初恋
孔子もイエスも光良も新島夕も言っていた。「初恋は無限に美しい」と。特に「初めて」に対してより深いコンプレックスを持つ日本では、「初恋」はより甘く、青く、ちょっと苦い、後を引く記憶を意味する。
「初恋」は一人が初めて恋心を抱いたことを表し、恋の味を初めて知ったことを表し、感情の道と套路の上で次第に成熟していくことをも表す。初恋を経験した後、人は恋愛のベテランや古狸になるかもしれず、もう単純なことでは感動しなくなる。そう考えると、「初恋」は確かにかけがえのないものだ。
『初恋サンカイメ』というゲーム自体、宣伝を見た時から不思議だった。初恋サンカイメの中国語の意味は「三度目の初恋」だ。
普通、初恋ってのは「初」を強調するもんで、最初がなければ二度目は初恋とは呼べない。なのになんで三度も初恋があるんだよ、と。
このゲーム自体、元々そんなに興味はなかった。宣伝も見た感じそんな感じだったし、仙台のおばさんが女一号だし、他の人もあんまり知らないし。唯一やりたい理由があるとすれば、上原あおいが声を当ててる妹がいるってことくらいか……
もちろん俺は妹萌えじゃない。念のため言っておく。
ただ、やってみたら予想以上だった。というか、今年に入って「物語を完全に整理しきった」ゲームを見たのは初めてかもしれない。少なくとも良作のレベルにはあるだろ?
個人的に唯一の引っかかりは、なんで男主の恋が「三度目の初恋」と呼ばれるのか、ってことだ。むしろ最初からゲームが合理的な説明をくれることを期待してた。
まず最初に言っておくと、職場の同僚も友人もクラスメイトも、俺がこんな廃人みたいに日本のエロゲーにハマってることを基本的に知らない。無理に理解しようとする連中でも、せいぜい俺がアニメを見て日本製 RPG をやってる程度にしか思ってない。というか連中は日本の成人向けゲームについてほとんど知識がなくて、感覚としては『尾行』とか『人工少女』くらいのレベルだ。
もちろん、つい最近になって連中全員が知ってる成人向けゲームの名前が一つある……Purely x Cation だ。
游侠网に感謝、处男 Beta などのサイトの勤勉な転載に感謝。おかげで「日本の成人向けゲームメーカーが業界最先端の Denuvo 暗号化技術を使って海賊版対策する」というニュースが誰でも知るところになった。AKBsoft 社長の三舛啓氏が海賊版を痛烈に恨んでいるのは知ってるが、こんな本末転倒な行為には正直理解が追いつかない。Purely x Cation は宣伝初期に YouTube の紹介を見て俺もなかなかいいと思ったし、特に Emote の効果は本当に的確で、まいてつとかよりよっぽどレベルが高い。でも社長はいつもこんなに慌てて出てきてイキって顔を叩かれるのが好きなようだ。前回の『サラリーマンのヤリ〇〇……おっと違う、恋愛事情』のゲームが発売半日でクラックされて顔を叩かれたのも可哀想だと思ったけど、今回もまた出てきて挑発するとは、もう何と言っていいか分からない。声を潜めて大儲けするのが一番いいってことを知らないのか。
それに俺もこのゲームの正版を買おうかと思ったことはある。Denuvo 暗号化技術はそう簡単にクラックできるものじゃないし、もし本当に出ても遊べなかったら惜しいと思うからだ。でもゲーム公式サイトの特典を見て、俺も酔った。一枚の絵以外ほとんど何もない。社長が金を全部暗号化に使ったんじゃないかと思う。「ゲームを買う=特典を買う」という誰でも知ってる事実の前で、社長がこんなにケチるとは。これで売れるわけがない。遊びたくて仕方ない俺ですら買う気が失せた……クラックが出なければまあいいか、後で考えよう、と。
しかし現実はドラマチックだ。ゲームは発売二日後に流出クラックされ、クラックした奴も得意げに、このゲームはそもそも Denuvo 暗号化なんか使ってない、クラック方法もいわゆるネット認証を迂回するだけだと語った。何しろこれはエロゲーで、誰もが見飽きたあのエンジンを使っているのだから……要するに、社長の顔はまた叩かれた。
社長が今何を考えているかは知らないが、今後のゲーム制作に影響しないことを願うだけだ。特典を増やすのが王道だ。
さて、話を Purely x Cation というゲームに戻そう。実際どうなのか?
言えるのは、確かにゲームの宣伝通りの出来で、初恋の素晴らしさを体験させる恋愛育成ゲームだということだ。