『言の葉舞い散る夏の風鈴』レビュー
『言の葉舞い散る夏の風鈴』は発売前からかなりの人気があった。別にこのゲームの設定がヤバいほどすごいわけじゃない……制作スタッフの面子のおかげだ。シナリオの範乃秋晴は以前『景の海のアペイリア』やロケット開発の話を書いていて、評価も悪くなかった。今回は絵師(より腕の立つ絵師を連れてきた)以外はほぼ同じ面子なので、期待するのも当然だろう。
ゲームが発表されてみると、特に目新しいものはなさそうだった。少なくとも前作『景の海のアペイリア』と比べると、今作はほとんど白湯みたいな設定だ……
でもシナリオ担当のおかげで、大半の人はこの作品にかなり期待していたようだ。
しかし、俺たちはこの作品に何を期待していたんだろう?超展開?ハイテク?物理学の教科書?論理パズルのクイズ?
脚本が以前あんなすごいものを書いたんだから、この作品もすごいはずだ、たとえ「青春」で「普通」の設定を掲げていても、裏にはきっと深く考えさせられる内容があるに違いない——そう思っていた人も多いんじゃないか。
だが、俺たちはみんな間違っていた。これはただのこれ以上ないほどシンプルな白湯作品だ。
ああ、むしろ白湯としても不合格だ……