レビュー

『あざスミ -あざとくてスミに置けない彼女-』レビュー

知り合いの女性教師がかつてこう言っていた。 「恋愛では男が女を追いかけるように見えて、主導権はずっと女性側にあるのよ。だって女性は男の行動に対して選択肢を選ぶだけでいいんだから」 もちろん、彼女の言い分は不完全だと思う。これには前提があって、女性は美人でなければならない。湘南肉棒君みたいな顔をしていたら、選択肢をくれる男なんて誰も寄ってこない。 実はこの言葉は別の角度からも理解できる。正常な「男が女を追う」恋愛において、男が不屈の精神で女神を落としたように見えて、実際は女性が何度も何度も男にチャンスを与えているだけなのだ。 考えてみてほしい。もし女性が本当にあなたに全く好意を持っていなければ、接触の機会すら与えないし、あなたの言葉に耳を貸すこともしない。あなたは自分が彼女を攻略していると思っているが、実際は彼女があなたに攻略されることを許してくれているだけに過ぎない。

『となりに彼女のいる幸せ ~Curious Queen~』レビュー

こういうことになったのは、完全に間違いからだ。というのも、いつこのゲームをダウンロードしたのか自分でも覚えていないし、設定も知らなければヒロインのCVが誰なのかも知らない。ほぼ何も知らない状態だった。ハードディスクを整理しているときに、こんなゲームがあったことに気づいただけだ。 おそらく、制作ブランドのプレカノを見間違えたんだと思う。今は『XXカノ』ってタイトルのゲームが腐るほどあるからな。 でも、そんな偶然が重なって、俺はこのゲームをプレイすることになった。
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『Suite Life』レビュー

はるか昔、あるゲームが目に留まった。まだ潰れる前の MME が出した、この『Suite Life』だ。 俺は英語がからっきしで、高校の頃は Suite という単語をずっと「Suit」と読んでいた。間違いに気づいたのはずっと後のことだ。そんなわけで、このゲームのタイトルにも興味を持った。Suite Life、直訳すれば「パッケージされた生活」だ。同じ名前の海外ドラマがあるが、どうやらそれとは関係なさそうだった。 正直に言うと、Suite Life は発売されてすぐに遊んだ。そして……放置した。 放置したのは本意じゃない、興味はあった。ただ単純に、このゲームがつまらなすぎたのが主な理由だ。 それから何年も経って、またこのゲームをクリアした。その主な理由も、最初に放置した理由と似ていて、やっぱり俺が退屈していたからだ。

『QUALIA ~約束の軌跡~』レビュー

最近なんだか虚しくて寂しくてちょっと寒い気分だったので、「短くて手軽」「すぐ本題に入る」「ヒロインの胸が大きい」「できればああいう内容の」、要するに「わかってるだろ」系のゲームを探そうと思って、見つけたのがこの『QUALIA ~約束の軌跡~』だ。 設定がもう一目瞭然。主人公は科学者で、巨乳のロボットを開発した。しかもロボットのあの色っぽい眼差し。今年は「AIロボットとの恋愛」みたいなくだらないギャルゲーが溢れてるけど、これは明らかにそういう凡百の連中とは違う感じがする。これが何のゲームか、まだわからないのか? いくぞ!おい!

『徒花異譚』レビュー

ANIPLEX.exe が金をつぎ込んで Visual Novel Game を作るにあたり、《ATRI -My Dear Moments-》以外にも、かなり独特な絵柄の《徒花異譚》を世に送り出している。これは Liar-Soft とのタッグ作で、いかにも古株のやり方だ。マイナーどころの Liar-Soft を引っ張ってくるあたり、エロゲー好きからは「分かってる」と唸らせるものがある。 『徒花異譚』しかも大体想像がつく。ANIPLEX.exe が出したこの2作品は狙っている層が違う。『ATRI -My Dear Moments-』は明らかに「ライトな二次元萌え豚向け」で、『徒花異譚』のほうはなかなか硬派だ。 もちろんこの「ハードコア」も俺の勝手な思い込みでしかなくて、それほど長くもないこのゲームをクリアしたあとに言えるのは、この『徒花異譚』はゲームというより、むしろ本物の「短編ファンタジー小説」だということ。「小説」は人生の大いなる教訓なんて教えてくれない。もたらしてくれるのは、心にじんと響く何かだ。 『徒花異譚』が具体的に何を語っているのか、細かくは書かない。プレイするまでの手間はほとんどの人にとって大したことじゃない。脚本は『蝶を探す者』を書いた海原望だが、「恋愛ゲーム」の枠を外れたぶん、かえって物語は余裕をもって見える。

