『变态王子与不笑猫PSP』レビュー
Another Routeは原作をぶち壊すもう一つの方法にすぎない
日本のラノベ市場の作品の大部分に対して、俺はそこまで高い評価を持っていない。ストーリーはともかく、まず語りの滑らかさが大きな問題だ。読んでいてまあ許せると思える作品はごくわずかで、大半は中学生レベルの語り口、単純粗暴な展開、退屈極まりない倒れ込み、そして意味ありげに「正義の味方」を大げさに語るだけ。正直、目新しさを感じるものは少なく、この点では俺は国内の作品の方が好きだ。
もちろん無理もない。ラノベという産物はイラストと共に興ってきたものだから、ストーリーがダメでイラストが良い作品にはこんな言葉がある。
「イラストを買ってトイレットペーパーをおまけで貰う。」
一番ムカつくのはブサイクな人間じゃなくて、ブサイクなのに自分をイケてると思っている人間だ。 一番アホらしいのはアホに見える人間じゃなくて、アホなのにずっとそこら中でイキっている人間だ。
大部分のラノベ作品についても俺はそう見ている。ただし一部の作品は除く。『変態王子と笑わない猫。』はその一つだ。
『変態王子と笑わない猫。』は設定自体にはそれなりに面白みがある。ただ後半の方向性や一部の無理やりこじつけた部分には各種のバグと不合理が満ちていて、幸いなことに大部分の不合理は「そんな奴いるわけないだろ」と「こいつ怎么してこんなにバカなんだ」の間に留まっていて、「おいふざけんなよ?」というレベルではない。性格上のバグのようなもので、この程度の内容ならまだ擁護できる。
もちろん話を戻せば、この作品に擁護なんて必要ない。『変態王子と笑わない猫。』は文章の雰囲気から語り方、ストーリー展開に至るまで、完全に中学生のレベルを越えていない。これは貶しているんじゃなくて、中学生レベルのラノベの中では『変態王子と笑わない猫。』はなかなか良い方だと言っているだけだ。
ほら、本人たちはそもそも格好つけようとしていない。むしろ地球を救って全宇宙と戦うような作品の方がよっぽどアホに見えるだろ?
話は戻るが、俺の知る限り、『変態王子と笑わない猫。』に熱中する読者は、kantokuのイラストで抜く連中を除けば、大多数はまだどこか純真な性格で、世界が暗いなんて信じたくないタイプだ。暇があれば小さい5chのスレで親交を深め合い、自分の小さなコミュニティに浸って楽しみ、毎日青い空と白い雲を眺めながら、月子と小豆梓の間で現実には絶対起こりえないような物語にニヤニヤしている、そんな連中だ。
こんなバカみたいな夢に浸って醒めようとしない奴は、アホなのか?中二病なのか?
いやいや、これはアホでも中二病でもない。純粋って言うんだ。真の中二少年はウニのように攻撃的なんだ。
もし中二真っ盛りの真の中二少年なら、とっくにこの貧弱なストーリーを地に叩きつけて散々批判しているだろう。口を開けば5chの神とACGの巨匠の名言・用語、口を開けば文庫ランキングとオタク論。批判は一見もっともらしいが実際は全部他人の受け売りで、自分自身が作品に対してどう思うか聞かれるとオドオドして言えない。アニメの大師匠のスレを遡って風向きを確認してからようやく旗を立てて叩き始め、二言三言批判すると「どうせ俺はクソオタクで反社会で社会の底辺だ、てめえらに何ができる」という態度を取る。
清純な少年がどんどん減り、中二イキり少年がどんどん増えるこの時代に、人の性格を選別してくれる作品が一つあるってのは、なかなか大変なことなんだぞ、分かってるか?
というわけで『変態王子と笑わない猫。』PSP版は清純な少年向けに位置づけられたファンディスク的ゲームとして、試す価値はある。

ゲームのストーリーの時系列はアニメの後、つまり笑わない猫の伝説だのエミの登場だのはもう説明も復述もいらない。画風はKantokuの原作ではなく、TV版のキャラデザインを採用している。いやむしろゲーム全体がTV版のチームによって作られていて、OPからED、声の演技に至るまで濃厚なTVアニメの風格が漂う。ゲームのストーリーは日常会話から始まり、学園祭で終わり、学園祭の後はルート選択で各キャラの個別ルートに入りENDへ。
『さくら荘のペットな彼女』とは違い、これは正統派のギャルゲーだ。ただしHはないし、それに……選択肢のバリエーションがやたら多い。
3D立ち絵の会話中の即時選択肢、本音を言うか表面を取り繕うかを選ぶ選択肢、休み時間に誰に会いに行くかを選ぶ場所選択肢、素早く反応して話すかどうかのReaction選択肢。これら自体は問題ない。攻略によれば選択肢には地雷もあれば加点もある。最終的にどのルートに入るかは各キャラの好感度スコアに関係していて、地雷を選ぶとそのまま入れなくなる……

ここは立場を明らかにするが、俺は小豆梓派だ。ゲームには原作で見せ場のあるヒロインのルートがほぼ全部あり、小豆梓の二人の友達のルートすらある。だが俺は小豆梓のルートしかやるつもりはなかった。最初は他のギャルゲーの経験を頼りに自信満々で、初回は自分で選択して一路ENDまで到達したら、相棒の胖太ルートだと言われた……

……………………
そこで攻略を探すしかない。見ると攻略のルートはかなり……奇妙……だが幸いなことに攻略通りに進めて無事個別ルートに入れた。個別ルートは非常に短く、学園祭の後で二人の関係が近づき、告白して付き合って、それで終わり……
何しろファンディスク的だから、個別ルートも普通のギャルゲーのような長さにはならない。物語のAnother Routeを見せてくれるエンディングが一つあれば十分だ。なにせ原作はまだ完結していないのだから。
ここでルート全体を振り返ると、何かがおかしい気がする。
原作の設定では、主人公は口を滑らせる変態で、小豆梓はそんな変態発言を頻繁にする奴のことが好きでたまらない一方で、非常に気まずくて嫌っている。まさにこの点が原作の数少ない見どころのストーリーを生んでいる。具体的にはアニメ2話の冒頭を見れば分かる。

だがこの小豆梓の個別ルートでは、横寺陽人の話し方の選択が非常に狡猾になっている。小豆梓がメイド服を着たいと言えば、メイドは人心を温めるためであって露出のためじゃないと言い、小豆梓が陽人の願いを叶えられると言えば、陽人は願いなんてない、小豆梓が喜んでくれればそれでいいと各種プレイをしない。小豆梓がダイエットすると言えば、陽人は優しく必要ないと言い、飛行場(ぺったんこ)だとは言わない。
待てよ……これのどこが変態王子だ?変態はどこへ行った?これじゃまるで新好男人じゃないか?
最後の、どう見ても変態王子には見えない横寺陽人が小豆梓とキスするCGを見て、俺にも分かった気がした。原作はああいうものだし、小豆梓はおそらく負け犬になるだろう。そこに無理やりAnother Routeを作るなら、前のストーリーが原作と合うなんて期待するなということだ。何しろこれは多ルートのギャルゲーじゃなく、単ルートのラノベなのだから。だから違いを出すために、元々の変態王子を平らに削って、口の上手い小鮮肉にしてしまった。この点で、物語はすでに原作を粉々にしている。
要するに、Another Routeは原作をぶち壊すもう一つの方法にすぎない。スッキリした後は両手を合わせて「ごちそうさまでした」と言って、あとはいつも通りに過ごせばいい……
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