『结婚主义国家』レビュー
結婚主義国家
日本では結婚年齢がどんどん上がっているらしいし、相手が見つからず結婚できない人も増えている。だから日本では「結婚しろ」と急かすようなコンテンツがいろいろ作られていて、恋愛と結婚の関係をあの手この手で説いて、こっちに結婚への憧れを抱かせようとする。ドラマだったり、音楽だったり、アニメだったり、漫画だったり……ゲームだったり。
『結婚主義国家』がまさにそういうゲームだ。ただ元々は小さな同人ゲームだったらしく、俺が遊んだ時点では最適化と改良が済んでいて……スマホゲーになっていた。
しかもこのゲームは何巻にも分割されていて、第一巻と第二巻は無料、以降は有料で一巻250円くらい。実は好奇心から探して遊んだんだけど、第一巻をやって続ける気が失せた。後の内容も平行世界だというので、とりあえず放置して、管の穴から豹を覗くじゃないけど、第一巻の内容だけを語る。

このゲームは確か中国のアニメ情報サイトでも紹介されていた。設定は架空の世界で、その世界の国では十八歳になっても結婚していないと死刑になる。
そして主人公もなかなか可哀想で、ゲームは最初から結婚式の真っ最中。主人公は婚約者を前にして、衝撃の内容を聞かされる。
「ごめん、私、他の人と結婚する」
そのまま主人公は連行される。結婚式の日は主人公の十八歳の誕生日で、当日に結婚すれば災難を逃れられると思っていたのに、まさかまさか、自分の嫁が他の男に走るとは……
その後、主人公はすぐに死刑執行されるでもなく、監獄みたいな場所に閉じ込められる。一緒に入れられたのは十数人、男女はいるが男女比は同じ。そこで看守が言う。
「お前たちは十八歳なのに結婚していないから本来なら死刑だ。だが最後のチャンスをやる。七日以内に、結婚したい相手がいるなら俺に申し出ろ。外に出してやる。でなければ七日の後に残った全員を処刑する」
ここで詰んだ。主人公も呆然。こうしてここでの人生最後の七日間が始まる。
他の男女も互いに顔を見合わせて、命のためにまずは結婚して出てから考えようと相談を始める。その時、黒髪ロングの女がものすごく高飛車に飛び出して言った。
「あたしは結婚しない、あたしはここまでイキってんのよ、ふざけんな!」

主人公はこいつ頭おかしいと思うが、ちょっと興味も持つ。その後の話はもうすごく日常。毎日いろんな男女が出て行って、俺たち結婚しますと宣言する。結婚と言っても要は生き残るためで、主人公は誰も見つからず、残った選択肢はこの精神病女だけ。とりあえず結婚して出るかどうか相談しようとする。
「やだ、あたしは好きじゃない人とは結婚しない!」
思ったより頑固だ。主人公は結婚は一時的な対策だ、でないと二人とも死ぬと言う。
「じゃあ死ぬわ!」
主人公は頭に来て、ナイフを取り出して結婚しろと脅し、でなければ既成事実を作るとまで言いかけるが、この姉ちゃんは相変わらず平然としている。
「殺しても脅しても、あたしは結婚しないし屈しない」
主人公は一度脱獄も試みるが、ヒロインに通報される……
最後に主人公は諦めて、自分はもう生きられないかも、なんで精神病と二人きりで残ったんだ、と思う。一緒に入った他の男女はみんなペアになって結婚を宣言して出て行った。絶望した主人公は、ここに他に誰も残っていないので、この女と暇つぶしに話すしかない。
主人公はこの女がなぜか妙にまともな価値観を持っていることに気づく。
1、結婚には必ず感情の土台が必要で、愛し合う人と結婚しなければならない。妥協はダメ。 2、死を避けるために好きでもない人と結婚するなら、死んだ方がマシ。 3、十八歳になっても結婚しなければ死ぬという規定は理不尽だ。こんなクソ法と徹底的に戦わねばならない。
(中二すぎるしバカすぎる、十五分笑わせてくれ)

