兄妹

『ルリのかさね ~いもうと物語り』レビュー

ねこねこそふとのゲームはいつも、なんと言えばいいのか分からなくなる。 まず、脚本はたいてい悪くない。多くの場合片岡ともで、彼の語り口が巧いのは否定しない。しかも「親しみやすく、少しだけ切ない」語りでじわじわと泣かせにくる。内容はだいたい前向きで、目の前の人を大切にしろとか、生活とその美しさを愛せとか、そういう類のものだ。 ただ、ねこねこそふとに一つムカつく点があって、それは原画だ。いつも秋乃武彦という人を連れてくるんだけど、この人が描くキャラが……時には及第点ギリギリ上くらいの出来なのに、時にはめちゃくちゃ不細工になる。彼の同人誌を見てみたけど、別に悪くないんだよ。なのになんでゲームに入るとあんなに不細工になるのか。ヒロインの一部は豚の腎臓みたいな顔になってて、趙本山みたいに見える。めちゃくちゃ気まずいだろ。 そんなこんなで悶々としながら、ねこねこそふとのゲームや子会社のゲームをいくつか触ってきた。総合的にはシナリオは悪くない。ただ絵柄がちょっと悲惨で、たぶん彩色のせいだと思う。 で、今回またねこねこそふとが新作を出した。実は今年『ラムネ2』という新作も出してるんだけど、それはやってない。俺が言ってるのは先月発売の『ルリのかさね ~いもうと物語り』のことだ。 正直、このタイトルの意味がよく分からない。特に「かさね」の部分。俺が思ってる「重ねる」の意味なのかどうか。まあそんなのは重要じゃない。サブタイトルがすべてを語ってくれている:いもうと物語り、妹との物語だ。

『サツコイ ~悠久なる恋の歌~』レビュー

Alcot って会社はもうダメらしい。まず看板の仁村有志先生が辞めて、家に帰ってソシャゲやってる。だから今年の Alcot は、数枚の新規絵を追加しただけの LoveREC の詐欺 FD と、もっと詐欺な Clover Days Plus しか出してない。HCG を Emote に変えただけのやつで、おかげで中国語版が当日同時リリースできたほどだ。 とはいえ Alcot 本体は終わっても、子会社の Alcotハニカムがある。こっちの方が大胆なものを出すことが多くて、前にも春季限定とか、未来無視とか結構やった。で、今回がだいぶ雰囲気の違う『サツコイ ~悠久なる恋の歌~』ってわけ。 雰囲気が違うと言うのは、Alcot のゲームの多くが日常と笑いを主体にした空気を出していて、悲しいのはほとんどない(もちろん最初の死神のキスとかは悲しいに入るだろ)。だからこそ『サツコイ ~悠久なる恋の歌~』は「捕食者と被捕食者の恋」なんてキャッチを掲げて出てきた。 ここまでの前置きは全部俺のデタラメだ。もう嘘を続けられないから正直に言う。なんで2014年の古いゲームをやったかというと、Youtube で曲を聴いてて OP が面白そうだったから、暇つぶしにやってみただけだ。