VSD1S:買ってよかった点と微妙な点
VSD1S:調音の勝利
正直に言うと、Vsonicのイヤホンは名前だけは知っていたが聴いたことはなかった。理由は幼稚で、トップが毎日Weiboで大言壮語を吐いているのがちょっと中二っぽくて、近寄る気にならなかったからだ。 ただ、転機はあるもので、最近誰かがVSD1Sをくれた。

パッケージはなかなかちゃんとしていて、付属品は安っぽいものの一通り揃っている。イヤーフックや各種シリコンイヤーピースはあるが、C套(コンプライ)は付いていない。
ケーブルは見た目がなかなか良く、断れにくそうな感じで、ケーブルにはタグが付いていて、100時間ほどエージングしてから聴くといい音になると書いてある。
私はエージング派ではないし、エージングで音が大規模に改善するなんて信じていない。エージングされるのは耳であってイヤホンじゃないと思っているので、そのまま突撃!
純正のシリコンイヤーピースは装着感がかなり悪く、C套も手元に合うサイズがないので、前にコロンビア套を買ってXBA10が付いてきたときのコロンビア套を付けて、何曲か聴いた感想を簡単に。
VSD1Sの音場は比較的広い。前回話したHIVI B3 Pro 1ほどぶっ飛んではいないが、音場の狭いイヤホンに比べれば明らかな優位がある。低音は力強く、弾力があってこもらない。バイヤーダイナミックのとある元フラッグシップのように散らかることもない。高音はちょっと浮きすぎていて、歯擦音がやや厳しい。まあ梁静茹やCeuiを聴かなければ問題ない。中域のボーカルはやや遠く、作り出された音場のせいかもしれないが、ボーカルがやや強引に目の前まで引っ張られてくる感じで、「目の前で歌われている」ような感覚になる。実際のところ、この点はHiViのあの怪物のほうが上手い。VSD1Sは鳴らしやすく、大きな出力をかけずにそこそこの音場を楽しめる。HIVIの変態のようにアンプを挟んで苦労する必要はない。
音域全体を見ると、VSD1Sは高・中・低のどこにも明らかな短板がなく、特徴ははっきりしている。小さな瑕はあるが、突兀とまでは感じない。しかしどう聴いても不快で、つまり「何かが足りない」。
「金で全てを殴り倒す」理論に従い、手元で一番高いオーディオテクニカのIM03を取り出して一耳で比較したところ、問題が見つかった。
VSD1Sは高・中・低すべてで花開いているが、音そのものの質が高くない。つまりザラつきがひどい(このオカルト用語を初めて実感した)。音そのものの呈現の質が低い感じがする。これは具体的に感じないと分からないもので、言葉ではうまく言い表せない。まるでLosslessを聴いているのに、再生されているのが128Kbpsみたいなものだ。
後でVSD1Sの価格と立ち位置を調べて、これにも理由があると思った。この値段まで抑えるにはコストに制約があるのは確実で、VSD1Sは発音ユニットや内部の作りにコストの都合で良い材料を使えていないのだろう。その「ハードの実力」を補うために調音でカバーした結果、こういう音になったのだと思う。
ともあれ、これは評価すべきことだ。国産イヤホンメーカーにもちゃんと腕がある証拠で、朽ち木を化して神奇にするのは敬服する。どうせ何を聴いても聴くのだから、安い朽ち木で神奇な音を聴くほうが、ソニーのXBA10のあのクソみたいに紫檀を買って大便の味を聴くよりよほどマシではないか?
正直、調音でここまでやれるのはすごいし、この価格帯では誰もが毎日Losslessを聴けるわけではない。音楽を気軽に楽しむためのイヤホンとして、VSD1Sは見事に任務を果たしている。これでVsonicのVSD3Sにも少し興味が湧いた。調音は相変わらず强悍なのか?将来聴く機会があればいいのだが。
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