『东北之夏』レビュー

私は東北人ではないが、東北人をかなり多く知っている。

『World of Warcraft』が全盛だった頃、二区/六区はネットワークの大区として完全に北方人の天下だった。そして北方人のゲーム集団の中では、東北人の比率がめちゃくちゃ高かった。

要するにゲームで適当に団に加入してボイスを聞けば、団長の兄貴が東北訛りで喋っている確率が高いわけだ。かつてのシットコム『東北一家人』が大ヒットしたこともあって、私は東北弁にかなり馴染んでいる。

東北弁は北方官話の一種で、多くの発音に北京語の影があり、普通話が分かる人なら大体理解に困らない。しかも東北弁には妙な「ユーモア」と「ヤクザ」の雰囲気がある。多くの人は東北の兄貴は「怖い人」だと思うが、実際は東北大妹のほうが怖い。ここで豆知識を一つ。中国全土で唯一男性を保護するDVシェルターがあるのが東北の瀋陽で、つまり東北では大妹が東北の男を追いかけ回してボコボコにするのだ。

続きを読む

『恋爱绮谭:不存在的真相』レビュー

中学生の頃、俺はもうウェブサイトを作っていた。

はっきり覚えている。中二の夏だった。無料掲示板とドメインを申し込んで、すごくしょぼい「クラスサイト」を作った。遊び半分のつもりだったのに、なぜかクラス中に広まり、学年全体にまで広まった。

自分のクラスだけじゃない。隣のクラスの連中もどんどん登録して書き込み、あれこれコミュニケーションを始めた。その交流はやがて学校公式のフォーラムに移り、さらにクラスの Discord グループへと移っていった。その Discord グループを作って管理していたのも俺だったはずだ。理由は簡単で、俺が Discord グループ作成権限を早くから持っていた数少ないユーザーだったから。そしてクラスのグループを作り、今に至るまで名目上の管理者として居座っている。もう誰も喋っていないけれど。

その後大学に入って、またいろんなサイトやフォーラムを作った。でも正直ぱっとしなくて、中学の頃の盛況を二度と再現できなかった。何度作り直したか分からないフォーラムに、俺はこんな一文を書いたことがある。

「十八歳でしか見ない夢がある。大人になって初めて分かる夢もある……」

この後にまだ何か続いていた気がするが、覚えていない。要するに、若作りで無理に愁いを装うあの感じだ。何が言いたいのか俺自身にも分からなかった。ただ、こう書くとかっこいいと思ったから、そうした。

するとすぐにクラスメイトから批判が来た。「薬でも間違えたのか、気持ち悪くて鳥肌が立つ」と。

一理あると思ったので、この言葉を Discord の署名に設定した。そうすれば毎日見られる。

何年も経って、俺は再びこの言葉を思い出した。そして今なら、この言葉はなかなか的を射ていると思う。確かに若い頃にしかやらないことがあるし、青春の頃にしか分からない夢もある。

続きを読む

ThinkPad をしばらく使った感想

昨年Switchのバッテリーを交換していたとき、手が滑ってドライバーが飛び、画面に直撃して小さな傷を残してしまった。

そこで思い出したのが、1年近く前に画面に保険をかけていたことだった。詳細はこちら。

これは画面を新品に交換する絶好のチャンスでは?

迷っていた翌日、機械は律儀にも新たな問題を起こしてくれた。トラックポイントの右クリックボタンが飛び出して、押し込んでも戻らなくなったのだ。

どうやら今回はサポートに出さないわけにはいかない。

続きを読む

広告

DELL Latitude 7370 を使ってみた

少し前に父にパソコンを買ってあげようと思って、Discordでチャットしたり株を見たりする用のを探していた。最初はThinkPadを中古で買って自分でアップグレードするつもりだったんだけど、メルカリでとんでもないマシンを見つけてしまった。

