『アサガオは夜を識らない』レビュー
最初はこの新しいMELLOWという会社と、かつてのMMEとの関係を振り返ろうかと思ったんだけど、考えてみれば意味ねえなと。だってMMEはもう死んでるんだし、だったら直接このゲームの話をしたほうがいい。
ゲームは元MMEで最もネタを振るスクリプター「垂花」によるものだ。あの、やたら大乱交や援交を書くやつ。たまにはマトモな仕事もしてたから、発売前から「こいつ絶対なんかやらかすだろ」という匂いがプンプンしていた。
アサガオは夜を識らない。
タイトルは日本語で見るとなかなか文芸的だ。アサガオは漢字で「朝顔」、紫色の……ラッパ状の花を指す。中国語で言うところの……えーと、要するにアサガオだ。直訳すると「朝顔は夜を知らない」だが、作中では「夜」に「あい」とルビが振ってある。つまり漢字の「愛」だ。そうするとタイトルの意味は「朝顔は愛を知らない」になる。
ちなみにヒロインの名前もアサガオで、このダブルミーニングの匂いがプンプンしてくる。表記は「朝顔は夜を知らない」、実際は「ヒロインは愛を知らない」ってわけだ。
ゲームは宣伝当初からずっと「本作は真の純愛を描く」と強調していた。
経験者はわかってるだろう。脚本家が「純愛」を連呼する時、中身がどうなるか……かつて虚淵玄も純愛を語るとか言って「愛の戦士」を自称してたじゃないか。
宣伝画像でヒロインが抱いている血まみれのウサギを見て、俺は覚悟を決め、そしてちょっと期待もしながらゲームを起動した。
しかし、それが失望の始まりだとは知る由もなかった。