レビュー

『サクラノモリ†ドリーマーズ』レビュー

『サクラノモリ†ドリーマーズ』は発売前から気になっていた。設定がダークで、OPが燃えるし、紹介を見る限りホラー路線らしい。ただ、リリースが遅かったので後回しになってしまった。やってみた感想は「悪くない」とは言えるが、決して「楽しい」とは言えない。とはいえ、この「楽しくなさ」の半分はポジティブな方向のものだ。ホラーゲームをやって楽しいと思えるようになったら、そろそろお縄が近い気がする……。 このゲームは評価が難しい。個人的には肯定的な評価を与えたいのだが、それを絶対的に裏付けるものを何も出せない。たぶん自分がこういう作風のゲームが好きなだけで、全方位的に「あと一歩足りない」だけなんだろう……。

『ナツイロココロログ』レビュー

自分は「キャラ設定」ってやつにあまり食いつかない方だと思ってた。 つまり、キャラが可愛いかどうかは外見の設定だけで決まるもんじゃないし、絵師だけでも決まらない。CVとシナリオ、物語での経験が積み重なってこそ、その人物が具体化するんだと思う。 だから、一枚絵の女の子を見て「俺、いける(抜ける)」と叫ぶような醜い行為は基本的にしない。 それに「萌え豚」という集団がずっとよく分からなかった。理由は前述の通りで、作品の女の子が可愛いかどうかは見た目だけじゃなく、彼女の経験や話し方、全部ひっくるめて初めて血の通った女の子になるんだから。 顔で判断される世界だけど、顔だけじゃダメでしょ…… そう思ってた。

『聖鍵遣いの命題』レビュー

毎月、大々的にプッシュされるギャルゲーが一作はある。かつての『ノラと皇女と野良猫ハート』、先月の『ワガママハイスペック』なんかがまさに「金で売上を積み上げる」タイプのゲームだ。ただ、野良猫は素の出来が良かったし、ワガママは海陸空全方位の宣伝のおかげで先月は ISLAND や Chaos;Child を抑えて売上トップになった。ギャルゲー市場ってのは、推そうと思えばちゃんとそれなりの売上には届くらしい。 今月最も推されているゲームといえば『聖鍵遣いの命題』だろう。電撃姫でしばらくするとこのゲームのニュースや動きを目にする。だが妙なことに、体験版が公開されてから日本人の好評価はほとんど見かけない……。興味本位で設定を眺めてみたら、どうにも RPG っぽい。とはいえ地雷の気配はそれほどしないし、OP もかなりアツくて、しかも真のアニメーション付き。制作側がかなり気合を入れて金をかけているのは明らかだ。 本来なら、気合を入れて作られたゲームは、よほどの大事故的展開がない限り、そこまで酷評されることはない。だから俺はこのゲームの質を信じることにして、プレイしに行った。
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『見上げてごらん、夜空の星を FINE DAYS』レビュー

先日、エロゲー業界を自称するブログに書いてあった小話を読んで、なかなか興味深い言葉を見つけた: つまりシナリオとは発売後に作品を支える要素であり、昔から初動の売り上げにおいてはイラストの方が重要であった。 (ゲームの初動売上は主にキャラデザと絵柄で決まる。シナリオなんてのは発売後に作品を支える要素の一つに過ぎない) さらに面白い話もあった: だから打ち合わせでは「キャラとイチャイチャしていれば話の中身なんてなくていい」と本当に言われるし、「○○先生に原画を担当してもらえる時点で売り上げは確保できているから、シナリオなんてクソにならない限りどうでもいい」とさえ言われてしまったりする。 (だから打ち合わせでは「キャラとイチャイチャしてれば話の中身なんてなくていい」と本当に言われるし、「○○先生に原画を担当してもらえる時点で売上は確保できてるから、シナリオなんてクソにならない限りどうでもいい」とさえ言われてしまう) もちろん、これらよりもっと現実的な話もある: ゲームの傾向も変わってきていて、2004年頃は「エロなんかいらねぇシナリオの質が重要」なんて一部で言われていたりもしたが、今企画会議でそんなことを言おうものなら袋叩きにされる。 理由は簡単で、シナリオを重視した作品よりもキャラクター性を重視した作品の方がグッズの売り上げがいいからである。 (ゲームの傾向も変わってきていて、2004年頃は「エロなんかいらねぇ、シナリオの質が重要」なんて一部で言われていたが、今企画会議でそんなことを言おうものなら袋叩きにされる。理由は簡単で、シナリオを重視した作品よりもキャラクター性を重視した作品の方がグッズの売上がいいからだ) あ…………要するにこれが現実ってこと?