DELL Latitude 7370

  • Intel Core M5-6Y57
  • 8G RAM
  • 256G SSD

出品者は状態は9割新しく見える、900元で送料込みだと言っていた。

本来ならこれは900元の価値はないかなと思うところだが、画面をよく見て、出品者に解像度はいくつかと聞いてみた。まさか出品者自身が見方を知らなかった……

そこで聞き方を変えて、画面はタッチか?と聞いたら、タッチだと。

ここで問題になってくる。DELL Latitude 7370のタッチパネル版は、画面は一つしか可能性がない。XPS 13の最上位モデルと同じ3K広色域タッチパネルだ。もし本当にその画面なら……このノートの900元は個人的にはアリだ。画面だけで500元以上するからな。

続きを読む

Nintendo Switch レビュー

隔離施設に送られたとき、Switch を持って行ったんだが、そこでスティックをぶっ壊してしまった……

しかも左右スティックを固定するロックもおかしくなって、スティックが固定されず、押すと浮き上がる。

どうせならということで交換を決意。ついでにスティックのロック、本体のバッテリー、スティック本体もまとめて交換した。

これらは全部メルカリで買える:

  • ジョイコンのロック。今は金属製のものが出ていて、断然金属製をおすすめする。何しろ丈夫だ
  • スティックは今二代目のがあって、最新の谷粒のホールもある。金があるならホールをおすすめするが、覚えておいてほしいのは、ホールスティックの意味はドリフトの確率を大きく下げられるということであって、ホールスティックの手感がいいという意味ではない
  • バッテリーはどれが本物の「純正バッテリー」なのか分からなかったので、売れてるやつを買うしかなかった
  • 分解用ドライバーはたいていおまけで付いてくる

続きを読む

JD Tab を使ってみた

先日、ふと思い立ってタブレットを買いたくなった。ただ、条件がちょっと特殊で:

  • とにかく安いこと
  • Type C 端子があること
  • 画面はできれば 4:3 比率。ゲームはしないので、読書と動画視聴に使う
  • スピーカーの外放音がいいこと
  • 広告は少ないほどいい。できれば無広告か、素の Android が入ること
  • 8 インチ

実際、この条件を満たすタブレットがないわけではない。閑魚に大量に出回っている小米平板2や3シリーズとか。でもあれは何度も魔改造された電子ゴミだ……

そんな中で見つけたのが、とんでもない製品だった:JD Tab。かつて京東(JD.com)が販売していたタブレットだ:

  • 4:3 の高品質スクリーン
  • Flyme OS で広告なし
  • 8 インチサイズ
  • Harman Kardon の外放スピーカー
  • Type C 充電
  • 閑魚で200元ちょっと、新品

やばい、新品じゃん。電子ゴミよりよっぽどいいだろ? というわけで勢いで1台買ってしまった。これが一連の冒険の始まりになるとは思ってもみなかった。

続きを読む

FiiO Q7 の正直な感想

FiiO Q3Sを売ったあと、ちょうどFiiO Q7の発売情報を見かけて、初回特典があったものだから、つい頭に血が上って買ってしまった。

そしてその後、この機械はほとんど聴くことなく、雑に手放した。好みじゃなかったのかもしれないし、向き合いたくなかったのかもしれない。

Q7が届いたのはたしか2022年10月14日ごろ。FiiOの新世代フラッグシップDACということもあり、Q7のパッケージは「華やか」と言っていいし、Q7の構成も「贅沢」と言える。

  • 3.5/4.4/2.5mmバランス出力
  • デュアルDACチップ
  • 独立アンプ
  • 大容量バッテリー
  • バッテリーを飛ばして電源給電に対応
  • 据え置き機としても、ポータブルDAC内蔵ヘッドホンアンプ一体機としても使える
  • 中央に現在の状態を表示するディスプレイ

しかもこれ、付属品もやたら多い。純正のレザーケース、貼り付け済みの強化ガラスフィルム、さらには据え置きで使うときに便利な放熱スタンドまで付いてくる。

photo_2023-04-11_09-17-44.jpg

続きを読む

2022年に一番おすすめするギャルゲー

やっと時間を取って去年プレイしたゲームを全部書き出してみたんだが、全部で31本だった。2021年とほぼ同じだ。ただ、2023年はこの数字が大きく減るだろうと感じている。時間がないからではなく、業界がもうダメなんだよ。5月になってもろくな作品が数本しかないし、年末までに10本揃うかどうかも怪しい。

