『誰も知らない天体への涙』レビュー

誰も知らない天体への涙——中二病ここに極まれり

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誰にでも矛盾したところはある……

たとえば辛いものが好きなのに、辛いものを食べたあとの爆裂する尻穴が嫌いな人。 たとえば妖怪が怖いのに、止められずに怪談を見てしまう人。 たとえばゲームが好きなのに、毎日動画のクリア済みプレイを見て、他人に合わせて「やべえwww」と叫ぶ人。 たとえばエロゲーが好きなのに、5chやフォーラムにだけ潜んで他人の議論を眺め、分かったふりをして知ったかぶる人。

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たとえば俺だ。俺はサスペンスや謎解きの話が好きなのに、探偵小説は大嫌いだ……

なぜ探偵小説が嫌いなのか。探偵小説のほとんどは現実から離れ、小さな界隈で自慰行為をしているだけのゲームになってしまったからだ。数学の問題のように、問題を作る者がいて、出題する者がいる。ゲームのルールが明確になるにつれ、問題を作る者の考えはどんどん捻くれ、角度もどんどんおかしくなっていき、やがて探偵小説には「炫博」とでもいうべき、冷やかで珍妙な知識で事件の神秘性を増したがる表現まで現れた。同時に探偵小説の主人公も、現実の人間とはどんどんかけ離れていった。このような探偵小説の悪しき発展を抑えようと、「ノックスの十戒」や「ヴァン・ダインの二十則」を提唱する者まで現れた。中でも最も苦笑いさせられるのがノックスの十戒の第五条——物語に中国人を登場させてはならない、である。

なぜ中国人が登場してはいけないのか。ほとんどの外国人は中国人が功夫を身につけ、武侠の軽功だのなんだのという神業を操れると思っているからだ。あなたはこんな話をでっち上げられる。被害者はこんなにも奇怪に死んだ、実は中国人が超能力でやったんだ——あまりにも無茶苦茶だ。

もちろん俺個人は「ノックスの十戒」と「ヴァン・ダインの二十則」をそれなりに認めている。少なくともこの二つの共通認識のような決まりが、あの「探偵小説」たちをいくらかマシに見せている。とはいえ今の探偵小説はどんどん面白くなくなっている。退屈な炫博がこうした作品を味気なく見せているのだが、もちろん熱狂的なファンがなおも飽きずに議論している。俺が好きな「探偵小説」は、むしろ人間性や思想を含んだ推理であって、ロボットのように冷たいパズルではない。

同様に俺が嫌いなのは「設定」だ。少なくとも日系作品に触れる前は、「設定厨」なるものを見たことがなかった。物語を理解するのに、まず退屈な説明を読まなければならないのなら、俺はたぶんさっさと背を向けて立ち去る。欧米の DnD にも似たようなものはあるが、この体系を大々的に広めたのは、実は「World of Warcraft」のような、堅苦しい設定にあまりこだわらない親しみやすい作品だった。

はっきり言えば、ハードコアに走ればマイナーになるのは避けられず、より多くの人に受け入れてもらいたければ親しみやすさが必要だ。これは親しみやすいものが Low だという意味では決してない。逆だ。ハードコアなものを親しみやすく変えるのは、かえって大きな手間がかかる。頑なさにこだわって大衆の感情を捨てれば、残るのは小さな界隈で自分たちだけで遊ぶだけ。そして遊ぶうちに、界隈の中の人間はどんどん精神病んでいく……

少なくとも、その小さな界隈の人間は外から見れば精神病か、あるいは退屈な人間だ。

同じ理屈は Galgame でも当てはまる。俺が最も嫌いな Galgame の種類が、設定を積み上げる作品だ。簡単に説明できる物語を、無理やりすごくすごそうな設定の殻に押し込み、格調が高いように見せる。しかし実際は中二病の末期のように見えるだけだ。漫才で中二病をやるのはまだいい。だがシリアスな作品でこれをやるのは、はっきり言って13歳以下のガキしか騙せないだろう。でも Galgame のほとんどは R18 だぞ。つまり18歳以上なのに精神年齢13歳の人間しか騙せないってことじゃないか?

