『まどひ白きの神隠し』レビュー
日系のアニメ・ゲーム作品でよく見るパターンといえば、主人公の出自が不明で、異端者扱いされて叩かれ、最後には実は救世主だったと明かされる展開だ。もちろん日本のアニメ・ゲームでは「救世主」なんて呼び方はあまりしなくて、たいていは「神様」と言う。正直に言うと、最初に日本のアニメ・ゲームを見たとき、「神様」という呼び方を聞くたびに敬意のようなものを感じていた。だって神様だぞ、全知全能の。きっと極めて優秀な頭脳と、十分なカリスマと、我々凡人が足元にも及ばない長所を備えていて、高みの見物でこちらを「凡人」と呼び、Die Mortal!と叫んで熱い深呼吸をかますんだろうな、と。
でもその後、アニメ・ゲームに「神様」が溢れかえっているのを見て、ようやく悟った。なるほど、いわゆる「神様」は日本ではシェアサイクル並みに価値がなく、神を祀る神社は日本人自身のツッコミによれば公衆トイレ並みにありふれているらしい(実際、日本の公衆トイレは全然ありふれてなんかいなくて、俺はよく駅のトイレに行く羽目になるけどな)。物語に設定された「神様」に至っては、まったく相手にする必要がない。だって大半のアニメ・ゲームの「神様」は普通の人間よりポンコツだもの。
そうしてまた「神様」を冠したゲームが登場した。おなじみ Lump of Sugar から。