『Pure Marriage ~赤い糸物語~』レビュー

俺はずっと考えていることがある。ラッシットはいつ死ぬんだと。 ところが前回ラッシットが適当に寄せ集めた抜きゲーを出したあと、ラッシットは死ぬどころか新しいブランドを立ち上げた。 Lass Pixy。ラッシットの純愛系ゲームを出すところで、たとえば今回の新作 Pure Marriage ~赤い糸物語~。純愛と花嫁が売りで、前の忍者の調教とはまるで違う。 ただよく見たら、このゲームヒロインが三人いて、最初に発売されたタイトルは「Pure Marriage ~赤い糸物語 まどか編~」。ヒロインごとに分割販売かよ。値段は見たら安い、1400円ちょっとで、どこぞのシングルより安い。 このやり方で何を思い出す? そう、あの X のセイイキだ。 今のエロゲーは本当に売れないんだろうな、エロゲー作ってる会社は本当にやっていけないんだろうな、だからみんな低予算の分割販売に走り始めた。Feng だけじゃなく Frontwing も Steam でネコぱらを真似して新作を出すし、あの light の四季の嘘シリーズもある。でもラッシットのこれを計算すると、ヒロイン三人分作り終えても別に高くない。エロゲーの相場9000円と比べたらかなり安い。ラッシットが死にかけて足掻いてるのは知ってるけど、こんな安値で、元取れるのか? 儲かるのか? その好奇心でちょっと遊んでみた。遊んで理解した。責任持って言える、ラッシットのこのクソゲーは、数さえ売れば確かに元は取れる。マジで金かかってねえ。

『ワガママハイスペック』レビュー

4月アニメに『ワガママハイスペック』という変な新作があった。中国語だと「任性 High-Spec」と訳されていた気がする。中身はごく少なく、尺も極端に短く、見ていてわけがわからなかった。 ただ、これは要するにエロゲー原作だ。アニメ放送開始時点で、ゲームはまだ発売すらしていない。だからこれはゲームの宣伝用映像みたいなもので、泡麺アニメかどうかなんてどうでもいい。 結局のところ、これがどうなのかはゲーム次第だ。 少し前にDOOMはレトロ路線を行っているという話を見たが、俺はそうは思わない。DOOMはゲームの本質に戻っただけで、レトロとは言えない。ゲームは本来DOOMみたいであるべきなんだ。 レトロと言えば、ワガママハイスペックのほうがよほどレトロだと思う。エロゲーに対するレトロだ。

『お兄ちゃん、キッスの準備はまだですか』レビュー

『お兄ちゃん、キッスの準備はまだですか』が発表されたときから、妙に見覚えがあるなと思ってた。まずタイトル。もう『お兄ちゃん、右手の使用を禁止します』と構文がまるっきり同じ。調べてみたら企画は同一人物、絵師も同じ人が混ざってるし、声優もかなり被ってる。違うのはブランドだけ。確かGaletteの妹シリーズ……おっと、家族シリーズの次回作は『お兄ちゃんティーチャー』だったはずなのに、こっちの『お兄ちゃん、キッスの準備はまだですか』のブランドはTinkle Position。そう、このブランド名、カタカナで読むとチンボとそう変わらない。実際ブランドのシンボルは黄色い笑顔のチンポだ。このゲームの宣伝と設定には既視感しかなかったし、例の欧尼酱ティーチャーの頭なでなで設定と同じノリでキス設定をぶち込んできてる。だから興味本位で遊んだんだ。設定や内容に惹かれたわけじゃない。信じてくれ。 で、このゲームはどうだったか。正直に言うと、遊んでるうちに自分の人生について考え始めた。

『ISLAND』レビュー

ISLANDを俺が注目したのは、同時期に発売された他のゲームが分かりやすすぎたからだ。 本当は他のゲームを「つまらない」と書きたかったが、ワガママのほうはそんなにつまらなくもない。ただ大半の作品は、紹介を見た段階で展開が予想の範囲内に収まって見えるだけだ。 だからISLANDは「全年齢」「ストーリー重視」「高度な伏笔回収」というタグを掲げて登場し、発表から間もなくアニメ化まで決まった。 展開重視の俺にとって見逃せない作品に思えた。だが長く苦しいプレイを経て、これは俺が想像していたようなゲームではないと分かった。 もちろん不出来だと言いたいわけじゃない。むしろストーリーの厳密さはある種の極致に達している。ただ俺には合わなかっただけだ。EVER17やSteins;Gateのような時空リープ系が好きな連中なら、この手のゲームに熱中するかもしれない。 つまり俺が嫌いなゲームの種類は多くないが、嫌いリストの中にISLANDのこの展開を正面からぶつけてくるタイプがある。仕方ない、このゲームは俺に少しの愉悦も与えてくれず、苦痛だけをもたらした。

