進行中のあらゆる視点は神視点で、プレイヤーの選択肢も神視点であり、主人公視点ではない。時には、主人公こそが最後のボスなのではないかと想像したこともある。何しろ最初から自分は巨大幻獣の化身だと言っているのだから……ただ、今作ではそこは明かされなかった。

「戦闘のない RPG」ではあるが、物語はなかなか良い。少なくとも見ていて退屈しない。脚本家はギャグ日常を書くのも一筋縄で、比較的自然で親しみやすく、大沼心のアニメを見ているような感じだ。ただ脚本家もこれほど長いものを一人で書くのは初めてだったのか、序章の質はかなり良かったものの、第二章以降は各章ボスの黒化と内面描写が十分に詳しくなく、「突然彼女が幻獣に取り憑かれた」という印象を与える。若木民喜の神知漫画の後期のように乱暴だ。最後の悪役の謎であるローラは意外ではあったが、伏線がないわけではなく、ただその伏線がやや粗い。ああ、というよりこのゲームは伏線の多くが粗い。アリーシャが序章で精神操作能力を露呈していながら、ただ一言で流され、第四章になって初めて思い出させて理解させる、というのもそうだ。まあ、「展開の時に記憶をたどれば前の伏線に行き着くが、その伏線で拍手喝采にはならない」という感覚だ。
ゲームには多くの戦闘シーンがあるが、実は新鮮なアクション立ち絵や CG はそれほど多くない。ただ戦闘シーンの CG はあまり綺麗に描けていないと思う。何人かの少女の戦闘モーションは改善の余地がある。脚本家も原画家も Fortissimo PSV 版の制作に関わっているのに、キャラをもっとカッコよく描けていないのは本当に残念だ。
ゲームの音楽は sorcery jokers と同じ作曲者で、風格も似ている。ギターのアルペジオをよく使っていて、聴き心地は悪くない。3rd Eye のゲームのような既視感もある。それに OP と ED が本当にアツい。フル版が待ち遠しい!
で、このゲームを個人的にどう感じたかというと……物語のまとまりは悪くなく、かなり流暢だ。ただ序章以降、不少の転換点は粗く、戦闘は華やかさに欠ける。だが「X の軌跡」シリーズの物語が好きで、戦闘に時間を費やしたくないなら、このゲームはなかなか良い。全体として予想を超えている。
ところが中二空間で日本人の評価を見て、眼鏡が吹っ飛びそうになった。
日本人はこのゲームにかなり低い点を付けているが、その理由の多くが俺には理解できない……

ゲームが冗長で退屈だと言う人。Skip を押し続けて逆にイライラし「まだ終わらないのか」と。 (こっちはこのゲームより退屈な日常ゲーなんていくらでもあると思うんだが。これが退屈なら魔禁なんて見るなよ)
ゲームの場面転換がいつも三行の省略記号で三回クリックさせるのが煩わしいと言う人。 (天神乱漫やったことあるのかよ?)
ゲームが未完成で、色々なことが説明されておらず半成品だと言う人。 (電撃姫の宣伝でこのゲームはシリーズで続編もあるって言ってたはずだろ? 見てないのか? それに穴を掘って埋めないのを罵らないなら、ファルコムを罵れよ)
このゲームの戦闘シーンが単調で冗長すぎると言う人。 (こっちは 11eyes は言わないが、八月社の新作せんももを見てもこのゲームより戦闘が冗長だろ)
一番アホなのは、こんな架空の設定で共和国連邦探検だのなんだのという低能な物語を書く脚本家はもうこの仕事やめたほうがいいと言う人。 (ファルコムの脚本家にそんなことを言ったら、お前を漢と敬意を表するわ)
とにかく 11 区のオタクの思考回路がよく分からない。彼らは自分がよく知る会社や脚本家の作品には寛容で、新しく出てきた作品には厳しいらしい。理屈で言えば、このゲームを採点するなら 75~80 の範囲を付ける。絶対に 11 区のデブオタクが青紅皂白なく付ける 20 点なんかじゃない。彼らの動機が全く理解できない。
まさか先日のある業界人が言ったように、物語重視の時代はもう終わったのか? 今はキャラを売るだけでいいのか?
すでに 80 点まで持ち上げられている萌え豚ゲーナツイロココロログを見て、俺は仕方なく首を振った……

俺も萌え豚の仲間入りをしてしまった……

そういえば、『聖鍵遣いの命題』の続編が中二空間のアホどもに影響されずに出てほしい。RPG にできるならなおさら良い。全年齢なら買う。
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