『ルリのかさね ~いもうと物語り』レビュー
Obviously Pedophile bait
ねこねこそふとのゲームはいつも、なんと言えばいいのか分からなくなる。
まず、脚本はたいてい悪くない。多くの場合片岡ともで、彼の語り口が巧いのは否定しない。しかも「親しみやすく、少しだけ切ない」語りでじわじわと泣かせにくる。内容はだいたい前向きで、目の前の人を大切にしろとか、生活とその美しさを愛せとか、そういう類のものだ。
ただ、ねこねこそふとに一つムカつく点があって、それは原画だ。いつも秋乃武彦という人を連れてくるんだけど、この人が描くキャラが……時には及第点ギリギリ上くらいの出来なのに、時にはめちゃくちゃ不細工になる。彼の同人誌を見てみたけど、別に悪くないんだよ。なのになんでゲームに入るとあんなに不細工になるのか。ヒロインの一部は豚の腎臓みたいな顔になってて、趙本山みたいに見える。めちゃくちゃ気まずいだろ。
そんなこんなで悶々としながら、ねこねこそふとのゲームや子会社のゲームをいくつか触ってきた。総合的にはシナリオは悪くない。ただ絵柄がちょっと悲惨で、たぶん彩色のせいだと思う。
で、今回またねこねこそふとが新作を出した。実は今年『ラムネ2』という新作も出してるんだけど、それはやってない。俺が言ってるのは先月発売の『ルリのかさね ~いもうと物語り』のことだ。
正直、このタイトルの意味がよく分からない。特に「かさね」の部分。俺が思ってる「重ねる」の意味なのかどうか。まあそんなのは重要じゃない。サブタイトルがすべてを語ってくれている:いもうと物語り、妹との物語だ。

このゲームは1ルート通して、他のルートも見た。なんと言えばいいのか、たぶんこれは単純にちょっと「際どい」ゲームなんだろう。
ヒロインのルリ、この小さい妹。彼女と主人公の関係は堂兄妹だ。
最初、主人公はただ好奇心から親戚の家に泊まりに行く。ルリは人があまり来ない神社の巫女みたいな存在で、主人公は毎日この堂妹とじゃれ合って遊ぶ。堂妹の両親もしばしば二人の様子を見に来て、仲良くしてほしいと言う。。

この段階のゲームは正直あまり面白くない。ひたすらこの小さい娘と会話し続けるだけで、しかもクソどうでもいい選択肢が山ほどある。選択肢の大半はツッコミかミスリードで、たとえば「どうやって神社を盛り立てるか」「今日は何して遊ぶ」「明日は何を食べる」みたいな退屈な選択肢。Love Plus だと思って遊べばいい……

そしてゲームはしばらくの平穏期を経て、爆発期に入る。ある日、主人公に電話がかかってくる。内容はストレートだ:
「ルリの両親、そしてお前の父親、みんな交通事故で死んだ。」
この重大な打撃は主人公にも小さくない。でも主人公はそれほど激しく取り乱した様子もない。なぜならこの知らせを堂妹のルリに伝えなければならないからだ。こんなに幼い女の子に両親が死んだことをどう受け入れさせるか、それが問題だった。
主人公は夜中に屋上に上がり、星空を見つめながらひたすら練習する:
「ルリ、お前の両親は……星になった。もう二度と戻ってこない。」
その練習はルリの注意を引いてしまい、彼女は堂兄に何があったのかと問い詰め始める。
主人公はルリの無邪気な顔を見て、両親はいつ帰ってくるのかと聞かれ、堪えきれずに泣いた。そして一番言ってはいけないことを口にする:
「ルリ、お前の両親は……死んだ。」
練習は全部無駄だった。一番残酷なことが結局は口から出てしまった。ルリは完全に固まってしまった。
主人公も決心する。ここに残って、孤児になった堂妹ルリをちゃんと世話しよう、と。物語はここから始まる。

その後ゲームは本編に入る。本編とは何かというと、主人公が毎日ルリの世話をする日常だ。だいたいそんな内容で、実はそれほど起伏はなく、兄妹が互いに支え合い、寄り添って生きていく話が中心だ。
しかも物語は章に分かれていて、選択肢によって違う章が解放される。

中には主人公が父親も母親も兼任するような描写がたくさんある。ルリを風呂に入れたり、着替えさせたり。しかも設定上ルリは未成年らしく、これらのCGを見てある疑問が浮かぶ……
「主人公が自分の堂妹を犯すなら、このゲームって幼女への性暴力じゃないか?」
しかし2つのEDを回ってみると、ゲームの結末に別に特別なものはなかった。
「兄妹はこれからも寄り添って生きていく」というだけの流れ。18禁ゲームなのに、ヒロインが犯されないのはちょっとおかしい。

でもよく考えたら、犯す方がおかしいだろ。堂妹はまだ小さい女の子なんだぞ?
もちろん他にも攻略可能なキャラはいる。大学生とか、働いてるOLとか。こっちは攻略できる。ただゲームのタイトルと比べると、もはや支線の中の支線って感じだ。

攻略を見て、最終的にはルリを攻略する方法もあると知ったけど、ちょっと考えて、時間を今のまま止めておくことにした。
ゲーム全体『ルリのかさね ~いもうと物語り』は、実は映画的な悲劇だ。小さい女の子が突然両親を失い、同じく肉親を失った兄が家を支えることを選び、兄妹が寄り添って生きる。泣ける情感劇のはずだった。ただ残念ながら、18禁のエロゲーとして出されていて、しかもエロゲーだからヒロインは必ず攻略されるというポリコレは破れない。

実際、ヒロインも確かに攻略される。理由は分からないけど、それでもこのゲーム自体の意図に対する疑念は薄れない。
このゲームはそもそも「幼女を犯す」「妹を犯す」を売りにして存在しているんだろう。
物語自体は普通に見えるけど、最終的に幼女の裸CGはやはり多い。大半は「洗濯」「風呂」などと理由をつけてごまかしているけど、実際にその画像が喜ばせる層はみんな分かっている。
日本人は時々、際どい球を打つのと真顔でデタラメを言うのが得意だ。たとえば先日、Steam が児童ポルノの疑いでゲーム『いえのかぎ』を削除した。あのゲームは幼女を売りにして、ロリコンを惹きつけようとしていたからだ。物語の最後はまともっぽく見えても、絵柄そのものの犯罪感は消せない。
あのゲームの制作チームは Steam で泣き言まで言っていた。自分のゲームは普通だ、前向きだ、Melonbooks でも売ってたのに、なぜ Steam は売らせないんだ、と。
実際、自分のゲームが何をしたいのか、自分で分かってるだろ。

まさにこのゲーム『ルリのかさね ~いもうと物語り』のように、あらすじはまともで、いくつかのエンディングもうまく抑えている。それでもゲーム全体からはどうしてもある雰囲気が漂ってしまう:
Obviously Pedophile bait
だから兄妹が何も起こらないエンディングで止めておく方が、たぶんいいんだろうな。
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