Grado SR225e の正直な感想

Grado SR225e:感動的で情熱的な音

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自分の人生で初めて「音楽に心を動かされた」と感じたのは、たぶん大学4年生の時だった。

当時使っていたイヤホンはオーディオテクニカのCKM55で、聴いていたのは阿蘭(Alan)の曲だった。リズム感のあるドラムと、甘くて少し切ない阿蘭の声が合わさって、なぜか胸が締め付けられるような感覚になった。その時思ったのは、この歌い手の声はどうしてこんなに澄んでいるんだろう、どうしてこんなに甘いんだろう、声そのものに感情が宿っているみたいで、自分は彼女に感染されてしまった、ということだ。

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その後、長く付き合ってきたCKM55のケーブルが断線し、しかもこの製品はすでに生産終了していた。それからはいろいろなイヤホンを使ってきたが、低音とボーカルが分離していて、しかも高音の澄んだ感じを両立させたイヤホンにはなかなか出会えなかった。もっと肝心なのは、あの「情熱」に満ちた感じが二度と戻ってこなかったことだ。いくら低音が豊かで、中音が甘く、高音が透き通っていても、どこか情熱が一分足りない。

オカルトは苦手なので、いわゆる「情熱感」が周波数特性に現れるものなのかはわからない。どういう調音をすればこの情熱が出せるのかも知らない。だが幸運なことに、Grado SR225というヘッドホンが自分の願いを叶えてくれた。

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Gradoのヘッドホンについては宣伝文句や伝説もいろいろある。このアメリカの小規模メーカーの製品の特徴は、他の人が言うとおり、見た目はブサイク、ケーブルは太い、パッケージは簡素、中にはヘッドホンと大きなスポンジが一つ入っているだけで、他には何もない。ヘッドホンのスポンジも奇妙きわまりなく、中央がなくて周囲が輪になっているだけなのに、幸い装着感は悪くなく、頭を締め付けるQ701よりはかなりマシだ。

もちろんこれは開放型ヘッドホンで、音楽を聴いていると周囲に何を聴いているのかが丸わかりだ。だから静かな家で使うのが必然になる。外観の話はやめて、音の話をしよう。

現在、Grado SR225の最新版は末尾の型番がEになり、プラグは標準で小口径になり、大口径ではなくなった。変換プラグを買う必要もない。他にもいくつか改良があるらしいが、細かいところは知らない。とにかく最新版は旧版より使い勝手がかなり良くなっている。

先に書いたように、Grado SR225eはあの伝説の「歌を聴いて歌い手の感情に感染される」感覚を取り戻させてくれた。少し誇張かもしれないが、確かに心を動かされるものがある。Gradoの調音は何でもこなす万能志向で、低音はあるが重くなく、高音はやや持ち上がっていて、要するに少し尖って澄んで聞こえる。そして中央のボーカルの密度が高く、ただし少し遠い。オーディオテクニカやPhonakのイヤホンのように耳元に張り付く感じではない。この調音は、最初に聴いた時は特に特徴がないように感じるが、いくつか違うジャンルの曲を聴くと「どれもなかなかいいじゃないか」と思わせてくれる。何が合って何が合わない、ということがない。

ただ、Grado SR225Eに最も合う音楽の種類を一つ挙げるなら、それはリズム感が極めて強い曲だ。一般的なロックや強いドラムが入る曲は、Grado SR225Eによって見事に表現される。

最初に聴いたのは東山奈央のダーリンベイビ。リズム感の強い曲がGrado SR225Eを通すと感染力に満ち、エレキギターとドラムの音がリズム感にあふれ、東山奈央の歌唱もより情熱的になる。続いて南条愛乃版のMermaid festa vol.1を聴いた。これも同じくリズム感と情熱に満ちた音で、特に歌い手の悠揚な転音が際立ち、思わず酔いしれてしまう。

もちろん多くの人がもっと熱く語るのは、Gradoの欧米ロックに対する表現力だ。そこでSkilletのComatoseも聴いてみた。男性ボーカルの密度はやはり高く、相変わらずリズム感は爆発的で、声に感染力がある。曲の途中に挟まれるバイオリンの伴奏もとても目立っていた。

さすがは「最も情熱的なヘッドホン」だ。

では情熱とは一体何なのか。自分の感覚で言えば、Gradoが高密度のボーカルを少しだけ引き離すあの効果だろう。無理に耳に張り付かせるわけでもなく、モニターのように録音室で歌っていると感じさせるわけでもなく、まるでライブ会場に参加して、歌い手がぴょんぴょん跳ねながらこちらへ歩いてくるような感じ。活力にあふれ、激情に満ちている。

伴奏がとても単調な曲をいくつか選んで、Grado SR225Eの具体的な素性を確かめてみた。ボーカルの密度が少し高く、でも少し遠い、というのを無理やり長所に数えても、それ以外は高音も低音もそこそこの程度だ。だがまさにそういう三周波数の表現が、寄せ集められて人を感動させる音を紡ぎ出している。

ではGrado SR225Eは何でもこなす万能なのか? 何でもこなせるとは言えるが、万能とまでは言い切れない。ライブ版やピアノボーカルを聴くなら、AKG Q701のようなモニターヘッドホンのほうが合っている。個人的にはSR225EはフォークにもJAZZにも向かないと思う。正直なところ、自分は今でもカントリーフォークもジャズも受け入れられない。この二つのジャンルの音楽はたいていリズム感がそれほどはっきりしておらず、リズム感のない少し慵懶な曲調は、自分には鳥肌が立つだけなのだ……

最近はゼンハイザーの大馒头(Momentum)が人気で、多くの人の評価は「昔のゼンハイザーの音がする」というものだ。もちろんその「昔のゼンハイザー」がどんな音なのかは知らない。自分はゼンハイザーのMX500を聴いたことがあるくらいで、音も覚えていない。説明によればおそらく淡白で柔らかく、大体は高音も普通、低音も普通、中音も普通、という程度だろう。オーディオテクニカのヘッドホンはあまり聴いたことがないが、一部のモデルは女性ボーカルが毒だとよく言われる。実際に自分がよく聴く曲調を考えてみると、本当のピアノ女性ボーカルはごくごく少なく、ほとんどが明らかなリズム感を伴っている。多くの人が女性ボーカルを聴くと豪語しながら、買ってきて蔡琴やカリフォルニア・ホテルを一通り聴いた挙げ句、最後はおとなしく周杰倫やACG電波ソングを聴くのと同じで、Grado SR225Eのようなほぼ万能にこなせるヘッドホンはいい選択だと思う。

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