レビュー
誰かが言っていた。高度に成熟した市場では、製品の生産効率を上げ、コストを下げるために、あらゆるものが厳格に規格化され、さらには流れ作業化されるのだと……
だから日本という、エロゲーが今なお売れている特殊な場所では、ギャルゲーという形式も例外ではない。
RSSでいろんなリークサイトを購読するまでは信じなかった。日本では毎週こんなにもたくさんのエロゲーが出ているのかと……リークされるゲームのリストだけでも星の数ほどあり、まるで色欲の海に落ちたようなもので、精液の匂いのする海水にむせて溺れ死にそうになる。
リークされるゲームが多いからといって、質が高いわけではない。毎月発売される新作を除けば、大半は小規模な作品か、単純な色気だけを売りにしたもので、大した質はなく、適当に遊ぶ程度のものだ。ホラー小説が好きなら、書店で新作を待つこともできるし、ネットの怪談スレを追いかけることもできる。好みが違えば味も違う。
ただ、たくさん見ていると、自然と各種のパターンに気づく。特に日本のような極度に成熟した市場では……
えー……つまり、エロゲーにも「基本パターン」というものが存在する。安定を求めるメーカーの大半は、この基本パターンに従って作る。売上が爆発するとは限らないが、ひどいことにはならない……
そういうゲームは、そこそこの画面、そこそこのCV、そこそこのシナリオ、そこそこの価格、そして最終的にそこそこのエロゲーになる……
だから『恋は夢見る妄烈ガール!』は、まさにそういう「そこそこ」のエロゲーだ。
痔になったことがないから、どれだけ辛いのか分からない。
痔になったことがないから、痔の治し方もよく分かってない。肛門が爛れてて座薬しかないとか誰かが言ってたけど……まあ、口が悪いのは事実だから仕方ない。内痔核とか外痔核とか混合痔とか、そういうのは全然知らない。だから座薬を一人で肛門に入れられるのかどうかも分からない……
それが分からないと、一部のゲームの設定も理解できないわけで……例えばこの『妹が痔になったので座薬を入れてやった件』とか。
音楽から入ってゲームを探すのが自分の悪い癖だって、前にも一度ならず書いた気がする。で、今回もうっかり《Octave Rain》を耳にして、いいじゃんと思ったらゲームのOPだった……そんでそのゲームを探して遊んだわけだ。
ゲームの名前はPARA-SOL。英語がそこそこ分かる人ならピンとくるはずだが、PARASOLってのは日傘のことだ。つまりタイトルは「日傘」って意味になる。
実はダウンロードした時は中文版だなんて思ってなかった。で、起動してみたら、うわ、漢化されてるじゃん。予想外だった……
遊ぶ前に日本人の感想をいくつか見たんだが、大半が「序盤の展開はめちゃくちゃすごいのに、終盤の展開がクソすぎる」って言ってた。国内の界隈だと「老子には理解できねえ!」って説明の方が多かった。
分からんもんなんて山ほどあるし、自分は頭おかしい作品を見るのが得意な方だから、迷わずゲームを開いた……
それから数日かけてクリアした……ルートは一本だけ。で、二本目をやる気は完全に起きなかった……
理由は簡単:頭おかしすぎる!
