FiiO BTR3 を使ってみた
FiiO BTR3 蓝牙耳放について
オーディオ趣味からずいぶん遠ざかっている身としては、今のオーディオファン市場を見ているとちょっと苦笑いしてしまう。
ヘッドホンに使うはずだった金を音楽アルバムに回すようになってから、視野が広がった気がする。「1万円のイヤホンより1万枚のディスクを聴け」とはよく言ったもので、少なくとも一部の掲示板の小学生みたいに、えらく高いイヤホンを買っておきながら、何年も更新していない曲ライブラリで、あの手のバカげた試聴用ディスクを延々と聴き返すなんてことはしない。あるいは高級機器を使いながら、低級なスタジオが作った同人音楽を聴いているとか、それって全然科学的じゃないだろ。
実際、高級オーディオ機器は確かに役に立つ。ただ大半の人には役に立たないし、大部分のオーディオファンにとってもあまり意味がない。あなたが筋金入りのクラシックや、それ以上に大編成の音楽の愛好家で、有名スタジオ制作のSACDじゃないと聴かない、というなら高級機器は確かに効く。でも、僕みたいにポップスを聴き、たまに小編成を聴いてメロディの魅力を味わう程度の人なら、イヤホンがドンシャリの安っぽいチューニングでなく、音割れや偏りがなければ、まあ十分だ。
そう、まあ十分なんだ。あなたが1万円以上出して買ったスーツセット、その曲はもしかしたら5円のUSBケーブルを使っている人が作ったものかもしれないのに、どうして分かるというのか。そんな金があるならもっと音楽を聴けばいい。だから僕も有線機器をどんどん手放して、Bluetooth接続を試すようになった。
Bluetooth接続の最大の利点は便利さ。最大の欠点はもちろん音質だが、APTXやLDAC関連のプロトコルが徐々に開放されるにつれて、Bluetoothもそろそろ「聴ける」範疇に入ってきた。
というわけで、FiiOのBTR3 Bluetoothアンプを買った。2か月半前に……

なんでこんなに時間がかかったのかって? 話せば長くなる。
FiiO BTR3 Bluetoothアンプについて言うなら、実は大したことはない。作りは確かによくできていて、前面にゴリラガラスを使っていて、つるつるして手触りが気持ちいい。呼吸するライトとそのガラスの組み合わせがマジでかっこいい。対応プロトコルは全部載っているし、最強のLDACにも対応。ソフトウェア実装だと言う人もいるが、Android 8や9のLDACだってソフトウェア実装なんだから別に悪くない。
ペアリングしてLDACで使った場合、バッテリー持ちは測ってみて大体5〜6時間。半日聴くには余裕だ。
USB Type-Cで充電でき、充電は速い。切れてもトイレで用を足す間に戻ってくればほぼ使える状態になっている。時間をうまく調整すれば「無限续航」みたいな裏技も可能。ぶっ飛んでる。
クリップも付いていて、大型ヘッドホンでも小型イヤホンでも、有線から無線への変換が自由自在。使い心地はとても快適。
Linux対応もなかなか良い。Ehfive氏のPulseAudio-BTモジュールをインストールすればLDACとAPTX(最近はAACも)に対応できる。
sudo add-apt-repository ppa:eh5/pulseaudio-a2dp
sudo apt-get update
sudo apt-get install libavcodec-dev libldac pulseaudio-module-bluetooth
他のディストリビューションでもそのWikiを参考にパッケージを入手できる。
ここで注意したいのは、LinuxでPulseAudioの音質を上げる設定をしたことがある場合、LDAC使用時に音割れが起きる可能性があることだ。

解決方法は以前のようなデコード操作をやめて、resample-method = soxr-vhq に変更するだけ。
またこのPulseAudio-BTモジュールはLDACの超高音質選択にも対応していて、設定ファイル /etc/pulse/default.pa で以下の設定を変更できる:
# LDAC Standard Quality
load-module module-bluetooth-discover a2dp_config="ldac_eqmid=sq"
# LDAC High Quality; Force LDAC/PA PCM sample format as Float32LE
#load-module module-bluetooth-discover a2dp_config="ldac_eqmid=hq ldac_fmt=f32"
後者が超高音質。試したところ大体は問題ないが……近くに強い2.4G信号の干渉があるならやめておいたほうがいい。適用範囲は広くないので、試して戻せばいい。

FiiO BTR3 Bluetoothアンプはファームウェアアップデートにも対応しているが、Windows PCが必要で、公式のあれこれをインストールしなければならない。アップデート自体は問題なく進んだが、終わった後……何が変わったのか分からなかった。公式ChangelogにはAndroidクライアントへの対応が増えたとあるが、僕には使えない。
最後に肝心な話。2か月半前にこれを買ったのに、なぜ今になって書くのか……途中で落として割ったからだ。

落とした経緯は、取り出そうとしたら滑りすぎて地面に落ちた。ゴリラガラスを使うのは時に良いことではない。悲劇も連れてくる。
機能は正常だったが、こんなに割れていると気分が悪い。最後はダメ元でFiiOの公式サポートに連絡してみたところ、有償修理が可能とのこと。
FiiOの公式WeChatで修理申請書を記入し、指定住所に直接送った。2日後にSMSで修理待ちの順番に入ったと連絡が来た。さらに2週間後、FiiOの人から修理完了の連絡があり、費用は20元。予想よりずっと安かった。最後は送料無料で送り返してくれて、こちらが払った送料10元と合わせて、ガラス修理に30元。まあ許容範囲だ。
手元のFiiO製品が壊れたら、この手順を試してみるといい。おそらく値段も高くないはず。

総合的に見て、FiiOのBTR3 Bluetoothアンプは買う価値がある。十分なバッテリー持ち、見た目も良く、コーデックも揃っていて、値段も高くない。音については……とにかくノイズはなく、底噪はほとんど聞こえない。使っていて安心だし、それ以上は求めない。
なにせ僕は音楽を聴いているのであって、カリフォルニア・ホテルを聴いているわけではない。
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