実は『建党伟业』けっこうイケてる

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これは旧記事の再掲です。執筆日は2011/06/25

『建国大業』のあと、あの映画連中は「オールスターキャスト」の旨味を味わったらしく、今年は中国共産党設立90周年ということで『建党伟业』が生まれたわけだ。多くの憤青はあの「偉」の字が気に入らなくて、「ほら、建国がやっと大業なのに、建党が偉業だとよ」なんて言うけれど、個人的にはこの「偉」の字には寛容でありたい。みんな知ってるだろ、去年一番寒かったジョーク「見過大爺手淫没?」。監督だって今年、アップグレード版の「見到大爺手淫没?」なんて見たくはないはずだ、な?

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こんな国家規模の大作なのに、俺は映画館には行ってない……だって今マジで金がないんだよ。見たのは万能のインターネットから、ファイルの出所は万悪のGoogle、ダウンロード経路は无耻の吸血雷、プレイヤーは最も品のないWindows Media Player。俺は映画の版権を守ってない、海賊版を見た。まずはこの低俗で国産映画を著しく損なう行為について、深く反省しなければならない。

ともあれ、2時間の映画は最後まで見た。しかもかなり真剣に見た。正直に言うと、粗探しのつもりで見に行ったんだ。Filmarksのイキり連中がこの映画に2点を付けたのは聞いてたし、youkuの憤青たちが及第点すら付けなかったのも知ってた。俺が見たのは「どれだけバカなのか見てやろう」という気持ちだったと言っていい、『建国大業』のときと同じようにな。あの頃『建国大業』を見たときは、ほぼ全編ずっとスター探しに忙しかった。この人は知ってる、この人は知らない、そして范料理長が死んで、そんで両軍が戦って、そんで「悪人、みんな教育が必要だ」と叫ぶバカな劉燁が出てきて閲兵を演じて、そんで「国」が建った……意味不明だろ……

でも見終わって、文句を言いたいのに、どう言えばいいか分からない。というか、どうツッコめばいいのか分からない。言えるのは「この設定を受け入れちまえば、けっこうイケてる」ってことだけだ。

まず『建党大業』のストーリーは想像と違った。延安の革命聖地まで続くのかと思ったら、共産党の第一回全国代表大会までで終わり。むしろ辛亥革命から共産党誕生までの曲折の道のりを描く部分が多い。なんだろう、タイトルにはかなり忠実だ。この映画はおべっかだとよく言われるけど、最後にみんなでインターナショナルを歌うところと、潤之と開慧の恋愛パートが嘘くさい以外は、それほどゴマすりでもない気がする。しかも俺は含蓄のある見どころをいくつか見つけた気がする。

まず辛亥革命が終わり、満清と妥協し、袁世凱が果実を横取りし、革命の志士たちが次々と迫害される。留学帰りの「先生たち」が革命を画策し始める。孫文先生は確かに可哀想だ。高尚な肩書きがあり、高尚な節操があり、しかし配下に高尚な軍隊がない。あのどう見ても気に入らない董潔演じる宋慶齢が言う通り、「我々の革命に欠けているものは何か?」、答えは「信頼できる軍隊」だ。

まずは馮遠征という変態が演じる陳独秀がいろいろとやらかし始める。北京大学の学生を部隊に育てようとするが、残念ながら学生たちは勉強には少し役立つが、戦闘力は明らかに足りない。五四運動を煽動しても、結局は捕まる者は捕まり、押さえられる者は押さえられる。集団で毎日バカみたいに会議をして、どの国の革命モデルをパクるか議論する。ここから分かるのは「テンセント精神」は実は古代からあったということ。みんな海外のパクリが好きで、自分で道を切り開くやつはいない。日本、アメリカ、ヨーロッパと次々に真似して失敗し、最後に思い出すのは銃弾を食らう皇帝スターリンの故郷……。そこで広範な労働者こそが「人傻力量大(人がバカほど力が強い)」だと気づく。すると変態馮遠征はすぐさま労働者陣営に転戦し、広範な苦労する労働者と打ち解け、労働者と生死を共にすると誓い、学校にいた革命学生のホモ友達はすぐさま放り出した。結末はみんな歴史で習った通り。天朝の工農人口の基数が大きいという利点を得て、膨大な人口が恐ろしい戦闘力をもたらし、革命は成功し、我々は今日の幸せな生活を得たのだ。