そして主人公はもう死ぬんだと思い、この女と過去を話し、生活を話し、自分にも家族がいた、元々は結婚するはずだったのに婚約者に寝取られた、昔の日々が好きだった、こんな法律は理不尽だと思う、でもどうしようもない、仕方ない……と語る。
その後の展開はもうお察しの通り。ヒロインは主人公が「悪くもない」と思い始め、主人公はヒロインが「なかなかいい」と思う。ただ残念なことに二人は最後まで窓紙を破らなかった。
最終日が来て、主人公は最後にもう一度ヒロインに結婚を申し込むが、ヒロインはやはり承諾しない。二人が死のうとした時、ヒロインは主人公に驚くべき秘密を明かす。数日前に結婚を宣言して出て行った者たちは、実はもう死んでいるのだと。
主人公は驚く。結婚を宣言して出て行ったんじゃないか、祝福の鐘も鳴らしたじゃないか?
「あれは死刑の鐘よ。二人が真実の愛で鐘を鳴らさなければ死刑。私たちはもう十八歳で、ここに入った時点で死ぬのは決まってる。最後は私たちで遊んでただけ」

ヒロインはこの監獄の背景についてもっと知っているらしい。自分の家系がこの監獄と関係しているらしいが、時間がない。ヒロインも説明できず、ただ一言だけ言う。
「この理不尽な法律に私たちは必ず抗う。結婚して妥協するんじゃない。これがあたしの意志であり選択よ」
最後にヒロインは陰謀と策略の口論を経て、脱獄できるチャンスを得る。ヒロインは主人公の手を引いて逃げようとする。ヒロインは道を知っていると言い、いくつもの仕掛けを避けて主人公を連れて行くが、最後の仕掛けだけは避けられず、主人公は銃で撃たれて死ぬ。

ヒロインも絶望して自殺を選ぶ。この時点でヒロインは主人公に対して多少なりとも感情を持っていたのだろう。

ゲームはこれで終わり。あるいは第一巻はこれで終わり。以降の巻は所詮別の世界線の話だ。
で、このゲームはどうなのか……かなり普通?
絵柄は低予算作品の中ではかなり良い方だが、このゲームにはボイスがない。しかも穴だらけの設定。例えば十八歳で結婚しなければ死ぬなら、偽装結婚はどうする? 昔は真実の愛だったけど後で愛が冷めたらどうする?

もう一つの問題は、中盤以降また「ルールの制定者に挑む」というバカなパターンに陥ること。本当の賢者は「他人が決めたルールの中で、他人の世界で、自分の知恵を使って他人を打ち負かす」ものだとずっと思っている。日本の監禁バトルロワイヤルゲームの多くはそう始まるのに、最後は例外なく主人公をルールブレイカーに仕立て上げる。この描写が悪いとは言わないが、あまりにも浅はかだろ? 例えばボスがチェスをしよう、勝てばお前の勝ちと言う。三局やってみたらボスがイカサマを始めたので、お前は盤をひっくり返してボスを一発殴り倒し、一方的に勝利を宣言する。これでお前の賢さが際立つか? 最初からボスを殴った方がマシだろ?

何にせよこのゲームにはあまり見どころがない。以降の巻の内容もやはりとてもテンプレ的に感じるし、ゲーム自体の意味はやはり「結婚は妥協しちゃいけない、必ず真実の愛でなければならない、でなければ死んだ方がマシ」ということを強調することにあるようだ。
この言葉自体は間違っていない。でも結婚は本当にそんなに単純なことじゃない。
俺のSNSの友達リストにいるアラフォー独身女性たちを思い出す。多くがミモン(中国の恋愛系ライター)を信奉していて、全員が三種類の記事をシェアしたことがある。
「あたしが三十歳だからって、なんで選り好みしちゃいけないの?」 「女の子はそもそもお金を稼ぐべきじゃない」 「男がお前にお金を使うのは本当に愛してるからじゃない」
確かに結婚は真実の愛と感情を表すものだが、それ以上に感情だけでは完全に担えない家庭の責任がある。もし人がただいいことだけ欲しがって責任を負いたくないなら。
それはやっぱり十八歳で銃殺でいいと思う。
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