萌え

『ゆきこいめると』レビュー

ギャルゲーをやる動機のひとつに、いろんな物語を見たいというのがある。でもラノベやアニメだと、厳密なストーリーが語られることは少ない。設定と導入だけ渡されて、あとは展開、展開、また展開。ノリノリで読んでたら追いついちゃって、週イチ更新を待つしかない。作者もずるずる引っ張って、こっちが髭が生えるまで待たされる。ようやく終盤にこぎつけたと思ったら、何も語らないオープンエンドか、クソみたいな打ち切り。そんな気持ちを味わうのは漫画で二回経験したらもうたくさんだ。 多くのギャルゲーには、少なくとも明確なメインラインがある。序盤がどれだけ茶番でも、日常でも、最後のエンディングに繋がる必須のメインラインとクライマックスは存在する。だから俺がこれまでやってきた廃萌系の作品も、終盤にはそれなりのストーリー展開があった。出来はともかく、少なくとも「物語は終わった」と示してくれて、最後はハッピーエンド。 ……だが、ゆきこいめると は完全に別枠だ。ゲーム全体にこれといったメインラインがなく、純粋な日常もの。日常以外に何もない日常。 どれくらい純粋かって? 「GJ部」見たことある? 「のんのんびより」は? 「ゆるゆり」は? あれらに設定と世界観以外のメインストーリーなんてあった? ないだろ!? つまり ゆきこいめると はそういうノリ。できれば「4コマ漫画」スタイルと呼んだほうがいい気がする。

『命运线上的φ』レビュー

潮風がそよぐ、ここは辺鄙な小さな島。 伊織さんは一人で島にやってきて、一人の少女に出会った。 「旦那さん、ここは普通の人が来る場所じゃありませんよ。それで、何のご用で……?」 伊織さんは手にした長刀をちらつかせた。刀は鞘に収まっているが、それでもどこか冷気を漂わせているように見える。 「まさか旦那さんは……刀客?」