いわゆる革命とは、一群の人間が機に乗じて上に立とうとする手口にすぎない。現行制度を打倒し、自分たちの発言が通る制度を築く。要するに自分の支配欲を満たすものだ。革命のスローガン、自由のために中国のために人類のために、なんてのもただのスローガンにすぎない。周星馳版『鹿鼎記』で陳近南が韋小宝に「天地会」の意味を説くのを思い出す。反清復明はただの道貌岸然たるスローガンで、真の目的は金と女……革命も同じだ。革命の心は永遠に存在する。人はいつも「自分たちの発言が通る」美しい国を憧れる。だからこそ今、多くの人が現政府に不満を持ち、革命を憧れる姿が見られる。もちろん今の人の戦闘力は昔よりずっと低い。茉莉花事件程度で、ネットでは盛んに罵るが、実際に街頭に出ろと言われたら残るのは野次馬だけだ。ネットがあってよかったと思う。一群はネットで口先だけの満足を得るだけで、現実では党の良い子ちゃんなのだ。

映画についての考察はこれくらいにして、次は映画そのものについて。まずストーリー。歴史を少し習った、中学でギリギリ及第した程度の俺から言えば、この映画を見るのはそんなに負担じゃない。でも歴史を少しも習ってなければ、この映画のストーリーは非常に飛躍して感じられるだろう。また全編が時間軸方式で、進み方が速かったり遅かったり。ドキュメンタリーならまだしも……これ一体何のジャンルの映画なんだ。本当に分からん。『建党伟业』は新しい映画ジャンルを開拓するかもしれない。「歴史回顧類」? そして一番まいったのが戦闘シーン。軍閥の混戦を延々とやって、唯一の戦闘シーンが朱徳に与えられ、しかも味方が敵に押されている。朱老総が長銃を手に取り、肉眼で狙って機銃兵4人を点射し、一気に敵の堅牢な防衛線を突破する……まあ、みんな慣れてる。次にひどいのが潤之と開慧の恋愛物語……監督、映画に女性を入れないとホモ映画だと言われるのが怖いのか? この恋愛物語は完全に本筋と噛み合ってないぞ。もしこれが偉人じゃなかったら、激情シーンも入れるつもりだったんじゃないのか? そうなのかそうなのか? 本当に興行収入を上げたいなら、劉徳華か力宏を映画に出して湯唯と革命勝利のために一発やらせればいい。確実に興収は満杯だ。

最後にツッコまざるを得ないのは、周潤発が本当に悲劇だということ。袁世凱を演じて威厳はあるが、配下が趙本山か范偉、馮鞏か劉儀偉。袁大総統が即位するなら、ついでに小瀋陽も宦官の伝令役で出せば完璧だ。

とにかく、この映画は『建国大業』に比べておべっかはそれほど露骨じゃないし、まあまあ見られる。そこそこの教育映画で、バカな恋愛物語を削除すれば中学生に見せて歴史を学ばせられるし、含蓄のある啓発的な内容もある。何点かと言えば……今の国産映画のバカさ加減、『越光宝盒』『刺陵』『大笑江湖』『肇事孤儿』の類は話すらまともに説明できないことを考えれば、『建党伟业』が一つの物語を完全に語れているだけでも大したものだ。満点10点で、及第点の6点をやろう。

去年は『建国大業』、今年は『建党伟业』。じゃあ来年は、八一建軍節、韓三平監督、一発やらないか?

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