ガールズ・ブック・メイカーは原作発売から半年後、金を巻き上げるためのDLCシリーズを出すと宣言した……
金を巻き上げると言っても、まあこれも今さらというか、よくあるやり口だ。何しろこの何年かで似たようなものは散々見てきた。今回のDLCのタイトルは『ガールズ・ブック・メイカー ~グリムと三人のお姫さま~』。つまり世界で知られた『グリム童話』の話を扱うわけだ。
「グリム童話」そのものが寄せ集めの短編集で、一人のキャラでまとめるのは無理がある。だから中の「姫」を切り出して三巻に分けて個別に売る。聞き覚えがあるだろ? いかにも金を搾り取るやり口だ。三人の姫は「白雪姫」「眠れる森の美女」、そして最後が「シンデレラ」、みんなお馴染みの灰かぶり姫だ。
『ガールズ・ブック・メイカー』(Girls Book Maker)は、日本のとある大企業の新ブランド・ユメミルが手がけたエロゲーだ。とはいえ普通の「エロゲー」と比べるとだいぶ変わっていて、奇妙な「設定」と「世界観」があり、ちょっとした「文化的な奥行き」まで感じさせる。
物語の設定はこうだ。主人公は読書好きの本の虫で、ひょんなことから「異世界の大図書館」に召喚され、図書館の「司書」として、館長とともに本の中に潜む「本の虫」を退治することになる。この設定のおかげで、主人公はさまざまな世界観の「物語」を気軽に行き来でき、「物語の中のヒロインたち」と交流し、奇妙な冒険を重ねていく。
作中で引用される書物はほぼすべて名著で、『マッチ売りの小ギャル』『アリス夢遊精神病院』『日中合作の西遊記』『怪盗弱男紳士ルパン』『竹取登月物語』『ホモファウスト』などが並ぶ。どれも耳馴染みのある話だし、エロゲーを遊ぶ層なら大抵知っている。「アリス」「かぐや姫」「ファウスト」「ルパン」なんて、日本の ACG 作品で使い古されているのは言うまでもない。