ゲーム

『ピュア X コネクト』レビュー

初めて恋愛シミュレーションゲームを知ったのは小学生の頃で、D 版業者から『ときめきメモリアル』なるものを手に入れた。もちろん CD-ROM 版ではなく、「蔵経閣」のロゴが入った CD のフォルダの中にあったものだ。 インストールしてみると名前が「純愛手札」と書いてあって(俺はさらに「純愛手礼」と読んでしまった)、GameZ88 のインストールウィザードに導かれるまま、そのショートカットを Windows 98 のデスクトップに置いた。 しばらくやってみたが、正直よく分からなかった。何せ当時は小学生で、銃をぶっ放してモンスターをぶちのめすのに忙しくて、女の子と落ち着いてイチャイチャするなんて考えもしなかった。毎日わけもなく何人かの女と絡むだけの展開に、納得がいかなかった。 「なぜ戦わない?」「いつ戦う?」——これが頭の中の最大の疑問だった。

『花の野に咲くうたかたの』レビュー

『花の野に咲くうたかたの』に注目した理由は二つ。脚本の桐月と、彩色の画風だ。 桐月は『黄昏のシンセミア』(黄昏の禁忌の薬でも黄昏の大麻でも好きに呼べばいい)を書いた人で、ゲームの彩色は [Clover Day’s] 1 を思い出させる。『黄昏のシンセミア』と同じ絵師なのに、彩色のスタイルは旧作よりずっと良くて、女の子が可愛くて瑞々しい。 実は最初はこのゲームをやる気はなかった。『黄昏のシンセミア』も未プレイだし、ただ多くの人が絶賛しているから、まともな作品を書いた脚本家ならそう酷くはないだろうと思って、ちらっと画風を見て、それがとても好みだったから、プレイしてみた。 一言で評価するなら、これは軟らかい女の子が丹精込めて淹れた工夫茶みたいなものだ。味は淡泊で、コーヒーや烈酒のような即効性はないけれど、少なくとも不快にはさせない。じっくり味わえば、独特の発見もある。

『花咲ワークスプリング!』レビュー

ゆずのサノバウィッチを遊んでいた頃、筆者は『花咲ワークスプリング!』という作品の存在を知った。SAGA PLANETSの新作である。このブランドの作品はなんと2本遊んでいて、初雪桜と如月金星だ。前者はなかなか良かったが、後者はかなりアレだった。特筆すべきは、初雪桜が良かったのは音楽とシナリオ構成の加点によるところが大きく、如月金星こそがこのブランドの平均値なのだということだ。 だから廃萌オーラ全開のこの作品を遊ぶかどうか、30秒ほど迷った。CV表に沢澤砂羽の名前を見つけて、そのまま飛び込んだ……。
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『ぼくの一人戦争』レビュー

我的一人战争(ぼくの一人戦争)はAB2の新作だ。この作品に惹かれた理由は単純で、シナリオライターと原画担当がそれぞれ『車輪の国、向日葵の少女』と『G線上の魔王』という二大傑作を手掛けた組み合わせだからだ。どちらのギャルゲーも結末はやや強引かなと思ったけど、中盤の光っている部分は間違いなく見どころで、高等人試験での各ヒロインの性格造形しかり、G線での心理対決の描写しかり、今でも結構影響を受けている。 だから『ぼくの一人戦争』が発表されたのを見たとき、胸の高鳴りを隠せなかった。新しい名場面の描写があるはずだと期待してしまった…… 残念ながら、そうはならなかった。 先に言っておくが、今日は慎重にこのゲームをディスらせてもらう。慎重に、というのは、このゲームの日本語が半分も理解できなかったからだ。話の流れと大体の意味はつかめたけど、細部や含みのある表現までは分からない。ただ、俺が十分に理解できた範囲で見ても、このゲームには欠点が山ほどある。俺に残ったのは、訳の分からなさと、果てしない失望だけだった。

『fortissimo EXS//Akkord:nächsten Phase』レビュー

fortissimo EXS//Akkord:nächsten Phaseはla’crymaが開発したギャルゲー…… la’crymaの初期タイトルはプレイしたことある!正規版も持ってる!これ! ところがその後、このla’crymaという会社は何を思ったのか、中二臭が爆発するゲームを突然作り出し、その焼き直しで何年も食いつないでいる。 調べたらこの会社は馬戲団と関係があるらしい……さすが伝統を継承している…… まず全年齢版のfortissimo//Akkord:Bsusvier 次に2本のルートと最終ボス戦を追加したfortissimoEXA//Akkord:Bsusvier さらに前者をベースに18禁要素を加えたfortissimo EXS//Akkord:nächsten Phase 最近では人造科学魔法の設定を加えた、おそらく新規シナリオのPSV版Kadenz fermata//Akkord:fortissimo 次から次へと大穴が掘られていく。俺はゲームのOPにコロッと騙されやすい人間だと言ったはずだ。OPが気に入るのは妹に一目惚れするようなもので、fortissimoのあの爆裂OPを目の前にして、俺はこの大穴に飛び込んだ。

『キミへ贈る、ソラの花』レビュー

幽霊の存在については、いくつかの段階を経てきた…… 小学生の頃、この世に幽霊がいるかもしれないと聞いて、恐怖でいっぱいだった。香港や台湾の粗悪なホラー映画を見ただけで眠れなくなったし、地元のくだらない心霊怪談を聞けば暗闇が怖くなった。でもその後、香港・台湾のホラー映画のメイキング映像を見て、自分でも心霊怪談を広めてみたら、怖いと思うことは二度となかった。 人間は未知のもの、制御できないものにしか恐怖を感じない。そう理解している。幽霊の存在について、人間は捕まえることもできず、かといって否定もできない。挙げ句の果てに幽霊は魔法が使えるだの、超能力があるだの、人間を操って風雨を操るだのと言い出すから、ますます人間は不安になる。 そしてその後、幽霊が存在するかどうかについて新たな認識を持った。もし人が死んで幽霊になり、この世界で横行できるというなら…… この世界、幽霊だらけじゃないか!人類なんてとっくに幽霊にやられてるだろ! というわけで、初雪桜の次に俺がプレイした幽霊がらみのゲームがこれだ。 『キミへ贈る、ソラの花』はCabbitの第2作。そうそう、前回の『翠の海』のあれだ。今回は前作で濃厚な抜きゲー感漂う絵を描いていた絵師を外し、知紗のキャラデザを手がけた自称女性のゆき恵が単独で作画を担当。外見からしてほのぼの系満載の作品である。 で、シナリオは本当にほのぼのなのか?信じてくれ、ほのぼのじゃなかったら俺を何とでもしてくれ!