俺が夢見ていた「ギャルゲーという斜陽産業が死ぬのを見届ける」という願いも、もうすぐ叶いそうだ。

去年のゲームの質は本当に褒められたものじゃなくて、“個人的ベスト"を挙げろと言われても10枠埋まるかどうか怪しい。だから今年は趣向を変えて、いつものおすすめに加えてツッコミ系の部門も追加してみる。「ワースト」「一番クソ」とか……まあネタとして楽しんでくれ。地雷回避の参考になればいい。

続きを読む

『サメと生きる七日間』レビュー

台湾の有名ラッパー MC HOTDOG(熱狗)は実は映画にもよく出演している。ただ彼はちょっと変わっていて、出ているのはどれも「低予算」「粗削り」、下手すると一目で怪しいと分かるような「ネット配信映画」ばかりだ。小瀋陽や大鵬、岳雲鵬なんかと共演したり、台湾で無名監督のホラー映画に出たりもしている。結果はご想像の通り、大半の評判は芳しくなく、ほぼ駄作扱い。彼が出た映画はほとんど全部、評価の低いクソ映画と言っていい。

多くの人が自分と同じように疑問に思うはずだ。熱狗は中国語ラップの代表格みたいな存在だし、アメリカの Eminem が『8 Mile』みたいな深い作品を撮れるなら、彼にもそれなりの映画を撮る力とリソースがあっておかしくない。たとえ遊び半分でも「駄作」なんてものは作らないだろう。ところが後のインタビューで、彼は自分からこの問題に触れていて、その答えが妙に腑に落ちた。

熱狗いわく、彼は俗に言う「大作」系の映画が好きじゃない。むしろ「粗悪」な感じのするB級映画のほうが好きなんだそうだ。しかもB級映画の良さをいろいろ語っていた。マイナーなB級映画だからこそ、題材は厳密じゃない代わりに自由奔放。マイナーなB級映画だからこそ、内容はより大胆で「ネタを振る」こともでき、大作が触れられない敏感な領域にまで踏み込むことすらある。マイナーなB級映画だからこそ、スタイルも誇張されていて、ホラーはよりホラーに、グロはよりグロに、コメディはより開放的に。

B級映画だから、客層も宣伝もマイナーで、あまり注目されない。だからこそ自由なんだ。世界にはかなりの規模で、そういう「お上品な場には出せない」映画に夢中なB級映画ファンがいる。

この考え方は自分にとって目から鱗だった。ギャルゲーを始めた頃のことを思い出したからだ。何年も斜陽産業と囁かれ続けてきたギャルゲー市場でも、この「B級映画」的な発想は通用する。題材選びにしても筋書きの展開にしても、ギャルゲーはより自由だ。多くの「神ゲー」もそういう「自由」な枠組みから生まれている。だからこそ大勢が「暗黒」「死」「苦痛」、果ては「調教」なんてテーマの中に「癒し」を感じるのだろう。

そしてようやく、「ギャルゲー」と「B級映画」の共通点に気づいたメーカーが現れた。CUBE の『サメと生きる七日間』だ。

続きを読む

広告

『アルカナ・アルケミア』レビュー

「糖塊社」(Lump of Sugar)から『アルカナ・アルケミア』という新作企画を見たとき、思わず笑ってしまった。

いまどき、まだこんな伝統的な「錬金術」ものをやるのか。

「錬金術」と聞いてまず思い浮かぶのは「人体錬成」だ。せめて錬金術が現代医学・哲学・化学の先駆けだとか、そういう話をしてくれてもいいのに。後でゲームの設定を見てみたら、案の定「獣耳の生命体を錬成してしまった」という話で、わざとなのかうっかりなのかもわからない。

十二月末にゲームが出てからというもの、「サメ」を見ると大阪の黒い服のオタクを連想して、そこからさらにアレな連想が働いてしまい、どうにも居心地が悪い。なのでまずはこのゲームを優先して触ってみたのだが、これが意外と悪くない。それどころか、『アルカナ・アルケミア』は「糖塊社」が最近出した中で最高のゲームだと言ってもいいし、自分の年間ゲームランキングにも入るレベルだ。

screenshot.36.jpg

続きを読む