『ATRI -My Dear Moments-』レビュー

多くの創作で「世界の終わり」というテーマが好んで使われる。理由は自分でもよく分からないけど、たぶん「世界が滅んでもまだ君を愛してる」っていう感じがすごくロマンチックだから? あるいはみんな心のどこかに「廃土もの」への憧れがあるからかもしれない。 果てしなく続く荒野に、男女二人だけが残される。さまざまな廃墟の中をさまよいながら、人類が生き延びる意味を探す。たしかにこういうのはかなりクールに見える。 でも使いすぎるとクールじゃなくなる。

『ねこツク、さくら。』レビュー

過去の記事をときどき後悔する。 後悔の主な理由はほかでもない、若い頃にさんざんディスって、当時クソゲーに見えたものを大量に叩いたことだ。真っ先に思い浮かぶのは Lump of Sugar、糖塊社のゲーム。 『運命線上でスイカを切る』はシナリオが知的障害レベルだと書いたし、『恋想関係』はシステムがクソだと書いた。覚えてる。 なのに今回の Lump of Sugar の新作『ねこツク、さくら。』を前にして…… 涙が止まらない。俺は深く悟った。間違っていた、と。

『ガールズ・ブック・メイカー』レビュー

『ガールズ・ブック・メイカー』(Girls Book Maker)は、日本のとある大企業の新ブランド・ユメミルが手がけたエロゲーだ。とはいえ普通の「エロゲー」と比べるとだいぶ変わっていて、奇妙な「設定」と「世界観」があり、ちょっとした「文化的な奥行き」まで感じさせる。 物語の設定はこうだ。主人公は読書好きの本の虫で、ひょんなことから「異世界の大図書館」に召喚され、図書館の「司書」として、館長とともに本の中に潜む「本の虫」を退治することになる。この設定のおかげで、主人公はさまざまな世界観の「物語」を気軽に行き来でき、「物語の中のヒロインたち」と交流し、奇妙な冒険を重ねていく。 作中で引用される書物はほぼすべて名著で、『マッチ売りの小ギャル』『アリス夢遊精神病院』『日中合作の西遊記』『怪盗弱男紳士ルパン』『竹取登月物語』『ホモファウスト』などが並ぶ。どれも耳馴染みのある話だし、エロゲーを遊ぶ層なら大抵知っている。「アリス」「かぐや姫」「ファウスト」「ルパン」なんて、日本の ACG 作品で使い古されているのは言うまでもない。
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『Pieces/揺り籠のカナリア』レビュー

去年僕がずっと持ち上げてて、破先生がずっと貶してたゲーム『Pieces/渡り鳥のソムニウム』が、一年ぶりに続編を出した…… もちろん続編と言っても、どう見てもファンディスクで、タイトルは『Pieces/揺り籠のカナリア』、揺り籠の中のカナリアだ。 実はこのゲームがFDを出すと聞いてかなり驚いた。原作のストーリーはもう終わってるし、FDを出そうにも後日談なんてほぼ無理がある。なにせ主人公たちはみんなあの「夢世界」から目覚めて、男主と女主が再会しても過去の記憶を失っていて、ただの運命的な再会ってだけだ。FDで何を語れっていうんだ? まさか現実世界でまた一発やるのか? 現実にはもう竹牛逼(竹チンポ)みたいなBoringな晒しチンポ飲精のクソ野郎がいるんだ、そんなの御免だわ! しかも体験版まで配信されてて、見た瞬間に噴いた。