『キミの瞳にヒットミー』レビュー

君の瞳にヒットミー

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春節に春晩を見た。というか自分はずっと春晩を見ている。春晩が本当に年々つまらなくなっているのかはわからないが、少なくとも自分たちから見れば確実に面白くなくなっている。とにかく何も記憶に残らない。

それから数日前、YouTubeで春晩のいくつかの演目をまた見てみた。意外と悪くない、少なくともそこそこ面白いと思った。

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そして今日、その演目ももう思い出せない。

なぜか。春晩の政治的なあれや持ち上げの内容は脇に置くとして、歌や踊り、小品や漫才そのものは悪くない。見ている最中には「すげえ」とか「面白い」と感じるポイントはある。でも「引き込む」何かがなくて、見終われば忘れてしまう。

要するに、レベルは可もなく不可もなく、目立った亮点もなく、作り手もそこまで本気じゃない。見て、笑って、忘れる。

同じことがゲームにも言える。たとえばこの『キミの瞳にヒットミー』だ。

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『キミの瞳にヒットミー』は「君の瞳に撃たれた」みたいな意味だ。このゲームは前に体験版をやった。感想は……春晩を見たときと同じで、終わったあとに覚えているのは絵が綺麗だったことだけ、他は何も覚えていない……

その後製品版が出て、つい手を出してしまったが、感想は体験版とまったく同じ。話がダメとは言わない……ただ印象に残りにくい、普通すぎる……強いて言えば絵が綺麗だったことくらいか?

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このゲームの筋書きは呆れるほどテンプレで、主人公は学校で部活を作ろうとするが誰も相手にしない。そこで先生に相談すると、先生が部員を探してくれて、変わった部活を作りたい人たちが集められる。漫才部を作りたい人、中二病部を作りたい人、詩の部活を作りたい人、読書部を作りたい人。とにかく一人では部活にならない連中を先生が集めて「いっそ合体して一つの部にしたら」と言い、話し合いの末に名前はシェア部、つまり「Share部」になった。物語はこうして始まる。

日常の雑談パートは長くない。それぞれが部活で好き勝手にしゃべり、学園祭で発表が必要になると、主人公が「劇をやろう、脚本に各自の部活の要素を全部入れよう」と言い出す。劇は成功し、部も存続できた。

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劇が終わると個別ルートに入る。正直、推し女優一号としての日向瞳のルートはあまり良くない。簡単に言えば日向瞳は「笑う部」、要するに「漫才部」、馴染みのある言い方をすれば「相声部」みたいなものをやりたい人だ。なぜ日向瞳はそこまでお笑い芸人になりたいのか。祖母が祖父の死後ずっと笑わなくなったから、祖母を笑わせたくて頑張っているのだ。

最後はもちろん主人公と漫才コンビを組み、もう一度公演をして、祖母を招待して笑ってもらい、物語は終わる。

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もちろん漫才コンビを組むと同時に恋人にもなる。

このゲームで際立っているのはヒロインの日向瞳と、うんこ色の髪の塚端みこくらいだ。正直に言うと、みこのルートのほうが瞳より面白い。話の内容ではなく、キャラ造形の話だ。みこは典型的なツンデレでツッコミ役。会話の表現も、CVの語気も瞳よりずっと良い(桐谷華、すまない……今回は特に亮点がなかった)。柳ひとみという新人(?)は本名が戸田めぐみなんだろうから、新人とは言えないかもしれないが、あらゆる面でこのゲームで一番キャラが立っている。

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しかし造形が良くても意味はない。このゲームは展開が陳腐で、筋書きも陳腐で、会話も気まずい。もちろん細かいネタは面白いものもあるが、面白がったあとは忘れる。瞳が最後にやる漫才は春晩の馮鞏より少し劣ると思う。理論上、日本の「漫才」は天朝の「相声」より起源が古く、天朝の相声は清朝に始まったが、漫才は日本ではもっと早い時期からあった。ただ自分は日本人ではないので笑いどころが理解できないのかもしれない。幸いこのゲームは非常に短く、共通線7話、個別線7話で、一話は30分足らず、もっと短いものもある。Hを見なければさらに時間を節約できる。なので絵が非常に綺麗なことを考慮すれば、このゲームはやる価値がある……少なくとも短いし……ただ「短ければ全て許される」レベルではない。そもそもまともな筋書きがないのだから。

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ちなみに、ゲームタイトルの「キミの瞳にヒットミー」は、作中で日向瞳がネタを作ろうとして考えたボケで、こう読むと面白いと思ったらしい。正直このネタは不完全で、自分なら一言加えて「君の眼玉が俺にぶつかった」と改造したほうがもっと良くなる……

みこルートは瞳ルートよりずっと質が高いと思う。キャラ造形が非常に可愛く、みこ本人も恋愛に強く憧れていて、女の子らしさ満点。CVの演技もキャラの定位に合っていて、主人公との会話も非常に甘い……ツンデレの裏の善人で、このゲーム最大の亮点キャラだ。このゲームをやる理由を一つ挙げるなら、みこが最大の理由だろう。

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実はこのゲームのテーマはかなり前向きだ。様々な理由で集まった人たちがShare部を立ち上げ、様々な協力を経てなぜか友情も生まれ、最後に主人公が進学したあとShare部は解散かもしれず、みんなも感傷的になる。時にはこれで青春を懐かしむこともできる。もちろんこのゲーム自体の狙いは部活動を通じて青春を讃えることだろうが、短すぎて、書き方もあまり本気じゃなく、笑いのレベルも少し足りないので、どことなく中途半端な感じがする。絵が非常に良いだけで、他は春晩の小品と同じ。見て、笑って、忘れる。このゲームはそういうものだろう。

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