『星降る夜のファルネーゼ』レビュー
今年のギャルゲー市場は正直言ってかなりつまらない。上半期から今まで、毎月の新作を見るたびに俺の表情は首を横に振るばかりだった。最初は自分が遊びすぎて審美眼が疲れたのかと思ったが、よく見てみるとそうでもない。上半期のゲーム内容はどんどん……平坦になっている。いや、平坦と言うと褒めすぎだな、どんどん退屈になっている。
多くの会社が非ストーリー志向の恋愛展開を選んでいて、しかもその多くがスイーツ作りと関係している。こういう作品も面白く書けていればシットコムとして見るのも悪くないんだが、他の作品はゲーム自体のシステムに対する一連の革新を始めている。
「ゲームシステムに対して」とは何かというと、要するに元々の「音声付き読書」から、ゲーム自体の「プレイアビリティ」の探求を始めたということだ。だから面白そうなゲームがいくつも出てきたが、AVGタイプに最も適しているのはやはり「謎解き」と問答中心の「探偵」ゲームだろう。
年初に桜花裁きがあった。あのゲームは難易度が高く、ストーリーも非常に起伏に富んでいたが、個人的には明治維新以前の日本の環境や文化があまり好きではなく、どこか抵抗感がある。
しかしその後、似たような別のゲームが発売された。絵師ゆき恵が原画、中澤工がプロデューサーを務める、mitiという新会社の「逆転裁判」的な作品、『星降る夜のファルネーゼ』だ。