このアルバムを見つけたのはまったくの偶然で、少し前にGoogle Plusの社交界の名媛Fubuki Hoshinoが推薦したリンクからSoundCloudをぶらぶらしていたら、新天地を発見した。
SoundCloudには確かにたくさんの音楽家が活躍していて、もちろん音楽ファンのほうがもっと多い。多くのRemixerや音楽家がSoundCloudで自分の作品を発表することを選んでいて、まあ大部分の作品は…………個人的にはかなり雑だと思うけど、同じように光る作品も少なくない。
SoundCloud上の大部分のRemixやオリジナル作品は電子制作の音楽が中心で、そりゃ誰でもバンドを組めるわけじゃないから、それが原因で上の音楽はリズム感が強く、電子風が濃厚になっている。実はこの設定を受け入れてしまえば結構クセになるもので、個人的にもいくつか面白い曲を見つけた。例えばaiobahnという人の最新曲『永久の宴』はなかなか特徴的で、しかも欧米の好みに合う特色がある。
欧米ではサビの部分で突然巨大な低音を使ってリズム感を深めるこの動感の方式をDrop the beatと呼ぶ。目ざとければ、あの『永久の宴』のコメント欄に欧米のガイジンがそのbeatのdropにどれだけ満足しているかも見えるはずだ……
もちろんSoundCloudにはこういうドンドコ系の音楽だけじゃなく、日系寄りのものもある。ただ大多数はやはり電子風が中心で、一部の同人サークルが宣伝ページにSoundCloudの試聴リンクを添付しているのも一つのルートだ。
そして『ゆのみっくにお茶して』という小さなアルバムはここで発見された……
エロゲー会社の中には、自社作品のテーマをアピールするために季節に絡めた企画を打ち出すところがある。
しかもその企画がエスカレートして、「四季作品」シリーズなんてものをやらかすことも……つまり、四季それぞれを舞台にした四つの作品を展開し、異なる物語を語るというわけだ。
目を覚ませ、日本に送ろうとして税関で止められた包丁やカミソリをしまえ。新島夕の話も、ナツユメナギサの話も、はつゆきさくらの話もしていない。俺が言っているのは渡辺僚一と木緒なちがタッグを組んだ「季節假名ABB」シリーズのことだ。
日本のことを抗日戦争と蒼井そら・松島楓先生のレベルでしか知らない連中が日本に抱く印象といえば、「変態」「思考回路がぶっ飛んでる」「プレイが多様」「歪んでる」とか、まあそんなところだろう。
この手の見方も理解はできる。だってほら、少なくとも中国大陸で目にする日本の社会ニュースといえば、足フェチがコーラ片手に他人の足を30分舐めたとか、耳かき専門のマッサージ店とか、奇妙奇天烈なサービスとか、見た目は完全に無意味なのに妙に気持ち悪いオタク用オナホとか、女の大便を専門に食べるとか、聖水を飲むとか、もうキリがない……
本来、日本は道徳的抑制が非常に厳しい国のはずなのに、そういうものがあるからこそ、発散の場は逆に開放的になるわけだ……
とはいえ、他の地域だって歪んでないわけじゃない。大陸の社会ニュースを漁ってみれば、歪んだ例は少なくない。俺の知り合いの中学の女子同級生なんか、朋友圈で「鄭州の大通りで純血の『足フェチ』に遭遇して、丁寧に足を撮らせてほしいと頼まれた」って書いてた。しかもキスしたいとも言われたとか……で、その同級生はOKしたらしい。
これが本当の「歪み」や「変態」なのかは分からんが、言いたいのは、社会の常識から外れた連中なんて世界中どこにでもいるってことだ。ただ日本がそれを進んでスポットライトの下に引っ張り出してるだけ。
「オタク」と「ACG」文化は最初から「色情」の沼にハマってるように見える。内容の大半は性にまつわるものだ。もっとも、そんなもんを見てる連中に性経験があるわけでもないんだが……だから他人からの印象も良くなるはずがない。同級生が俺を他人に紹介するとき、気を利かせたつもりで「この子のことは気にしないで、二次元だから君らには興味ないの」と補足したときの、あの何とも言えない気まずさよ……
ACG文化が生んだもっとぶっ飛んだ発想のおかげで、日本には「萌化」と「娘化」という面白い趣味がある。女の子が見つからないなら、身の回りのモノを女の子にしてしまえと。電車が女の子になれば、電車に乗るときはまるで女の子の身体の中に入った気分になれる。万年筆が女の子になれば、ペンを握るときはまるで女の子の細い指を揉んでいる気分になれる……コーラが女の子になれば、ペットボトルを揉むときはまるで黒タイツを撫でている気分になれる。ポカリスエットが女の子になれば、君が……ああもういい。
だからAnimeだろうがComicだろうがGameだろうが(まあACGって言葉を日本人が作ったわけじゃないし、向こうはマンガでComicなんて使わないけど)、「モノが娘化して主人公になる」ゲームは必ずある。特にGalgameではな。俺は草泥馬の娘化も見たし、クジラの娘化も、ロボットの娘化も、カメラの娘化も、電車の娘化も、妖刀の娘化も見てきた。人間じゃない鬼や神なんてもちろん、動物やら何やらもな……だから今さら「あるゲームのヒロインがスマホの娘化です」と言われても、これっぽっちも驚かない。
いや、驚くどころか、むしろ当然だろと思う。俺は毎日自分のスマホを30分撫でてるんだが、もしかして心の底ではもうスマホを女の子だと思ってるんじゃないか?