「中二」と「幻想」は紙一重で、その差を決めるのは脚本の力量だ。残念ながら、またしても脚本が「13歳教」に落ちたと思しきゲームがある。その名は『誰も知らない天体への涙』。

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誰も知らない天体への涙、直訳すれば「誰も知らない天体への涙」。この作品の脚本は、無名というわけでもなく、桜庭丸男。少し前に日本人にかなり持ち上げられたゲーム、ChronoBox を書いた人物だ。

しかしそのゲームは俺はやっていない。なぜかって、あまりにも退屈だったからだ。

退屈だった、本当に退屈だった。あのゲームの脚本はまさに俺がさっき言った通り、探偵のフォーマットに厳密に従って書かれていた。最初はただキャラクターの自己紹介だけで、全員が一人ずつ粉々と登場する。しかし印象には何も残らない。コードで変数を宣言しているように冷たく、感情が少しもない。あのゲームでは全員がほぼ同じポーズと同じ顔で、誰が誰だか俺には見分けられなかった。何度も寝落ちした末、俺はついにそのゲームを投げ捨てた……

その後は空は青く、水は清らかで、現実世界ってこんなに美しかったのか!と思ったよ。

だから『誰も知らない天体への涙』を起動して間もなく、俺はあの懐かしい退屈さが再び現れたのを瞬時に感じた……

しかも退屈なだけではなく、「わけがわからない」。

このクソゲーはいったい何を言っているんだ、ずっと知りたかった。

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しかし最終的にこのゲームが大体何の話なのかようやく分かった頃には、ゲームは終わり、ED になっていた。

そこで気づいた。このゲームはまだ分巻で売っていて、この第一章はせいぜいプロローグに過ぎないのだと。

草。こんな短いプロローグは見たことがない。何も言わずに ED になった。前の桐月のプロローグだってこのゲームよりずっと長かったぞ?

少し頭を整理して、このゲームが何を言いたいのか大体分かった。

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要するに、推理小説好きの主人公が、神だか上帝だか名乗る何かと Play a game する話だ。ゲームは明言していないが、たぶんまたお決まりのループもので、ループのたびに誰かが死に、主人公が自ら犯行を行い、犯人として振る舞う、みたいな感じだ。

ほとんどは俺の推測だ。なぜならゲームは本当に何も説明していない。主人公にオラクルという能力があること、そして秋野花が声を当てたルナという名の敵役からポイントのようなものを得たことだけを言っている。

最終的な結末は、ループをぐるっと回った末に主人公がこの探偵ゲームから解脱し、黒幕を見つける……もちろんこれも俺の推測だ。

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このゲームは500円で売られているが、何も説明していない。文章は退屈な中二病かイキりのどちらかで、しかも狂ったように設定を積み上げている。どう評価していいか分からない。作者がかつて高く評価された歴史を考慮しなければ、これは中二病末期の高校生が書いた黒歴史作文だと断言できる。

第一卷はここまでしか語らない。このゲームの今後の展開で俺の顔を叩いてくれることを願うが、もう追いかけることはない。縁があればまたやろう。


ただ、一つ面白い話を挙げておく。このゲームが最初に流出したのはどこかというと、默示漢化組だった。

しかも默示漢化組はすごいことに、漢化版を公開した……日本語の Launcher まで削除して、中国語版しか見られなくした。

実は俺が遊んだのもこの「中国語版」で、日本語の音声を聞きながら中国語の字幕で間違い探しをするのもなかなか面白い。今回の默示の漢化品質は少なくとも少しマシになっていて、以前のように機械翻訳ではない。もっとも間違いは相変わらず多く、ピンイン入力法が残したミスまである……「吐露真心」が「屠戮真心」になっていたりとか。

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もちろん俺は、默示漢化組とこのゲームはなかなか似合っていると思う。なにしろこのゲームは退屈で中二病だ(少なくとも第一章は)。默示漢化組もなかなか精神病んでいる。二人が組めばなかなか完璧だ。日本語が分からない人でも、この短すぎる第一卷を見終われば、日本語が分かる人と同じように頭がこんがらがる……

しかも最後に一つツッコみたい。默示漢化組はゲームのタイトルを間違って翻訳しているだろ……

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