『Purely x Cation』レビュー

まず最初に言っておくと、職場の同僚も友人もクラスメイトも、俺がこんな廃人みたいに日本のエロゲーにハマってることを基本的に知らない。無理に理解しようとする連中でも、せいぜい俺がアニメを見て日本製 RPG をやってる程度にしか思ってない。というか連中は日本の成人向けゲームについてほとんど知識がなくて、感覚としては『尾行』とか『人工少女』くらいのレベルだ。 もちろん、つい最近になって連中全員が知ってる成人向けゲームの名前が一つある……Purely x Cation だ。 游侠网に感謝、处男 Beta などのサイトの勤勉な転載に感謝。おかげで「日本の成人向けゲームメーカーが業界最先端の Denuvo 暗号化技術を使って海賊版対策する」というニュースが誰でも知るところになった。AKBsoft 社長の三舛啓氏が海賊版を痛烈に恨んでいるのは知ってるが、こんな本末転倒な行為には正直理解が追いつかない。Purely x Cation は宣伝初期に YouTube の紹介を見て俺もなかなかいいと思ったし、特に Emote の効果は本当に的確で、まいてつとかよりよっぽどレベルが高い。でも社長はいつもこんなに慌てて出てきてイキって顔を叩かれるのが好きなようだ。前回の『サラリーマンのヤリ〇〇……おっと違う、恋愛事情』のゲームが発売半日でクラックされて顔を叩かれたのも可哀想だと思ったけど、今回もまた出てきて挑発するとは、もう何と言っていいか分からない。声を潜めて大儲けするのが一番いいってことを知らないのか。 それに俺もこのゲームの正版を買おうかと思ったことはある。Denuvo 暗号化技術はそう簡単にクラックできるものじゃないし、もし本当に出ても遊べなかったら惜しいと思うからだ。でもゲーム公式サイトの特典を見て、俺も酔った。一枚の絵以外ほとんど何もない。社長が金を全部暗号化に使ったんじゃないかと思う。「ゲームを買う=特典を買う」という誰でも知ってる事実の前で、社長がこんなにケチるとは。これで売れるわけがない。遊びたくて仕方ない俺ですら買う気が失せた……クラックが出なければまあいいか、後で考えよう、と。 しかし現実はドラマチックだ。ゲームは発売二日後に流出クラックされ、クラックした奴も得意げに、このゲームはそもそも Denuvo 暗号化なんか使ってない、クラック方法もいわゆるネット認証を迂回するだけだと語った。何しろこれはエロゲーで、誰もが見飽きたあのエンジンを使っているのだから……要するに、社長の顔はまた叩かれた。 社長が今何を考えているかは知らないが、今後のゲーム制作に影響しないことを願うだけだ。特典を増やすのが王道だ。 さて、話を Purely x Cation というゲームに戻そう。実際どうなのか? 言えるのは、確かにゲームの宣伝通りの出来で、初恋の素晴らしさを体験させる恋愛育成ゲームだということだ。
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『春季限定ポコ・ア・ポコ!』レビュー

ちょっと前、気分が落ち込んでたから、気分が上がるゲームでもやろうと思って、YouTubeで「春季限定ポコ・ア・ポコ!」のOPを見たんだよ。正確に言うと、このOPにはめちゃくちゃ聞き覚えがあって、買ったAngle Noteの音楽集CDにこの曲が入ってたから何度も聞いてたんだけど、まさかこのゲームのOPだとは知らなかった。 ゲームのOPはめっちゃ切ない。主人公の大事な人が死んで、立ち直れないってのが見て取れる。でも評価を調べたら、みんな揃って「これは楽しい作品だ」って大盛り上がりしてる。 まあいいや、ちょうど笑いが欲しかったところだし、妹のCVの名前を見てやることにした。 で、どうだったかっていうと…… このゲームはOPみたいに切ないのか、それともネットの評価通り楽しいのか。 どっちも間違いじゃないんだよな。