今年もまたクソみたいに大量の日本のエロゲーをプレイしたわけだが、去年と比べればマシになった。
去年は確か80本くらいプレイしたんだが、今年は計算してみたら……77本だった。
ほら、去年より減ってるだろ?これはリア充への道をまた一歩踏み出したってことじゃないか??
『初恋サンカイメ』というゲーム自体、宣伝を見た時から不思議だった。初恋サンカイメの中国語の意味は「三度目の初恋」だ。
普通、初恋ってのは「初」を強調するもんで、最初がなければ二度目は初恋とは呼べない。なのになんで三度も初恋があるんだよ、と。
このゲーム自体、元々そんなに興味はなかった。宣伝も見た感じそんな感じだったし、仙台のおばさんが女一号だし、他の人もあんまり知らないし。唯一やりたい理由があるとすれば、上原あおいが声を当ててる妹がいるってことくらいか……
もちろん俺は妹萌えじゃない。念のため言っておく。
ただ、やってみたら予想以上だった。というか、今年に入って「物語を完全に整理しきった」ゲームを見たのは初めてかもしれない。少なくとも良作のレベルにはあるだろ?
個人的に唯一の引っかかりは、なんで男主の恋が「三度目の初恋」と呼ばれるのか、ってことだ。むしろ最初からゲームが合理的な説明をくれることを期待してた。
Lassには思い入れがある。たぶん、俺が散々ディスってるのを見ればわかるだろう。
11eyes は多分、俺が早い時期に初めてガチでぶっ通しでやったゲームだ。正直、体験は最高だった。最後に劫の眼の音楽が流れるあの場面はやっぱり熱いし、主人公のチートもかなりイカしてて、それまでの暗さを一掃して「うおお」ってなる。ついでに草比……じゃなくて草壁先輩と草壁操の1V1もよく書けてて、少なくとも俺が遊んだ中では戦闘描写の上位に入る。
で、その後はご存じの通り、Lassは11eyes以降まっすぐ谷底へ落ちていった。少女神域というイキりすぎの一本を出し、次に迷途的二人というイマイチな一本を出し、今年は小品の抜きゲーばかり作ってる。結婚ものもあれば忍者調教もある……この会社もう終わりだろ、と思ってたら突然liber_7を発表した。
Liber_7は本来11eyesシリーズの続編として出すはずだった。でも少女神域が大爆死してLassは金がなくなり、延ばしに延ばして今ようやくこれをひねり出したわけだ。
Lassの社長(だと思う):結婚したばかりのデブ剣技マナは言った。「Liber_7は11eyesと3daysと同じ世界観を持ち、それらを超える」と。
もちろんこんな大ボラ誰も信じないよな?今のLassの実力なら、まともな話を一つ書ければ十分だ……
そうしてLiber_7は延期に延期を重ね、それは予想通りで、2016年最後のゲーム発売日にようやく出た。
正直、プレイした時点で「これが11eyesを超える」なんて期待はもうしていなかった。体験版でやったし、いくつか恥ずかしい内容もあったからな。
で、製品版をやってみたら……もっと恥ずかしくなった。
人生の多くのことは予測できない。そういうのは自分一人の奮闘だけじゃどうにもならなくて、結局は歴史の行程次第なところがある。
物事はどれも突然起きる。たとえばだ、お前が一人のオタクだったとする。そこへ突然、新しいお見合い相手を紹介すると告げられる。
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