全年齢

『Parquet』レビュー

年初に知人から、今年ゆずソフトが新作を出すと聞いていた。 そして先日、本当に発表された。ただ予想外だったのは、それが全年齢作品だったこと。ゆずソフトは子ブランド「ゆずソフト Sour」、つまり「酸っぱい柚子」を立ち上げた。まあ柚子は元々酸っぱいだろ、というツッコミは置いておく。 何より重要なのは今回発表された作品、『Parquet』。 多くの柚子厨は新作がまさかの「全年齢」と聞いてメンタルをやられたようだが、俺は別にいいと思った。柚子には物語をちゃんと語る力がある。少なくとも『千恋万花』は良かった。あの低レベルな「発情」や「売肉」テーマを捨てて、シナリオ重視に舵を切るのもアリだ。叙事と演出がしっかりしていれば、これを機に大きく方向転換するのも悪くない…… もちろん、「叙事と演出がしっかりしていれば」、だが。 で、このゲームは実際「しっかり」しているのか?

『ISLAND』レビュー

ISLANDを俺が注目したのは、同時期に発売された他のゲームが分かりやすすぎたからだ。 本当は他のゲームを「つまらない」と書きたかったが、ワガママのほうはそんなにつまらなくもない。ただ大半の作品は、紹介を見た段階で展開が予想の範囲内に収まって見えるだけだ。 だからISLANDは「全年齢」「ストーリー重視」「高度な伏笔回収」というタグを掲げて登場し、発表から間もなくアニメ化まで決まった。 展開重視の俺にとって見逃せない作品に思えた。だが長く苦しいプレイを経て、これは俺が想像していたようなゲームではないと分かった。 もちろん不出来だと言いたいわけじゃない。むしろストーリーの厳密さはある種の極致に達している。ただ俺には合わなかっただけだ。EVER17やSteins;Gateのような時空リープ系が好きな連中なら、この手のゲームに熱中するかもしれない。 つまり俺が嫌いなゲームの種類は多くないが、嫌いリストの中にISLANDのこの展開を正面からぶつけてくるタイプがある。仕方ない、このゲームは俺に少しの愉悦も与えてくれず、苦痛だけをもたらした。