妹
こういうゲームはだいたい一人称視点で、適当な物語を書いて終わりにしている。
しかしこのゲームに関しては、そんな気分にはなれなかった。書いたら自分が強姦犯になってしまう。とはいえ、このゲーム自体は抜きゲーのように見えて、そのブランドの過去作と同じく、「抜きゲーでも中身はある」タイプだ。
というわけで、中身の話をしよう。犯罪動機や心理的なものに触れるゲームは、やはりあまり多くない。
主人公は大都会で一人暮らしをしている。普段は学校に通い、バイトで金を稼ぎ、自給自足。時々遠縁の従妹の家庭教師をやったり、学校でも颯爽としていて礼儀正しく、どう見ても「新時代の好青年」だ。
だがある日、実家の妹がやってくる。自分の街の学校を受験する予定で、冬休みの間ここに住みたい、兄のところに泊めてほしいと言うのだ。
それを聞いた瞬間、主人公はキレた。好青年の雰囲気はすべて消え失せた。
主人公は実家に電話までかけて、なんでこんな足手まといを寄越したんだと問い詰める。
主人公の内側で同じ声が繰り返される。
「妹が一番嫌いだ!」
ねこねこそふとのゲームはいつも、なんと言えばいいのか分からなくなる。
まず、脚本はたいてい悪くない。多くの場合片岡ともで、彼の語り口が巧いのは否定しない。しかも「親しみやすく、少しだけ切ない」語りでじわじわと泣かせにくる。内容はだいたい前向きで、目の前の人を大切にしろとか、生活とその美しさを愛せとか、そういう類のものだ。
ただ、ねこねこそふとに一つムカつく点があって、それは原画だ。いつも秋乃武彦という人を連れてくるんだけど、この人が描くキャラが……時には及第点ギリギリ上くらいの出来なのに、時にはめちゃくちゃ不細工になる。彼の同人誌を見てみたけど、別に悪くないんだよ。なのになんでゲームに入るとあんなに不細工になるのか。ヒロインの一部は豚の腎臓みたいな顔になってて、趙本山みたいに見える。めちゃくちゃ気まずいだろ。
そんなこんなで悶々としながら、ねこねこそふとのゲームや子会社のゲームをいくつか触ってきた。総合的にはシナリオは悪くない。ただ絵柄がちょっと悲惨で、たぶん彩色のせいだと思う。
で、今回またねこねこそふとが新作を出した。実は今年『ラムネ2』という新作も出してるんだけど、それはやってない。俺が言ってるのは先月発売の『ルリのかさね ~いもうと物語り』のことだ。
正直、このタイトルの意味がよく分からない。特に「かさね」の部分。俺が思ってる「重ねる」の意味なのかどうか。まあそんなのは重要じゃない。サブタイトルがすべてを語ってくれている:いもうと物語り、妹との物語だ。
今はアダルトビデオなんて見ないけど、高校の頃は毎日見ていた。
見ているうちに色々考えるようになって、同じ趣味の連中と「どんな作品がいいか」を語り合うようにもなった。基準はもちろん、その作品がどれだけ刺激を与えてくれるかだ。俺はどちらかというと重めの趣味で、周りが女優の顔や胸やスタイルを追いかけているときに、俺は特殊なシチュエーションを求めていた。凌辱とか、黒人の兄ちゃんに輪姦されるとか、辺鄙な野外に放り出されてあれこれされるとか、路上でレイプされるとか、まあそんな感じのやつ。
でもそのうち、自分がすごくバカだということに気づいた。俺の好きなジャンルの作品はリアリティが低すぎるんだ。抵抗が足りなかったり、演技が完全に足りなかったりで、国产ドラマのレイプシーンでも見たほうがマシに思えてくる。見れば見るほど飽きる。なにせこれも撮影されたAVなわけで、リアルすぎたらそれは犯罪だ。色々考えた末、お姉さんに筆下ろししてもらうみたいな筋書きのやつを見るのが一番いいという結論に達した。あれならまだそんなに嘘くさくないだろ……
俺がAVを見始めたきっかけといえば、呉老二という人物を思い出さずにはいられない。
実は今月、なついろレシピは僕が一番期待していたゲームではなかった。本当はPure X Connectとすみれをやる予定だったのに、あいにく先に流れたのがなついろレシピで、仕方なく先にやったら、これが驚きがデカすぎた……
『11月のアルカディア』は3月の新作。今月は遊べるゲームなんてないだろーと思っていたところにOPを観てしまい、ミステリー&ストーリー重視っぽかったので体験版をやってみた。すると主人公にCVが付いているじゃないか。誰かは分からないけど、中村悠一っぽい声だ。
「エロゲーで勇気を出して主人公にCVを付ける作品は、シナリオが坑爹なことにはならない」という原則に従い、迷わずプレイ。
結果、期待を裏切らなかった。『紙の上の魔法使い』以来、完全に手放しで称賛できる作品である。